2017年の読書日記

番号 書名・著者・出版社 内容・感想など 星いくつ?
1 図説・英国レディの世界
 岩田託子・川端有子著
 河出書房新社
一月四日
 2017年は新年早々素敵な本を読むことが出来ました。「図説・英国メイドの日常」とか「図説・英国執事」などと同じ「ふくろうの本」シリーズの新装版です。毎年最初の一冊がなんだかなーーな内容だったりするとちょっと悲しかったりもするのですが、今年はばっちり最初はキメましたよ。
 ヴィクトリア朝のレディ達の少女時代から未亡人になるまでの日常の細々としたことや、年中行事が分かりやすく説明されていて大変に興味深く面白い本でした。「小公子」の主人公の着ていた「フォントルロイ・スーツ」がここまで流行っていたとは・・・長髪にして髪をカールさせなければならなかった当時の少年たちが気の毒で笑えます。
2 美しい日本の廃墟・いま見たい日本の廃墟たち
 ヨウスケ・マツモトケイイチロウ・腐肉狼写真・著
 エムディエヌコーポレーション
一月五日
 廃墟写真集は結構好きで、時々図書館で借りて読んでいるのですが、数頁読んだところで横から見ていたポチに「なんかどんがらがっしゃーんってかんじ」と言われてだいなしな気分になりました。
 確かに言われてみれば天井が落ちていたりひどく壊れていたりしてどんがらがっしゃーんではありますが、どんがらがっしゃーんはないでしょう!それ以降どの頁を見ても、どんがらがっしゃーんが頭から離れてはくれませんでした。
 しかし私も「どうしてちゃんと全部片付けてから退去しないんだ!全くもってだらしない」とか思いながら読んでいたので、廃墟写真集を楽しむ資格はないのかもしれません。お出かけの前にはちゃんと掃除とお片付けをしておきましょう!
 真面目な感想としては、写真に添えられている文章にへんな気取りがなくて率直なところがいいと思います。
3 キノの旅19
 時雨沢恵一著
 電撃文庫
一月六日
 年末図書館に借りに行ったら、途中が抜けていたのですがそのまま借りてきました。19巻ともなると、挿絵のキノのイメージがずいぶんと変わってきたような気がします。あとがき短編の「ティー15歳の物語」が一番面白かったです、実際こうなったらすごいですよね。
4 ジョン・エヴァレット・ミレイ・ヴィクトリア朝美の革新者
 荒川裕子著
 東京美術
一月六日
 ラファエル前派のミレイの代表作と解説の載っている画集、豪華装丁とかそんなのではなくごく普通の仮製本(上製本ではない本のこと・専門用語)ですが、最近は印刷自体が普通にきれいなので、色の再現率もまあまあなのではないでしょうか。
 モローの画集ならば古今東西いろんな出版社のものを持っていますが、同じ絵でも印刷によってもう全然違うもんね・・・。
 ここ数年名古屋界隈でイギリス美術の展覧会が二回あって、運良くその両方に行くことが出来て、ミレイやウォーターハウスの実物の絵を見ることが出来ました。フランダースの犬のネロの気持ちがちょっとだけわかったよ、パトラッシュ。
5 もう食材をダメにしない!お料理&キッチン整理術
 池田暁子著
 メディアファクトリー
一月七日
 何かコミックエッセイが読みたいなーーと思って図書館で借りてきました、お料理と整理整頓に関する実録漫画です。この本にお料理名人として登場する編集のカトウさんは、もしかしたらたかぎなおこさんの漫画によく出てくるあの食いしん坊のカトウさんと同一人物ではないかと思いました。
出版社も職種も同じようだし、似顔絵もなんとなく似てます。
 それはおいといて、私にはこの本に描いてある半分のことも理解できません、なんで食材に無駄が出るの?なんで料理のレパートリーがそんなに少ないの?なんで整理整頓出来ないのーーーーー?調理台にコップ一つ放置してあるのも許さなくてよ!
 整理整頓の基本は「出したものは元の位置にもどす」と「余計なものは捨てる、余分なものは買わない」だと思ってます。本と服以外はばっちりなんだけどな。
6 学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話
 坪田信貴著
 KADAKAWA
一月八日
 なんだかよく本を読むお正月ですな・・・。今更「ビリギャル」を読ませていただきました、なるほどこういう本だったのね。ビリギャルことさやかちゃんの実話ばかりでなく、企業の管理職とか上司とか、そういう人にも役立ちそうな人との面談の仕方などの情報がてんこもりでした。けれどもいちばん面白いのはやはりさやかちゃんとそのご家族の皆様の頑張る話でした。
 ポチは今中学一年生、高校受験はだいたい志望校も決まっていてレベル的に大丈夫だとは思うけれど、大学受験はどうなるかなーーー、そもそも何を勉強したいかだと思うんだけどな。
7 グレーテルのかまど・あの人が愛したとっておきのスイーツレシピ
 NHK「グレーテルのかまど」制作チーム・監修
一月某日
 お菓子作りの本だけれどレシピ付き読み物として読んでみました。NHKのEテレで放映されている番組だそうですが、観たことはありません。著名人の思い出のお菓子を番組中のヘンゼル役の男の子(イケメン男優・かわいい系)が作ってみるという趣旨のようです。
 レシピとしては、私には凝りすぎていてちょっと無理無理なかんじでした、すごく美味しそうなんだけどな。
8 キノの旅14
 時雨沢恵一作
 電撃文庫
一月十四日
 抜けていた部分のキノを読んでみました。
 今回あとがきが普通で面白くなかったわ・・・。
9 イスラームから世界を見る
 内藤正典著
 ちくまプリマー新書184
一月十七日
 あまりにもイスラムのことが分からないのでちょっと勉強してみようと思って子供向けの新書の新しいものを読んでみました、イスラム社会の成り立ちから最近の出来事、オバマさんのイスラム社会との関わり方までものすごく分かりやすく書いてありました。
 まずはあのあたりの国は、帝国主義の名残として西洋諸国が国境線を決めたものなので実情に全然合ってないとか、イスラム社会は発展を望んでいないとか、目からウロコでした。
 もう一冊別の本も読んでみます。
10 こぶしのなかの宇宙・小さきものたちのスケッチ
 いせひでこ・絵・文
 平凡社
一月二十日
 本文80頁くらいの半分が赤ん坊のスケッチで、線の少なさからいったらほとんどクロッキーのようですが、その線がとてもきれいです。
 多分、ほんの数分から数秒で描いたスケッチなんだろうけど、上手な人って違うよね、としみじみ思いました。
11 となりのイスラム・世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代
 内藤正典著
 ミシマ社
一月二十日
 図書館で適当に借りたイスラムの本二冊、けれどあまりに適当すぎて同じ著者の本を借りてしまっていました。しまった別の人の書いた本を借りればよかった・・・。
 ただこちらの本のほうが新しいので(去年出たばかり)より一層現実味をおびています。「ハラール認証」のことなんか、今まさに日本でも問題になりつつあることなのだけれど、「認証」をビジネスにしようとするのは間違っているという意見にはおおいに賛成します。
12 ウォーターハウス・夢幻絵画館
 川端康夫・監修
 東京美術
一月二十一日
 この本のどこが親切かというと、絵に描かれた物語がどういう場面かの説明がしてあるところです。他の画集で見ても何の場面が描いてあるのかさっぱり分からなかった絵も、この本のおかげでよく分かりました。
 19世紀のヴィクトリアンには常識でも、21世紀の日本人にはマイナーな物語って多いよね。
13 50代は悩み多きお年頃
 植村さとる著
 光文社
一月二十四日
 植村の難しい方の「うえ」が出てこないので簡単な文字で失礼します。女性向けの雑誌に連載されていたエッセイをまとめた本、私ももうアラフィフなので他人事ではありませんが、子供がいるかいないかでアラフィフの人生の悩みはこんなに違ってくるんだなとしみじみ思いました。子供のいるアラフィフは、こんなに自分のことばかりにかまけてられませんって。
 自分のやりたいことは二の次三の次、まずは子供を育て上げて独立させないと!それから自分の人生よ!悩んでるヒマなんてないわ!
14 ジャンヌ・ダルく・フランスに生涯をささげた少女
 上田耕造著
 河出書房新社
一月二十七日
 最近のポチのお気に入りの漫画「ドリフターズ」の敵方にジャンヌとジル・ドレが出てくるのですが、そういえばどんな人たちだったかなんてほとんど知らないなーと思ったのでちょっと読んでみました。世界史が中学校どまりなのでイギリスとフランスの百年戦争のことも知らず、ジャンヌがどういう場面で歴史に登場したのかも知らなかったのですが、ヘタリア的にほんの少々わかったような分からないような。
 ジャンヌのことはともかく、ジャンヌ亡き後ジル・ドレが立派な変態殺人者になったことはよく分かりました。
15 百人一首で読み解く平安時代
 吉海直人著
 角川選書516
二月一日
 ポチの百人一首の鍛錬のために札読みをしていて、あまりにも歌の意味が分からないのでちょっとネタ本を読んでみました。ネタ本と言ったら大変失礼なとても真面目でお堅い研究書なので、あまり興味のないところはさくさくっと読み飛ばしてしまったのですが、それでも思っていたよりはずっと面白い本でした・・・というか、百人一首が成立(?)した背景自体が意外とおもしろいのね。
 ひとりひとりの歌人の経歴も意外や意外、呪われている人が何人もいたり呪っている当の本人もいたり、まことに平安時代は魑魅怨霊の跋扈する世界だったのだなあと感心しました。
16 北欧のおいしい話・スウェーデンのカフェから、フィンランドの食卓まで
 森百合子著
 ブルース・インターアクションズ
二月八日
 お腹がすいた時に読むとまるで悪魔の本のようだと思いました。
 私はパンとコーヒーの組み合わせが大好き、その大好きなパンとコーヒーと素敵なカフェを組み合わせた写真があっちにもこっちにも!ええ・・・忍者の里にはシャレオツなカフェどころか、ドトールやスタバすら存在しないんですよ。ものすごく目に毒な本でした。どこかに行ってオシャレなカフェでコーヒーが飲みたい、飲みたいったら飲みたいのよっ。
17 18 仏像に恋して
もっと!仏像に恋して
 真船きょうこ著
 新人物往来社
二月九日
 こう言っては失礼かもしれませんが、コミックエッセイの書き手にしては絵が上手い、普通の漫画部分は普通なのだけれど、仏像の絵がやけに上手だと思いました。あと仏像実録漫画なので、全体に色がくすんだかんじ、というか地味なのだけれどその色味がキレイ。地味な色を綺麗に見せるっていうのは、案外難しいと思うのですけどね。
 仏像に関しては、大学の日本美術史でちょっと習って、やっぱり美術工芸学科の合宿で奈良の仏様をいろいろ観にはいったんだけれど、そのほとんどすべての内容を忘れました・・・。
19 リアルプリンセス
 寺地はるな・飛鳥井千砂・島本理生・加藤千恵・藤岡陽子・大山淳子著
 ポプラ社
二月十日
 貧血検査に行った医院の待ち時間に一冊ほとんど読めました。図書館の新刊コーナーにあってぱらぱらっと読んで適当に借りてきた本だけれど、意外と面白かったです。作家はみんな女流小説家、お姫様のお話をもとにした現代の女性の物語を一人一話ずつ書いているアンソロジー(?)です。一番最後の「夢のあと」とその前の「あの人は海を捨てた」が好きかな。
20 ギリシア悲劇全集V
 エウリピデス篇
 訳者代表・松平千秋
 人文書院
二月十三日
 それはポチのインフルエンザの付き添いで小児科に行った時のこと、図書館の本で適当なものがなかったため自分の蔵書のうちから一冊、岩波文庫のとある本を持って行きました。本文をだいたい読んでしまってほかの本のCMの頁を読んでいたら、見つけてしまったのです、ギリシア悲劇の存在を!
 かねてからイリアスが好きで、トロイア戦争の後日談とかあれば猛烈に読みたいと思っていたのですが、あるではありませんがここに!図書館で検索したところ出版社は違いますが同じような本があったので書庫から出してもらいました。ちなみに昭和35年の本でした・・・。
 そして読んでみたわけですが、これがもう床を転がりまわりたくなるほど面白かった、しかも思っていたよりずっと読みやすかったのです。私は人名とか覚えるのが苦手でカタカナで四文字以上になるともうダメなのですがそんなこともなんのその、まずはトロイアに関する話を全部読んでから他の話も読んでみました、すべての物語がもう大変に興味深かったです。
 今までヘレネは、超然としていて自分の意思も持たないような女性かと思っていたのですが、実際のところはただのおばちゃんでしたし、その娘のヘルミオネの嫌な女っぷりは素晴らしい、母親が母親ならば娘も娘よといたく感嘆いたしました。
 お好きな人にはたまらない、けれど興味のない人には一頁も読めないような本だと思いました。
☆☆☆☆
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22
キノの旅17 18
 時雨沢恵一作
 電撃文庫
二月十七日
 これで抜けた部分は全部読めたかな?なキノの旅シリーズ。
 18巻の「レディ・キノ」の話がなんだかなーーで面白かったです。
23 それでも母が大好きです
 細川貂々作
 朝日新聞出版
二月十八日
 コミックエッセイ作家の著者の、著者をモデルにした主人公の漫画、つまりは実録ではないわけですが限りなく実録には近い話。でも実録漫画のようなキレがないような気がします。
 内容は最近よくある「母が重い」もの、でも結婚して家を出て仕事して一応かなり成功して子供育ててお母さんが亡くなっている時点で問題はほとんど解消されているのではないかと思われます。お母さんが大好きだと思うことが出来るのならばいいじゃん、それで。
24 まさかわたしがPTA!
 まついなつき著
 メディアファクトリー
二月十八日
 本日二冊目のコミックエッセイ、図書館で借りた本のうちコミックエッセイだけを先に読んでしまいました。タイトルから丸分かりのようにPTA実録漫画、地域や学校によって多少の差はあるものの、だいたいどこも似たような感じだと思いました。
 中学校のPTA役員は、今のところくじ引きで勝利して当たってませんが、小学校の時はやはりくじに勝ったPTA本部役員以外は全部、学級委員(じゃんけん負けして学年代表)も福祉委員(いわゆる町内子供会)も地区委員(地区と学校の橋渡し役)もやりました、やらせていただきましたしやりきったとも!
 福祉が一番大変だったのですが、今考えるとけっこうやりがいもあって面白かったような気がします、もう一度やれと言われたらちょっとアレですが。地区委員の時は学校の文化厚生部ヒラ委員もしなくてはいけなくて、しかしこの委員の活動は地味ながら楽しくてもう一度やってもいいくらいだと思ってました。むしろ次の年度PTA役員になったら部長か副部長を目指そうと思ってました・・・。
 世の中というものは自分が知らないいろんな人が頑張って関わってまわしている、ということが分かっただけでも収穫だったと思うので、一度は何かをされることをお勧めします。
 でも、人によるよ!絶対性格的に出来ない人、やらないほうがいい人もいるからね!
25 イギリスの菓子物語・英国伝統菓子のレシピとストーリー
 砂古玉緒著
 マイナビ
二月二十四日
 以前にも一度借りて読んだことがある本なのですが、もう一度読みたくなってしまいました。英国の各地方の菓子(焼き菓子中心)の写真とレシピとそれにまつわる話が載っています。まずは英国の食べ物にもかかわらず写真がすごくおいしそう、そして英国的。昔イギリスのちょっといいホテルでアフタヌーンティーをしたことがあるのですが、紅茶とスコーンは確かにおいしい、けれどもケーキとサンドイッチは残念だったことがありました。夕食もしかり、レストランで中華食べても金返せレベルでした。
 写真にだまされてはいけません、食べてみたら案外おいしくないかもしれません。
 けれどなぜかどこか魅力的で、怖いもの見たさで作ってみたくなる恐るべき英国菓子、なんの魔力があるというのでしょうか。
 案外本当においしかったりして。
26 ギリシア悲劇全集W
 エウリピデス篇・続
 訳者代表・田中美知太郎
 人文書院
三月二日
 ギリシア悲劇の続きを、やはり図書館の倉庫から出してもらって借りてきました、二冊目になったら飽きるかな、とも少しは思っていたのですが全然飽きませんでした、今回も机に頭を打ち付けながら読みたいくらい面白かったです。
 アテナイ王になってからのテセウスの話が二話あって、テセウスというとミノタウロスを退治して帰ってきたあとは比較的(あくまで比較的)平穏に王様をやっていたようにギリシア神話には書かれていたような気がするのですが、全然違うではありませんか!アリアドネの姉のパイドラと結婚しているってどういうこと?一体何があったわけ?未読の巻に色々と書かれているのでしょうか、やはり全部読んでみないと。
 そしてこの巻でも出てきたのがトロイア関連のお話、しかもヘレネとエレクトラとイーピゲネイアという親戚関係の女たちの話が山ほどありました。英雄の物語もいいですがどちらかというと女性の物語が好き、特にヘレネとクリュタイムネストラ姉妹にまつわる物語はものすごく興味深いです。
 この巻の中で一番「なんだかなーーー」と思ったのは、ヘレネが実はトロイアに連れてかれてなくて(行ったのは雲で作られた幻のヘレネ)エジプトで保護されていて、けれどもそのうちエジプト王に求婚されて困っていたら夫のメネラオスが漂流してきて、二人して王をだまして故郷に帰ってラヴラヴハッピーという「良いヘレネ」の物語でした。これはないでしょうこれは!トロイア戦争で死んだ全ての人々が誰も浮かばれませんがな。
 そして良いヘレネであろうとも悪いヘレネであろうとも、最後はディオスクロイ(ようするにカストルとポルックスの双子、ヘレネの兄弟)によって死後は神の座にあげられるというオチには驚きました、どれだけヘレネびいきなの!クリュタイムネストラの立場がないではありませんか!むしろ姉妹揃って地獄に行くのがふさわしいと思うんだけどな。
☆☆☆☆
27 深泥丘奇談・続々
 綾辻行人作
 角川書店
三月三日
 ギリシア悲劇のあとに普通の小説本を読み始めたところ、文字が大きくて行間が広くて大変読みやすく感じられてしまいました。どんだけやねんギリシア悲劇。
 それは置いておいて、図書館の棚をながめていて偶然見つけたこの本、シリーズ三冊目が出ているなんて全然知りませんでした。今回はなんだか随所に猫の気配がいたしますが、あいかわらず謎は謎のまま何一つ解決せず、主人公の眩暈はなおらずそのまま物語はとりあえず終わるようです。
28 モンスターマザー 長野・丸子実業「いじめ自殺事件」教師たちの闘い
 福田ますみ著
 新潮社
三月四日
 2005年に実際に起きた事件のルポです。バレー部の男子校生が自宅で縊死して、原因は学校や部活でのいじめにあると訴訟を起こした母親と、その母親自身が自殺の原因であったとする学校側との訴訟合戦の顛末です。結果として学校側の全面勝訴という珍しい結果になりました。それは当然だったと思うのですが、読んでいてこっちまで気持ちが滅入ってくるような本でした。
 程度の差はあれど時々いるよね、こういう攻撃的な人。今まで三人くらい見たことがあります。
29 さよなら、カルト村。
 高田かや著
 文藝春秋
三月四日
 以前に読んだ「カルト村で生まれました。」の続編、コミックエッセイです。副題は「思春期から村を出るまで」。
 カルト村の仕組みも色々と珍しいとは思いますが、出会い系サイトで一番最初に今の旦那さんのような優良物件(?)をひきあてた著者の運の良さが一番珍しいと思いました、滅多にないよ!
30 悪夢の連鎖 怪談実話集・ひとり百物語
 立原透耶作
 メディアファクトリー
三月五日
 「モンスターマザー」の直後にコミックエッセイとともに読み始めたのだけれど、「モンスターマザー」の方が血も凍るような内容だったので大変に心が癒されました。怖い話もあるけれど、どこか透明感があってきれいな文章なので他の百物語系と比べるとあまり怖くないような気がします。実際ほのぼのするような話も多かったな・・・。
31 キノの旅20
 時雨沢恵一作
 電撃文庫
三月六日
 ひどい話だらけでしたが、「羊たちの草原」という話が最悪だと思いました、どんだけ強いんだよ、羊・・・。
32 ギリシア悲劇T
 アイスキュロス篇
 訳者代表・呉茂一
 人文書院
三月十九日
 なかなか忙しくてゆっくり本も読んでられなかったのですがじっくり読んでしまいましたギリシア悲劇一巻、今回もすごく面白かったです。
 最初に三巻から読み始めたころには気がつかず結構読み飛ばしてしまっていた「コロス」の部分の面白さにやっと気がついたような気がします。これはやはり一巻から文庫か何かで購入してじっくり読み直さなくてはなりません、きっと一生ものの本になると思うのよ。
 一巻なので最初の解説の部分が長くて、色々読みにくかったりもしたのですがこの時代のギリシア悲劇のお作法、というか約束事がいくつか分かってそれもまた興味深かったです。演じられることが前提なのですが、この当時のギリシア悲劇はすべて仮面劇で、英雄の役をする人は仮面をつけて高い靴をはき、特殊な衣装をつけていたそうなのです。仮面劇っていうのがまたすごく意外でした。
 それはおいといてこの本の中で面白かったお話は「オレステイア三部作」と「テーバイに向かう七将」です。どちらも前に読んだ二冊(アイスキュロス版)に載っていた物語なのだけれど、また視点が全然違っていて斬新でした。そして一番最後に地図と家系図が載っていたのだけれど、余計にややこしくなってきたわ・・・。家系図すごく見たいと思っていたのに。
☆☆☆
33 オトナのたしなみ
 柴門ふみ著
 キノブックス
三月二十四日
 久しぶりに「女子トーク」エッセイを何冊か読もうと思って適当に借りたうちの一冊、風邪ひいて行った医院の待ち合いで一冊読めました。同時進行で読んでいる本が「上空三千メートルトーク」なのに比べると大変地に足がついているような気がします。
 女性の怒りは瞬間冷凍で、いつでも任意の時に高速解溶出来るものなのだけれど男にはけしてそれが理解できないみたいなくだりがあってものすごく納得してしまいました。
34 女子の魂!(ジョシタマ)
 蝶々×よしもとばなな
 マガジンハウス
三月二十七日
 よしもとばななさんのエッセイを読むといつも思うのですが、しみじみこの人とは感性、というか気があわないというか友達にはなれないだろうなと思います。けれどもいろんな考えの人がいるということを確認するのにはいいのかもしれません。
 この本が「上空三千メートルトーク」の本でした、蝶々さんという方との往復書簡エッセイ対談なのですが、最初何言ってんのかマジ理解出来ませんでしたよ。私はスピとか魂とかには全くご縁がなくて日々オタク活動しながら生活するのに精一杯、対談の内容はいっこも役には立ちませんが、こういうことを考えながら生きている人もいるということはちょっとだけ分かったような気がします、でも友達がこんなこと言いだしたら縁を切るけどな。
35 女の七つの大罪
 林真理子×小島慶子
 KADOKAWA
四月一日
 前述の本に比べると林真理子さんの言葉はすとんと胸に落ちてくるというか、どれだけ自分に縁のない世界のことが書かれていてもうんうんそうだよねと理解し納得できることが書かれていると思います。自分の恥ずかしい体験、みっともなかったことや失敗したことを話すことが出来る人の方が私は好きです。
36 人間じゃない・綾辻行人未収録作品集
 綾辻行人作
 講談社
四月一日
 新聞の書評で読んで読みたいと思っていた本、明日図書館に返しに行かなくてはならないので急いで夕方から読み始めたら夕方のうちに読んでしまいました。いろんなシリーズの後日談や番外編の未収録作品が集められていますが、元の話を読んだのがもうずいぶん前になるのでほとんど全て忘れていることが判明。
 一番最後の「人間じゃない」という話が一番面白かったです。推理小説というよりは幻想小説の趣があって、そこがまたいいのです。
37 なんにもない部屋の暮らしかた
 ゆるりまい著
 メディアファクトリー
四月二日
 コミックエッセイかと思って期待して借りたらイラストと写真とエッセイの本でした、ちょっとがっかり。
 世に言う「収納上手」と「ミニマリスト」の違いがなんとなく分かったような気がします、収納の上手な人は、ある程度物を持っていてもいいわけですね。
38 きくちいまが伝えたい!買ってはいけない着物と着物まわり
 きくちいま著
 実業之日本社
四月三日
 着物にあまり興味はないのだけれど適当に借りて読んだらかなり面白くためになったイラストエッセイ、本当に着物好きな人ならば床を転げまわって悶絶しながら読むことが出来るのではないかと思われます。
 これのピンクハウス版実録漫画ならば描けます、今までにも結構描いてきたけれど。けれどもこっちは洋服だし、着物ほど高価でもないので恨みのほどはここまではいかないかもしれません。
 そして普通に着ているファストファッションの数々よ・・・最高にお手軽でお手頃ではあるけれども、ドラマ性ってゼロだよね。
39 大人の学び旅1・忍者の里を旅する
 産業情報センター
四月八日
 忍者の里に住んでいるのでたまには地元のことが書いてある本でも読もうかと思って借りてみました。もともとジモティではないので結構知らないこともいっぱい、そして忍者を用いての観光客誘致は、実際のところあまり成功していないのではないかと思ってます。
 一番の目貫道路の道路幅を広げるときに、もう少しなんとかならなかったのかと思います。一応和調の建物に限定してはいるけれどいかにもバラバラでちっとも魅力がありません。一歩裏道に入るとすごくおもしろい通りもあるのに、かなり残念だと思ってます。
 あとはアスレチックまがいでいいからもう少し忍者体験施設を作ったほうがいいのではないでしょうか。カモン観光客。
40 イリアス(上)
 ホメロス著・松平千秋訳
 岩波文庫赤102-1
四月九日
 あまりにも好きすぎてとうとうイリアスを購入してしまいました。書店に上巻しか置いてなかったので取り敢えず上だけです。そして同じ岩波ですが少年文庫のイリアスが、いかに読みやすく親切に書かれていたかがよく分かりました。
 この物語は本来吟遊詩人が語るものであって、読むべきものではないということがものすごく理解納得出来たように思います。しかしそこをあえてホメロスさんが書き残してくれたので残ったわけですが、ありがとうホメロス氏。
 本当に街角の広場とか、邸宅の晩餐の後とかに吟遊詩人の人に語っていただきたい、そして聞く方もお気に入りの場面だけをゆるーーーく聞いている、そんな伝わり方で当時の人には十分だったのではないかと思いました。
 何度も読んでいるお話なので特にサプライズもなかった、と言いたいところなのですが実はありました。ホメロスのイリアスではイービゲネイアが生贄にならずに自宅に留まっているのです。えええええーーーーっそれじゃあ奥さんはただの浮気の末旦那さんを謀殺しちゃうわけ?それもなんだかなーーーー。そしてアレクサンドロスことパリスのダメダメっぷりもより一層理解出来ました。
☆☆
41 翻訳できない世界のことば
 エラ・フランシス・サンダース著
 前田まゆみ訳
 創元社
四月十二日
 ほかに該当するような言葉のない世界中の不思議でおもしろい言葉を集めたイラストエッセイ、絵本のようなかんじもいたしますがとても素敵な本です。
 一番のお気に入りはフィンランド語の「ポロンクセマ」、「トナカイが休憩なしで、疲れず移動できる距離」をあらわす言葉です。その距離およそ7.5キロ、他にどんな言葉でこれを言いあらわすことが出来るでしょうか?ポロンクセマという響きもかわいいです。
42 書楼弔堂・炎昼
 京極夏彦作
 集英社
四月十二日
 もともと京極氏の文章は読みやすいものが多いのですが、イリアス読んだ直後に読み始めたら文章に目が吸い付くようにものすごく読みやすかったです。このシリーズは確か二冊目、一冊目がどうであったかはもう記憶の彼方なのですが、いわゆる「京極堂シリーズ」と比べるとすごく人に優しい物語であるような気がします。そりゃあ京極堂シリーズのように連続殺人だの猟奇事件だの起こるわけではありませんが。
 そして作者はどれだけ旧姓松岡さんが好きなんだと思いました、もうほとんどこれは松岡さんに捧げる恋文のようなものでは?私も好きです旧姓松岡さん、旧姓松岡さんの本のうち一冊は一生添い遂げるつもりです。
43 河北新報のいちばん長い日・震災下の地元紙
 河北新聞社・著
 文藝春秋
四月十五日
 何年か前に新聞の書評で見て、読んでみたいと思っていた本をようやく読みました。
 何があっても自分の一番やるべきことをやるということがどれほど大変でどれほど大切か、河北新報の人たちはやったんだなと思います。
44 下町不思議町物語
 香月日輪作
 岩崎書店
四月十五日
 ポチいわく「妖怪アパートの古本屋さんが出ているよ」とのことで読んでみました。お久しぶりです古本屋さん。
 本の内容はさておき、、著者が亡くなって物語が続かなかったことが残念でなりません。続きが読みたかったな。
45 小さな家のローラ
 ローラ・インガルス・ワイルダー作
 安野光雅絵・監修
 朝日出版社
四月十七日
 「大草原の小さな家」シリーズの本を作るために描き溜めてあったイラストを、一斉放出したというかんじで出来た本。かなり挿絵の割合が高いですが、それはそれで大変綺麗な本に仕上がっています。
 それはおいといて、久しぶりにこのお話を読んだのですが、やはり一番魅力があるのは食料品を手作りして冬のために備蓄していくところです。うわあなんておいしそうなんだ!でもこんなに作り置きしておかなきゃならないのは、やっぱり冬がすごく厳しいからなんだな。
46 おうちで作る世界のパン・世界10ヵ国の人気パン簡単レシピ
 パンシェルジュ検定運営委員会・編
 実業之日本社
四月二十日
 もちろん実際にてごねでパンを作る時間も根性もありませんが、こういう本を読むのは好きです。
 ホームベーカリーでこねと一次発酵までやってもらって、成形して二次発酵して作るパンにもなかなかたどり着きません。シュトーレンとピザしか結局作ったことがないな・・・。
47 世界でいちばん旅が好きな会社がつくったひとり旅完全ガイド
 著TABIPO
 いろは出版
四月二十一日
 完全パックパッカーの勧め、私は多分一生バックパックを背負って旅立つことはないと思いますが、旅行自体はけして嫌いではないので結構興味深く読むことが出来ました。というか、普通の海外旅行でも役に立ちそうな豆知識がいっぱいで楽しい本です。
 でもしばらくは海外旅行にも行く予定はありません、ポチがもう少し大きくなったら一緒にイギリスとか行きたいな。
48 聖書入門
 フィリップ・セリエ著
 支倉崇晴・支倉寿子訳
 講談社選書メチエ
四月二十九日
 「入門」という題名にふさわしく、旧約から新約黙示録までの成り立ちと解説がびっしり本でした。有名なエピソードについての簡単なあらすじと説明がいちいちついていたのがとても分かりやすく、親切でした。「サムソンとデリラ」の神殿は「バァル教」だったのですが、そのバァル教という宗教がどんな宗教だったのかが書いてなかったのが個人的に残念、しかしすでに失われた宗教であって詳しいことはもしかして分からないのだろうか・・・。
49 はらぺこ万歳!家ごはん、外ごはん、ときどき旅ごはん
 たかぎなおこ著
 文藝春秋
四月二十九日
 いろいろな人が食べ物関連のコミックエッセイを描いていると思いますが、今まで読んだ中ではたかぎなおこさんの本が一番面白いと思っております。それはおいといて、この本の中で一番感動的(?)だったのはたかぎさんがホテルの朝食係をしていた時代のホテルのシェフが、青森で創作料理のお店を開いていて、そこにごはんを食べに行くという話でした。またそこのお料理がおいしそうでさ・・・。
 しかし一番食べてみたいのは絶品フレンチトースト、フレンチトーストーーーー。
50 あたふたカアチャンこどもとおでかけできるかな?
 たかはしみき著
 KADOKAWA
五月二日
 五歳の男の子のお母ちゃんである著者が、子供と一緒にあちこちお出かけしてみたコミックエッセイ、まず五歳の子供にいろんな体験をさせようというその心意気が立派です!全然なんにも考えてなかったよ、ポチが五歳の頃。
 そして男の子の方が女の子よりも、物事に対するこだわりが強いものなのだな、としみじみと思いました。
 この中で伊東さんちが実際に行ったことがあるのはキッザニアのみ、しかしポチはここがお気に入りで、小学校の中学年から高学年にかけて何度も何度も行きました、そしてある時期からぱたりと興味を失いました。ひとつ大人になったということなのだろうか・・・。
51 世にも恐ろしい世界史の迷宮
 桐生操著
 PHP出版
五月二日
 最後の著者紹介に書いてあったのですが「イギリス不思議な幽霊屋敷」と「やんごとなき姫君たちのトイレ」という本が出ているようです、これはすっごく読みたいわ!
 それはおいといて、桐生操さんの本というとどうしても眉毛をつばでぬらして読みたくなってしまいますが、まゆつばまゆつばで読んだにもかかわらずなんだかとても面白くて一気に読んでしまいました。もうわけがわからない世界史の謎がいっぱいよ。
52 怪談5分間の恐怖・病院裏の葬り塚
 中村まさみ著
 金の星社
五月四日
 児童文学の棚にあってシリーズ四冊目から読み始めたにもかかわらず意外と怖くて本格的な実録系怪談集でした。怪談に免疫のない小学校中学年位の子供がいきなり読んだら軽くトラウマになるレベル?「そうなった」原因も「そしてどうなったか」というオチもないところがいかにもステキです、子供向けだからって手加減は無用よね。
53 怪談5分間の恐怖・見てはいけない本
 同
五月七日
 続巻を読んでみましたがこちらも面白かったです。夜眠る前に読むのがおすすめです。
54 55 ひみつの陰陽師
ひみつの陰陽師2
 藍川流樹作
 集英社コバルト文庫
五月十三日
 2011年度のロマン大賞受賞作、つまりはこれが著者のデビュー作です。一冊目は若干読みにくいところもあったものの二冊目はずいぶん読みやすくなっていました。友人に借りた本なので続きが読めるかどうかは不明。
56 悪魔くん魔界大百科
 水木しげる著
 小学館クリエイティブ
五月十三日
 いかにも私が小学生の頃からありそうな雰囲気の怪しい本ですが、初版なのです。悪魔くんがメフィストと一緒に世界中のいろんな悪魔を紹介してくれます、ついでに悪魔の呼び出し方や数々の魔法の呪文なんかも。小学生の頃に読みたかったな・・・今よりもずっと面白くわくわくと読めたことでしょう。
 小学生の頃妖怪の本(もちろん水木しげる先生の本)読むの好きだったなーーー。
57 妖精大百科
 水木しげる著
 小学館クリエイティブ
五月十五日
 水木先生がこんなに妖精の絵を残しているとは知りませんでした。ほとんどケルト系の妖精かな?
 シルキーはいるけれどバンシーがいないのがちょっとだけ残念かも。
58 ガンゲイルオンラインTスクワッド・ジャム
 時雨沢恵一作
 電撃文庫
五月十五日
 ポチが「キノの旅」同様買い集めている小説のシリーズ、「ソードアートオンライン」から派生した物語です。ソードアートオンラインの方は未読、ちょっとだけ読んでみようとしたのですが、なんとなく読みにくくてそのままになってしまっています。
 ほとんどゲーム内の仮想世界で戦闘ごっこしているだけの内容なのだけれど、それがちゃんと面白いところがすごいかも。ちなみにログアウトしたら現実世界に戻ってこられるし、ゲーム内で死んでも死なないので安心して読めます。
59 ガンゲイルオンラインU
セカンド・スクワッド・ジャム上
 同
五月十六日
 この物語の何がお気楽かというと、やはり戦闘が仮想世界限定でどれだけひどい戦いでもそれがゲームだと登場人物も読者も全員分かっているところなのではないでしょうか、つまり余計なストレスがないんだよね。三巻に続きます。
60 ガンゲイルオンラインV
セカンド・スクワッド・ジャム下
 同
五月十八日
 やけに分厚い文庫本でしたが原稿をほったらかして読んでしまいました、正直キノよりおもしろいわ。
61626364 身代わり伯爵の婚前旅行
 清家未森作
 角川ビーンズ文庫
五月十八日以降
 「身代わり伯爵シリーズはずっと前に読んだはずだけどどうして箱にはいっているんだろう・・・」と思っていたら続編でした。あやうく読まずに友達に返してしまうところでした。
 直前に読んでいた本がガンゲイルだったので、あまりの世界観の違いに最初は頭が混乱しましたが、慣れてくればドレスとお菓子の世界も乙なもの、四冊まとめて楽しんで読むことが出来ました。
6566 身代わり伯爵の結婚行進曲
 同
五月二十三日
 続きです、そして残念ながら最後の一冊が入ってません、異世界お貴族様ファンタジー冒険と恋愛と策謀小説なのにオチの一冊が入ってないのは悲劇、続きがすごく気になるんですけど。
67 身代わり伯爵といばら姫の憂鬱
 同
五月二十四日
 友人から借りているこのシリーズの最後の一冊、短編集です。とうとうあるだけ全部読めてしまった。
 このシリーズのイラストはねぎしきょうこさんが描かれているのですが、それがまたとてもキレイで物語の世界にばっちりマッチしています。ただ上手いだけじゃなくてキャラクターの表情が生き生きしていて素晴らしい。
68 和菓子のアン
 坂木司作
 光文社文庫
五月二十七日
 これも友人から借りている本、正直あまり期待せずに読み始めましたが意外と面白かったです。
 高校を卒業したちょっぴり太めの女の子が、デパ地下の和菓子屋さんに就職して・・・という話。主人公のアンちゃんが、ちょっと周りを気にしすぎで自分の容姿にコンプレックスを持ちすぎのような気もしますが、18歳ならばこのくらいで普通かもしれないと思い直しました。
 乙女系イケメン男子がいい味出してます、いそうでいないな、乙女系男子って。
69 先生と僕
 坂本司作
 双葉文庫
五月二十八日
 これで友人に借りていた本は全部読み切りました、図書館が整理期間でしばらく閉まっていたので、読む本に困らなくて助かりました。
 さえないけれど特殊能力持ちの大学生と彼に偽装家庭教師を頼む中学生の話、少年探偵団ものに入るかな?
70 怪談5分間の恐怖・また、いる・・・
 中村まさみ作
 金の星社
五月二十八日
 シリーズ一作目、一作目から快調に飛ばしております。
 あいかわらず子供がうかつに読んだらトラウマになりそうな素敵なホラーが多いけれど、中にはほろっとさせる物語もあります。この本の中では「夭逝した飼い犬のトビーくんが著者の夢枕にたってかつての主人を助けに行かせる話」がよかったです、犬以外のところは全部ひどい話ではあるけれど。
71 怪談5分間の恐怖・集合写真
 同
五月三十日
 家事や用事の合間に少しずつ楽しみながら読みました、怪談が楽しみになる人生なんて嫌だ!
 まあいいけど・・・。
72 犬とペンギンと私
 小川糸著
 幻冬舎文庫
五月三十一日
 図書館の新刊の棚にあって適当に借りた本ではありますが、正直言って「つまらなかった」。「面白くない」のではなく「つまらない」本でした。なんというか他の女流作家さんでもそうなのだけれど、「南の国でマッサージ」とか「ソウルメイト」とかそういうことを書いている人とはどうも気が合わないみたいです。
 成功した女流作家さんに対する一般庶民(しかも貧乏)のやっかみなんてものももちろん大アリにありますが、おそらくそれだけではないと思ってます。体験した出来事を美しかった感動した、だけではなくもっと他の言葉で他のことを書いて欲しい、作家さんなのだからさ。
73 私は人生をバケーションのように過ごしてきたわ
 ターシャ・テューダー
 食野雅子訳
 KADOKAWA
六月二日
 副題は「ターシャ・テューダーの言葉・ベスト版」、ターシャの残した言葉と美しい写真の本です。
 言葉も写真もきれいすぎて胸が痛い。
74 旧怪談(ふるいかいだん)耳袋より
 京極夏彦作
 メディアファクトリー
六月三日
 図書館の児童書の棚にありましたがこれって児童書なのか・・・? 
 江戸時代のお侍さんである根岸さんが書き続けた備忘録的エッセイ「耳袋」、その中から怪談っぽい部分を取り出して京極さんが現代語訳したのがこの本ですが、これがまた机を拳で叩きながら読みたいほど良かったです。
 現代の怪談集「新耳袋」もそりゃあ好きなのですが、この本はそれよりもずっと物語が不思議というかどこか懐かしいというか、物語がまあるいような気がしました。
75 四人のおばあちゃん
 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作・野口絵美訳
 徳間書店
六月三日
 挿絵は佐竹美保さんです。もともと別の短編集に入っていたのだけれど挿絵を増やして独立したそうです。
 その挿絵がもうなんというか物語にぴったりすぎてとても素晴らしい、しかもたっぷり入ってます。
7677 ガンゲイルオンラインW・Xサードスクワッド・ジャム・ビトレイヤーズ・チョイス上下
 時雨沢恵一作
 電撃文庫
六月十日、十一日
 一日に一冊ずつ読んだのですが続きものなのでまとめて書いておきます。
 ゲームの仮想空間の中で主人公たちのアバターが、主に銃、時々光剣やナイフ、あるいは素手でどつきあい知略の限りをつくして殺し合って誰が一番最後まで生き残るか競っているだけの内容なのですが(現実世界にも時々戻って皆さん青春しています、またこののんきな現実がステキ)これがまたすんごく面白かったです。
 あまりこういうヤングアダルトは読んだことがないと思うのですが、今まで読んだ中ではピカイチかな。
 とにかく物語が「ゲームの中」だとすべての登場人物も読者も割り切っているので、余計なストレスがありません、って前にも書いたな。気分がモヤモヤしている時に、読むのもお勧め、すきっとします。
78 お茶の時間
 益田ミリ著
 講談社
六月十二日
 「お茶の時間」に関するコミックエッセイ、担当編集者と打ち合わせのお茶をするパターンが若干多いように思われますが、実際多いのかもしれません。高級ホテルや都会の素敵なカフェが多くてうらやましい、ぶっちゃけ私も行きたいわ!
 カフェで仕事をするという感覚は全然分かりません、原稿やるときは自宅の居間の机でないと落ち着かないです。
79 ハードロック介護
 コバヤシ著
 ワニブックス
六月十三日
 旦那さんが介護士で、奥さんが漫画を描かれています、介護施設実録漫画です。特筆すべきは、場所が忍者の里だということ、つまり地元なんだな・・・。お年寄りの口調や方言があまりにも「あるあるリアル」なのがけっこう笑えます。「にんにん体操」なんかもここでは大変にポピュラーなのですが、よその地域の人は知らないだろうな・・・むしろ知っていたらすごいわ。
 楽しく明るい実録漫画ではありますが、介護という仕事の奥の深さや大変さもしっかりと伝わってきます。
80 きみの隣りで
 益田ミリ作
 幻冬舎
六月十三日
 ポチと通っている皮膚科の待ち合いで一冊読めてしまいました。コミックエッセイではなくフィクションの世界ですが、益田ミリさんだけあって変なところでリアルで、そのリアルさがおとぎ話のようになりそうな甘いやさしい物語を引き締めていると思います。
81 怪談5分間の恐怖・人形の家
 中村まさみ作
 金の星社
六月十三日
 順番ばらばらに図書館でみつけた順に読んでいますが全く関係ないので大丈夫、シリーズ何冊か読みましたが今のところハズレなしの素敵な怪談集です。
82 中野京子と読み説く運命の絵
 中野京子著
 文藝春秋
六月十六日
 西洋絵画限定ですが有名なものからマニアックなものまで、著者が選んだ「運命の絵」とその歴史的背景、画家についてなどうんちくに溢れた本です、かなり面白いしセレクトがわけわからなくて素敵です。
83 世界のサンドイッチ図鑑・意外な組み合わせが楽しいご当地レシピ355
 佐藤政人著
 誠文堂新光社
六月十七日
 著者はアメリカ、ボストン在住の編集者、この本の作成にあたり、購入したサンドイッチは20個ほどであとはすべて手作りだそうです、手に入りにくいパンは自分で焼き、珍しい材料もほとんど揃えたと。なんという偉大な!ミスターサンドイッチとお呼びしたいです。
 世界各地のご当地サンドイッチが写真と簡単なレシピつきで紹介されているのですが、一番最初がイギリスで、やはりイギリスの料理はある意味すごいと感嘆しました。トーストをパンにはさんだトーストサンドとか、フライドポテトをパンにはさんだチップ・パティとか、隣のアイルランドでもポテトチップスをパンにはさんだクリスプ・サンドイッチとか、ある意味最強だと思います。
 意外なところではオランダのサンドイッチが案外すごくて、パンの上にスプリンクル(日本で言うところのチョコスプレーとかカラースプレー)載せたオープンサンドとか、すごく体に悪そう。
 ボリュームがすごい、と思ったのがやはりアメリカとブラジル、そりゃあ太るよ・・・。
 読んでいると無性にサンドイッチが食べたくなる(かな?)な本でした。
84 文豪の怪談ジュニアセレクション「呪」
 東雅雄篇
 汐文社
六月十九日
 小泉八雲や三島由紀夫、その他文豪と呼ばれる作家の「呪」がテーマになっている短編を集めた本、ジュニア向けではありますが大人も大変に楽しめます。どの物語も面白いですが一番最後に載っている日夏耿之介という人の「咒文乃周あ(文字変換出来ませんでした)」という詩がとてもいいかんじです、これこのまま漫画にしたいくらいです。
85 影との戦い・ゲド戦記T
 ル・グウィン作・清水真砂子訳
 岩波書店
六月二十一日
 影との戦いを読むのは人生で三回目だったと思うのですが、よくもこんなに物語の内容を忘れているものだと関心してしまいました、だからこそすごく面白かったです。所々は覚えていて、例えば海の中の砂州で年老いた兄妹に出会うところとか、最期の影との対決の場面とかは覚えていたのですが、今回読んで自分的にすごく萌えたのはテレノン宮殿脱出の場面、どうしてここを忘れていたのかもう自分が信じられません。
 こうなったら続きも全部読み返そうと思います。
☆☆☆
86 こわれた腕輪・ゲド戦記U
 同
六月二十五日
 やっぱり内容をほとんど忘れていました、テナーがなんだか地下迷宮をぐるぐる探検していることだけ覚えていましたが、実際ほとんどその場面が続いていたのである意味記憶が正しかったと判明。
 ゲドはもうすっかり立派な魔法使いになって、こわれた腕輪の半かけを探しにやってくるわけですが、この話の中で一番萌えたのは迷宮脱出後船の上でテナーが語る「ソレグ王の子孫の最後の二人、エンサルとアンシル」の物語でした。どれだけ好きなんだこのエピソード。
☆☆
87 文豪の怪談ジュニアセレクション「霊」
 東雅雄篇
 汐文社
六月二十八日
 前に読んだ「呪」が面白かったので期待して読んだら正直いまいちでした。「霊」の話は普段からたくさん読んでいるので免疫がついてしまっているのかもしれません。小説よりも実話系の方が好みです。
 このあと同じシリーズの「恋」を読むつもりなのですが、ふと気がつくと「呪」「霊」「恋」の最後の物語が全部BL臭がぷんぷんします。気のせい?それとも編者の趣味?
88 文豪の怪談ジュニアセレクション「恋」
 同
七月一日
 怪談なのに「恋」?と思いましたが確かに恋に関わる変な物語ばかりでした、そして私は本当に「恋」に対して萌がないのだなあと実感しながら読んでました。
 ちなみに最後の一話「幻妖チャレンジ」は「菊花の契」、最後に現代語訳が載っているのですが、こんな話だったっけか!?と新鮮な驚きがありました。
89 人生はワンモアチャンス!
 水野敬也・長沼直樹共著
 文響社
六月某日
 六月中に読んでいたのに記録し忘れていました、あまりにも可愛くて面白いワンコ達の写真と人生の格言のセットになった本、とにかく写真がいいのでワンコ好きにはたまりません。
 集中して読むのではなくスキマ時間に少しずつ読むのがお勧めです。
90 キキとジジ・魔女の宅急便特別編その2
 角野栄子作
 福音館書店
七月二日
 今回はキキが生まれてジジがやってきて、小学生の途中くらいまでの物語。
 一番気になるのが時々原っぱに現れる謎の少女ミッチョン、謎が謎のまま終わってしまったので続編を希望します。物語が物語だからそんなに不吉な存在ではないと思うけれども、不思議な子ではあるわけで。
91 アニメで読む世界史
 藤川隆男編
 山川出版社
七月七日
 適当に借りて読んだならばかなり面白かった本、いにしえの「世界名作劇場」つまり「アルプスの少女ハイジ」とか「フランダースの犬」とか「小公女セーラ」とか「トム・ソーヤの冒険」とかのアニメの時代背景とそれに伴う主人公たちの行動や考え方を真面目に検証しております。私は学校でちゃんと世界史を習ったことがないのだけれど、かなり分かりやすく書かれていると思いました。でも全然わかんない。
92 およばれのテーブルマナー
 フィリップ・デュマ絵と文・久保木泰夫訳
 西村書店
七月八日
 エルメス家の一員である著者が子供のために描いたフランス式テーブルマナーの本、さすがエルメスでおフランスだけあって大変おしゃれかつ実用的(?)でかわいい本です。
93 熊が人を襲うとき
 米田一彦著
 つり人社
七月十日
 最近、というかもう一年くらい前でしょうか、筍とりで山に入った人があいついで熊に襲われる事件が起きたのは。人喰い熊が出る危険な山にどうして人は列をなして入っていったりするのか、いろいろ疑問だったのでこの本を読んでみました。
 熊が人を襲うのには季節によってさまざまな理由があって、被害を避ける方法もまたいろいろあると分かりましたが、結局のところどうすればいいのかは分かりません。クマよけスプレーとスコップと熊手を振り回すのが有効ということはよーーく分かりました。
 まじめに研究している本なのだけれど、どこかブラックなユーモアがあって読みやすく面白いです。
94 ソードアートオンライン・アインクラッド
 川原礫作
 電撃文庫
七月十二日
 一度は読みにくくであきらめたこのシリーズに再びチャレンジしてみました。ここから派生した「ガンゲイルオンライン(作者違うけど)」があまりにも面白かったので、こっちも読んでみようかと思った次第なのでございます。二度目の挑戦であっさり読めました、文章は慣れてしまえば大丈夫。
 ヒロインの書き方があまりにもご都合主義、男の夢、こんな美少女いるわけないだろ!なのを除けば概ね面白く読めました。とりあえず続きを読んでみよう・・・。
95 結婚の嘘
 柴門ふみ著
 中央公論新社
七月十五日
 新刊のコーナーに置いてあったので読んでみましたが、残念ながら書いてあることがあたりまえすぎてちっとも面白くなかったです。この程度のことが分からずして結婚生活が続いているはずがありません、パンピーなめたらいかんぜよ。
 逆を言うと、分かっていないというか知らない人も多いということ、結婚や婚活を前にした若者が読むならば参考になるかもしれません。でもやってみないとわからないことって多いよね。
96 ガンゲイルオンラインY・ワン・サマー・デイ
 時雨沢恵一作
 電撃文庫
七月二十四日
 今回は珍しく裏切りなしの対NPC共闘、そしてやっぱり我らがヒロインレンちゃんが決着をつけました。けれども結局相手はNPCではなく、生身の人間がゲームやってたみたい、そしてそれにはちゃんとした理由があったのです・・・というお話。
 面白いといえば面白かったけれど、やはり最後にレンちゃんとピトさんの対決にならないと、ちょっと物足りないよう気がします。
97 ソードアートオンライン2アインクラッド
 川原礫作
 電撃文庫
七月二十五日
 文体にはもうすっかり慣れて読みやすくなりました、しかしあいかわらず主人公がモテモテモードで女の子の書き方が「男の夢」入りまくってます。恋愛の要素が案外大きなシリーズなのね、恋愛なんてどうでもいいんだけどな。
98 あの日のそのあと風雲録
 林真理子著
 文藝春秋
七月三十一日
 読んでいてむやみに腹がたたない系の女性作家のエッセイがなんとなく読みたかった・・・この人のエッセイはいつも面白いけれど2011年のものでした、鮮度も大切だったな・・・。
99 日本懐かしお菓子大全
 松林千宏著
 タツミムック
七月三十一日
 ロングセラーのお菓子はだいたいおいしいと思ってます、この本にはもう販売が停止されたお菓子も多く載ってますが、進化を続けながら昭和の時代から今までずっと存在する素晴らしいお菓子の数々が!懐かしのパッケージの写真とともにたくさん載っているのです。
 そんなに好物だったというわけではありませんが「ポポロン」がいつの間にか販売停止になってました、残念!
100 キノの旅16
 時雨沢恵一作
 電撃文庫
八月五日
 記念すべき百冊目はキノの旅でした、十六巻だけ図書館になかったんだよね。(ポチが購入しました)
 フォトちゃんのお話は「キノ」のシリーズでないほどほのぼのしていますな・・・そういえばこの巻はどちらかというとドンパチする話が少なかったような気がします。
101 沢村さん家の久しぶりの旅行
 益田ミリ作
 文藝春秋
八月六日
 コミックエッセイでもなく普通のマンガ(?)の類に入るのだとは思いますが、果てしなくコミックエッセイに近い内容のような気がします、そして下手な女流小説家のエッセイ読むより面白いです。
102 世界の果てのありえない場所
 トラビス・エルボラフ アラン・ホースフィールド
 小野智子訳
 日経ナショナル・ジオグラフィック社
八月六日
 こんなに分厚くて字の細かい本読み通せるだろうか、と思って借りたのにあまりの面白さに一気読みしてしまいました。
 副題は「本当に行ける幻想エリアマップ」です、日本からは青木ケ原樹海と軍艦島が入っている、というあたりでもう本の傾向が分かるのではないかと思われます。
 この本の中に載っている場所で一番行きたくないのは「ウィトヌーム・アスベストにまみれた鉱山の町」かな。逆に行ってみたいのは「ザ・パーム ドバイの人工島リゾート施設」と「レップ城・世界一幽霊の出る城」でしょうか。
 難点はこんなに大きな版形なのに写真が案外少ないことかな、あと青木ケ原樹海についてはもう少し詳しい説明が欲しかった。
103 ソードアートオンライン3フェアリィ・ダンス
 川原礫作
 電撃文庫
八月十日
 ガンゲイルオンラインの話の中にちょっと登場するアルヴヘイム・オンラインに舞台を移して物語は続いております。主人公はスプリガンとなってあいかわらず剣を振り回し、そしてあらかじめとても強くモテモテであります。
 挿絵の人はどちらかというと巨乳好きのよう、ガンゲイルやキノの挿絵の人はちっぱい好きらしいので、挿絵の傾向はえらく違いますな。
104 105 106 ソードアートオンライン4フェアリィ・ダンス
5ファントム・バレット
6ファントム・バレット
 同
八月十九日
 まとめて読んだのでまとめて感想を書きます、四巻でアルヴヘイム編はとりあえず終わって五巻、六巻でガンゲイル編が始まります。このガンゲイル編が一番読みたかったわけなのですが、今まで読んだ一番面白かったかな。今回の見所は主人公のキリト少年のアバターが目を覆うほどの美少年になってしまったことでしょうか。いいよこの外見!ずっとこのままでいればいいのにすぐにスプリガン姿の元気少年(アバター)に戻ってしまうんだろうな、残念。
 作者違いのガンゲイルシリーズにちょっと出てくるシノンちゃんにここで会えます。
107 良いかげんごはん
 たかぎなおこ著
 株式会社オレンジページ
八月十九日
 図書館で借りてきたたかぎなおこさんの本、あいかわらずごはんのことに関するコミックエッセイですが、気取ったところがミジンコもなくて素晴らしい。普通のご飯も手抜きご飯も風邪気味の時に食べるご飯もみんなおいしそうです。
108 たてもの怪談
 加門七海著
 エクスナレッジ
八月二十一日
 冷静に考えるとかなり怖い実録話でいっぱいなのに全然怖くないという得なのか損なのかよく分からない本。
109 富士登山ご案内
 鈴木みき著
 イーストメプレス
八月二十二日
 富士山を登ることに特化した珍しいコミックエッセイ、これから富士山を登ろう、という人にはものすごくお勧めします。
 小学生の特家族旅行で自家用車で行けるところまで登って、馬車に乗った覚えがあります。特に山登りに興味はないので、登ることはないだろうな。
110 全国の犬像をめぐる・忠犬物語45話
 青柳健二著
 青弓社
八月二十二日
 奥さんと愛犬とで日本中を旅するうちに、あちこちに犬の像があることに気がついて・・・という感じで始まるエッセイもしくはルポルタージュ、あまり期待せずに読んだにもかかわらずかなり興味深く面白い本でした。
 愛知県にある犬の像で実際にみたことがあるのは「盲導犬サーブ」と「樺太犬」像、どっちもばっちり載っていたのが結構うれしいです。それに私の好きな「信濃の早太郎」も載っていてさらにオッケー!一番かわいかったのは聖徳太子の愛犬「雪丸」の像でした。
111 山の霊異記・ヒュッテは夜嗤う
 安曇潤平作
 メディアファクトリー
八月二十三日
 「幽」系の怪談の本ではすっかりお馴染みの山岳怪談の第一人者の怪談集、やはり怪談はこうでなくては!というお話がいっぱいです。しかし、あとがきの「テントで寝ていたら足を引っ張られた」話のオチがすごすぎる、そうか・・・気合で怪異に勝てるんだ・・・。
112 世界不思議地図
 佐藤健寿著・阿部結絵
 朝日新聞出版
八月二十七日
 児童書の棚にあった新刊ですが、この本読む子供は余程のマニアでちょっと変わっていて知的好奇心が高いのだろうなと思いました。古今東西の不思議な話や怖い話などが山のように集められていて、その網羅ぶりが素晴らしい。
 私が一番「これすごい!」と思ったのは「首なし鶏のマイク」です、いやもうびっくりよ!大人が読んでも相当に読み応えがある本です。
113 狩人の悪夢
 有栖川有栖作
 角川書店
八月三十日
 久しぶりに読んだ火村先生が最初から探偵役をするこのシリーズ、犯人は意外と言えば意外な人ではありましたが、一番犯人じゃなさそうな人が犯人という推理小説のセオリーからすれば大変に妥当な犯人でした。
 しかし今回の犯罪の動機が悲しい、というか残念すぎる、もう少し冷静に話せていたら殺人は起きなかったのではないだろうか、と思います。
114 たのしい回文・くるくる回るアタマをつくろう
 せとちとせ著
 創元社
八月三十一日
 適当に借りたのだけれど大変におもしろい本でした、回文のセンスがすごい!
 作り方の説明も載っていたけれど、なかなかに難しいんじゃないかな?とにかく根気とひらめきの両方が必要そうです。
115 文豪の怪談ジュニア・セレクション「獣」
 東雅夫編
 汐文社
九月二日
 しばらく前から読みすすめているこのシリーズの四冊目「獣」編を読んでみました。高校の現国の教科書に載っていた「山月記」を久しぶりに読んで、大変に懐かしかったです。そしてつくづく面白い物語だと思いました。確か授業でこれをやっていた時「珍回答の松波(旧姓)」の異名がついたことを覚えています。なんと答えたのかは忘れましたが。
 いろんな意味で大変残念なことに、高校時代は国語の成績学年一位ぶっちぎりでした・・・。
116 ソードアートオンライン7マザーズ・ロザリオ
 川原礫作
 電撃文庫
九月四日
 謎の剣士「ユウキ」との出会いと別れ、そしてヒロインアスナの母親との軋轢がテーマになってますが、ここでブチ切れて暴れたりグレたりすれば(カッコだけでも)話は早いのにな、と何度も思いました。しかしいい子すぎてそれも出来ないんだろうなと。まあ結局お母さんもちょっとだけ分かってくれてよかったけれど、母と娘の関係というのはそれなりに難しいよね。
117 ソードアートオンライン8アーリー・アンド・レイト
 同
九月七日
 友達に借りているソードアートオンラインシリーズはこれで最後、残りは図書館で借りるつもりです。
 今回も短編集ですが、「エクスキャリバー」を獲りに行く話がいかにもゲームの世界らしくて一番面白かったかな。
118 日本刀・怪しい魅力にハマる本
 博学こだわり倶楽部編
 河出書房新社
九月十日
 刀剣乱舞にはまりつつある今、大変参考になりました。人に歴史があるように、刀剣にもまさに歴史があるものですな・・・。マッカーサーが「大包平」を熱心に欲しがった時の断り方「自由の女神と交換ならさしあげよう」、がなかなかに気が利いていていいかんじですな。
119 世界の屋台メシ
 ジャン=フランソワ・マレ著
 グラフィック社
九月十四日
 著者が世界中を旅して写真に撮ったお勧めの屋台ごはんの数々、大変魅力的だったりそうじゃなかったりして見ているのがとても楽しい本です。
 駅構内の売店で売っているようなお弁当、立ち食いそば、焼き鳥等々日本の食べ物も意外とたくさん載っていて、著者から見れば日本もオリエンタルでアジアーーンでちょっと変わった食文化、しかしかなりおいしそうに見えるのだろうなと思いました。
120 信じてみたい幸せを招く世界のしるし
 米澤敬著・出口春菜画
 創元社
九月十五日
 タイトルだけ見たらまるで怪しいイカサマ本のようですが、「翻訳できない世界のことば」と同じシリーズのどちらかというとメルヘンでファンシーな部類の本に入ります。大丈夫、怪しくありません、キレイなだけで毒にも薬にもならないけれど、ちょっと時間がある時にパラパラと読むには最適。
121 イリアス(下)
 ホメロス
 松平千秋訳
 岩波文庫
九月十九日
 夏に買っておいたイリアスの下巻がやっと読めました。あいかわらず血なまぐさい戦闘シーンが延々と続いていて「我ながらこれの一体何がそんなに面白いんだろう」と思いながらも実は相当面白いんだな、これが・・・。常識で考えたら全くもって面白くないし岩波少年文庫版から数えると実は三読目くらいなんだけど、どうしようもなく面白いのです。
 今回一番驚いたのは、パトロクロスのお墓の前でアキレウスが呆れちゃうような大運動会を開催したあと、ヘクトルの遺体を引取りにプリアモス王がこっそりアキレウスの元を訪れて首尾よく返してもらって遁走して、ヘクトルのお葬式をしたところで「イリアス」という物語がぷっつりと終わっていることです。私は我が目を疑いました、実はこの本は中巻でまだ下巻があるのかと思っちゃったよ。まだまだトロイア戦争はこれからという時に、まだアキレウスもピンピンしているし何よりも「木馬」のもの字も出てきていないではありませんか、こんなのありですか。
 少年文庫版の方でトロイア陥落までちゃんと物語が続いているのは、あれは多分子供向けの本だからサービスなんだろうなと思いました、多分実際にホメロスさんが語って、残っているのはここまでなんだろうなと。もしかしたら、大昔のギリシアやローマの人たちにはこれから起こる出来事なんていわずもがなだったのかもしれません、しかし私は読みたかったよ!
 しかし考えてみると、紀元前だから今から二千年以上前に遥か遠いギリシアで語られた物語が、こうやって日本語になってお手軽に読むことが出来るというこの事実こそがまさに奇跡のような気がします。ありがとうお話を伝えてくれた人々よ。
 そしてやはり、これは読まれるべき物語ではなく本来は語られるべき物語であったなと思います、文章読んでいて本当にそう思うわけよ。
☆☆☆☆☆
122 西の魔女が死んだ・梨木香歩作品集
 梨木香歩作
 新潮社
九月二十一日
 ずいぶん前に読んだことのある本をもう一度読んでみました、そして物語のほとんどすべてをきれいに忘れていることが判明しました。確か主人公の女の子が登校拒否を起こして田舎のおばあちゃんのところにやってきて気力を取り戻していく話だったよな・・・と思い出しながら読んでいたら、だいたい合ってたんだけど、大事なところはそこじゃない、みたいな。
 大変きれいな物語ではありました、けれど、けれどもよ、物語にケチをつけるつもりはないけれど、こういうおばあちゃんやお母さんが、もし娘が隠しておいたハードBL本を見つけてしまったらどういう反応するのか気になるところです。汚いものでも見たかのようにつまんで捨てるか、娘を詰問するかどっちかじゃないかしらん。
 美しいものや正しいものだけを目標にして生きることはそれは立派なことだけれど、私は子供をそんな風には育てたくはないなと思います。
123 くまのプーさん
 A.A.ミルン作・石井桃子訳
 岩波少年文庫
九月二十二日
 ポチが図書館で借りてきたのを久しぶりに読んでみました、やはり物語を忘れまくっていたので、お気に入りの本は時々読み返すべきだとつくづく思いました。
 私がプーを好きなのは、それが終わりがある物語だからです。百エーカーの森は本当は百エーカーもないし、ぬいぐるみたちが口をきいてくれる時間は人生のうちのごくごく短いあいだなので、この物語は大変に尊いと思うのです。
124 山の霊異記・黒い遭難碑
 安曇潤平作
 メディアファクトリー
九月二十五日
 山の霊異記シリーズの二冊目、山岳怪談だけでよくもこんなにバラエティーにとんでいるなと思うほど面白かったです。しかし一番笑えたのは、金縛り対策に「お気に入りの女の子のことを考えること」という対処法でした、そうか、その手があったか。金縛りにあったことはありませんが・・・。
125 ぼくらのロストワールド
 宗田理作
 ポプラ社
九月二十六日
 「ぼくらの七日間戦争」シリーズなんと24冊目、主人公たちは高校三年生になりました、というかいつまで高校生やっているんだね君たちは。今回は弟、妹世代の話、修学旅行がらみの事件です。
126 このあたりの人たち
 川上弘美作
 スイッチ・パブリッシング
九月二十七日
 タイトルから、軽めのエッセイかと思って借りたら小説でした。軽いといえば軽いのだけれどただ軽いだけではないへんてこな話ばかりでした。
127 営繕かるかや怪異譚
 小野不由美作
 KADOKAWA
九月二十九日
 タイトルと表紙のイラストからいったらどうみてもホラーっぽくはない、どちらかというと人情もの・・・?と思いながら読んだならば、その半分半分のような物語でした。主人公にとって怖い出来事が起こるのだけれど、そこは営繕屋さんになんとかしてもらって主人公はそこに住み続けるという短編連作が入っております。
 確かにおもしろいし怖いシーンはさすがに怖く書いてありますが、著者の怖い物語の怖さってこんなものではないはず、もっと背筋の凍るようなホラーを!とついつい考えてしまいますが、このシリーズの場合このくらいがバランスがいいんだろうなとも思います。
 正直に言うと物足りない、もっとホラーを!
128 西の果てまで、シベリア鉄道で・ユーラシア大陸横断旅行記
 大崎善生著
 中央公論新社
十月八日
 図書館に「鉄道の旅」コーナーが設けられていたのでそこから適当に借りた本ですが、なかなかに面白かったです。著者は小説家、充電のためにシベリア鉄道とその他鉄道を乗り継いでユーラシア半島横断の旅に出ます。男性の紀行文だと、へんに気取っていたりカッコつけたり堅苦しかったりするものも案外あったりしますが、一言で言うとなかなかのヘタレ旅で、おバカで頑固で情けないところがかえってステキだったりします。
 特にひどいのは「シベリア鉄道・ロシア号」の旅、人生何があっても乗りたくはないものですな。
129 片づけたい
 河出書房新社
十月十二日
 古今の文筆家によるお片づけに関するエッセイや文章を集めた本、片付けるのが得意な人とそうでない人とはばっきりと分かれている模様、かくいう私はその中間くらいでしょうか。全く片付けられない人の気持ちは分からないけれど、片付けすぎる人の気持ちも分かりません。何事にもほどほどって、きっと大事だと思っております。
130 歴メシ!世界の歴史料理をおいしく食べる
 遠藤雅司(音食紀行)著
 柏書房
十月十七日
 古代メソポタミア、ギルガメシュ王の時代から古代ギリシャ、ローマをへてビスマルク時代のドイツまで世界各地の当時の料理を、今手に入る材料を使って今の料理方法で、かつおいしく食べられるように再現したレシピとそれにまつわるお話の本、よくも成し遂げたり、といったかんじがいたします。美味しそうだったりそうでなかったり色々な料理が載ってますが、さすがに作ろうって気はしないな・・・。
131 「赤ちゃんポスト」はそれでも必要です。
 田尻由貴子著
 ミネルヴァ書房
十月十八日
 図書館でなんとなく借りてみた本ですが、「赤ちゃんポスト=こうのとりのゆりかご」についてちょっと興味があったので読んでみました。著者は長年「こうのとりのゆりかご」運営に携わった看護師さん、当事者の言うことだけあって説得力がありました。
 「こうのとりのゆりかご」は妊産婦のためのシンボルという考え方は、もう少し広まってもいいと思います。少子高齢化が問題になっているけれど、肝心の妊産婦の福祉とか幸せとかいうのは、本当においてけぼりってのは実感したのでよく分かっております。
132 プー横丁にたった家
 A.A.ミルン作
 石井桃子訳
 岩波少年文庫
十月二十一日
 この前読んだ「くまのプーさん」の続き、こっちもやっぱり久しぶりに読んでみました。この本の最終章「クリフトファー・ロビンとプーが、魔法の丘に出かけ、ふたりは、いまもそこにおります」は、今までに読んだ色々な物語のうちで一番悲しくて優しい最高の別れの物語だと思っております。匹敵するのは「星の王子さま」と「銀河鉄道の夜」くらいかな、私の中ではですが。
 くまのプーさんの、いろんな他の物語ももちろん好きですが、この最後の短いお話があるからこそこのシリーズは光り輝いているような気がします。
☆☆☆
133 「最悪」の法律の歴史
 ネイサン・ベロフスキー著
 廣田明子訳
 原書房
十月三十日
 「もしかしたらこの本以前に読んだことがあったかも・・・」という疑惑は払拭できなかったものの最初から最後まで大変に楽しく読むことが出来る素晴らしい本でした。著者は現役の弁護士で、古代から現代(少なくとも2000年代)までの世界のすごすぎる、筆舌に尽くしがたいとんでもない法律の数々をジャンル別に紹介しています、その紹介の仕方がまたなんというか、洒落っ気にあふれていて楽しいんだな・・・。
 私のお気に入りは「ハワイ州の正式な州魚はフムフムヌクヌクアプアアである。」という一節です。この名前最高すぎ。
☆☆
134 ロシアのかわいいデザインたち・素朴であたたかな日々の暮らし
 井岡美保・小我野明子著
 ピエ・ブックス
十一月一日
 原稿の資料のために借りた本ですが普通に楽しく読みきれてしまいました。ロシアのかわいい小物やデザインの本。
 意外と旧ソ連時代のものがいい味を出しているようです。
135 雑学3分間ビジュアル図解シリーズ・ギリシア神話・愛と憎しみの壮絶な物語!
 吉田敦彦著
 PHP研究所
十一月十七日
 タイトルからも分かるように、いわゆる雑学本なのですが、コレが意外とすっきりと書かれていて分かりやすくて良かったのです!雑学本と侮るなかれ。最近読んでいるイリアスとかギリシア悲劇の背景にある出来事などなどが整理されて脳みその戸棚に収まったような気がします。
 ただしやはりネタ本なので、そんなに詳しくは載ってないし肝心なところが書かれてはなかったりしています。
 この本の中で一番「これは嫌だ!」と思ったのは、オイディプスさんのおうちのごたごたです、もうサイテー!是非ともにちゃんとした本を購入して詳しく知りたいです。
136 ローカル線で温泉ひとりたび
 たかぎなおこ著
 メディアファクトリー
十一月某日
 著者がローカル線に乗って温泉めぐりの一人旅をするというタイトルそのまんまの内容ですが、あいかわらずおもしろかったです。
 コミックエッセイのおもしろさというのは、書き手の性格や人生観にもよるところが大きいなと思いました、著者の適度にゆるくてなんでも楽しんでそうなところがステキ。
137 「ケルト神話」がわかる事典
 森瀬繚著
 SBクリエイティブ
十一月二十日
 以前にも一度借りて読んだ覚えがあったのだけれど、最近友人から借りて読んだ「魔法使いの嫁」という漫画がお気に入りなので、参考になるかと思ってもう一度読んでみました。
 結果としてはあまり漫画の参考にはならなかったのだけれど、この本の中にしょっちゅう「マビノギオン」という本のことが出てきて、実はこの本何年か前に購入してあるにもかかわらずなかなかに難しくて途中までしか読んでいないので、これはやはり読まねばと思いました・・・。読んだら絶対おもしろそうなんだけどな。
138 銀河の通信所
 長野まゆみ作
 河出書房新社
十一月二十日
 宮沢賢治の作品に登場するさまざまな人物と、とある通信社の人とのインタビューみたいな形式で書かれた小説、インタビューの内容はもちろん宮沢賢治氏についてです。
 大昔にはずいぶん詩も読んだけれど、正直20%も理解できてはいなかったと思います、今も分からないことが多すぎです。
139 氷菓
 米澤穂信作
 角川文庫
十一月二十二日
 ポチが図書館で借りた本を読んでみました、ちょっと前に深夜アニメになった時、一度だけ見た覚えがあります。アニメよりも原作の方が面白いような印象です。
 しかし、この小説の舞台となった高校が当時友人が勤めていたところで、古典部の部室のモデルとなった部屋はまさに仕事部屋だったそうです。アニメ化するにあたって取材(?)がはいり、友人曰く「お茶の急須の模様まで同じだった」そうな。
140 キノの旅]]T
 時雨沢恵一作
 電撃文庫
十一月二十四日
 キノの旅シリーズの最新刊、ポチが購入した本を借りて読みました。
 今年になってコミカライズが二つ同時進行でさらに再アニメ化、すごいものですな・・・。ひとつも見てはいませんが。
141 下衆の極み
 林真理子著
 文藝春秋
十一月二十六日
 私は週刊誌は病院か美容院でしかほぼ読みません、時々読むとけっこう面白いとは思うけれど基本芸能記事には興味ないし、芸能人の顔も覚えてません、新幹線で隣に座られても分からないレベルです。このエッセイは「週刊文春」に連載されていたものですが、そんな私でも充分楽しめるところがすごい、褒めてるんだかなんだかよくわからないかもしれませんが、やはり著者の筆力はすごいと思っております。
 考えてみればうんざりすることなしに読める女性のエッセイって、著者と中村うさぎさんの大昔のものくらいしかないのではないだろうか・・・。女流作家のエッセイって、なんかこう鼻につくというか、自慢話で終始するものが多いと思うのだけれど、この人は違いますな・・・。
142 虚実妖怪百物語・序
 京極夏彦作
 角川書店
十二月二日
 物語はまだ始まったばかりで終わりました・・・始まりまでに一冊ですか、流石ですな・・・。
 読み始めは「なんやこれけったいな話やな」と思い、そんなに面白くもないかなと考えていたのですが、読み進めるにつれてどんどん面白くなってきました。榎木津一族の子孫らしき人とか、実在の作家さんとか、著者本人とか、実在するかどうか分かりませんが各出版社の編集者とかが出てきて妖怪関連のことで右往左往するお話です。
 今のところ殺害されるのが必ず編集者だったりすることがかなり笑えます。水木大先生もまだお元気そうで、往時のお姿がしのばれます。とりあえず続きが楽しみです。
143 ビーおばさんとおでかけ
 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作
 野口絵美訳
 徳間書店
十二月四日
 またダイアナさんの短編小説が佐竹美穂さんの挿絵で一冊の本になっていたので借りて読んでみました。これは今までに読んだことがなかった話のような気がします。
 とにかく佐竹さんのイラストと物語がぴったりで、大変楽しめる一冊となっております。
144 冷蔵庫からはじめる残さない暮らし
 中野佐和子著
 青春出版社
十二月八日
 シニアの入口にさしかかった料理研究家の著者のシニア向け生活指南本、もう私もアラフィフだからさ・・・。
 しかしうちの冷蔵庫の中は今日もすっきりまるで墓場のようにあまりものが入っておりません、食材もほとんど無駄にしないな。食器とかはもう少し改善する余地があるかも、整理整頓は気持ちがいいものですな。
145 TOILETS何度でも行きたい世界のトイレ
 ロンリー・プラネット編
 中島由華訳
 河出書房新社
十二月十三日
 あまりにも素晴らしく、かつ雄大なトイレの書。
 世界中の色々な場所にある素晴らしいトイレの数々を美しい写真と解説文で紹介してくれております。若干大自然の中の絶景、絶壁トイレが多いですが、無駄に心が広くなって自分の家のトイレの良さがよく分かります。
 やはり慣れたトイレが一番、自宅のトイレを愛しています。
146 サイレントマザー・貧困の中で沈黙する母親と子ども虐待
 石川瞭子編著
 青弓社
十二月二十一日
 今となってはなぜこの本を借りて読んだのか謎ではありますが、大変参考にはなりました。私は児童虐待やサイレントマザーのことをなんにも分かっていなかったことがよく分かりました、自分とは遠い世界にあるものだと思っていたよ。
 貧困と虐待が連鎖するものならばどこかでそれを断ち切ることが必要であって、それができるのはやっぱり社会福祉の分野なのだろうけれど、それが案外上手くいっていないということ。難しい問題だけれど頭の片隅には常においておこう・・・。


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