2025.2.10
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PICBASICコンパイラ

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まるでインタプリタ。でもコンパイラです。超カンタン超シンプルです。
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[第216回]



●PIC16F627(11)logianaで解析(4)

前回はPICKITUから出力されるPGCとPGD信号をエイヤッという調子で適当にキャッチしてみたところ見事にヒットしてちょうどぴったりというタイミングで欲しい情報を記録することができました。
ところが。
そこでPICKITUから出力されていたERASEのための一連のコマンドは私がPIC16F627のData Sheetを読んで書いたプログラムの手続きと全く同じだったのです。
すると。
その前後に何か秘密のコードが出力されているのではあるまいか。
どう考えてもそう考えるしかありません。
全てが明らかになった今から考えてみればなんとも愚かな思考だったのでありますが。
つい自分の考えにはアナはない。
そう考えてしまいがちであります。
するとこの現象には論理を超えた何かの力が加わっているに違いない。
おお。こ、これは超常現象じゃ。
魔界への入口なのだ。
見事に間違った道に踏み入ってしまいます。
自分が書いたプログラムは本当に正しいのか。
疑うべきはそこでありました。

まま。
それは後から思うことであります。
混乱の渦中ではもう目が血走っておりますね。
本気でおよそ1秒ほどの長さを記録できるロジアナを作ってしまおうと考えました。
現行のCPLD LOGIANAは32KBのRAMですから10MHzではやっと3msの期間しか記録できません。
すると1秒を記録するためにはざっとその300倍の容量のRAMが必要です。
ND80KL/86マイコンボードのRAMは512KBなのでその16倍の48msまで記録できます。
しかしそれではまだまだ足りません。
512KBのRAMを20個増設してやっと1秒の記録ができます。
つうことは10MBのRAMが必要です。
半ば本気で作るつもりになりましたです。
ええ。
ずっと昔にはそんなもんじゃありません。
もっとすごいものまで作ったことがありました。
「CPLD+SIMMを使ってUSBプロトコルの解析を!」
ちょうど11年前です。
あらためて読んでみましたら我ながらすごいことをやっておりました。
これに比べたら今やっていることなど赤子のようなもんです。
何をもたついているんじゃ。
いやあ。
歳を取りました。
とても当時のエネルギーはありませぬ。

当時はパソコン用の初期のSIMM(16MB)を入手してそれを使って解析を行ないました。
当時としては大容量のメモリですからそこに搭載されているのはリフレッシュが必要なDRAM(ダイナミックアクセスメモリ)です。
DRAMはそれよりもさらに昔に使ったことがありましたから、そんなことはものともせずにがむしゃらに突き進んだのでありましたが。
今はさすがにいきなりDRAMに手を出そうとは考えませぬ。
なんとかSRAMでやれないかと思います。
うーん。
それでも512KBのRAMを20個か。
やってやれないことはないがコストがかかるなあ。
さらに冷静になってきます。
実際に手を出す前にもう少し確認をしておくべきではあるまいか。
とりあえず今あるものを使ってもう少し確認をしておくことにしました。
現状でPICKITUから送出される信号についてわかっていることは。
最初の約30msのところでPIC16F627のデバイスIDを読み出しています。
これは本来絶対に必要なERASEの手続きではありません。
そのあとたまたまキャッチできたコードプロテクト解除のためのコマンドは重要な手がかりですがそれだけではどうもまだ情報不足のように思えました。
そこで詳細は省きますがND80Z3.5を使ってPICKITUから出力される最初のPGCパルスを読んでスタートするプログラムを作って、最初の30msの期間は無視したあと次にPGCパルスが出現するまでの時間をIN命令とレジスタのカウントUPを組み合わせることで測定しました。
その間にカウントされたレジスタ(H、L、B、Cをつないだ32ビットカウンタ)の値を読むことでそのおよその経過時間を測定してみました。
結果は最初のデバイスIDの取得から次のコマンドまでの間に170msほどの空白の期間があることがわかりました(左記訂正については次回参照)。
一体PICKITUさまは何をやっていらっしゃるのでありましょう。
しかし。
こんな無信号でスカスカなものを測定するためにSRAMを大量に増設するようなハード、ソフトを作るのはさすがに気が引けます。
いえ。
正直なところ本当に必要な場合にはそういうツールもあったらいいなとは思っています。
でもそれは今回ではない。
もっとほかに工夫ができるはず。
左様。
頭は生きているうちに使うものであります。

PICBASICコンパイラ[第216回]
2025.2.10 upload

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