2018.5.15
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KL5C80A12マイコンボードの製作

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KL5C80A12はZ80互換の高速高性能8ビットマイクロコントローラです。
残念なことに数年前に生産中止になってしまいました。
しかし当社ではKL5C80A12を使った組込みマイコンボードはまだ健在です。
そのKL5C80A12を使ったND80Z3.5上位互換マイコンボードの製作記事です。
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[第21回]


●プリント基板の最終確認が済みました

KL5C80A12についての前回の記事を書いたのは2月12日でしたから、もう3ヶ月も経ってしまいました。
その間はMYCPU80Bの作業にかかりきりになってしまいました。
それも5月に入ったあたりでやっと一段落つきました。
今度はいよいよ中断しておりましたKL5C80A12+AM188マイコンボードの作業再開です。

で。
この一週間ほどは、作業途中になっておりましたプリント基板の作図(試作版をもとにした修正)作業とソフトウェアの基礎的な部分の構築作業にかかっておりました。
やっとハード回路については最終的な検証が終わって、アートワークの修正作業も済みましたので、これから製品版基板の発注を行ないます。
といってもまた何かミスが出てくるかもしれませんから、とりあえずは試作を兼ねてほんのわずかの枚数の発注になります。
発注すればプリント基板はだいたい2週間ぐらいでできてくると思います。
その間にソフトウェアの整備と説明書の作成作業をしなければなりません。
またしてもしばらくは超多忙な日々になりそうです。

今回のボードはKL5C80A12だけではなくて16ビットCPU、AM188を搭載しても動作するように考えています。
AM188は8086の上位CPUですので、そのソフトは半端ではありません。
KL5C80A12版と同時に供給するのはいくらなんでも無理があります。
AM188版のソフトについてはとりあえず試食版ていどになるかと思います。
これも現在とりあえずの作業にかかっております。

それではKL5C80A12のほうはどうかといいますと。
KL5C80A12はZ80CPU互換ですから、現行のND80Z3.5搭載のシステムはそのまま(ZB3DOSも含めて)同じように動作します。
もっともKL5C80A12はZ80CPUコアだけではなくて周辺ペリフェラル回路も1つのLSIにまとめていますから、それらの初期設定が必要です。
ですのでND80Z3.5のシステムROMをそのまま実装しても動きません。
しかしそのところはすでに今までの動作テストの過程でクリアしていますので、ZB3DOS(CP/M互換DOS)を含めてND80Z3.5と同じシステムについては大体作成済みです。

実はせっかくのKL5C80A12ボードなので。
もうひとつ考えていることがあります。
当社の組込み制御用マイコンボード(ZB10K〜ZB28K)はKL5C80A12を搭載しています。
そこに実装しているシステムはND80Z3.5のZB3BASICのもとになったZBKV3BASICです。
ZB3BASICは27C256(32KB)ですがZBKV3BASICは27C1001(128KB)に書いて供給しています。
もっともそのうちの半分はユーザー用のエリアですから、実際のシステム用のエリアは64KBです。
その全部は使っていなくて空きもありますがシステムのサイズとして50KBぐらいはあります。
それをなんとか今回のKL5C80A12マイコンボードにも搭載してしまいたい、と考えています。
これがなかなかの手間なのです。

最初はなんとかZB3BASICとZBKV3BASICを合体させようとしたのですが。
これは無理だと諦めました。
どだいシステムのメモリマップが全然違うのです。

左がZB3BASICです。
右が今回組込みを予定しているZBKV3BASICです。
ZB3BASICのユーザーエリア(BASICのエリア)は8000〜DFFFまでの24KBです。
これに対してZBKV3BASICのユーザーエリア(BASICのエリア)は4000〜DFFFまでの40KBもあります。
この違いは大きいです。

これはもう別システムと考えるしかありませんでしょう。
この2つのシステムは1つのROMに入れてスイッチで切り換えて使うようにできれば一番よいのですが、そのようにできるかどうかはまだ検討中です。
実はZBKV3BASICを今回のボードに組み込むためには、どうしても越えなければならない(どうしても越えてしまいたい)壁があります。

時間がなくなってしまいました。
次回に続きます。

KL5C80A12マイコンボードの製作[第21回]
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