2003年一月から四月

書名・作者・出版社 感想・内容など
ハリー・ポッターと秘密の部屋
 JKローリング作・松岡佑子訳
 静山社
一月九日
映画を観に行く前に、一度は読み返しておきたかった二巻がやっと読めた。
ハーマイオニーとロン、どっちがより勇気があるかといったら、やっぱり今のところハーマイオニーに軍配があがるな。
花おりおり
 湯浅浩史文・矢野勇写真
 朝日新聞社
一月十日
風邪をひいて行った病院の待合室で読み終えた本、朝日新聞に連載されている「花おりおり」の総集編である。
月ごとの花を写真と短い文章で紹介しているのだが、いつかなにかの参考になりそうな本である。
実は義母から贈られた。
わかりやすい恋
 銀色夏生作
 角川文庫
一月十二日
ブック○フにてダンボール二箱の漫画を売ったついでに買った本、この作者の詩集はなんだかんだいいつつも、ちゃくちゃくと集まりつつあるのだが、出版されているものの数の方が多すぎて、揃いそうにもない。
これは一人の少女のポートレートと詩の組み合わせなのだが、いまいちこれ!といった言葉は見つからなかった、まだ分からないけれど。
LESSON
 同
一月十二日
こっちは複数の少年の写真(高校生くらいか)と詩の組み合わせ。
この作者の場合、一冊に一つか二つお気に入りの詩が見つかればクリティカルヒットなのだが、今回はいまいちだったかもしれない。
そういった詩を見つけたら、私は速攻ネタ帖に書き写すことにしている、たとえその本を持っていてもね。
鳥頭紀行・くりくり編
 ゲッツ板谷・西原理恵子・鴨志田穣著
 角川書店
一月十五日
こんなもの読んでいる場合かと思いつつも、読み終わるまで何も手につかなかった…あいかわらず悪魔のようにおもしろいシリーズである。
今回スゲエ!と思ったのは、ドイツロマンティック街道ハネムーンツアー(本人)の章である。新婚旅行は珍道中になりやすいものだけれど、ここまでネタに出来るものかとほとほと感心した。
南の島の星の砂
 Cocco
 河出書房新社
一月十九日
「見つけたら買おう」と思っていたこっこの絵本を先に図書館で見つけた。
彼女の歌にあるような救いのなさ(残念ながら)はどこにもなく、美しく力強い絵本。まあ本人がそれでいいんならいいか…。
もっと知りたいマザーグース
 鳥山淳子著
 スクリーンプレイ
一月二十四日
映画や児童文学、ミステリーからの引用も多く、マザーグース好きにはネタ本としてありがたい本。
もともとは教育誌に連載されていたらしいが、お堅いところはなくて充分楽しめる。
英国ミステリ道中ひざくりげ
 若竹七海著
 光文社
一月三十日
どこにも旅行に行く予定がないと、旅行の本が読みたくなるが、この本は著者と一緒にイギリスの街を走り回り道に迷い、バスや電車を乗り継ぎ、本を買い漁った後カフェにはいってお茶を飲んで一服しているような気分になれてお得である。
しかしミステリ道中だけあって、紹介されているミステリの本があまりにも濃くて多くてついていけなかった。英国ミステリといえばクリスティーとホームズしかほとんど読んだことがないのは大変不勉強だと分かった。
アルテミス・ファウル 妖精の身代金
 オーエン・コルファー作
 大久保寛訳
 角川書店
二月一日
探していた本を図書館で見つけ、その日のうちに一気に読んだ。歴史的犯罪一家の跡取りの少年の、大変見事な犯罪の記録である、しかも彼はまだ十二才なのだ!
どちらかというとダークな児童文学ということでどうしてもダレン・シャンシリーズと比べてしまうのだが、物語の始まった時ダレンは十四才だったことを考えると、この少年、アルテミス・ファウルの頭の良さと抜け目のなさは際立っている。それでもってただの冷血漢かというとそうでもなく(だいたいそうだが)、少年らしいかわいいところもあることはあるんだな…少しは。
三部作の第一作ということで、続きが楽しみだ。
下妻物語 ヤンキーちゃんとロリータちゃん
 嶽本野ばら作
 小学館
二月二日
苦手だ苦手だと言いながらも見つければ借りて読んでしまうのがこの作者の本なのだが(本当は好きなのか?)今回のは文句なしにおもしろかった、というか今まで読んだ同じ作者の本の中では一番壮快であった。
ロリータ趣味の女の子が主人公なのだが、彼女のお洋服に関するこだわりはカネコ者の私にはよく分かるし、それが人生哲学にまでなっているのは正直言って素晴らしい。さらになおかつ、強い強い女の子二人の友情物語である。間に男がからんでこないのがいいよね。
沙羅は和子の名を呼ぶ
 加納朋子作
 集英社
二月二日
だいたい不思議なことが起こる物語を集めた短編集である。
一番印象に残ったのは「橘の宿」という話、タイトル頁をいれて七、八頁と短いが、一番わけがわからない。今昔物語か何かに載っていても不自然ではないような物語であった。
それでも君が
 高里椎奈作
 講談社
二月五日
「薬屋探偵妖綺談」シリーズの作者によるファンタジーだが、なぜか私のオリキャラと同じ名前の人物が二人出演していて、密かに笑えた。
この作者の作品は、ファンタジーよりもミステリの方が好きだな、ミステリもなんでもあり(?)だけど。
天然まんが家
 本宮ひろ志著
 集英社
二月五日
正直あまり期待せずに適当に借りた本だったのだが、意外や意外、著者の型破りでめちゃくちゃな人生や漫画に対するとりくみ方など、おもしろい本であった。しかも、あまりやる気の出なかった原稿に喝をいれられたような気分になり、膝を正して原稿を始めてしまった。
上村直己・妻への手紙
 上村直己著
 文藝春秋
二月八日
上村直己さんに限らず、冒険家は尊敬に値すると常日頃思ってはいるのだが、冒険家の奥さんにだけはなるもんじゃないとしみじみ思った。
私なら、帰ってきたとき空港に出迎えに行って、にっこり笑顔で離婚届を出すね。
マリア様がみてる
 今野緒雪作
 集英社
二月八日
コバルト文庫、しかも久々に読む女子高ものである。どうしても中学生時代に夢中で読んだ氷室冴子さんの「クララ・アグネス白書」を思い出すのだが、こっちの方が世界観が強烈であった…。
マリア様がみてる・黄薔薇革命
 同
二月八日
女子高にもお嬢様学校にも全然縁がなかった私ではあるが、高校は高等女学校の流れをくむ共学の進学校であったため、美しい先輩(もちろん同性)に憧れるという伝統は少しだけ残っていた、よかった、少しだけで…。ここまで濃いとちょっと怖い…。
マリア様がみてる・いばらの森
 同
二月九日
今回は白薔薇さまの過去のお話…がからんでくる。
このシリーズ名を始めに知った時、学園ミステリーかと思ったものだが、別にミステリーではないのね。
マリア様がみてる・ロサ・カニーナ
 同
二月九日
主人公の弟、裕麒がチョイ役以外で登場、やはり男の子がいると物語に華があるな…普通は逆だが。
マリア様がみてる・ウァレンティーヌスの贈り物上・下 
 同
二月十日
お約束のバレンタインネタなんだけれど、新聞部の企画に乗せられて全校あげての宝捜し大会となってしまった、それとその後日談である。バレンタインでドキドキとかなかったな…ふっ…。
マリア様がみてる・いとしき歳月上・下
 同
二月十日
卒業式ネタ(この物語においてはサザエさん現象が起こっていない)、卒業式でドキドキとかも、なかったよな…。
マリア様がみてる・チェリープロッサム
 同
二月十一日
中学まで公立の共学に通っていて、なんの因果かこの学園に来てしまった女の子がやっと登場、普通の娘がこういうところに来たらやっぱりこうだよね。
マリア様がみてる・レイニ−ブルー
 同
二月十一日
新入生でお姉様のいとこの少女の出現に心穏やかでない主人公、でも憎めないというか、なんだかんだでいい娘なんだよね、この子も。
マリア様がみてる・パラソルをさして
 同
二月十一日
レイニ−ブルーからの続き、元白薔薇さまおいしすぎ。
マリア様がみてる・子羊たちの休暇
 同
二月十一日
とりあえずこれで借りている分は全て読みました…四日かかっちゃったな。
この間、原稿は全く進まなかったけれど、久々にまとめて読んだ少女小説はけっこう新鮮でした。
東京ディズニーランド裏技ガイド
 東京ディズニーランド裏技調査隊編
 廣済堂出版
二月十二日
借りてきて虚しく読んでいて虚しかった本、当分ディズニーにいく予定も何もないのに、今読んでいったい何になるというのか、でも読んだ。
比較的使える技が多いので、これから行く予定のある人にはけっこう役に立つかも。
旅行者の朝食
 米原万理著
 文藝春秋
二月十四日
ロシア会議同時通訳である著者の食に関するエッセイ、お仕事柄どうしてもロシア、東欧の話が多くなるわけで、西洋社会の食事事情とは一風異なるところがおもしろい。
エターナルマインド・果てなき世界
 Cマタス・Pノーデルマン作
 金原瑞人・代田亜香子訳
 あかね書房
二月十四日
「マインド・スパイラル」シリーズの四作目にして最終巻である。主人公のお姫様の一人称がどうもな…と思いつつも、全巻読んでしまった。
今回はとうとう現実社会(この世界)に乱入、しかも作者登場(見事にさえない役っぷりがいい)と思いきや、そうでもなかった、まさになんでもありであった。
最近はいろいろな児童文学のシリーズものを読んでいるが、主人公達がここまで成長せず、短所を持ち続けたままハッピーエンドという物語も珍しいのではないだろうか、まあそうでなければおもしろくもないけれど。
遠く時の輪の接する処
 松本零士著
 東京書籍
二月十五日
かの松本零士さんの自伝的エッセイ、今までに読んだ経験からすると、漫画家のエッセイには比較的おもしろいものが多いといえるかも、しれない。
レイチェルと魔導師の誓い
 クリフ・マクニッシュ作
 金原瑞人・松山美保訳
 理論社
二月十六日
「レイチェル」シリーズ三作目にして最終巻、とうとう地球の子供の皆さんが魔法で宇宙まで飛び出して行ってしまった…考えようによってはけっこうとんでもない物語だったかも。この子供たちがきちんと魔力を持った上で大人になっていくのか、大人になったらすべての魔力を失ってしまうのか、気になるところだが、とりあえずは大団円で終わった。
ローワンとゼバックの黒い影
 エミリー・ロッダ作
 さくまゆみこ訳
 あすなろ書房
二月十七日
「リンの谷のローワン」シリーズの四作目、このシリーズはまだ続く。
とうとう敵との直接対決…だったのだがある事情によりあっというまに終わった。
当面の目に見える敵であったゼバックが敗退した後、主人公がこの先何と戦うのか気になるところである。
ペンキや
 梨木香歩作・出久根育絵
 理論社
二月十八日
なまじっか本を読むのが早いと、どんなにおもしろく心に染入るような物語でもいつもの習慣であっというまに読んでしまう、まったくもってもったいないと思う。この本は薄いし、何度でも読めばいいんだけど。
しばわんこの和のこころ2・四季の喜び
 川浦好枝絵と文
 白泉社
二月二十三日
柴犬馬鹿にはたまらない本、柴犬のしばわんこと三毛猫のみけにゃんこが日本のいろいろな風物を紹介していく絵本なのだが、とにかく絵がかわいいのだ。
柴犬はどんな角度で見ても愛らしいが、上を向いたところを後ろから見下ろすのがもっともかわいいんではないだろうか、しかしアオリもすてがたい。
ルイスと魔法使い協会・魔女狩り人の復讐
 ジョン・ベレアーズ作
 三辺律子訳
 アーティストハウス
二月二十五日
「ルイスと魔法使い協会」シリーズの五作目、ローズ・リタとツィマーマン夫人が過去への旅をしているころ、ルイスとおじのジョナサンはヨーロッパ旅行に出かけて、遠い親戚のイギリスのマナーハウスでとんでもない事件に巻き込まれる。
今回もハッピーエンドだが、なによりよかったのはルイスが少しスマートになったことだろう…いやはや、本当によかった。
少女ポリアンナ
 エリナー・ポーター作
 谷口由美子訳
 岩波少年文庫
二月二十七日
子供の頃家になぜかこの本があって、何度も読んでいたのを思い出す。(もちろん岩波少年文庫版ではなかった)
ドス・アギラス号の冒険
 椎名誠作・たむらしげる画
 偕成社
二月二十七日
昔、もっと大きな版形で出されていた大人向けファンタジー絵本の新装版、ぐっとコンパクトになった。
内容はのんびりほのぼの海洋冒険物語。
ダレン・シャン7 黄昏のハンター
 ダレン・シャン作
 橋本恵訳
 小学館
三月一日
やっと手に入れたダレン最新刊、今度は七巻から九巻まで続く話らしい。
元帥としてバンパイア・マウンテンで忙しい日々を送るダレンだったが、ある日ミスター・タイニーがマウンテンを訪れ、ダレンとラーテンそしてハーキャットはバンパニーズ大王を探す旅に出る…という筋書きで始まるのだが、何よりもダレン少年の頭の毛が戻ってよかったとしみじみ思う。
ほっとするエピソードと怖い話の対比がいい。
裏庭
 梨木香歩作
 理論社
三月六日
児童文学の棚にあったのだが、児童文学なのだろうか…自分が子供の頃この本を読んだらどう思ったか気になる本。
バーンズ家には、普通の庭の他に「裏庭」があって、大鏡ごしに行くことが出来る人もいる、でも裏庭に行った人は帰ってこない。そんな裏庭に迷い込んだ主人公の冒険物語なのだが、過去と現在、現実と幻想が混在していてけっこう複雑な物語かもしれない。
ガセネッタ・シモネッタ
 米原万里著
 文藝春秋
三月八日
タイトルだけみると「なんだかな…」なのだが、中身はロシア語同時通訳者の真面目な(?)お仕事エッセイである。
この前読んだ「旅行者の朝食」と同じ著者、しかし同時通訳という仕事はつくづく大変だ。
さびしいまる、くるしいまる
 中村うさぎ著
 角川書店
三月九日
ショッピングの女王、ホストにはまるところの実録エッセイ、「ホストクラブにはまるような女は馬鹿だ」と思っていたのだが、どうやらいろいろ内面的な葛藤を抱えつつ、自分探しの一環としてはまる女性も多いらしい…でも、やっぱり馬鹿だとは思うのよ。そりゃあ「馬鹿というほうが馬鹿」なのかもしれないけれど、それがために借金に追われたり大切な人を傷つけたりするのは単純によくないと思うぞ、人として。
セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴
 島田荘司作
 原書房
三月九日
御手洗さんがシアルヴィ館で大学の教授仲間に昔起こった事件のことを話してきかせるシリーズの第何段か、今回は昭和57年の秋から冬にかけて起こった事件のことを話している。なので当然、御手洗と石岡くんが一緒に行動していて、石岡くんはあいかわらず御手洗にふりまわされまくっているが、それがいいんだよな…。
絵本たんけん隊
 椎名誠著
 クレヨンハウス
三月十五日
読む前に予想していたよりも、はるかに読んでよかった…と思える本、なぜならカヌー犬ガクのことが、けっこうあちこちに語られているからである。
ガクの絵本も何冊か、私の知らないものが出ていて気になる。とりあえず図書館で取り寄せを頼んでみようかな。
もちろんガク以外にも絵本のことがいろいろ語られていて読みやすい本。
冬物語
 ウィリアム・シェイクスピア作
 小田島雄志訳
 白水社
三月十六日
最近、やっと図書館にシェイクスピアの全集(緑色と黄色の表紙の本)が入ったらしい。
はりぽたシリーズの「ハーマイオニー」という名前はここからきたんだな、と納得。
サー・ガウェインと緑の騎士
 JRRトールキン作
 山本史郎訳
 原書房
三月十八日
十四世紀ごろの騎士物語や寓話を韻律をふまえつつ現代英語になおしたもの、の日本語訳である。
英語で読むと、それは美しい文章になるのだと思うが、英語がさっぱり分からない身では仕方がないのである。
トールキンの未訳の物語が翻訳されただけでも充分ありがたい。
ダークホルムの闇の君
 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作
 浅羽莢子訳
 東京創元社
三月二十日
創元推理文庫から出ている作者の何冊かの本の中では、一番おもしろかったと思う。
異世界(私達の世界らしい)からの巡礼ツアーのために、毎年破壊の限りをつくされるとある魔法世界が「なんとかしてツアーを阻止」すべく立ちあがり、その年の「闇の君」役に命じられたダークとその一家が奮闘する物語。登場人物や動物が多くてめまぐるしいが、そこがまたいいんだよね。
グリフォンが五匹、ダークの二人の子供とわけへだてなく育てられているのがほほえましく、頼もしい。
海賊王の帰還
 茅田砂胡作
 中央公論新社
三月二十二日
「暁の天使たち」シリーズ第三巻、今回はあの海賊王が帰ってくる。
何度も言うようだが、このシリーズを読む前に必ず「スカーレット・ウィザード」と「デルフィニア戦記」を全巻読みとおしておくべきである。そうでないと、物語が全然楽しめないことうけあいなのだ。
ベルギーお菓子物語
 近藤冬子著
 東京書籍
三月二十二日
「料理の鉄人」にも出たことのある女性パティシエの、ベルギーでの修行時代のことを書いたエッセイ。
こんな本を読んでいると、お菓子が作りたくなるじゃないか!と思うのだが、朝昼晩台所に立ってご飯を作りつづけていると、さらにお菓子を作ろうという気にはあまりなれない。単に私がものぐさなだけか?今度簡単なものくらい作ってみようかな。
調理場という戦場
 斉須政雄著
 朝日出版社
三月二十三日
確か吉野朔実さんの書評漫画に出てきた人…だったよな、と思って読んだらビンゴであった。
フランス料理店オーナーシェフのフランスでの修行時代と仕事に対する思いを語ったエッセイ、こんな本読んでいるとフランス料理が食べたくなるじゃないか!どうしてくれよう。
ファンタジーの魔法空間
 井辻朱美著
 岩波書店
三月二十六日
確か新聞広告で見て、読みたいと思っていた本なのだが、読んではみたもののいまいちおもしろくなかった。
訳者としては結構好きな人だし、空間という視点から見たファンタジー論も分からないではないんだけど、ファンタジーって別に理屈で読むものではないと思う。
我が聖域に開け扉(上)
 秋田禎信作
 富士見書房
三月二十八日
「魔術師オーフェンはぐれ旅」シリーズ、前に読んだのはいつだったか、すっかり話を忘れてしまっている。
こっちはどちらかというとシリアスな展開だが、実はめちゃくちゃな「無謀編」の方が好きかもしれない、途中までしか読んでないけれど。
双樹に赤鴉の暗
 高里椎奈作
 講談社
三月二十九日
「薬屋探偵妖綺談」シリーズなのだが、どうも私はこういうミステリーの続き物を読むときに、話の展開が気になってかっとばして読んでしまって、大切なところを見落とすことが多いような気がする。最後に驚いたよ…。
川原泉の本棚
 川原泉選・イラスト
 白泉社
四月一日
私のかなり好きな漫画家、川原泉さんのお勧め本アンソロジーあーんどブックガイド。
アンソロジーなのでお勧め本が部分抜粋されていて、この本の全てが川原さんの手によるものではないのが正直残念なのだが、それでも変な本ばかりで充分楽しめる。著者のエッセイがもう少し入っているともっとよかったかも。
サークル・オブ・マジック 魔法の学校
 デブラ・ドイル ジェイムズ・D・マクドナルド作
 武者圭子訳
 小学館
四月三日
「魔法の学校」という副題がついてはいるが、物語の舞台は中世のイギリスに似た架空の王国、主人公は騎士見習から魔法使い志願に転向する少年である。
今回は、少年が城を出奔してから学校を追い出され(でも一応卒業扱い)、それでもなおかつチャンスを与えられて一人前の魔法使いになって旅立つところまでなのだが、伏線として登場しそうな人物が何人もいて、先が楽しみな物語である。
ちなみに主人公は騎士見習だけあってあらかじめ結構強く、根性もはいっている。
オケピ!
 三谷幸善作
 白水社
四月四日
今度再演される(観に行く予定は全くない)オーケストラピットの人間模様を主題にしたミュージカルの脚本、つまり戯曲である。
作者は戯曲化するのに難色を示したようだが、舞台を観に行けない人も世の中にはたくさんいるので、そう悪いことじゃないと思うぞ。
文章でもおもしろいが、実際の舞台はもっとおもしろいだろうな。
メニューは僕の誇りです
 斉須政雄著
 新潮社
四月六日
また読んでしまった…仏料理レストラン「コート・ドール」オーナーシェフ斉須さんの料理の本、今度は実際にお店で出している季節ごとのメニュー表と、その一皿ごとの料理へのこだわりが語られていて、ものすごくおいしそうである。
しかし、この店にはコース料理がなく、この本には料理の値段は書かれていない。ア・ラ・カルトでフルコース頼むといくらくらいになるのでしょう?
西の魔女が死んだ
 梨木香歩作
 小学館
四月八日
中学生くらいの時には、今にして思えばどうでもいいようなことでいろいろ考え込んで、ずいぶん視野も狭くて世の中生き難かったような気がする、主人公はそういう年代の少女。彼女が田舎のおばあちゃんの家で魔女修行をしながら暮らすうちに、生きる方法を見つけていく話…と言ってしまえば簡単なのだが、この作者の書く物語の繊細さは、毎度のことながら説明のしようがない。
Missing
 5目隠しの物語
 6合わせ鏡の物語
 7合わせ鏡の物語・完結編
 甲田学人作
 メディアワークス
四月十日
一巻(この作者のデビュー作)はなんだかとても読みにくかったような覚えがあるのだが、同じシリーズも五巻になると、文章がこなれたのかずいぶん読みやすくなったような気がする。
五巻から七巻までいわゆる「学校の怪談」「学校の七不思議」に関わる連続した事件が続くのだが、それがまたとても悲惨で、さらに基本的には物語が終わっても何も解決されていないという恐ろしいシリーズであるのだが、読んでいてもあまり怖くなく、ファンタジーの範疇にとどまっている。
アースシーの風
 ゲド戦記5
 ル・グウィン作
 清水真砂子訳
 岩波書店
四月十日
ファンタジーとか児童文学とか言われている本をいろいろ読んではきたけれど、やっぱりゲド戦記シリーズは物語としての格が違うような気がする、なんというか素晴らしすぎる。
しかし、大昔に読んだ一巻から三巻までの内容をほとんど忘れていることには閉口した、全巻読み返してから読めばよかったかも。
旅人達の食卓
 フィリップ・ジレ著
 宇田川悟訳
 平凡社
四月十一日
いつか漫画のネタになるかなーーと思って読んだ本なのだが、あまりネタになりそうではなかった。
中世から近世にかけて、ヨーロッパを旅したさまざまな人々の旅行記から、当時の食文化を考えてみようという趣旨である。
ドイツお菓子物語
 曽我尚美著
 鈴木奈月絵
 東京書籍
四月十二日
この前読んだお菓子の本とシリーズらしいが、著者はもちろん別。
ドイツで暮らしていた女性のお菓子に関する思い出話とレシピときれいなイラストで構成された本、こういう本を見るのは好きである。
私の憧れのお菓子は「アプフェルシトゥルーデル」、大昔児童文学に出てくるのを読んでから、一度食べて見たいと思いつづけ、その夢はいまだかなっていない。
ポケットから出てきたミステリー
 カレル・チャペック作
 田才益夫訳
 晶文社
四月十四日
何人かのおっさんが前の人の話を受けつつも全く関係の無い話を続けていく短編集、ちょっとミステリ仕立てで大変おもしろいが、おもしろいだけじゃなくてなんというか、深い。。
この作者の著作で一番読みたいのは「ダーシェンカ」なのだが、今のところ図書館では見かけない。
ペギー・スー 魔法の瞳をもつ少女
 セルジュ・ブリュソロ作
 金子ゆき子訳
 角川書店
四月十五日
おもしろくないわけではもちろんないのだけれど、前評判ほどはおもしろくなかった。
主人公は世界でただ一人(多分)お化けが見えて、それを滅ぼす力を持つ瞳の女の子なのだが、友人はいないわ家族にはうとまれるわ条件が悪すぎる。
それでも負けない強さは立派なものだけれど、今のところ彼女にはそれしかないのはちょっと物語としては物足りないような気がする。
救いは最後に出てくる犬か!
ユーモレスク
 長野まゆみ作
 マガジンハウス
四月十六日
この作者にしては珍しく女の人の一人称で語られ、小学生の時遠足に出かけたまま行方不明になった弟をめぐる人々の思いが錯綜するが、全体に穏やかで読みやすい。
主人公の女性は傍観者に徹し、まわりの男どもはドロドロの恋愛沙汰、恋は盲目とはよく言ったよ…。
ペギー・スー 蜃気楼の国へ飛ぶ
 セルジュ・ブリュソロ作
 金子ゆき子訳
 角川書店
四月十九日
やはり、一巻の犬はただの犬ではなかった、今回の冒険(あるいは困難)に出てきた主人公以外の登場人物の中では一番賢く、かつ役に立っている。
二巻でも主人公の受難は続くのだが、あいかわらず打たれ強く、何も見かえりを求めないその態度は立派だが、ある意味開き直ってるよな…。
今度は最後にフリーズドライ(真水をかけると人にもどる)の彼氏をゲットし、これからの展開が期待される。
ひとつのポケットから出た話
 カレル・チャペック作
 栗栖継訳
 晶文社
四月二十日
この前読んだ「ポケットから出てきたミステリー」の兄弟編のような本、これもミステリー仕立ての短編集でやっぱり大変おもしろかった。
岩波少年文庫に入っている「長い長いお医者さんの話」の作者だということにはじめて気がついた、この話を読んだのはいつだったか忘れるほど遠い昔なのだが、こういうのはけっこううれしい。
赤い鳥は館に帰る
 有栖川有栖著
 講談社
四月二十三日
今までいろいろなところに書いた雑文やエッセイをテーマ別に集めたエッセイ集、まじめな評論やミステリーへの推薦文などいろいろあるが、やはりエッセイは日常を書いたものが一番おもしろいと思う。
贈る物語 ミステリー
 綾辻行人編
 光文社
四月二十五日
推理小説作家綾辻氏による短編ミステリーのアンソロジー、さすがに一筋縄じゃない物語が揃っている。
一番最初はエラリー・クイーンもので、エラリーが推理以外のところでなんとなく情けなくて大変かわいらしい。
光をはこぶ娘
 O.R.メリング作
 井辻朱美訳
 講談社
四月二十八日
ケルトをモチーフにしたシリーズもの五作目なのだが、残念なことに三作目と四作目を読んでいないのだ。
どうやら未読の巻の登場人物がこの物語でも重要な役割を担っていて、図書館にないのは仕方がないんだけれど順番どうり読んでいないのはあまりにも惜しい、というくらいおもしろくて読みやすいお勧めのシリーズである。
どんたく
 竹久夢二作
 日本図書センター
四月二十八日
復刻版のシリーズの中の一冊、竹久夢二の詩集である。
美しくやさしく儚い世界ではあるのだが、いまいち相性があわないかな。

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