標準TTLだけ(!)でCPUをつくろう!(組立てキットです!)
(ホントは74HC、CMOSなんだけど…)
[第788回]
●フリーのディスクバックアップソフト(1)Macrium Reflect(承前)
ネットで検索しますと、Macrium Reflectは結構沢山の方が使っていらっしゃるようで、それなりに評価されているようです。
前回書きましたように、バックアップを作成するところまでは、すんなりできました。
しかし、作成したバックアップからシステムを復元するときに問題が発生しました。
Windowsが起動しなくなってしまって、修復もできない、という場合に、保存してあったバックアップイメージから、システムを復元するという想定でテストをしました。
Windowsが起動しませんから、CDROMで起動することになります。
Macrium Reflectは、そういうときのためのレスキューCDを作成する機能がありますから、Windows7がまともに動作しているうちに、レスキューCDを作っておくことにします。
で。
さっそくテストするためにそのレスキューCDで起動したのですけれど…。
CDROMからMacrium Reflectが立ち上がりかけたあたりで、リブートしてしまいました。
あとは起動しかけて、またリブートする、ということの繰り返しが延々と続きます。
このCDROMはベースがLinuxらしいのですが、Linuxだろうがなんだろうが、こんなおかしな動作はありません。
これは明らかにソフトの組み方にどこかおかしなところがあると思います。
ネットで検索してみますと、CDROMの作成のときにAdvancedを選択するといいよ、という記事も読みましたので、それも試してみたのですけれど、全く変化無しでした。
ネット上でいろいろサーチしていくと、同じ経験をされた方もいらっしゃるようです。
どうやら、マザーボードによってそういう現象が出る場合があるようです。
残念ながら、中日電工のパソコン組立キットでは、必ずこの現象が発生してしまいます。
Windows7パソコンは、昨年秋に組み立てた1号機もあるのですが、そのマザーボードはまた別のメーカーのものなのですけれど、やっぱりレスキューCDからの起動でこけてしまいます。
レスキューCDは今回テストしましたLinux版のほかに、BartPE版もあるとのことなのですけれど…。
それはいかにも敷居が高すぎますでしょう。
そこまでして、Macrium Reflectを使おうという気には全然なれませんです。
お話をLinux版レスキューCDに戻しまして、どういうときにリブートされてしまうかといいますと。
データのみを記録したハードディスクや、中味を完全に消去した空のハードデイスクを接続した状態では、レスキューCDからちゃんと起動してMacrium Reflectが立ち上がります。
ところが、バックアップイメージからシステムを復元する過程で、そのリブートが始まってしまいます。
どうやら、MBRか「システムで予約済み」の領域が書き込まれると、ダメになってしまうようです。
困ったことにMacrium Reflectは一度に1つのパーティションしか復元してくれません。
表示としては、復元したいパーティションを選択するところに、
select partition(s)
という表現がありますから、もともとは一度に複数のパーティションも選択できるはずだと思うのですが、どうやらフリーバージョンではできないようです。
1つのパーティションを復元してから、その次のパーティションを指定して、また同じように復元作業をする、ということになるのですが。
ただ処理を繰り返すのではなくて、また最初のCDROMから起動するところから開始されるのです!
なんだかなあ、という感じです。
つまり「CDROMから起動」→「パーティションを1つ復元」→「CDROMから起動」→「次のパーティションを復元」…
という流れになります。
この2回目の「CDROMから起動」のところで、繰り返しリブートが発生して起動できなくなってしまうのです。
CDROMから起動したら、あとはいっきにハードディスクを丸ごと復元してくれればよいのですけれど、バックアップを保存するときには、一度に丸ごとバックアップできるのに、そのイメージから復元するときには、1パーティションごとにちびちびやってくれるのですからたまりません。
ターゲットのハードディスクをUSB接続してみたり、ハードディスクの先頭にダミーのデータパーティションを作成してみたり、あれこれ思いつくことを試してみたのですが、だめでした。
Windows7とは別にハードディスクを増設しておいて、レスキューCDではなくて、Windows7上でMacrium Reflectを起動して、増設したハードディスクにシステムを復元する、という方法ならば問題なくできました。
確かに、そういう方法も有り、だと思います。
レスキューCDなどで起動して、ちまちまシステムの復元をおこなうよりも、あらかじめ別のハードディスクを用意して、そこにWindows7システムを丸ごとコピーして、クローンディスクとして保管しておけば、いざという場合には、そのハードデイスクで起動してしまえばよいわけですから、話は実に簡単になってしまいます。
そのクローンディスクはつねに最新の状態である必要はなくて、とにかくWindows7さえまともに動作してくれればよいわけですから、Windows7をインストールした直後の状態のクローンでも構いません。
ま、しかしディスクバックアップツールなど一応のツールもインストールした状態でクローンを作っておくのが望ましいことは、言うまでもないことです。
それだけの用意はしておいた上で、ときどきシステムのバックアップをDVDなり別のハードディスクなりに保存しておきます。
あ。せっかくですから、そのクローンデイスクにバックアップイメージを保存しておく、っていうのがいいのではないでしょうか。
ええ。
実は私は、そうしているのです。
ですから、レスキューCDなどは、私は使う必要はありません。
そういう手段(レスキューCDで起動)は、おそらく、簡単にパソコンのケースを開けることができないメーカー製のパソコンを所有している方のためのものなのでありましょう。
自作パソコンならばケースを開けてハードディスクを増設したり、交換したりすることも簡単にできるわけですから、それなら機能の低いCDから起動したりせずに、堂々とWindows7を起動して、増設したハードディスクにシステムを復元してしまえばよいのです。
そういう観点からすれば、レスキューCDから起動できなくても、致命的な問題点とまでは言えないのかもしれませんね。
あ。前回は、ついそのように書いてしまいましたか。
[2011.5.2追記]
上で説明しましたように、ハードディスクをもう1台別に用意して、そこにMacrium Reflectをインストール済みのWindows7システムをイメージコピーして(つまりWindows7クローンハードディスクを作成して)、それをバックアップ&システム復元作業用ハードディスクとして保管しておき、いざというときにはそのハードディスクで起動して、システムの復元をする、という使い方を前提にするならば、Macreum Reflectはそこそこ使えるバックアップソフトです(ハードディスクを一度でまるごと復元することができないというあたりは、なんだかなあ、と思いますけれど)。(追記ここまで)
でも、そもそもの前提は、できるだけ安上がりにということで、ハードディスクの増設はとりあえず当面のところは考えないことにしておいて、それでも使えるバックアップソフトをさがしましょう、ということでしたから、そうしますと残念ながら、Macrium Reflectは却下、という結論になります。
せっかくあれこれ時間をかけてテストしたのに、残念です。
そうなりますと、別のソフトを検証しなければなりません。
またもやネットサーフィンの開始です。
実に、たまりません。
2011.5.1upload
2011.5.2追記
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