標準TTLだけ(!)でCPUをつくろう!(組立てキットです!)
(ホントは74HC、CMOSなんだけど…)
[第717回]
●フロントパネルの裏側を調べてみました
AC’97からHDオーディオに変更することが可能なものなのかどうかを探るため、フロントパネルを外して裏側の配線を調べてみました。
フロントパネルの裏側はこんな風になっています。
[2011.2.1追記]
フロントオーディオとは関係はありませんが。
フロントパネルについておりますLEDのうち緑のLED(HDDLEDの下にあります)は写真にありますように、リード線に配線がしてありません。
ですからこのパソコン組立キットのPCケースTK−920の場合、緑のLEDはただの飾りです。光りません。
[追記ここまで]
フロントオーディオの基板を外してみました。
両サイドにはUSBコネクタが配置されています。
ピンクのジャックがMICで緑のジャックがスピーカー(ヘッドホン)です。
この2個のジャックはごく普通のステレオジャックでした。
HDオーディオでは、プラグを差し込んだときに、そのことを検出できるスイッチ付きのジャックでなければなりません。
ごく普通のジャックでは、それは無理です。
ということで、この方面からの改造はあきらめました。
●フロントのマイクとスピーカを検出するためには…
なんとかならないものか…。
考えていましたら、アイデアがひらめきました。
HDオーディオでは、オーディオプラグの挿入によって、7pinのfront sense信号と6pinまたは10pinがショートすることで、マイクまたはヘッドホン(スピーカー)の検出をしているようです。
その検出ができないためにフロントオーディオ端子が使えないということのようです。
ならば。
最初から、pin7とpin6とpin10をショートさせておいたらどうだろうか。
そんなことなら簡単なことです。
さっそく試してみましたら。
出ました。
フロントのヘッドホンジャックにスピーカーをつないだら、音が出たではありませんか!
マイク入力も試してみましたら、こちらもOKでした!
その改造の仕方です。
[注記]じつはこんなことをする必要は全くありませんでした。
そのことについては、後で書くことにいたします。
この時点ではまだその超簡単な方法に気がつかなかったものですから…。
まずは空になっている7番pinを作らなければなりません。
こんなものを利用しました。
USB拡張用のバラ配線コネクタです。
その中の端子だけを利用します。
端子を止めているプラスチックの押さえをピンセットで起こします。
すると端子を抜くことができます。
空きになっていた7番pinのところに差し込みます。
これでfront sense信号が使えるようになりました。
6番pinと5番pin、10番pinと9番pinをつないでいる赤い線をそれぞれカットして、6番pinと10番pinと7番pinをショートします。
上から熱収縮チューブをかぶせて、ライターの火で少しあぶれば出来あがりです。
このように改造した結果、フロントオーディオを使うことができるようになりましたが、しかし、こういうことをやったことがない、という方々にとりましては、これはちょいとホネな作業です。
ですから。
やむをえません。
パソコン組立キットをご注文いただいた際、ご希望でしたら、こちらでそのように改造してから、お送りいたします、と。
そのようにカクゴいたしました。
が。しかし。上で注記しましたように、そんな改造は不要でした。
●Realtek HDオーディオマネージャ
じつは。
Windows7をインストールしただけでは、上で説明したような改造をしなければ、フロントオーディオを使うことはできないのですが。
このパソコン組立キットのマザーボードG31M+のオーディオはREALTEKの5.1チャンネルHDオーディオチップを搭載していて、Windows7のインストール後に、REALTEKオーディオドライバをインストールすると、サウンドシステムのコントロールができるようになります。
↑この三角マークアイコンをクリックすると、Realtek HDオーディオマネージャのアイコン(スピーカーのアイコン)が表示されます。
それをダブルクリックします。
Realtek HDオーディオマネージャが開きます。
右上のフォルダ(?)アイコン(赤矢印)をクリックします。
コネクタ設定が開きます。
「フロントパネルジャック検出を無効にします」にチェックを入れて「OK」をクリックします。
フロクトパネルジャックの検出を無効にする、という表現がちょっとなんだかなあ、という感じなのですが、つまりプラグが挿入されたことを検出して、そのときだけその入出力を有効にするのではなくて、常時有効にする、という意味のようです。
このようにすると、AC’97の配線のままで(改造することなしに)、フロントパネルにヘッドホン(またはスピーカー)、マイクを接続して使うことができるようになります。
やれやれ、です。
2011.1.31upload
2011.2.1追記
前へ
次へ
ホームページトップへ戻る