ヒプノの世界 7






●世界と世界観


私たちは現実の世界と、世界観という心の中の世界の、二つの世界を同時に生きています。

世界と世界観は似て非なるものです。世界観というのは、自分の身近な人間関係がひとつ変わっただけで大きく変わるものであって、現実の世界とは違います。

世界観が悪いおおきな理由は、だいたい個人的な体験からきているのです。にもかかわらず私たちは心の中の世界観とにている出来事を見たときだけ、正の字を書いてカウントし、「世界はやっぱりこういうものだ」という思い込みを強めてしまいます。内なる世界観にそぐわないような出来事は素通りして印象にのこりません。

世界観が悪ければお天気の日も悲しい景色に見えます。世界観が希望に満ちているときは、状況が苦しくてもがんばれます。

絶望するときは、世界がひどいというより、世界観がひどいのです。

わたしたちは自分の世界観を変えるために、それを投影した人物や状況に働きかけようとします。自分の寂しさを救うために、寂しそうな人を探して、助けようとすることもあります。

それは悪いことではありません。でも相手に本当によい影響を与えるためには、自分の世界観を変えていく必要があります。わたしたちはお互いの世界観で影響しあっているからです