復活!CP/M ワンボードマイコンでCP/Mを!
CP/MがTK−80互換のワンボードマイコンの上で復活します
ND80ZVとMYCPU80の上でCP/Mが走ります!
[第492回]
●RS232Cオス?それともメス?(2)
[第490回]からの続きです。
ND80ZV(ND80Z3.5)に9pinDSUBコネクタを搭載するときにオスにするかメスにするかで悩んだのですが、結局はメスコネクタを選びました。
ND80ZV(ND80Z3.5)は8ビットの、今となっては原始的なマイコンですが、それでも端末かホストかと言われれば、そりゃあホストでしょう、と答えることになります。
それならオスコネクタのほうがよいではないか、ということなのですが、それでもメスコネクタにしたのには理由があります。
昔と違って今ではRS232Cで接続する機器は少なくなってきていると思います。
数年前からはWindowsパソコンからも232Cコネクタが消えてしまいました。
それじゃあ232Cは何のために?
ということなのですが、強いて言えば主としてパソコンに接続してデータ通信を行なう(それも多分にトレーニング的にでありましょう)、という目的が考えられます。
しかし上に書きましたように、すでにパソコンからは232Cコネクタが消えてしまっています。
その代わりに隆盛を極めておりますのがUSBです。
おそらくパソコンと232Cで接続する場合には、USBと232Cを変換するケーブルを使うことになるでありましょう。
RS232C−USB変換ケーブルです。
USBはパソコン側ですから、232Cは端末側になります。
通常端末はメスコネクタであることが多いので、RS232C−USB変換ケーブルの232Cコネクタがこの写真のようにオスであることは、理にかなっています。
このRS232C−USB変換ケーブルを使うことを想定しますと、ND80ZV(ND80Z3.5)の9pinDSUBコネクタはメスでなければならない、ということになります。
ND80ZV(ND80Z3.5)のRS232C9pinDSUBコネクタがメスであるのは、そういう理由からです。
●しかし困った問題が…(その1)
その問題について、H様からメールをいただきました。
「ND80ZVの9pinDSUBコネクタとパソコンのUSBコネクタをRS232C−USB変換ケーブルで接続して232C通信のテストをしようとしましたら、9pinDSUBコネクタのネジが邪魔になって接続ができません」
RS232C−USB変換ケーブルの9pinDSUBオスコネクタの両サイドにあるネジです。
こちらはND80Z3.5の9pinDSUBコネクタです。
確かに両方とも同じメスネジですから、接続しようとすると、このネジが邪魔になって接続できません。
どちらかのネジを外せば接続できないことはありませんが、そうするとコネクタ面の金具まで外れてしまいます。
実は写真のRS232C−USB変換ケーブルは「秋月」で購入したものなのですが、「秋月」ともあろうものがなんでこんなおかしなものを作ったのでしょう。
端末にせよホストにせよ装置側のコネクタは構造上メスネジにせざるを得ないことは誰が考えたってすぐにわかることです。
ですから装置と装置をつなぐための「ケーブル」は当然オスネジになっています。
下の写真は9pinDSUBのストレートケーブルです。
どちらの側もオスネジになっています。
それなのになぜ「秋月」のRS232CーUSB変換ケーブルはメスネジなのでしょうか?
これは推測なのですが、おそらく「延長ケーブル」の使用を想定したためだと思われます。
事実「秋月」ではRS232C−USB変換ケーブルと9pinDSUBの延長ケーブルを組にしたセットが売られています。
延長ケーブルの実態はスタンダードの9pinDSUBストレートケーブルだと思われますから、その接続を考慮するならば、メスネジであることが納得できるでありましょう。
ND80ZV(ND80Z3.5)に限らず、多くのRS232C9pinDSUBメスコネクタを備えた装置に「秋月」のRS232C−USB変換ケーブルを接続しようとするときは、9pinDSUB延長ケーブルと組にして使うことにすれば、このネジ問題は解決します(というよりも多くの場合には、延長ケーブルが必須となります)。
RS232C−USB変換ケーブルは「秋月」の専売品ではなくて、他社からも同様の品が販売されています。
その多くは、「秋月」の製品と同様にメスネジになっています。
しかしなかにはなんとオスネジのものもあることがわかりました。
この写真なのですが…。
両サイドのネジがオスネジになっています。
「これはよいではないか」と思われるかも知れませんが…。
残念ながら、購入者の評価が余り芳しくないようですので、製品名等は伏せておきましょう。
これだと232Cの側には延長ケーブルは接続できません(ネジを外してしまえばできますが…)。
確かにUSBの側を延長するという方法も考えられますが、延長するならば232Cの側でありましょう。
ということからすると、私にはこの写真の製品のほうが非常識に思えます。
ワンボードマイコンでCP/Mを![第492回]
2013.10.5upload
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