KL5C80A12マイコンボードの製作
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KL5C80A12はZ80互換の高速高性能8ビットマイクロコントローラです。
残念なことに数年前に生産中止になってしまいました。
しかし当社ではKL5C80A12を使った組込みマイコンボードはまだ健在です。
そのKL5C80A12を使ったND80Z3.5上位互換マイコンボードの製作記事です。
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[第4回]
●512KBの面実装RAM
前回からの続きです。
面実装のRAM?
面実装のRAMでしたら使っているじゃありませんか。
葛Z術少年出版様に納入しておりますLegacy8080に実装しておりました。
512KBのRAM61C5128とリアルタイムクロックR4543を小基板に実装しています。
こちらは基板裏の写真です。
20pinのメスコネクタ2本をLegacy8080本体基板の20pinヘッダー2本に差し込んで固定します。
IS61C5128は今や貴重な(希少な)スタティックRAMです。
[出典]Integrated Silicon Solution,Inc. IS61C5128Datasheet
いまどきは+3Vタイプが主流ですから、+5Vタイプはほんとに希少価値があります。
しかもピン配列が慣れ親しんだDIPと同じというのもありがたいです。
[出典]Integrated Silicon Solution,Inc. IS61C5128Datasheet
そういうことになりますと、Legacy8080と同じ方式で、512KBのIS61C5128を新ND80Kにも搭載するというのが最良の選択肢になりそうです。
CPUだけではなくて、RAMも別基板の完成品で供給することになります。
さて、そうなりますと、前回の「ノーマルモードかマキシマムモードか?」という選択にもおのずから答えが出てしまいます。
512KBのRAM1個を使い、かつその一部はアドレス00000〜に置くROMの裏に配置する、ということから、マキシマムモード以外には考えられないことになります。
上図のROMとRAMの使い分けはND80Z3.5などで用いているのと同じ手法のバンク切り換えによって行ないます。
しかしその切り換えをしたとしても、KL5C80A12はZ80や8080と同様、0000〜FFFFの64KBしかアクセスできません。
しからばどうすれば00000〜7FFFFに配置したROM、RAMまたはFFE00〜FFFFFに割り当てられた内蔵RAMをアクセスすることができるのか?
次回はそれを可能にするMMU(Memory Management Unit)の仕組みについて説明をします。
KL5C80A12マイコンボードの製作[第4回]
2016.12.19upload
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