8080マイコンをつくろう!(TK−80完全復活!)
なんと8080です!
もちろん、BASICからCP/Mまで、できます!
36年の時を経ていまよみがえる
8080CPUマイコン組立キット!
なんたってはるか昔の生産中止品を集めて作る組立キットです。
生産前から堂々予告です。
入手できなくなったら
即生産終了!売り切れ御免!




2016.3.12

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[第2回]

●8224(Clock Generator for 8080A)

8224は8080Aにシステムクロックを供給するClock Generatorです。

[出典]Intel Corporation:8224 Datasheet

PICなどに慣れてしまった今どきの方には信じられないことでしょうが、8080のCPUクロックはPICなどとはかけ離れた空恐ろしいクロックだったのでした。
なんとφ1とφ2という2相のクロックが必要で、しかもそれは+12Vでかつ立ち上がり立下りもきわめてシャープであることが要求されるものでした。
その昔、大した予備知識も無いままに初めて8080を入手したときは、この2相クロックの規格を知って愕然として頭を抱え込んでしまいました。
こんな恐ろしいクロックを普通のゲートICとトランジスタなどで作り出すことなど到底出来そうにありません。
そこはインテルもわかっていたのでありましょう。
そんなわけで8224は8080には無くてはならないICなのです。

ちなみに下がその波形です。

[出典]Intel Corporation:8224 Datasheet

上の2つがφ1、φ2です。
図の下部にφ1、φ2についての注があります。
信号のL、Hは、”0”=1V(以下)、”1”=8V(以上)となっています。

下は8224のDC規格です。

[出典]Intel Corporation:8224 Datasheet

OHのところに8224のφ1、φ2の出力電圧値は最低9.4Vとなっています。
そして下が8224のAC規格です。

[出典]Intel Corporation:8224 Datasheet

tRが立ち上がり時間でtFが立下り時間です。
ともに20ns(!)です。
なんとすごいものじゃありませんか。
もっともこれらの規格は8224のもので、8080が要求するスペックはこれよりはゆるいはずなのですが、それにしてもこれは今見ても厳しい規格です。
35年前でしたらそれこそまさに恐怖すべき規格でありましょう。

その後にZ80が登場して、そのCPUクロックが+5V単相であることを知って狂喜した私は、迷うことなく直ちに8080からZ80に乗り換えてしまったのでありました。
それでありますのに、今また時計の針を逆に戻して8080CPUのマイコンボード組立キットなどというものを作ろうというのですから、酔狂のきわみでありましょう。

あ。
いや。
本来組立キットというものは、大体においてそういうものだと思いますから、してみれば、これは意外に組立キットの王道なのかも知れません。

8080マイコンをつくろう![第2回]
2016.3.12upload

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