2015.10.13
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新製品の紹介(プチ連載です)
周波数カウンタ組立キット

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たまにはちょいと息抜きで小品も作ってみたいものです。
簡単にチョイチョイと…。
でも、なかなかそうは簡単にはいかなくて、いつものごとく回を重ねてしまうことになるのかも…。
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[第24回]


●GPSで1PPSを(12)アクティブアンテナ(2)

前回からの続きです。
UbloxのHardware Manualではアクティブアンテナへの電源供給はVcc−RFからR、Lを介して行なうようにと書かれていたのですが、どういうわけかそのように接続したのではエラーメッセージらしきものが表示されてまともなデータの受信ができませんでした。
あれこれ試行錯誤した結果下の回路に落ち着きました。

アンテナ用電源をVcc−RFから取ってもだめ、UBX−1612用の電源(pin23に供給している電源)から取ってもだめ、で結局回路図のようにアンテナ用に独立した電源を設けたところやっとまともに動作するようになりました。
もっともデータが正しく受信できるようになるためには、まださらに試行錯誤が必要でした。

実は今回のところを書くために最終的に動作確認をする過程で、前回書いたことが間違いだったことがわかりました。
前回は上の回路のLの値について、
「NEO−5のHardware Manualで”27nH”のインダクタを指定しているが、それは余りに小さな値なので(何かの間違いではないかと思い)、ちょうど手元にあった22μHのインダクタを使うことにしました」
と書きましたが、そこが間違っていました。

なにしろこのあたりのことにつきましては全くシロート同然なものですから、平気で間違ったことをやってしまいます。
何事においてもやっぱり基礎を確実にしてからことに当たりませんとかえって遠回りになってしまうということをあらためて痛感いたしました。

本当はもうかれこれ10日も前に受信にしっかり成功していたのでした。
しかしそれは私としては「いい加減なことをやったら、たまたまうまくいった」という認識でしたので、それをそのまま記事にするのがちょいとはばかられたのです。
たまたま悪いことに記事のデータの補完をするためにaitendoのホームページに行きましたところ、そこでアクティブアンテナを接続したモジュールの回路図を目にしてしまったのでした。


[aitendoホームページより引用]

L2の値は22uHになっています。
やっぱり、と思ってしまいました。
今は、多分この数値は22nHのミスプリント、だと思っています。

とにかく自信が無いものですから、せっかくうまくいっていたものをわざわざ変更して、ちょうど手元にあった22μHのインダクタに付け替えてしまいました。

写真の黒いコネクタはアンテナ接続用の3.5φジャックです。
最初はもともとついていたプラグを切り離して、基板にケーブル線をじか付けしていたのですが、カットアンドトライの過程でアンテナをぶら下げたまま作業をするのが面倒で、結局またプラグをつけてしまいました。


ことほど左様に行き当たりばったりです。

せっかく22μHのインダクタを取り付けたのですが…。

期待に反して、うまく受信できませんでした。

以前に受信に成功していた回路はどんなだったかと言いますと。
こんなのだったのです。

0.26mmのポリウレタン線をつまようじ(!)に巻きつけて作った即席のコイルです。
いくらなんでもこんないい加減なものをお見せするわけにはいかんと思いました。

ですけれど。
22μHのインダクタを外して、この「いい加減なコイル」に戻すと、やっぱり受信できてしまいます。
すると。
これは意外とまともなコイルになっているのかも。

さてそういうことになりますと。
このコイルの根拠が知りたくなります。
またもや藪の中に分け入るはめになってしまいました。
道草もいいところです。

●コイルのインダクタンスを求める

こんなサイトをみつけました。
http://homepage2.nifty.com/kaoru~i/coil.htmです。



左側の窓に数値を入力して「計算」ボタンを押すとインダクタンスを計算して表示してくれます。
コイルの半径は1mm(あとで正確に測ったら1.1mmでした)、長さは約3cmで、18巻きしていましたので、その数値を入力しましたら、0.041μHと表示されました。
0.041μH…、わっ!41nH!!
おお。
27nHに近いではありませんか!
何もわからずあてずっぽうで、こんなものでもコイルになるかもしれない、なんていい加減な考えでやってみたものが意外にもかなりいい線をいっていたのでありました。

が。
せっかくここまでたどりついたのですから、もう少し念を入れて確認してみることにしました。
「長岡係数」なるものがなんなのかさっぱりわかりませんので(調べればわかるのでしょうけれど、もういい加減に藪の中から出たいので)、別のサイトでも確認してみたいと思いました。

こんなサイトをみつけました。
http://www.daycounter.com/Calculators/Air-Core-Inductor-Calculator.phtmlです。



こちらはインチで入力します。
mmを25.4で割るとインチになります。
こちらは半径ではなくて直径(diameter)です。
おお。
同じ値になりました。

さてさて、そういうことになりますと。
どうせならば、こんないい加減な数値のコイルではなくて、ちゃんと27μHのコイルにしたいではありませぬか。

このコイルについてはいい加減に作ったのでしたが、I先生からご紹介いただいたサイトをもう少し丁寧に読んでいたら、こんなに迷走しなくても済んだのでした。
I先生からは参考までに、ということで下のサイトをご紹介いただきました。
FT701Wに外部GPSアンテナを接続

FT701Wというのはタブレットらしいのですが、それを改造して外部GPSアンテナを取り付ける、という内容です。
その中で参考として、下のサイトが紹介されていました。
How-To: Add your own external GPS antenna

今回こういう展開になりましたので、あらためて読んでみましたら。
おお。
書いてあるではありませんか!




私は「つまようじ」でしたけれど、こちらではドリルを利用しています。
こうなりますと。
このコイルのインダクタンスも求めてみたくなります。
3/32inch drillとありますからコイルの直径は0.09375インチです。
巻き数は6回です。
長さは?
写真からははっきりした長さはわかりませんが、0.4mmの線を使ったと書いてありますから、それと同じ間隔を空けたと考えて、0.4×11=4.4mm
それをインチに直すと0.17323インチです。


0.036μHになりました。
36nHです。
やっぱり27nHに近いですね。

こうなりますと、いよいよ27nHのコイルを作って試してみたくなります。

というところで本日は時間がなくなってしまいました。
次回に続きます。

周波数カウンタ組立キット[第24回]
2015.10.13upload

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