標準TTLだけ(!)でCPUをつくろう!(組立てキットです!)
(ホントは74HC、CMOSなんだけど…)
[第357回]

●クロック信号の遅れが気になります

[第351回]でご説明しました、RAMの出力データとトグルスイッチがショートするのが気になります、とメールしていただいたMS様からは、もうひとつ別のご指摘をいただいていました。
なかなかに難しい点がありましたので、ついUPするのが遅くなってしまいました(MS様。遅くなってしまい申し訳ありませんでした)。

MS様は、CPUのクロック回路の遅れが気になります、とメールで書いてこられました。
MYCPU80回路図bQのQEを74HC74でつくっているのは無理があるのではありませんか?」
その遅れを測定したロジアナの写真も添付してありました。
「ここはやっぱり74HC161を2個つかうべきでしょう」

そしてもうひとつ、
「74HC238をクロック作成に使うとG入力と他の信号との遅れからもヒゲが出やすくなるのではありませんか?ここはシフトレジスタを使うところだと思います」
要約しますとそのようなご指摘をいただきました。

確かに。もっともな指摘です。
どうしてこんないいかげんな回路を作ったりするの?
そんなふうに叱られているみたいです。
デジタル回路にある程度のご経験をお持ちの方ならば、同じように思われた方もいらっしゃるのではないかと思います。

まあ、このことについては気がつかなかったわけではなくて、[第144回]であからさまに書いているのです。
QEは同期がとれていないので遅れます、とはっきり書いています。
そしてそのため、マシンクロック出力にヒゲが出ます、とも書いています。
知っていて、やっていますから、これは確信犯です(悪いやっちゃ。あるいは、居直りかあ?)。

[第144回]では74HC161のデータシートのコピーも載せています。
じつはその74HC161のデータシートには74HC161を2個以上接続した回路例がわざわざ紹介されているのです。
それならそれを使えばいいじゃないの(というか、それをつかうべきでしょうが)。

それから、そもそもこんな回路にしなくても、シフトレジスタを使えば、T、M、Wの信号をつくることができるし、それが普通でしょう。どうして74HC238などを使ったりするのでしょう?

うう。あまり、そのように問い詰められると、困ってしまうのですよ。
それほど深く考えたわけではなくて、ただここはふつうにHC238だなあ、って考えてしまったわけでして…。
それに74HC161を2個使わなかったことだって、まあ、はっきり言って、もったいないなあ、と思ったからでして…。

どーしてそーいういいかげんなことを言うの?
って、また叱られてしまいそうです(すみません。そういういいかげんな人間なのです…)。

うーん。いきなり言葉で説明しようとしても、なかなかご理解いただけないかも知れませんねえ。
どうしましょう…。

ちょっと説明の仕方を変えたほうがいいかもしれません。
あ。今回は時間がなくなってしまいました。
その点について、次回はちょっと別のところから説明を試みることにいたします。
2009.10.9upload

前へ
次へ
ホームページトップへ戻る