2015.4.8
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トランジスタでCPUをつくろう!
トランジスタで8080をつくってしまおうというまさにびっくり仰天、狂気のプロジェクトです!
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見事にできましたら、もちろんTK−80モニタを乗せて、それからBASIC、CP/Mを走らせましょう!
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[第32回]


●MYCPU80の写真を送っていただきました

MYCPU80をご購入いただいたお客様から完成したMYCPU80の写真を送っていただきました。

お送りいただいた写真には、なんとLegacy8080(葛Z術少年出版)も写っているではありませんか!
Legacy8080もご購入いただいたようです。
重ねて厚く御礼申し上げます。
有難うございました!
今後ともよろしくお願いいたします。

●ダイオードを使うかと思いました

ずっと以前からごひいきにしていただいておりますお客様からメールをいただきました。
(前回の記事をお読みになって)「コンデンサの先に逆流防止用のダイオードを入れるのかと思っていました」とのご感想が書かれていました。

ええ。
私も最初はそうしようと思ったのですけれど。
ここにダイオードを入れるのはあまりメリットがないなあと考えて、それでその考えは捨ててしまいました。

でも。
ひょっとすると、同じようにお思いになられた方もみえるかもしれませんので、ご指摘いただいたダイオード案についても、ここで書いておくことにいたします。

コンデンサの逆流防止用ダイオードは下の図のように入れることになるかと思います。

図の位置に入れたダイオードによって、入力がLからHに変わったときにコンデンサが放電するためにA1015のベース電位が瞬間的に+5V以上になるのが防止されます。
入力がLのときにコンデンサを充電する向きに電流が流れる場合にはこのダイオードは妨げにはなりません。
ダイオードが入ることによって2つの入力がともにHのときは、A1015のベースがハイインピーダンスになってしまいますから、それを避けるためにベースエミッタ間にプルアップ抵抗を追加しました。

ジャノ目基板の裏側に追加したダイオードと抵抗です。


今までのテストと同じように信号を入力して出力波形を確認しました。

下側(CH2)がNAND回路からの出力信号です。
負荷抵抗は1KΩです。
ダイオードを挿入する前には出ていた切れ込みはなくなって、きれいな出力波形になりました。

それなら。
どうしてダイオードを使わないのか?
そうすればA1015を1個減らせるじゃありませんか。

それはそうなのですけれど。
代わりにダイオードが2本と抵抗が1本増えてしまいます。

そんな!

ええ。
そんな、なのです。

確かにA1015の使用個数が減ることは有難いことです。
が、しかし。
代わりにダイオードが2本と抵抗が1本増えるとなると話は違ってきてしまいます。
なんたって数量が違います(ということになると思います)。

トランジスタは(フォーミングをしたりしなければ)プリント基板のスルーホールにずぶずぶと差して裏からハンダ付けをするだけです。
しかしダイオードも抵抗もリード線を曲げなければなりません。
スペースと作業手間を減らすために、立てて実装することを考えていますが、それでも1本あたり1箇所は折り曲げてからスルーホールに差し込んで、それから裏で折り曲げて仮に固定してからハンダ付けをしなければなりません。
それが数千個も増えてしまうとしましたら…。

A1015が減ることとの得失は、単純に見かけ上のコストではかることはできませんでしょう。
仕入れコストにつきましては商売上の秘密事項でありますからコメントいたしませんが、実装手間につきましては、これはもう比較にならないと思います。

いやあ。
それにしても。
これは大変な組立キットになってしまいそうです。

[2015.4.9追記]
今朝になりましてから読み直していましたら、ダイオードは1本でいいということに気が付きました。

頭が固くなっておりました。
まことにお恥ずかしい次第です。
実際の回路も上のように訂正し、出力波形がダイオード2本の場合と変わりないことを確認しました。
うーん。
A1015の代わりにダイオード1本と抵抗1本の増加ですねえ。
微妙なところではありますが、こういうことになりますと、どうやらこの案がよさそうですねえ。
こちらでいくことにいたしましょうか。
[2015.6.2追記]
やっぱり考えが浅かったようです。
その後にこの回路を試作してテストしたところダイオード1本ではまずいことがわかりました。
やはり入力ごとにダイオードが必要でした。
このことについては[第74回]に書きましたので、そちらをご覧ください。

トランジスタでCPUをつくろう![第32回]
2015.4.8upload
2015.4.9追記
2015.6.2追記

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