2017.4.24
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マイコン独立大作戦
CRT/VGAIF+KEYIF+SDCARDIFボードの製作

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WindowsパソコンにUSB接続して使う現行方式はそれなりに便利ではありますが、ときとしてWindows
のしがらみから開放されて、小さいながらも独立した一個のパソコンとして機能したいと思うこともあります。
昔はそれが普通のことだったのですが、安価なCRTディスプレイが生産中止となって久しい今日ではそれ
は叶わぬことと諦めていたのですが…。
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[総合第58回]


●マイコン独立化セット取扱説明書

やっとセットの中心になる説明書が出来ました。
組立説明書もやっと出来上がって、最後のチェック中です。
ということで、今回はマイコン独立化セット取扱説明書をUPいたします。

T.構成および準備

 このセットはマイコンボードにCRT/VGAインターフェースボードとSDカード・PS/2キーボードインターフェースボードを接続することで、Windowsパソコンと接続することなく、昔のパソコンシステムのようにWindowsパソコンから独立して動作するシステムです。
 ここで対象となるマイコンボードはND80ZV(ND80Z3.5)、ND8080、MYCPU80です。
 マイコンボードにCRT/VGAインターフェースボードとSDカード・PS/2キーボードインターフェースボードを接続することは同じですが、CPUの違い、ハードウェアの違いによって接続する方法(構成)やシステムROMが異なってきます。

1)CRT/VGAインターフェースボードの接続

[ND80Z3.5][ND8080]
 CRT/VGAインターフェースボードに付属の28pinフラットケーブルを使って、ND80Z3.5、ND8080の26pinコネクタ(4PDIPスイッチの右側にあるコネクタ)とCRT/VGAインターフェースボードの26pinライトアングルコネクタ(CN3)を接続します。
 また10pinフラットケーブルを使って、ND80Z3.5、ND8080の10pinコネクタと、CRT/VGAインターフェースボードの10pinライトアングルコネクタ(CN4)を接続します。

[ND80ZV]
 26pinコネクタについては[ND80Z3.5]と同じですが、ND80ZVには10pinコネクタがないため10pinコネクタ拡張ボードをND80ZVにとりつけたあと、10pinケーブルで接続します。

[MYCPU80]
 MYCPU80とND80Z、ND8080とでは接続する26pinコネクタが異なることに注意してください。
 MYCPU80の26pinコネクタ(本体のコネクタか、RAMを増設している場合には増設RAMボード上の26pinコネクタ)とCRT/VGAインターフェースボードの26pinストレートコネクタ(CN2)を26pinフラットケーブルで接続します。
 MYCPU80の16pinコネクタ(本体のコネクタか、RAMを増設している場合には増設RAMボード上の16pinコネクタ)とCRT/VGAインターフェースボードの16pinストレートコネクタ(CN1)を16pinフラットケーブルで接続します。
 このときケーブルコネクタの1pin(ケーブルの赤色がある側)がストレートコネクタのシルクの三角マークと合う向きになるように接続します。
またケーブルコネクタとストレートコネクタ端子がずれたりしていないことをよく確認してください。 

2)SDカード・PS/2キーボードインターフェースボードの接続

 CRT/VGAインターフェースボードの26pinライトアングルコネクタ(CN5)とSDカード・PS/2キーボードインターフェースボードの26pinコネクタをSDカード・PS/2キーボードインターフェースボードに付属の26pinフラットケーブルで接続します。
 コネクタの1pinが逆向きに対向する形になるため、フラットケーブルがねじれますがスダレ型ケーブルなのでストレスなく接続できます。

3)ディスプレイの接続

 パソコン用のVGAディスプレイを接続するときはCN6の15pinDSUBコネクタに接続します。
 このセットにはVGAディスプレイ用の接続ケーブルは含まれていません。
 接続にはVGAディスプレイに付属しているケーブルを使ってください。
 VGAディスプレイを接続するときは8PDIPスイッチのbPをOFF、bQ〜8をONにします。

 CRTモニタディスプレイや家庭用のTVを接続するときはCN8のRCAコネクタにRCAケーブルで接続します。
 TV側は通常は黄色のRCAコネクタと接続します。
 TV画面の表示は通常は外部ビデオ接続モードを選択しますが、詳しくはそれぞれのTVの取扱説明書に従って選択してください。
 このセットにはCRTモニタ、TV接続用のRCAケーブルがサービスでついていますのでそれを利用して接続することができます。
 CRTモニタディスプレイ、TVを接続するときは8PDIPスイッチのbP〜8をONにします。

4)VGAディスプレイのカラー表示

 VGAディスプレイを接続したときは3PDIPスイッチ(DS2)の設定によって単色のカラー画面にすることができます。
 下にその組み合わせを示します。

bP=ON、bQ=ON、bR=ON    白
bP=OFF、bQ=ON、bR=ON   シアン
bP=ON、bQ=OFF、bR=ON   マゼンタ
bP=OFF、bQ=OFF、bR=ON  青
bP=ON、bQ=ON、bR=OFF   黄
bP=OFF、bQ=ON、bR=OFF  緑
bP=ON、bQ=OFF、bR=OFF   赤
bP=OFF、bQ=OFF、bR=OFF  黒(表示されません)

5)40字×25行表示

 CRTモニタディスプレイ、TVを接続するときは、画面表示を40字×25行にすることができます。
 通常の80字×25行表示のときは8PDIPスイッチのbP〜8をONにしますが、bQをOFFにすると40字×25行表示になります。
 この場合にはソフトでの設定も合わせて行なう必要があります。
 アドレスF150に28(=40)を書き込んでからZB3BASICを起動するとスクリーンエディタが40字×25行対応になります。
 ZB3BASICは起動時にF150の値を確認して28以外のときは50(=80)を書き込みます。
 この値はバッテリでバックアップされていますから、次に電源を入れたときにも設定は保持されています。
 F150が28のときはZB3BASICは起動時にそのまま値を保持しますから、40字×25行対応のスクリーンエディタのままになります。
 スクリーンエディタを通常の80字×25行対応に戻したいときは、ZB3BASICを起動する前にF150に50を書き込むか、ZB3BASICが起動したあとでCMコマンドでF150に50を書き込んだあと、一旦リセットしてからZB3BASICを再起動します。

6)キャラクタ表示をMZ80モードにする

 キャラジェネROMにはPC8001の文字キャラクタのほかにMZ80の文字キャラクタも入れてあります。
 8PディップスイッチのbRをOFFにするとMZ80のキャラクタが選択されるようになります。
 ZB3BASICはPC8001のキャラクタコードで動作するようになっています。
 MZ80のキャラクタを選択した場合には、アルファベットは大文字しか入力できません。
 [Shift]を押しながらアルファベットキーを押すか、[Shift]+[Caps Lock]を入力して大文字シフトモードで使ってください。
 なおPC8001のキャラクタではカーソルマークはベタ四角ですが、MZ80キャラクタではクラブになります。
 PC8001ではコード8Fが未定義なのでそこにカーソルマークを書き込んでいます。
 MZ80キャラクタでは8Fがクラブの図柄になっているため、そのような表示になります。

7)PS/2キーボードの接続

 セットに付属のPS/2キーボードをSDカード・PS/2キーボードインターフェースボードのCN1に接続します。

8)SDカードの装着

 セットに付属のSDカードをSDカード・PS/2キーボードインターフェースボードのSDカードソケットに装着します。
 SDカードはマイコンボードの電源が入っているときでも、入っていないときでも、着脱できます。
 SDカードソケットはプッシュオン・プッシュオフ型です。
 装着するときも外すときもSDカードがSDカードソケットの奥に当たって止まるところまで軽く押すことで、着脱できます。
 独立型ZB3DOS(CP/M互換DOS)を走らせるためにはSDカードは必須ですが、独立型ZB3BASICシステムの場合にはSDカードは必須ではありません。

9)システムROMの交換

 ND80ZV(ND80Z3.5)、ND8080、MYCPU80でSDカードを使うためにはシステムROMを交換する必要があります。
 独立システム用プログラムの入ったシステムROMにはND80ZV(ND80Z3.5)用とND8080およびMYCPU80用があります。
 それぞれに合うシステムROMと交換してください。

U.システムの起動

[ND80ZV(ND80Z3.5][ND8080]
 [I/O][8]とキー入力することでZB3BASICが起動します。

[MYCPU80]
 [STORE][8]とキー入力します。
[注記]現行USB接続型MYCPU80では[STORE]キーの入力のみでZB3BASICが起動します。

 ZB3BASICが起動してからのBASICの機能については、倍精度演算機能が働かないこととSDカード関係のコマンドが使えることを除いては従来のZB3BASICと同じですが、画面表示に関する機能(ページUP、ページDOWNなど)とログファイル機能が働かないことなどの相違があります。
 SDカードのコマンド、使い方についてはSDカード・PS/2キーボードインターフェースボード取扱説明書を参照してください。

V.TK−80モニタ、ND80ZモニタでのSV、LD機能

 独立型のシステムでもSDカードIFボードのみを接続してSV、LD機能を使うことができます。
 この場合CRT/VGAインターフェースボードは接続した状態でも接続しない状態でも構いません。
 具体的な使い方についてはSDカード・PS/2キーボードインターフェースボード取扱説明書のZ.を参照してください。

W.ZB3DOS(CP/M互換DOS)の準備

1)独立型ZB3DOS(CP/M互換DOS)にはあらかじめZB3DOS用にFORMATしたSDカードが必要です。
 ZB3DOS用のFORMATについては「SDカード・PS/2キーボードインターフェースボード取扱説明書」[.USB接続型ZB3BASICでの使い方 2)FORMAT を参照してください。

2)ZB3DOS用のFORMATを済ませたSDカードに必要なファイルをコピーします。
[注意]この準備作業にはWindowsに直接SDカードを接続できるSDカードリーダーライターなどが必要になります。
 手元にSDカードリーダーライターなどがない場合には、「独立型」ではなくて「USB接続型」のシステムでコピー作業を行ないます(以下のコピー作業は「独立型」ではできません)。

 あらかじめ付属CDROMからSDカードのルートディレクトリに以下のファイルをCOPYしておきます。
[ND80ZV(ND80Z3.5)]の場合
 SZINIT1D.BIN
 SZCCP1F.BIN
 SZBDOS1N.BIN
 SZBDS2B.BIN

[ND8080、MYCPU80]の場合
 SMINIT1B.BIN
 SMCCP1B.BIN
 SMBDOS2C.BIN
 SMBDS2E.BIN

 コピーの方法はSDカードリーダーライターなどでWindowsパソコンに直接コピーするのが簡単です。
 SDカードリーダーライターなどがなくて直接WindowsでSDカードをリード、ライトできない場合には、CDROMから上記のファイルをND80Zフォルダ、ND8080フォルダ、MYCPU80フォルダにコピーしておいた上で、USB接続型でSDカードインターフェースを使用する構成(SDカード・PS/2キーボードインターフェースボード取扱説明書[.参照)で、ZB3BASICの機能を使ってSDカードにコピーします。

[ND80ZV(ND80Z3.5)での操作例]

(ZB3BASICを起動したあと)一度DIRコマンドを実行しておきます。
 そのあと以下のようにコマンド入力をします。

>/LD SZINIT1D.BIN,0000[Enter]
loading SZINIT1D.BIN ...008c(140)bytes loaded.from 0000 to 008B
>SV SZINIT1D.BIN,0000,008B[Enter]
>/LD SZCCP1F.BIN,0000[Enter]
loading SZCCP1F.BIN ...0802(2050)bytes loaded.from 0000 to 0801
>SV SZCCP1F.BIN,0000,0801[Enter]
>/LD SZBDOS1N.BIN,0000[Enter]
loading SZBDOS1N.BIN ...0da7(3495)bytes loaded.from 0000 to 0DA6
>SV SZBDOS1N.BIN,0000,0DA6[Enter]
>/LD SZBDS2B.BIN,0000[Enter]
loading SZBDS2B.BIN ...19bb(6587)bytes loaded.from 0000 to 19BA
>SV SZBDS2B.BIN,0000,19BA[Enter]


[ND8080、MYCPU80での操作例]

(ZB3BASICを起動したあと)一度DIRコマンドを実行しておきます。
 そのあと以下のようにコマンド入力をします。

>/LD SMINIT1B.BIN,0000[Enter]
loading SMINIT1B.BIN ...008c(140)bytes loaded.from 0000 to 008B
>SV SMINIT1B.BIN,0000,008B[Enter]
>/LD SMCCP1B.BIN,0000[Enter]
loading SMCCP1B.BIN ...0802(2050)bytes loaded.from 0000 to 0801
>SV SMCCP1B.BIN,0000,0801[Enter]
>/LD SMBDOS2C.BIN,0000[Enter]
loading SMBDOS2C.BIN ...0da6(3495)bytes loaded.from 0000 to 0DA5
>SV SMBDOS2C.BIN,0000,0DA5[Enter]
>/LD SMBDS2E.BIN,0000[Enter]
loading SMBDS2E.BIN ...19bf(6591)bytes loaded.from 0000 to 19BE
>SV SMBDS2E.BIN,0000,19BE[Enter]


X.ZB3DOS(CP/M互換DOS)の起動

 独立型システムでZB3BASICを起動します。
 V.で準備をしたSDカードをSDカードソケットに装着します(または電源投入前に装着しておきます)。
 ZB3DOS(CP/M互換DOS)の起動コマンドはCPMです。

 CPM[Enter]
 と入力すると、独立型ZB3DOS(CP/M互換DOS)が起動します。

 独立型ZB3DOS(CP/M互換DOS)の機能は従来のUSB接続型と基本的には同じですが、キーボード入力、画面表示に関わる機能については相違しているところがあります。
 バッチ機能、エスケープシーケンスは独立型ZB3DOS(CP/M互換DOS)では使えません。

Y.キャラクタジェネレータ文字パターン

1)PC8001



2)MZ80



CRT/VGAIF+KEYIF+SDCARDIFボードの製作[総合第58回]
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