標準TTLだけ(!)でCPUをつくろう!(組立てキットです!)
(ホントは74HC、CMOSなんだけど…)
[第704回]
●Do It Yourself のすすめ
前回([第703回])で、Canon PowerShot A495を私がずっと昔から使っている三脚に固定すると、カメラ下部のバッテリーとメモリカードの収納口の蓋がふさがってしまって、そのままでは電池の交換も、メモリカードの出し入れもできないことへの不満を書きました。
ところで、私はこの連載で、一貫して「自作のすすめ」を説いてきました。
主テーマはもちろん、CPUを自作することです。
そこから派生して、マイコンボードやPIC回路などのハード、ソフトを作ることへも、話を展開してきました。
つい昨秋からは、Windowsパソコンの自作というテーマへも話を拡大してきております。
あるいは、ずっとお読みいただいている方々のうちには、こんなに道草ばかりのお話にはとてもついていけません、と撤退なさってしまわれた方もおみえかもしれません。
しかし、私としては、いささかもブレたりはしていないつもりです。
その根底にいつもありますのは、常に自分自身の目で確認し、自分自身で考え、そして自分自身で作るという姿勢です。
なんて、格好の言いことをさらりと言ってはおりますが、そう言いつつ、よそ様のお作りになったフリーソフトをちゃっかり拝借したりするわけですから、言行不一致の見本のようなものでもあります。
まあしかし、基本的な姿勢としては、かくありたいと思っておりますです。
その基本的な姿勢は、なにも電子回路に限ったものではありません。今回のデジカメというテーマについても、その姿勢を通したいと思います。
そこで、せっかくのお気に入りとなりました、Canon PowerShot A495と三脚の問題を私なりになんとか解決できないものだろうか、と考えてみました。
これが三脚の、カメラを固定している部分です。
この部分は「雲台」というのだそうです。
ええ。
念の為に三脚についてもちょいと調べてみました。
ざっとですけれど。
なにしろ私の使っております三脚はン十年も前の年代物ですので、今のものとは仕組みが違っているのかも知れない、と思ったものですから。
でもざっとネットで市販品の形状を見た限りでは、まあまあ似たようなものだと思います。
してみますと、やっぱりCanon様も、三脚に固定した場合に蓋が開かなくなるということは承知の上でこういう設計をなさったのだ、ということになります。
まあ、このテのクラスのデジカメを三脚に固定するというようなユーザーは、想定外である、とのご判断だったかもしれませぬ。
ええ。どうせ私などは平均からズレた思考の持ち主でありますからして。
お話を三脚に戻します。
上の写真の、その「雲台」の部分をじっと眺めておりましたら、このネジの部分にこういうモノを取り付けることができたなら、という発想が浮かんできました。
マザーボードを固定するときに使うスペーサーです。
もっともこれはネジ径が3mm程度の小さなものですが、その倍程度の大きいものが必要ですから、そんなものはちょっと普通では手に入らないだろうなあ、と思いました。
それでもとにかく捜してみよう、ということで年の暮れのあわただしいときに近所のホームセンターにでかけました。
ええ。ネジのサイズを合わせるために現物の三脚も持っていきましたよ。
思った通り、そんな都合の良いものはありませんでしたけれど、代りにこんなものをみつけました。
おお。
これなら使えるじゃないの。
持参した三脚にネジ込んでみると、なんとぴったりです。
ホームセンターというのは実に有り難いところです。
でも、一緒についてきました、うちのカミさんが言いました。
「でもこれ、切ってもらわないと使えないんじゃないの?」
そりゃあ、そうです。
でも、あなた。日本語の使い方、間違っていますよ。
「切ってもらわないと」ではなくて「切らないと」です。
こんなものぐらい自分で切れないでどうします。
と言いましても、何も大げさな切断工具など不要です。
ヤスリ一本あれば、これこの通り。
このヤスリは先年亡くなった私の父が所有していたものです。
いわば形見ですな。年季が入っております。
さっそく三脚に取り付けてみました。
これなら。うまくいきそうです。
PowerShot A495を固定しました。
狙った通り。これなら蓋の開閉にも支障はありません。
こんな感じです。
これにて、一件落着、です。
2011.1.13upload
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