KL5C80A12マイコンボードの製作
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
KL5C80A12はZ80互換の高速高性能8ビットマイクロコントローラです。
残念なことに数年前に生産中止になってしまいました。
しかし当社ではKL5C80A12を使った組込みマイコンボードはまだ健在です。
そのKL5C80A12を使ったND80Z3.5上位互換マイコンボードの製作記事です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
[第2回]
●試作基板
毎度のことなのですが、日々こなさなければならない作業が山積しておりまして(その実体は単に個人の処理能力の無さをアピールしているだけに過ぎないのでありますが)、結果としてホームページへの情報アップがどんどん後回しになってしまいます。
当企画はもう何年も前に頭の中にあったのですが、前回書きましたような「壁」の存在もあって、なかなか実現に向けて動くことができませんでした。
ビッグプロジェクトでありましたND8080組立キットの完成を見まして、やっとこさで企画の実現に動き出しましたのは7月後半になってからでした。
そこから具体的な設計に向けて作業を開始し、とりあえずの試作基板の設計を完了し、試作基板を発注しましたのが9月のことでありました。
ええ。
新型ND80Kの試作基板もかれこれ2ヶ月も前に出来上がっていたのでありました。
今までのND80Z3.5、ND8080の基板の流れを汲んで、よく似たレイアウトになっています。
7セグメントLEDはアドレス表示部が1桁増えて5桁になっています。
これはKL5C80A12が外部メモリにアクセスするために20ビットのアドレスライン(A0〜A19)を持っていることに対応してそのようにしたものなのですが、これをうまくいかせるかどうか今のところちょっと首をかしげています。
ひょっとするとただの飾りになってしまうかも。
高機能なCPUにローテクな7セグメントLEDが必要か?
というご意見もお有りかとも思いますけれど、やっぱりTK−80互換というところは大切にしたいと思います。
ND80Zモニタも有効に活用したいですし、かって作成して初代ND80Kに付属しました「応用プログラム集」もそのままつけたいと思います。
そういうことになりますと、やっぱり7セグメントLEDは欠かせないのです。
もっともかってLCD表示器を搭載したCDZ80という製品も販売しておりましたので、LCD表示器版も用意したいと考えております。
あ。
もちろんこのボードも完成しましたあかつきには、マイコン独立大作戦にニューフェースとして堂々参画するつもりでおります。
基板中央部分に32ピンがずらりと並んでいますが、ここはROM/RAMのためのエリアで、いろいろな可能性を考えて試行錯誤用に配置しました。
結局のところ、試行錯誤の結果としまして、このエリアはばっさりと削ってしまうことになりましたが、それは後のお話です。
空いたスペースにジャノ目を配置しています。
今までの経験で、どうせ追加配線が必要になるであろうことを見越してこのようにしたのでありましたが、正解でありました(見方を変えればこれも単に先を見通す設計力の欠如を自覚しているだけに過ぎないのであります)。
ところで。
CPU、KL5C80A12のための100pinの面実装用の配線が見当たらないようだが?
そこが最後まで苦慮したところです。
結局CPUについては別基板にして、完成品動作テスト済みで組立キットのパーツとして加えることにしました。
こちらがCPU基板です。
本体基板とは26pinのヘッダー2組で結合する設計です。
こちらが試作評価中の完成品です。
本体基板上部にCPU基板を重ねて置いています。
こちらはその部分を拡大した写真です。
CPU基板にはKL5C80A12とリアルタイムクロックR4543を実装しています。
CPU基板の裏側に実装した2本の26pinメスコネクタを本体基板上部の2組の26pinヘッダーに差し込んで固定します。
CPU基板は完成品で供給します。
メスコネクタの形状が分かり易いように斜めから撮りました。
こちらは本体基板のCPU基板取付部分です。
こちらもヘッダーの形が分かり易いように斜めから撮りました。
さて。
試作版の動作確認をしましたところ。
かようのごとく、お決まりの結果と相成りました。
まあ、なんですなあ。
根性一直線といったおもむきであります。
来年も元気でがんばりたいものであります。
KL5C80A12マイコンボードの製作[第2回]
2016.12.16upload
前へ
次へ
ホームページトップへ戻る