2017.2.18
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マイコン独立大作戦
CRT/VGAIF+KEYIF+SDCARDIFボードの製作

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WindowsパソコンにUSB接続して使う現行方式はそれなりに便利ではありますが、ときとしてWindows
のしがらみから開放されて、小さいながらも独立した一個のパソコンとして機能したいと思うこともあります。
昔はそれが普通のことだったのですが、安価なCRTディスプレイが生産中止となって久しい今日ではそれ
は叶わぬことと諦めていたのですが…。
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[総合第11回]


●HSYNC回路(3)

前回からの続きです。
下は前回の回路図でHSYNC回路に追加した5KΩのトリマ抵抗です。

せっかくCRT/VGAインターフェースとキーボードインターフェースとSDカードインターフェースをあわせて1枚のプリント基板としてアートワークパターン図を仕上げたところだったのですが、またまた回路変更です。
この場所はもう空きスペースがなくて、トリマ抵抗1個を入れるのも厳しい状況です。
また泣きながら配線の変更をしなければなりません。
やれやれです。

ところで追加したトリマ抵抗がどの程度影響するかをロジアナの測定データで確認してみたいと思います。
ロジアナで測定した画像は[第8回]でお見せしました。
いずれもトリマ抵抗を調整しながら観測したものです。

そのときとは逆順ですが、ブランキング期間が終ってキャラクタ信号が出始めたところを先に再掲します。
比較のため下のように1枚の画像として重ねてみました。


一番上はmの左側の縦線が太い表示の状態で信号を観測したものです。
ブランキング期間が終って(04がH)、02にキャラクタ信号が出始めたところです。
ちょうどキャラクタ信号の1ドット目の終わりが5800nsになっています。

その下はmの真ん中の縦線が太い表示の状態で波形を観測したものです。
[第8回]で書きましたように、mの一番上のラインの出力信号なので、他の信号と波形が異なっていますが、タイミングを比較するのに支障はありません。
別にねらったわけではありませんが(たまたまです)、ちょうど上の観測データと同じでキャラクタ信号の1ドット目の終わりが5800nsになっています。
一番下はトリマを調整してmがまともに表示されている状態で観測したものです。
こちらも別にねらったわけではありませんが(怖いほど偶然です)、キャラクタ信号の1ドット目の終わりがちょうど2000nsになっています。
つまりたまたまいずれの場合もキャラクタが表示され始めた1ドット目の終わりがちょうど5800ns、2000nsのタイミングになっています。

それでは今度はHSYNC信号の終わりのところの観測データを見てみましょう。

HSYNC信号はプローブ00です。
上の2つのケースはいずれも3900nsの少し手前でHSYNC信号が立ち上がっています。
アバウトですが−40nsぐらいでしょうか。
2番目のほうが少し3900nsに近いようです。
−20nsぐらいでしょうか。
ブランキングが終って文字が表示され始めた1ドット目の終わりはいずれも5800nsですから、mの太い縦線が左側の場合(1番目のケース)と太い縦線が真ん中位置の場合(2番目のケース)の差は20nsほどということになります。
うまく調整できた一番下の場合は一番上の場合とタイミングが同じになっています。
5800ns−3900ns=1900ns
2000ns−100ns=1900ns
なので両者はほとんど同じタイミングのように見えます。
カメレオンロジアナは100MHzなので、10〜20nsより小さい差は正確に見ることはできません。
多分両者の間には10〜20nsの差があるものと考えられます。
ここで表示画面の調整に使ったDELLの2007FPbは水平1表示期間が1600ドットなので、水平同期周波数31.46875KHzから求めた水平表示期間1000/31.46875*0.8=25.422μsを1600で割ると15.889ns/ドットになります(データは「CRTインターフェースボードの製作」[第17回]参照)。
なお上の計算で0.8を掛けているのは表示期間/水平走査期間=640ドット/800ドットの関係からです。
おそらく上の観測データは1600画素数の1ドット程度の調整をしていることを示すものだということがいえるのではないかと思います。
ちなみに上の1900nsという数字は、1.9(μs)*25.175(MHz)=47.8325(ドット)という計算によってバックポーチのドット数に一致します(データは「CRTインターフェースボードの製作」[第17回]参照)。

CRT/VGAIF+KEYIF+SDCARDIFボードの製作[総合第11回]
2017.2.18upload

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