2002年一月から四月

書名・作者・出版社 日付・内容・感想など
王女グリンダ 1
デルフィニアの姫将軍
 茅田砂胡作
 大陸書房 
一月四日
昨年末からずっと読んでいたデルフィニア戦記の続き、というか真中の話、というか、とにかくそんなかんじである。
2001年はデルフィニアに暮れ、2002年はデルフィニアに明けたが、とにかくこれで商業出版物においてのデルフィニアは終わり、読み始める前は「こんなに読めるのか!?」と思ったが、結局二週間ちょっとで全部読みきった。
王女グリンダ 2
グランディスの白騎士
 同
一月四日
そして、スカーレット・ウィザード外伝1のラストとやっとつながったわけだ…いやはや長い長い。
路地裏の大英帝国
 角山榮 川北稔編
 平凡社
一月十日
四日から十日の間、何を読んでいたかと言うと、茅田砂胡さんの非商業出版物の山であった。もちろん借り物である。
ヴィクトリア時代の家事使用人、つまりメイドについての章があるのだが、もうすこし早くこの本を見つけていたら、某所の「特集・メイド」にレポートが描けたと思うとちょっと惜しい。
義賊伝説
 南塚信吾著
 岩波新書
一月十六日
十日から今日まで何をやっていたかというと、久しぶりに風邪をひいていた。やはり健康第一である。
義賊といってもいろいろな種類があるが、この本はハンガリーの「ベチャール」中心。
義賊と呼ばれるための条件の一つに「裏切りによってのみ死ぬ」というものがある。
ロビン・フッド物語
 上野美子著
 岩波新書
一月十七日
義賊に関しての本を読んでから、「ロビン・フッド」に関しての本を読む、なかなか計画的であった。
ちなみに子供の頭にのせたりんごを射るのはウイリアム・テル。
ロビン・フッドが敵とするのは悪代官や聖職者であり、王とは基本的に敵対しない、というのがおもしろい。
レイチェルと魔法の匂い
 クリフ・マクニッシュ作 金原瑞人訳
 理論社
一月十九日
レイチェルシリーズ二作目である。戦いの舞台が地球になったせいか、一作目より読みやすかった。
児童文学には珍しく、主人公も、そのまわりの人々も、はじめから終わりまで戦い続けているような気がするが、敵役で出てきた(後に友人になる)ハイキという女の子がけっこう好みだ。
世界不思議百科総集編
 コリン・ウィルソン著
 関口篤訳
一月十九日
興味のある章だけ読んできたので、実は読破したとはいいがたい。
一番おもしろいと思ったのは、「ロンドン塔の王子殺害犯はリチャード三世か」の章である。シェイクスピアの戯曲により、「三代目りちゃあど」は醜い容姿の極悪人というイメージがあるが、一説によるとそうではないらしい。いずれにしても真相は霧の彼方である。
ローワンと黄金の谷の謎
 エミリー・ロッダ作
さくまゆみこ訳
 あすなろ出版
一月二十一日
ローワンシリーズの二作目、このシリーズはまだまだ続きそうである。
挿絵は佐竹美保さん、本当にこの人は最近よく見かけるが、本によって挿絵のイメージが全然違い、しかもその物語にぴったりなところがすばらしい。
物語中の真の敵である(と思われる)一族は、いつか出てくるのだろうか。
ザシキワラシの見えるとき
 川島秀一著
 三弥井民俗選書
一月二十二日
一読しただけでは、内容の半分もわかっていないような気がする。
特に分からないのは、六部殺しとザシキワラシの関連性である。六部殺しの出た(といわれる)家にザシキワラシがすみつき、さらには出て行くことで、その家は繁栄から没落の道をたどる…のかな?なんで?
もう一度さくっと読みなおした方がいいかも。
かもとりごんべえ
 ゆかいな昔話50選
 稲田和子編
 岩波少年文庫
一月二十三日
なんとなく読みたくなって借りたが、真夜中に読んでいて一人で大笑いした。
知っているような話が多いけれども、あらためて読むと大変おもしろい。
ダーシー・バッセルが紹介するバレエ名作ストーリー
 バーバラ・ニューマン著
 茉莉あんげりか訳
 文園社
一月二十三日
音楽CD付きの名作バレエの解説本だが、絵本仕立てになっていてけっこうかわいい。
バレエはほとんど観たことがないのだが、一度観てみたいのが「ジゼル」、このさいテレビでもかまわない。
「ジゼル」は、恋人に裏切られて死んだ乙女が精霊(ウィリ)となり、夜の森で踊りつづけ、裏切った男を憑り殺す…という話。ただしそれなりにハッピーエンドなのが残念、でも、救いがなかったらどうしようもないか。
月蝕の窓
 篠田真由美作
 講談社ノベルズ
一月二十四日
建築探偵桜井京介シリーズの最新刊、このシリーズを最初に読んだときは「ちょっと合わないかも…」と思ったものだが、もうすっかり慣れてしまった。
しかし、図書館に全シリーズそろっているわけではないので、肝心なところを読んでいないのだ。なにせ「原罪の庭」を読んでいない。だから蒼に、昔何があったかは詳しく知らないのだ。しかし、この子はいい子になったよね、ちっとは京介見習いたまえ。
ネシャン・サーガT
 ヨナタンと伝説の杖
 ラルフ・イーザワ作
 酒寄進一訳
 あすなろ書房
一月二十六日
やっと借りることの出来た「ネシャン・サーガ」シリーズの一巻である。これも、実は二巻を先に読んだのだが、しみじみと一巻から順番に読めばよかったと思う。もったいないことをした…。
車椅子の少年ジョナサンの住む1920年代のスコットランドと異世界の少年ヨナタンの住む「ネシャン」の物語がほぼ交互に語られ、互いが互いを夢に見ている。しかし、ジョナサンの夢の方が強く…って、この先知ってるんだよな…もう。
こうなったら楽しみは三巻である。はやく図書館にはいらないだろうか、そしてこの物語は三巻で終わりである。
これから読まれる方々には、くれぐれも一巻から順番に読むことをお勧めする。
ハリー・ポッターの魔法の世界
 デイヴィッド・コルバート著
 田辺千幸訳
 角川書店
一月二十七日
ハリーポッター関連本はいまいちおもしろくない、と思っていたがこれは比較的ましであった。しかし、日本ではまだ発売されていない四巻ネタが多くて困った、これではまるでネタばれである。
はりぽた関連用語(主に固有名詞)の元となった物事を、世界各地各時代の神話や伝説の中から捜して集めているが、いまいち突っ込みが甘い。
つまり、残りは自分で調べろってことである。
女王陛下のお気に入り
 入江敦彦著
 WAVE出版
一月二十七日
女王陛下ってのは、何かの比喩か?と思ったが、本当に英国の現女王のことだった。
王室一家が使っている王室ご用達の品物のリストである、ただし日用品ばかり、写真が多くて見やすい。
イギリス人の日常生活が垣間見えるようで楽しいが、日本の皇室ではこういう本出ないだろうな…
神になった人びと
 小松和彦著
 淡交社
一月三十一日
人間が死んだ後に神にまつりあげられるにはどういう条件が必要か?等々を分かりやすく書いてある本。
それなりにおもしろかったけれど、内容を説明するのは難しい…
書下ろしアンソロジー21世紀本格
 島田荘司責任編集
 光文社文庫
二月三日
いろんなミステリー作家さんの作品を集めたアンソロジーだが、テーマがテーマだけあってみんな理屈っぽいというかうんちくたれというか…仕方がないか。一番印象に残ったのは島田氏の作品である、人が悪いにもほどがある。
トールキン 「指輪物語を創った男」
 マイケル・コーレン著・井辻朱美訳
 原書房
二月四日
指輪物語が映画化されたおかげか、トールキン関連の本がいろいろ出はじめた。しかし、意外と未訳の本も多いので、関連文書よりさきにまずこっちを何とかして欲しい。
この本は、いわゆる作者の伝記だが、この本を読む限りではこの人は仕事と友人と家族にめぐまれ、穏やかで幸せな一生を送った人のように思える。
クルミわりとネズミの王さま
 ホフマン作・上田真而子訳
 岩波少年文庫
二月五日
かの有名なバレエとは、ずいぶん話もイメージも異なる。くるみわり人形やねずみの王様などの道具立てはおなじだが、主人公がクララではなくマリーで(クララは人形の名前)、ドロッセルマイヤーおじさんは不気味、さらに主人公は向こうの世界に行ったきりになってしまう。それでいいのか?夢オチでもいいから、現実に帰ってきたほうがいいんじゃないか?
こぶたのドーカス・ポーカス
 ターシャ・テューダー作・ないとうりえこ訳
 メディア・ファクトリー
二月五日
アメリカのイラストレーター、ターシャ・テューダーの絵本の復刻版である。
この人の絵本はもちろんとてもかわいいけれど、その身の回りのものを撮った写真集は資料になる。今も、19世紀のころのような暮らしを続けている人なのだ。
わすれ草に寄す
 立原道造作
 日本図書センター
二月五日
いろんな詩人の詩集が、復刻版でではじめている。吉原幸子の「オンディーヌ」も出ないだろうか…出たら買いだが。
みっちーの詩集は何度も読んでいるのでいまさら何も言わないが、初版100部(私家版)だったというのが、こうなんというか…なんだな。
魔女と暮らせば
 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作・田中薫子訳
 徳間書店
二月六日
大魔法使いクレストマンシーシリーズの三作目にして「魔女集会通り26番地」の新訳バージョンである。
「魔女…」では、ヒロイン(じゃないな…)の名前が「グウェンダリン」だったのが、今回は「グウェンドリン」になった。これがいちばん大きな違いだと思うが、彼女の性格の酷さはあいかわらずで、いっそ清清しいほどである。そこまでやるか!と拍手を贈りたい。
モナ・リザは歩み去れり 明治四十年代の吉原
 近藤富枝著
 講談社
二月七日
吉原のことを書いた本、というのは探せば案外あるものだが、岐阜の金津が遊郭だったころのことを事細かに書いた本、というのは見たことがない。
何故ならば、実家のすぐ近くが金津だからである、分かりやすく言うとソープランド街である。JR岐阜駅の南口を出て右にまがるとそこはもう金津、直進するか左にまがるとただの住宅街、なんだって風俗街と住宅街がこんなに近いのか、昔から疑問である。
墜落現場 遺された人たち
 飯塚訓著
 講談社
二月九日
1985年日航機御巣鷹山墜落事故から十七年、当時の身元確認班長(警察官)だった人が関係者を廻って書いた本である。
消防団とか自衛隊とか医師団とか、いろんな人がどれだけ頑張ってもどうにもならないこと、というのはやはりある。
しかし、その状況でどれだけ人間としての誠意と最善を尽くすことが出来るのか、というのは、本当にその人次第だと思う。
「墜落遺体」を読んでから読まれたし。
無辺世界
 銀色夏生作
 河出書房新社
二月十日
そんなにべらぼうに好きなわけではなく、ハードカバーの本は置き場所に困る、というのに古本屋で見つけるとついつい買ってしまう銀色夏生、今日も何冊か買ってしまった…せめて文庫にすればよかったものを、よりにもよってハードカバー…
本にもよるが、私の場合だいたい一冊にひとつ、お気に入りの詩があればあたりである。
ホビットの冒険 上下
 JRRトールキン作・瀬田貞二訳
 岩波少年文庫
二月十日
映画「指輪物語」を観に行く前に、「旅の仲間」だけでも読んでおこうかと思ったのだが、なぜか下巻しかなく、仕方が無いのでさらにさかのぼってこれから読み始めた。指輪の主人公フロドの叔父ビルボの冒険物語であるが、過去に確かに読んだことがあるはずなのに、内容をほとんど忘れていた…楽しめたからいいけど。
葉っぱ
 銀色夏生作
 幻冬舎
二月十日
買ってきた本の中の一冊、かつて図書館で借りて読んで、写真がきれいでけっこう気に入っていた…のかもしれない。
タイトルどうり、植物の葉の写真ばかり載った詩集である。
悲しがる君の瞳
 銀色夏生作
 角川書店
二月十日
これも買ってきた本の中の一冊、こちらはイラストばかりである。
平成二年初版だから、今から12年前か…イラストがなんというか1980年代風で、実はあんまり趣味じゃない。
ONLY PLACE WE CAN CRY
 銀色夏生作
 角川書店
二月十一日
またこれも買ってきた本の一冊で前にも読んだことがある。
気に入った詩をノートに書き写す習慣があるが、なんだか覚えがある一節があり、もしかしたら前にも同じことをしていたのかもしれない。
いつかどこかで使えるといいのだが…所詮はそれである。
微笑みながら消えていく
 銀色夏生
 角川書店
二月十一日
さらに買ったうちの一冊、これで最後である。
銀色夏生の本で、一番はじめに図書館で借りて読んだのが確かこの本、その時はあまりおもしろいと思わなかったのを覚えている。
詩を読むには、慣れも大切だよな…
鳥頭紀行 ジャングル編
 西原理恵子・勝谷誠彦
 スターツ出版
二月十二日
今まで読んだ中でいちばんしょうもない旅行記のシリーズである。
しかし大変おもしろい、心が洗われるような光景を見て「この程度のおきれいで私の黒い心を洗い流せると思うておるのか、アマゾンぬるしーー」という作者には大変親近感が持てる。
美女入門Part3
 林真理子著
 マガジンハウス
二月十二日
作者とはものすごく気があわなさそう…だって私は流行りのブランドにも男にもあまり興味がないし…と思いつつもうなづきながら読んでしまうこのシリーズ、誰にでも容姿に関するコンプレックスってあるよね…。
私の場合の困ったちゃんは、ずばり化粧である。昔から遊びに行く時くらいしかせず、しかもファンデ塗って口紅どまりなので、アイメークとかどうしたらいいのかさっぱり分からない。若い間はそれでもよかったが、しかし今となってはなんとか上手に化けたい、それにもかかわらずやり方がさっぱり分からない、
一度本でも借りてきて、研究したほうがいいかも…
ふたりでイタリア
 こぐれひでこ著
 マガジンハウス
二月十三日
ちょっと軽めのイタリア紀行、ほとんど料理のあたりはずれの話ばかりであるが、イラストがきれいでさくっと読める。
なんだかんだいいつつ、旅行記は読むのが好きだな。
世にも恐ろしい世界史の迷宮
 桐生操著
 PHP研究所
二月十三日
「世にも恐ろしい」と書かれてはいるが、この作者の書いたいろんな本のなかで、少なくとも私が読んだ中では怖かったものはないような気がする。
よく考えると怖い話なのかもしれないが、文体がちっとも怖くない。
でも、雑学としてはおもしろい。
フランス革命と祭り
 立川孝一著
 ちくまライブラリー
二月十五日
細かい学問的なことはおいといて、カーニバルと五月祭についての部分がおたくとしてとても参考になった。
要するに、冬の象徴である年老いた王(精霊)が殺されることによって新しい季節が再生されるという例のアレである。
アラスカ 光と影
 星野道夫
二月十六日
今まで読んだ中で一番美しいと思った旅行記は、この人が書いた「ノーザンライツ」である。
私は人間は死んだら全員地獄行き間違いなし!と思ってはいるが、天国というものがもしあるのなら、星野氏はそこに行っていてほしい人の一人だ。
この本は、作者がまだ比較的若い頃のアラスカ紀行であるが、それでも文章の向こうに精神の高さのようなものが感じられる。
家なき鳥
 グロリア・ウィーラン作
 代田亜香子訳
 白水社
二月十七日
新聞の書評を見て、読みたいと思っていた本。
あらすじや主人公の境遇だけを見ると大変悲惨だが、主人公が前向きで淡々としていて、まわりの人々が憎めない人たちばかりなので、話がちっとも暗くならない。読みやすく読後感もいい本。
ネシャン・サーガV 裁き司最後の戦い
 ラルフ・イーザウ作
 酒寄進一訳
 あすなろ書房
二月十九日
待望のネシャン・サーガ最終巻、思いのほか早く図書館にあった。
たしかにおもしろかったし一気に読めた、しかし2巻までのように現実とネシャンが交錯せず、すべてのことはただネシャンのみで行われているのがちょっとつまらないと言えばつまらないかも。
かと思えば、クライマックスの戦いでどうしてそうこちらの世界の聖書にこだわるかな…「ナルニア」もそうだけど、あまりにキリスト教色が濃くなると物語としては一気におもしろくなくなる。だいたい一つの宗教、ただ一人の神が正しいと信じることこそ争いの元だと思うんだけどな。
長編ファンタジーとしては面白かっただけに、そのあたりが残念。
今昔続百鬼 雲
 京極夏彦作
 講談社
二月二十一日
買おうかどうしようか迷っているうちに図書館でみつけた。
多々良センセイと沼上君のコンビはまあおいといて、最後の「古庫裏婆」に里村医師と中禅寺氏が出てきたのがとてもうれしかった。まるで異郷で知人にあったかのごとくである。しかも中禅寺くんかっこよすぎる。
女ひとり旅読本2 旅の恋のお話
 ひとり旅活性化委員会編
 双葉社
二月二十四日
ガールズ・バックパッカー、つまり女の一人旅で、いかに恋に落ちいかに継続させ、もしくは上手くかわすかについてのハウツー、実録集である。
恋多き女性とはこういうものか!というのがなんとなく分かった…ような気がする。
六号病室のなかまたち
 ダニエラ・カルミ作
 樋口範子訳
 さえら書房
二月二十五日
簡単にあらすじを説明すると、パレスチナ・アラブ人の少年が怪我を治すためにイスラエルの病院に入院し、同じ病室にいたユダヤ人やそのほかの国の子供たちと次第にうちとけていく話なのだが、現実の方はこう上手くはいっていないところが情けない。
旅の仲間 下
 JRRトールキン作
 瀬田貞二・田中明子訳
 評論社
三月二日
映画を観に行く前に、原作を読んでおこう!と思ったら同じような考えの人がいたのか上巻がなかった。普通上下巻いっしょに借りるものじゃないか?仕方がないから下だけ借りて読んだ。
ちなみにこれを書いているのは三日だが、今日図書館に行ったら指輪物語は「二つの塔・上」しかなかった。いったい誰がどういう借り方をしているのか、全く持ってふにおちない。ちなみに私は指輪を読むのは三度目なので、途中からでもけっこう大丈夫である。
図説 イギリスの生活誌
 ジョン・セイモア著
 小泉和子監訳
 生活史研究所翻訳
 原書房
三月二日
ぜひおたくとしては一家に一冊欲しい本である、もう返してしまったが…
便利な生活様式、たとえば電気洗濯機やガスコンロなどが入ってくる前の時代の家事全般について書かれた本、なんちゃってファンタジーを描くにあたっても、大変資料になりそうである。文章はともかく図版がいい、写真ではなく線画で描かれているので、とっても描きやすそう…
三谷幸喜のありふれた生活
 三谷幸喜著
 朝日新聞社
三月三日
朝日新聞の朝刊で週に一度連載されているエッセイが本にまとまったものである。書いているのは三谷幸喜氏という脚本家(その他)の人だが、残念ながらこの人のお芝居はまだ観たことがない。いつかテレビでやってくれないだろうか。
若葉のころ
 長野まゆみ作
 集英社
三月四日
凛一という少年が主人公のシリーズの最終話(だったかな…)である。
もし身近にいたら、フライパン持ってどつきたおしたくなるような人物が多いが、物語の世界なので大変耽美的でよろしい。
そういえばこの冬は恒例の「銀河電気譜」を読まないまま終わってしまった。
二つの塔 上
 JRRトールキン作
 瀬田貞二・田中明子訳
 評論社
三月五日
なんだかんだいいつつも、けっこう忘れている指輪の内容。
明日映画を観に行く予定だが、けっこうはしょられている部分が多いだろうなあ…
新装世界の民話6・イギリス
 川端豊彦訳
 鰍ャょうせい
三月六日
この前「世界・不思議発見」を見ていて、イギリスの海に沈んだ町についてちょっと触れられていて、「これは何かで読んだことがあるぞ」と手持ちの本をひっくり返したが見当たらず、何で読んだか分からないので図書館であてずっぽうに借りてみた。
この本によるとフランスのブルターニュ地方にならそういう話があるらしい。
ほんの一冊
 いしいひさいち著
 朝日新聞社
三月九日
「ののちゃん」「となりの山田くん」などの作者による書評。
右ページに他の作家さんによる文章での本の紹介、左ページにいしい氏による四コマでの同じ本の漫画が載っていて、二度楽しめる。
朝日新聞ユーザーだとなお楽しいかも。
てっぺんで月を見る
 沢野ひとし著
 山と渓谷社
三月十日
よく椎名誠氏の本の挿絵を書いている人の山に関するエッセイ。
最初の話のみ怪談(?)だったが、後は普通の山紀行であった。最初のインパクトだけ強かったな…
誰も知らなかった本当はこわい日本の童謡
 日本の童謡研究会著
 ワニブックス
三月十一日
通りゃんせやさっちゃんなどよく知られた童謡にまつわる怖い話を集めた本。番外編で西洋の歌「ロンドン橋おちた」とか「十人のインディアン」の解説もある。
単なるうわさ話なのか、いまいち信憑性と説得力に欠けるが、入門編だと思えばおもしろいかも。
新装世界の民話15・アイルランド・ブルターニュ
 中村志郎訳
 ぎょうせい
三月十二日
一番気になるのは十九話の「あらしの知らせ」である。
嵐の海に、見知らぬ男からもらった指輪を投げ入れて船出していた男達みんなが助かる話、なのだが「その夜、十八人の女がやもめになった」という結びで物語が終わっている。助かったはずなのになぜ十八人もの女が夫を失ったと書いてあるのか、それともこれはただの結びの言葉で意味などないのか、それとも実は全員死んでしまったのか、分からないなーー。
二つの塔 下
 JRRトールキン作
三月十四日
やっぱり忘れている部分が多い物語の内容。
まさに三度読みの正直である。しかし、以前に読んだシルマリルを少しは覚えていて、物語との関連がちょっとわかるのが楽しいかも。
王の帰還 上 三月十五日
やっとここまで読んだか…
王の帰還 下 三月十六日
とりあえず指輪物語読了であるが、「旅の仲間 上」をまだ読んでなかったな…
さらにこれから追補編を読むのだ!
絶叫城殺人事件
 有栖川有栖作
 新潮エンターテインメント倶楽部
三月十七日
追補編を読む前に気になって読んでしまった。
火村助教授シリーズの短編集で、それぞれのタイトルに必ず「殺人事件」がついている。
あいかわらず仲がいいね、君たちってかんじである。
指輪物語 追補編 三月二十日
指輪物語の主要登場人物のその後の話なども載っていて、本編を全部読んだのならこれも読まなきゃソンである。
特にアラゴルンとアルウェンのその後とか、レゴラスとギムリがどうなるかとか、追補編にばっちり載っているのだ!
初版以前グリム・メルヘン集
 フローチャー美和子訳
 東洋書林
三月二十二日
グリム童話は初版からずっと改訂が続けられてきたが、これは初版以前の古い形の物語をそのまま載せている。
だから、物語が途中で終わっていたり、タイトルだけで中身が伝わっていないものがあったりするが、こういった物語の突拍子のなさが好きなんだよな…
ダヤンの小さなおはなし
 池田あきこ作
 白泉社
三月二十四日
「ああ…すさんでいるなあ」と思ったときに読むとちょうどいい本。
癒しとかなごみとかそういったものには用がないが、登場動物たちの独特のあの目つきはたまらない。やわらかそうな毛並みも素敵。
旅の終わりの音楽
 エリック・フォスネス・ハンセン作
 村松潔訳
 新潮社
三月二十五日
倫理さんの日記で感想を読んで読みたいと思っていた本、図書館にあっさりあった。
タイタニックで、船が沈む時に最後まで演奏を続けていたという伝説の楽団員たちの物語だが、この本はフィクション、つまり実際にいた人々の伝記ではなく作者の創作である。
映画「タイタニック」の五倍くらいはおもしろかった。
月曜日の水玉模様
 加納朋子作
 集英社文庫
三月二十六日
日常生活に隠れたささやかなミステリーをOLの主人公と調査会社社員がときほぐしていく…という話。
一応探偵小説に入るのかもしれないが、それよりもっとほのぼの系。
おかしな国のお菓子の本
 池田あきこ・佐藤かずよ作
 ほるぷ出版
三月二十七日
お菓子作りには興味がない、しかしダヤンシリーズならば話は別である。
ダヤンの世界「わちふぃーるど」はあいかわらず謎だらけで奥が深い。私のお気に入りの「千年なまけ」の出番がほとんどないのが惜しい。
ルイスと魔法使い協会 魔法の指輪
 ジョン・ベレアーズ作
 三辺律子訳
 アーティストハウス
三月二十七日
前から読みたいと思っていた「ルイスと魔法使い協会」シリーズ、図書館でやっと見つけたのはいいけれど、実はこれは三巻で、また物語の途中から読んでしまった…
今回はルイス少年ではなくその親友のリタという女の子が主人公で、時代は1950年代場所はアメリカ、実は出版されたのも30年くらい前である。
紅一点主義
 林真理子著
 文藝春秋
三月二十八日
とうとう林真理子の新刊本に手が出てしまった…
今まで読んだこの人のエッセイの中ではこれが一番堅めで、このくらいのほうが読みやすい。
陰陽師 龍笛の巻
 夢枕獏作
 文藝春秋
三月二十八日
おなじみ陰陽師の最新刊である。
一番印象的なのは「むしめづる姫」、このシリーズでオチがここまで美しく清らかなのは珍しいんじゃないか?
ダレン・シャン4 バンパイア・マウンテン
 ダレン・シャン作
 橋本恵訳
 小学館
三月二十九日
根性で発売日に手に入れその日のうちに二度読んだ。
感想などは特設コーナーに書いてあるが、ここで一言。
「ここで終わるんかい!」続きが出るのは六月、早く読みたいものであるが、続きが出てもまだ話が終わらないってあらかじめ分かっているのだよな…
ないものあります
 クラフト・エヴィング商会
 筑摩書房
三月三十日
「自分をあげる棚」「左団扇」などなどよく使うんだけどどこにも売っていないものの通信販売案内(嘘です)。
使用目的と使用上の注意などが書いてあります。
指輪物語事典
 デビット・デイ
 仁保真佐子訳
 ピーター・ミルワード監修
 原書房
四月二日
指輪だけでなく、ホビットとシルマリルの世界も網羅している。
物語を読んでいるだけでは分かりにくいいろいろな裏の事情が書いてあって分かりやすい。たとえばガンダルフはもともとどういう存在でどこからきてどこに去っていくのか、とかアルウェン姫は実は大年増であるとか、若そうに見えるけれどもアラゴルンもけっこうな年であるとか、そういう余計なことがいろいろと。ただ挿絵はいまいちいただけないかな…
天に落ちる
 シェル・シルヴァスタイン作 倉橋由美子訳
 講談社
四月三日
英語が分かれば、原書で読んだ方が絶対おもしろい本。
韻を踏んである詩だと、日本語に訳すとどうしても無理がでてしまうから。
それでもおもしろいけどね。
しばわんこの和のこころ
 川浦良江作
 白泉社
四月五日
私は「世界で一番かわいい動物は?」ときかれたら「柴犬」と即答する用意がある。犬はたいていなんでも好きだが、柴犬はまた格別なのだ。
この本は、あまりの愛らしさに踊りながら読んでしまった。
しばわんことみけにゃんこが日本のいろいろな伝統を紹介していく絵本だが、とにかくかわいすぎる。
犬のこころ子どものこころ
 松岡素子著・松岡洋一監修
 誠文堂新光社
四月五日
きたやまようこさんの挿絵にひかれて読んだ、発達心理学の本である。
自宅で飼っている二匹のシェルティー、パレアナとアレックスの行動を通して、子どもの問題行動を考えているので、心理学の本といえども読みやすい。
まさに「犬のふりみて我がふりなおせ」だな…
暗くなるまで夢中で読んで
 神宮輝夫・野上暁監修
 原書房
四月七日
子ども向けで、おおよそ日本で現代に出ている本の書評である。
私はこどもの頃から本を読むのが好きな方だったが、いかに読んでいない本の多いことか!そして、読んでいない本をこれから読む機会があるかと思うと楽しみである。
夜なく鳥は夢を見た
 長野まゆみ
 河出書房新社
四月七日
図書館にある長野まゆみの本はだいたい読んだつもりだったが、なぜかこれは読んでなかったことに気がついた。
少年版オフェーリア、しかも泥の中にずぶずぶと、それなのに美しいんだよな…
この作者の小説はたいていそうだが、この物語も終わり方がすごくいい。
新装世界の民話3北欧
 櫛田照男訳
 ぎょうせい
四月八日
フィンランド、スウェーデン、デンマーク、ノルウェーの民話。
この地方の化け物はトロルが多い、人間の姿に牛のしっぽのついているものから本当の化け物まで姿はいろいろある。
ダルタニャンの生涯・史実の「三銃士」
 佐藤賢一著
 岩波新書
四月九日
デュマの「三銃士」には元となった本があり、さらに実際「ダルタニャン」と呼ばれる人物もいたらしい。
さすがに、アトス、アラミス、ポルトスの大活躍はなかったようだが、この人物はそれなりに成功をおさめ、やはり戦で死んでいる。
ルイ十四世も彼の忠勤に感謝し、遺族を保護してその家系が今も続いているというのだからすごいものだが、その名がこんなに有名なのは、やっぱりデュマのおかげだよな…事実は小説より奇なりともいうけれど、この場合やっぱり小説の方により力があったわけだ。
トニーノの歌う魔法
 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作 野口絵美訳
 徳間書店
四月十日
大魔法使いクレストマンシーシリーズの四作目、今回の舞台はイタリアであるため、クレストマンシーは出張(?)のようで、服装が比較的地味である。
やはり彼はとんでもない部屋着で出没してほしい。
カフェー小品集
 嶽本野ばら
 青山出版社
四月十一日
若い女性(十代から)の間で人気があるという作家の本を初めて読んでみた、作者の目がねにあった実在する喫茶店を舞台にした短編集である。
小説だからいいものの、こういうタイプの男は私は駄目だ…頭上から金だらいを落としたくなるのだ。
女の子がたいていロリ服を着ていて、ブティックの名前まで書いてあるのはとても親切、思わずネットでどんな服だかしらべちゃったよ。
いちばん美しいクモの巣
 アーシュラ・ル・グウィン作 長田弘訳
 みすず書房
四月十二日
挿絵はジェイムズ・ブランスマンという人、「詩人が贈る絵本」というシリーズの中の一冊である。
クモの名前が「リーゼ・ウェブスター」というのがなかなかいい。
リーゼは美しいものに憧れ続け、とうとう見事なクモの巣のタペストリーを織り上げるが、本当に美しいものは…という話。
イギリスだより
 カレル・チャペック
 飯島周編訳
 恒文社
四月十三日
チェコの作家がイギリスのペンクラブに招かれてイギリスに滞在しているあいだのイギリスのさまざまな地域や人や物事に対するエッセイである。
美しいものは大木、芝生、田園風景、醜く悲しいものは工業地帯と貧しい人々、最も幸せなのは放牧されている牛や馬や羊と子ども、なのだそうだ。
確かにイギリスの緑は美しい、その色が日本とは全然違うのだ。
ミタライ・カフェ
 島田荘司作
 原書房
四月十八日
「ミタライ」の名に飛びついて借りたが、ミタライものは最初の短編一本で、残りのほとんどは作者のデジカメ日記である。
作者と御手洗氏の印象がなんとなくだぶるので、最初はまるで御手洗さんが書いた日記のような気がしたが、御手洗氏とは違って作者は大変ファンサービスがいいということが発覚した。
しかしプロフェッサーミタライ、石岡くんを忘れちゃ駄目だぞ!
作家の犯行現場
 有栖川有栖作
 メディアファクトリー
四月十九日
古今東西(…でもないか)いろんな推理小説の舞台になった場所をたずねた紀行文である。一部ショートショート入り。
その場所にまつわる作者お勧めの本の案内なんかもある。
キャベツ姫
 エロール・ル・カイン作
 灰島かり訳
 ぽるぷ出版
四月十九日
ル・カインの絵本はとても美しい。
これはお話も本人が作ったもの。
グリムが案内するケルトの妖精たちの世界 下
 トマス・C・クローカー編
 グリム兄弟解説・注
 藤川芳朗訳
四月二十三日
上巻はとりあえずみあたらなかったが、下巻はクルーラホーン、バンシー、プーカ、不老不死の国についての話がおさめられている。
特にバンシーについての具体的な伝説があるのがうれしい、バンシーはお気に入りの妖精なのだ。
物語として美しいのはやはり、ティル・ナ・ノグがらみだと思う。この本のなかではだいたいそれは湖の底にあり、一定の条件がそろえば常人にも見ることが出来るとされている。
壁の中の時計
 ジョン・ベレアーズ作
 三辺律子訳
 アーティストハウス
四月二十五日
「ルイスと魔法使い協会」の一冊目である。
やはり物語ははじめから順番に読むのがいいにきまっている、とこれを読んで確信した。この前うっかりと三巻を読んだらいまいちだったからだ。
一巻はおもしろかった、デブでとろくてどんくさくても、ルイス少年は素敵だ。
闇にひそむ影
 ジョン・ベレアーズ作
 三辺律子訳
 アーティストハウス
四月二十六日
「ルイスと魔法使い協会」の二冊目である。
これもおもしろかった、しかし、このあたりからルイス少年の影が薄くなり、リタが出張ってきているような気がしないでもない。
三巻は彼女が主役だし。
ステップファザー・ステップ
 宮部みゆき作
 講談社
四月二十七日
この日からGW帰省したのだが、続きが気になって持っていった図書館の本。
主人公、あらかじめ父親の素質ありすぎ…向いていたのか運命なのか、宮部さんの本にしてはほのぼのしていて読みやすい。
ローワンと伝説の水晶
 エミリー・ロッダ作
 さくまゆみこ訳
 あすなろ書房
四月二十八日
ローワンシリーズ三作目、これはきっちり一作目から読んでいるが、主人公のローワンがどんどんたくましくなり、だんだん只者ではなくなってきている。
あいかわらず繊細な心の持ち主ではあるが、こうなってはもう誰も弱虫とは呼ばないだろう。
それがいいか悪いかは別として、でもこのシリーズの場合、これでいいんだろうな。

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