コミュニケーションについて
VOL-2







 「愛から話そう」


誰かと一緒にいても、話が途切れて、おたがいだまっている時間が続くことってありますね。そういうとき「なにかしゃべらなくちゃ」と焦る気持ちから話すのをやめましょう。

相手のアンダーメッセージに応えようと必死になって、「ここは褒めるタイミングだから」と心にもないことを言うのをやめましょう。

「相手はこう思っているはずだ」「こう望んでいるはずだ」というのは、親兄弟(または過去に強烈な影響をうけた人)の投影であることも多いです。自分とおなじような価値観を相手も持っていると決めているのかもしれません。

相手像は、実際の相手と違うかもしれないのに、先回りして行動していたら、誤解が訂正されるチャンスがありません。イメージに出会いつづけ、ほんとうの相手の輪郭がつかめません。

恐れていたことが起きないように一生懸命がんばって、それでうまくいっても、相手への不信はつのるばかりです。自分の努力ゆえに関係性が維持できているという確信になってしまいます。

相手が楽しんでいるかどうか気になるとき、私たちは自分自身、相手といるのを楽しんでいるでしょうか。自分が楽しんでいない状況で相手だけが楽しむということは不自然なことです。そんな不自然さを要求しているのです。鈍感さや勝手さを相手に求めることになります。

しかも、相手をちゃんとみずに、偏った人物像にむけたアプローチをしていたら、その人物像に似ている人の心だけを惹きつけてしまいます。特定の魚しか喰いつかないエサをぶらさげて釣りをしているようなものです。

そのようなわけですから、なるべく、恐れから話したり行動したりするのをやめるように努力しましょう。

恐れを感じていてもいいのです。今までの体験からそう感じるようになったのでしょうし、それはしかたないことなんです。

ただ恐れを感じないですむように行動してしまうのをやめましょう。恐れに突き動かされて行動しないようにします。恐れにさらされながらも、それはそれで感じながらも、別の動機からの行動をするということです。

「そうしたい」という動機で。
望んでしたことのほうが、望んだ結果を引き起こす確率が高いからです。