パソコンをつくろう!(パソコン自作のすすめ)
組み立てキットを使って自作に挑戦!
[第266回]
●パラレルポートから出力できました
前回(と言いましても、途中ND80ZVやMYCPU80について書いていましたから、もう1週間前のことになってしまいますが)リナックスパソコン組立キットのマザーボードにパラレルポート(プリンタポート)コネクタがついています、ということを書きました。
「J_PRINT1」と印刷されているのがパラレルポートコネクタです。
フラットケーブル用の26ピンコネクタになっています。
最後の26番ピンだけが外してありますから25ピンです。
少し前までDOS/Vパソコンには25ピンDSUBコネクタのパラレルポート(プリンタポート)がついていました。
最近はそういうものは見かけなくなってしまいましたが、こういう形でちゃんと残っていたというのは、とてもうれしいことです。
昔はプリンタポートをパラレルI/Oとして使って、外部にTTL回路を接続して制御やデータの入出力に使ったりしました。
ところがWindows2000、WindowsXP以後はたとえDOSプロンプトでアセンブラプログラムを組んだとしても、I/Oポートに直接アクセスすることが許されなくなってしまいました。
しかし、Windowsでは許されなくなってしまったパラレルポートの直接制御も、リナックスなら許されるのではないか?
ということでちょっと調べてみましたら、どうやら、リナックスではI/Oポートへのアクセスを禁止したりはしていないらしいということがわかりました。
そういうことならリナックスパソコンを使って、その昔のMSDOSのように、外部回路をつないでいろいろ面白いことができるかもしれません。
いずれ近いうちに、リナックス(Ubuntu)でのパラレルポートのコントロールプログラムなどについて、じっくりと調べてみるつもりです。
前回、そのように書きましたら、いつもごひいきにしていただいていて、今度のリナックスパソコン組立キットも教材用にまとめてご購入いただいた、J大学のI先生からメールをいただきました。
「ちょっと昔ですけれど、リナックスでパラレルポートに出力するプログラムを書いて、ちゃんと動きましたよ」というメールです。
あるサイトに紹介されているプログラムを参考にして、以前に使ってみえたリナックスマシンで動かしてみたところ、ちゃんと動いたのだそうです。
そのサイトやそのほかの参考サイトまで、ご紹介していただきました。
おそらく正月の休みをつぶして苦闘することになるのでは?
と覚悟していたのですけれど、正月をつぶすどころか、暮れの一日を使った程度で私のUbuntuマシンでも、パラレルポートから出力を行なうことができてしまいました。
即席で、そのあたりにころがっていた26ピンのフラットケーブルコネクタをマザーボードのパラレルポートにつっこんで、出力プログラムを走らせてみたところです。
写真の上の方に見えているLEDはフラットケーブルを介してパラレルポートの出力端子につながっています。
プログラムを実行するとLEDが1秒間隔で点滅します。
I先生からご紹介いただいたのは、こちら(http://funini.com/kei/io/)のサイトです。
とってもシンプルでわかりやすいプログラムです。
Cで書かれたプログラムですが、UbuntuにはフリーのC/C++コンパイラgccが最初からインストールされていて、いきなり使うことができます。
とても有り難いです。
これがWindowsですと大抵はVisual C++などを購入してインストールしてから使うことになるでしょう。
ことほど左様にWindowsはお金がかかります。
その点リナックスは大抵は無料で使うことができます。
本当に有り難いことです。
あ。
もっともご紹介いただきました上のサイトのサンプルプログラムは、そのままではコンパイルできませんでした。
そのプログラムはUbuntu11.10ではコンパイルエラーになります。
一部を直す必要がありました。
そのあたりのことも含めて、実際のプログラムリストや、コンパイルの仕方、実行の仕方などについて、次回に詳しく説明をいたします。
パソコンをつくろう![第266回]
2011.12.11upload
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