●はじめに
さっそく買ってみました影牢2。これでもシリーズ一通り遊んでいる身ですから、これは外してはならないゲームでしょう。なんかいろいろすでに旧作からの変更点に苦しめられていますが、まあこちら対応の策を講じていくことで何とか乗り越えていくとしましょうか。
ということで、今のところ気づいたこといろいろ。
●トラップについて
今作では、どうやら影牢のようにトラップ生産によってルートが開かれていくタイプのようですね。個人的には蒼魔灯の「基本トラップにエンブレムを追加して改造する」というスタイルが好きだったので、ちょっと残念。しかし、開発ルートが確認できないのはなんで?
私は現在ABCのエンディングを確認、バッドエンドもあわせて4週を終わらせたところですが、これまで作ったトラップに関して気づいたことなどをざっとまとめます。ストーリー分岐? 選択肢が2回しか出ないんだから誰でもわかるでしょう。サイドストーリーの選択肢は本筋には関係ないみたいですし。まあ、サイドはサイドでまとまるんですけどね。
- スプリングフロア
個人的黄金パターンの柱の1本だったのですが、今作ではついに「飛ばした標的が、移動先の中央に確実に落着する」という特質が失われました。当て方によってはカビンへの接続もままならない、そんな感じです。また、飛ばした相手の身体の向きもその都度変化するようで、カビンを当てた後に歩き出す方向が割と不安定ですね。
とはいえ、カビンなど落下系トラップに接続しやすい、という性質は変わりません。当たり位置はなんとか自分で調整して、快適なトラップライフを満喫しましょう。
- ギルティランス
シリーズおなじみの壁槍が、2作を隔てて再び自分の手に戻ってきました。「壁に拘束する」という解説ですが、拘束というよりは一定距離を壁に引き寄せてダウンさせる、といった具合でしょうか。
このトラップ、2ヒットするというのがどうやら「同じトラップをコンボに2度組み入れた」という条件に取られてしまうらしくてなんか獲得アークゼロとか出てきます。それに、突き刺してから引き寄せる位置もいろいろと不安定で、爆弾などの範囲攻撃に巻き込むくらいしかコンボへのまともな組み込みは難しいのではないかという印象。
威力は25×2となかなかのものですし、壁属性ということを利用して床や矢が通じない敵を貫くなど、使い道はいろいろあると思いますので研究が必要ですね。コンボの獲得アーク表示はゼロでも、最終的にはすごいことになるみたいですし。
- キラーバズソー
これも個人的黄金パターンの1本でした。なんか今作ものすごく早く作れるようになるな、と思ったら、スプリングフロアの変更のあおりを受けて全然うまく当てられません。ああ。
もともとこれはヒットが超細く、そのうえ射角調節機能もまったくないので標的が少しでも射線からずれているとかすりもしません。それが、前作まではスプリングフロアによる位置調整のおかげでなんとか当てられていたんですが、今回はそれなくなっちゃったからねえ……。今作では、これよりもプッシュウォールをうまく使ってみるほうが何かと楽でしょう。使うのであれば、デルタホースやメイデンハッグなど標的を中央に寄せてくれるトラップと組み合わせるか、自分の腕でフォローするかになるでしょう。
もう1つ。体力のない相手にも、うまく拘束系を当てていくと死なせないでコンボを続けられるこのゲームですが、どうもこれを当てた直後というのは標的が死にやすい気がします。おかげで「カビンで窒息」というレアな死因が見られたり。
- コールドアロー
おなじみ拘束飛び道具ですね。影牢ではずいぶん世話になりました。基本的な性質は変わらず、射線内の標的1体を凍らせて拘束する、というもの。多少の射角調節機能もそのまま。拘束時間が5秒とちょっとつらくなってますけどね。
わざわざここに取り上げたのは、特筆すべき事柄を見つけたから。ベアトラップで拘束中の標的にこれを撃ち込むと、なぜか拘束効果が出ません。 ……ではなく、どうも盗賊などが「拘束中にコールドアローを受けると拘束効果をキャンセルする」という特質を持っているようです。こういうの困りますね、せっかくつないだコンボが切られちゃう。しょうがない、コールドアローは盗賊相手には外すか。
- デルタホース
蒼魔灯ではクリア報酬だったこのトラップ。今作では普通に作ることができますが……よほど効率よく進めないと、一度目のプレイではまず入手は無理でしょう。金、かかりすぎ。
このトラップ、高い掛け率に防御力無視のダメージ、拘束時間を有する便利なトラップですが、大きなミソがあります。一部の床系トラップは、相手の身体が仕掛けたマスに少しでも接触しているならトラップを発動させればひっかけてくれますね。それが、このデルタホースはヒットさえすれば標的を強制的にマスの中央に引っ張り込んでしまうのです。
これは「物に無理やり乗せる」というトラップの性質によるものですけども、これはスマッシュウォールなどでぶっ飛ばせば以降のヒットはかなりの確率でコアヒットが狙える、そういうことにならないでしょうか。研究の価値はあると思いますよ。それと、出現する木馬は非常に頑丈でバズソーやアロー、果てはプッシュウォールやメガヨーヨーといった大物トラップをも弾き返してしまうということを覚えておいてください。標的が木馬に乗っている間にほかのトラップを起動しても、木馬がガードになってしまって効果はまったく出ないということです。
もう1つ。ほかでも言っていますが、このトラップを回避する敵は通常存在しません。扱い方によっては必殺コンボへの接続に使えますので、それも覚えておいてください。
- メイデンハッグ
ついに鉄の処女が我が手に!! なんて聞くと壁に固定されてて使いづらそうな印象を受けますが、実際はマグネットウォールのような感じで効果範囲内の敵を引き込むトラップです。もっとも、発動、移動が非常に遅く、標的に棺桶を見られると逃げられるという悲惨なトラップなので単発使用は難しいですが。
このトラップの長所は、標的の向きを確実に固定できるところと標的の位置を真ん中に寄せられるところ。歩かせる方向を特定できる、バズソーなど扱いの難しい移動系トラップへの接続が非常に楽になるというところから、カビンと非常に相性がいいトラップです。
●こんなのいかが?
- プッシュウォール→スプリングフロア→カビン→コールドアロー→ベアトラップ→スマッシュウォール→フレアロック
今のところはこんな程度しか組めません。まだトラップも出揃ってないですし、特質も掴みきれてませんからね。まあ情けない話ですが、7ヒットで3500アークそこそこの稼ぎにはなります。
ただ、当然急ごしらえのコンボですから弱点はいくつもあります。コールドアローに耐性持ってる奴が出てきたら終わりですし、近くに壁がないと最後のスマッシュウォールをペンデュラムに変えないとならず、しかも軸がずれてると当たらないと言う。苦しいところです。でも現状、これが資金源なのよね……。
- ギルティランス→スプリングフロア→フレアロック
ダメージを与えるだけならこれがかなり効きます。さすがに蒼魔灯のリフトクロー→バズソーレベル4ほどの威力はありませんが、それでも結構な威力を持ってます。特に、盗賊やら弓騎士やら、床属性と挟属性が効かないけど体力のない標的を消すのには便利です。壁属性が効かない標的には、ギルティランスとスプリングフロアを入れ替えて対応しましょう。
- スプリングフロア→メイデンハッグ→アブラカビン→ハンギングチェーン→キラーバズソー→カビン→プッシュウォール→デルタホース→デスハンマー
現状最高のコンボがこんなくらいですかね。バズソーはさんでる時点で敵がものすごく死にやすくなっているうえ、カビンの扱いがデリケートなためなかなか最後までは接続できませんが、もしつなげることができれば10ヒット、全部で3万アーク程度とかなりいい具合に稼げます。ちょっと自信作。
ラストのデルタホースをベアトラップ、デスハンマーをペンデュラムなどに変えられれば、クリアなしでも理論上は組めると思うんですが、それ以前にトラップをこれだけそろえるのが一度のプレイじゃ無理ですね。金かかりすぎるし。
いやーいろいろほかのトラップでも考えたんだけどさ、イビルスタンプとかメガヨーヨーだとチャージ長すぎて対応できないし、サンダージェイルだとバズソー通らないし、バズソー使うならメイデンハッグは必須になるし。しかしまあ、うまくいって嬉しいです。ちゃんとつながりますよ?
- デルタホース→メイデンハッグ→イビルスタンプ
ダメージ重視コンボ2。もともとダメージが45、50、50と即死ものの高さですが、これ実は半分永久機関です。イビルスタンプで踏まれた後くらいに、デルタホースがすでにチャージが終わっているので、位置関係によってはそのままヒット、そうでなくてもほんの少し誘導すれば再びデルタホースをヒットさせることができます。ステージ14では非常に役に立ってくれました。
●うっとうしい敵ども
そういやあ今回、シャドウだのニンジャだの地獄騎士だのといった、超うっとうしい兵種はいませんね。先回りされまくって結局悶死、あるいは後ろからダッシュ斬りを食らわされてダウンしたところにもう一撃やられてあっという間に残り体力半分、というような結末は辿りませんでした。あーこのゲーム、行動不能状態に陥らされると行動不能な時間を短縮する手段がありません。凍らされたり転ばされたりしたら終わり、後半ではそう思って差し支えありません。まあそんなのは蒼魔灯も同じだったけどさ。
しかしまあ、そういった危険な連中があまり多くない分やっかいな特殊攻撃を持っている兵種がいます。以下に印象を書きますので、参考にでもなれば。
- 氷術士
男女とも、ですね。こいつらの魔法攻撃はコールドアローと同様の効果を持ち、食らってしまうと一定時間動けません。単独ならばさほど危険ではないですが、横にレギオンなんかいようものならその場で終わりです。幸い柱などの障害物を貫通する能力はないので、なんとかいろんなものを盾にしてしのぎ、隙を見て大威力のコンボで仕留めてしまいましょう。体力がさほど多くないのが救いですが、フロスタ辺りは129とゲージ1本少しになっています。要注意。
それから、当たり前ですが凍属性の攻撃は完全無効です。こいつらが出てきたらコールドアローは使えないので気をつけてください。
- 炎術士、雷術士
こいつらも男女とも。行動封鎖などはありませんが、魔法攻撃を受けてしまうと攻撃そのもののダメージのほかに炎や電気などでじりじりと体力を削られてしまうので、あまり攻撃は受けたくないところです。しかしながら、こいつらは魔法を発射するその瞬間までずっとこちらの方向を向き続けますので、障害物などを挟まないと回避は厳しいものがあります。雷撃は追尾してくるし。
それから、見た目に地味なこいつらの魔法ですが、威力はかなりのものですので気をつけてください。3発も食らえばピンチです。あとは炎術士の落下式爆弾。こちらのいる位置に発射されるので、混戦状態でこれをやられてしまうと大変状況がまずくなります。
- 闇使い
敵としてはたいしたことのない連中ですが、何がまずいといって使ってくる魔法。こいつらの魔法攻撃は受けると視界が制限されてしまうので、システムの劣化とあいまって非常に戦いづらくなるのですが、なんとこちらを追尾する時間が優に10秒を超えます。どこまでも追ってこられ、ヒットしてしまうとダウン。そして視界が悪化し、以降の戦闘に非常に差し支える。大変嫌な連中です。
通常のストーリーモードでは別の部屋に逃げ込んで仕切り直せばいいんですけどね、厳しいのは他の部屋に逃げることのできないサバイバルです。回復ルーンの置かれていない、しかも設備トラップが山と置かれているような戦場でこいつらに魔法なんか連発されてごらんなさい。回避不可能です。なんでステージ8まで行って、為す術なく殺されないとなりませんか?
システムの劣化というのは、設置したトラップの近くに標的が接近するとそれを知らせてくれるというシステムが今回完全にカットされているということです。影牢やると分かりますよ、起動可能状態にあるトラップのところに標的が寄ると、トラップ名のところが点滅するんです。激しく点滅しはじめた辺りで起動すれば、たとえ視界に入っていない状態でもほとんど確実にヒットさせることができたんですね。ほんとにねー、戦いにくくなってしまっていますよ今回。なんでしょうね、初心者向けって言ってその実その言葉が空回りしているような気がします。
- 大魔導士
最低でも200、ゲージ2本を越える体力にやたら高い攻撃力、範囲が広くて回避が難しい飛び道具と影牢の魔導師を思い出す嫌な連中です。まあ、魔導師の「問答無用でヒット」はないのがまだマシですが。
何が困るって、馬鹿に高い体力に加えて(魔術師系はみなそうなんですけど)あんまり近づいてこないんですよね。付かず離れずから魔方陣をバンバン飛ばしてこられるのは、横にあれこれうっとうしいのがいる状況ではたまったものではありません。炎、凍、油属性が無効という相性ですので、その辺をメインに使うのならばご注意を。
- レギオン
蒼魔灯の地獄騎士の代わり、てなところでしょうか。異常ともいえる体力に攻撃力、ほとんどの魔法属性に対する防御と「おいおい洒落になってないよ」というような能力の持ち主。床属性と挟属性に耐性を持っていないので、スプリングフロアかベアトラップが有効、それだけが救いです。あああとダッシュ斬り持ってないところか。
幸いなことに、通常シナリオを進める限りでは2体しか登場しません。が、横に氷術士だの大魔導士だのをはべらせてるのが超困り者。なんだお前ら、こっちばかり狙わないでたまには同士討ちでもしろ! こいつらは固すぎて瞬殺は無理ですので、とにかく早急に魔術師を吹き飛ばしてしまいましょう。でないと自分があの世逝きです。
- 剣士、騎士(特定一名)
ほぼ同質の性能を持つため、まとめて表記。普通に進める限りは剣士にしか出会わないでしょう。途中ある選択をすることにより、ある騎士とも戦うことになります。ほかの騎士どもとは桁の違う強さ、やはりと言うべきでしょうか。
登場時点では高い300、ゲージ3本という体力に130と異様に高い脚力、挙句に異常なほどの高威力を誇るダッシュ斬りをかましてきます。しかもダッシュ斬りでダウンした起き上がりに4連斬りを重ねてくるため、下手するとそれだけで即死です。剣士の方は挟属性、矢属性以外には耐性を持っていませんので当てることさえできればどうにか押し切ってしまえますが、騎士の方は瓶属性以外の物理属性すべてに耐性を持っており、ほとんどのトラップが通用しません。いずれにしろ、致命的に強力と言えます。
敵の性能とかいうそれ以前にさ、いい加減3作も重ねてるんだから、一部の敵には近づかれた時点でゲームオーバーっていう基本設計をなんとかしてほしいなあ。なんで行動不能時間を短くさせる操作を入れておかないの? 倒れてる間にも滅多斬りにされる世界なんだからさ、その辺もう少し考えて欲しかったな。
そんな感じだから、こいつ相手には変に長いコンボ狙わないで、高威力のコンボでさっさと消してしまうことをお勧めします。騎士に関しては、デスハンマーやデルタホースのような一部のトラップには引っかかりますので、その辺の攻撃でなんとか始末するしかありません。あるいは、ダークイリュージョンで即死させるとか。……引っ掛けられるものならば。けっこう大変ですよ?
●ダークイリュージョン
公式サイトで5つばかり映像を流していますね。アレは大きなヒントになります……が、場所は特定できても条件がよく分からないものが3つばかり。とりあえず、ワニ。横の鉄蓋を開ける方法があるはずなんだけど。あとは王宮の時計台についてる「ハト」、これもなにか握ってそうです。
まあ、具体的なやり方は各自頑張ってもらうにせよ、必要な要素くらい(分かっている範囲だけでも)書き出したってバチは当たらんでしょう。そういえば、ダークイリュージョンは各戦闘につき一度ずつの発動となります。同じステージでも一度集計が出れば、また使えるようになります。
- 魔の空中ブランコ =Hell Circus=
古城、玄関にて発動します。火をつけなきゃならんから、必要なトラップはヘルファイアー。あとは、感電させるタイミングの取り方ですね。条件そろえたのに発動しない、というときは炎が吹き上がっていないだけなので、それはちょっと定位置で待機してください。なかなかのダメージのようですが、インパクトがちょっと弱いかな。
- 人間大砲 =Barrel to Hell=
古城、作戦室にて発動。必要なトラップはスマッシュフロアかプッシュウォール、要するに大砲に押し込む手段ですね。なんかほとんどの場合敵が(自分も)即死します。見た目のインパクトも最高ですし。これは有効に活用しないともったいないですよ?
- 狂想オルゴール =Melody of Screem=
黒い森の館、玄関にて発動。具体的な手段がマニュアルに書いてありますからそっち見てください。火をつけられるのはファイアーボールやデスアイアンなど。あとは邪魔な柱も倒さないとですね。これは自分は即死しないので、ほどほどのダメージってことでしょう。ちなみにヘルファイアーでは勢いが強すぎるのか、火がつきません。
- 天の裁き =Lightning Strike=
黒い森の館、鐘楼にて発動。釣鐘は横にある鎖鉄球で破壊します。だから必要なのは勢いよく鎖鉄球を動かせるトラップ、イビルキックやデスアイアン、スマッシュウォールなどでしょうか。デスハンマーでも動かせますが、それだと鉄球の動く角度が安定しないのでやはり壁から飛び出す指向性の強いものが適任でしょう。これも即死するほどのダメージは出ません。
- 永劫の刻印 =Seven Judgments=
ステージ15限定。これは……言うまでもないかな。これが分からなければ必然的にエンディングBに進行することになりますから、そうしたくないのであればまあ普通は分かるでしょう。分からなかったなら、もう少し自分の頭で考えるということに慣れたほうがいいですね。分かったけど必要なトラップがない、という方はインターミッションへ直行です。初期装備にいいのがありますよ。
●シナリオについて
重要っぽい人がすぐさま退場したりして、けっこう驚いています。かなり早い段階、ステージ3くらいから怪しい人物の目処はつきますけどね。だって台詞見ても態度見ても、どう考えても怪しいじゃん。なんでそんなによそに行くのを嫌がるのさ? 今回は、お前が使い魔だな。それから、「もしかして」と思っていたところ、やはり過去の作品とつながりがあるようですね。影牢の後、刻命館の前くらいかな。
やはりというかなんというか、想像は当たっていました。まあ、誰でも気づくでしょうけどね、あれだけあからさまなら。しかし黒幕がまさか、彼とはね。ちょっとそれは想像つきませんでした、いい加減過去は忘れなさいな。ああ、そんなことよりも。「かの一族の落とし子」って、連中は子供を作る能力をなくしているはず。となると、考えられるのは彼女くらい。……い、いやいや彼女は幸せになった、そう思いたいですね。少なくともあんな末路を辿ったとは思いたくない。
そういえば、一度クリアしてやっと気づいたんですが、ワールって初作「刻命館」の金の単位でした。ここでもつながっている、蒼魔灯以外の3作品。とすると、アークは魂の苦悶ってところなのかな。デスハンマーとカビン2種類組み込んで9ヒット組んで、もらえたアークが13000程度。うーむ、悶えてますね。
しかし今回、1つのシナリオをいくつかに区切ることでかつてない人数の敵が押し寄せてくることになります。まあ、敵グループの切り替えが入ったところにコンティニューポイントが設定されますからそれはいいんですけど、参るのがハングアップ。12人くらい殺したところでいきなりハングされ、何をやっても戻らなくなって泣く泣くリセットしました。どうすんだよ、相当長い時間戦ってたのに?
条件は分かりませんが、ステージ12でメテオリートを瀕死にした状態でフリーダが出現したところでハング。……おい、ステージクリア直前だったんじゃねえか!? ひ、ひでえ……。2時間近く戦ってたのに……。そしてそのときの装備トラップは、上からペンデュラム、フレアロック、カビン、コールドアロー、プッシュウォール、スマッシュウォール、ベアトラップ、スプリングフロア、スマッシュフロア。いえね、蒼魔灯で「リフトクローを最上段に装備してクリアすると、そのデータを読み出したときにハングする」っていうバグがあったでしょ。警戒してるわけです、だって私それで「もう駄目だ」と思ってクリアデータ消しちゃってるんですから。
●その他
今回の主人公アリシアは、シリーズの中で実は一番使い勝手が悪いキャラです。サイドステップ、サイドダッシュを装備しておらず、また瞬間振り向きもできません。その分ロックオンしながら移動できるという仕様になっているのですけども、これがどっちの敵をロックするかが任意に決められないというズボラなもので、あんまり片っぽに集中しすぎると視界の外からもう片っぽに接近されて頓死の憂き目を見ます。カメラの移動も遅めですから、苦労するかも知れませんね。
あとなんか走るときに妙に尻を振るのを見ると、チェッカーズのアヒルの歌を思い出しますね。どっこでっも♪ グワーゴーグワーゴー♪ おしっりふっりふっり♪ 知ってます? ポンキッキでやってたんですよこの歌。……アヒルじゃねえよ、ガチョウだよ。
「僕は、これでも、ガチョウですたい!」
「ガチョーン」
隠し要素。かなり早いタイミングで出せたので、嬉しくなって書きます。累計アークを20万貯めると蒼魔灯のレイナの衣装が、30万貯めると影牢のミレニアの衣装が「トラップメイク」にて生成できるようになります。それぞれ1万ワール、2万ワールと半端なトラップよりもはるかに高いんですけど、今回のアリシアの衣装はなんか過去最大の恥ずかしさなのでできれば早いとこまともな格好にさせたいところですよね。いや、どっちの衣装もかなりなもんですけど、少なくとも普通に外出歩ける格好だとは思いますし。アリシアの衣装は……ちょっと外歩けないでしょう。
それから、トラップを全部生産するとギャラリー、キャラクター図鑑を全部埋めるとサウンドテストが出現します。ギャラリーは拡大縮小が利かずただ絵がちょっと表示されるだけなので割とどうでもいいんですが、今回の音楽もいつものごとくかっこいいのでサウンドテストは嬉しいですね。サイドストーリーのキャラクターは登録されず、メインストーリーに登場する声付きのキャラのみ登録されます。あとは、ダークイリュージョンの発見によりその発動のさせ方と、概要を見られる項目が出現。いや、人に見せるくらいしか使い道はありませんけど。トラップは全部で48、うちクリア報酬が3つ。……少ないんじゃない?
バグというか、テキストのリンクミスがあるようですね。サイドストーリーにおいて、開始直後から逃げ出す標的を放置しておくと、一部の標的がなぜか脱出に成功したときにこちらから攻撃を仕掛けた時の台詞を言います。「今から帰る」と言って出て行ったのに、いざ出口に帰り着いたところで「わ、私と戦うつもり!?」とか言われても困りますって。
サイドストーリーというと、なんか一回目と二回目では内容が違ってきていて、しかも二回目は馬鹿ばかりが出てきてなんとも言えず楽しいものがありますね。ああ、タイムボカンにドラクエ風勇者。どっちも殺す気しないな、と思っていたら、案の定帰ってくれました。馬鹿はいいんだ、悪い奴よりもよっぽどね。おお、キハーノ様! どうかご無事に!
ステージ15。柱を全部倒して中央の魔方陣に敵を引き入れ、勝負はそこからです。コンボは通じませんので、威力の高い単発系のトラップを大量に持ち込んでください。なお、間違って自分が魔方陣の中央に入ると別口のエンディングになります。しかし、勝っても負けても報われないなあ……。
●最後に
なんというか、買った直後はものすごく喜んで遊んでたんですけども。ちょっと、物足りなくなってきました。
だって4日で完全クリアは短いよ。
サバイバルはまだ解けてないんですが、トラップを全種類作成し、キャラクター名鑑も全部埋め尽くしてサイドストーリーも2通りの基本ラインをざっと眺めてしまった。そしたらやることなくなりまして。新しいコンボ組むにしても、ヒット数考えるとどうしてもカビンとスプリング系を入れないと組めないから似たり寄ったりでぱっとしないしさ、ダークイリュージョンも結局わからずじまいだったしさ、というかその前に熱意が失せたような気配が……。
てことで、とりあえず感想を一通り。物語に関しては、蒼魔灯と同じ轍、ただ薄暗いだけでして、影牢や刻命館のような「考えさせられる」重さはほとんどありませんでした。こいつが怪しい、てのも初プレイのステージ3で見えてしまう、そんな薄い話です。しかもステージ数もほとんど影牢の半分強くらいにまで減っていますし、そりゃインパクトも厚みもないよね。ルートも少ないもの。
サイドストーリーも登場人物に面白みがあって楽しいんですけど、結局本編の結末には何一つ関わってこないという面において存在価値は非常に危ぶまれます。シルヴォルフ将軍にどう返答しようが、カタリーナの和解案を呑んでみようが、結局本編は何一つ変わりませんから下手したら将軍やジョイスがどれだけ頑張ってアリシアがどれだけやる気になっていても、ステージ14でデスハンマーもらって終わりとそういう結末になりかねません。余計なものを入れるくらいならば、その労力を本編の蒸留、純化に当てた方がよかったんじゃないですかね。
そこにきて基本システムの劣化、ほかでも言ってますけどトラップセンサーの完全削除と瞬間振り向きの削除は過去の作品を知る者に言わせると非常に遊びにくい仕様になっています。これで初心者向け? 遊びにくく作り変えた上に敵強くして? 初めて遊んでこれじゃあ、たぶんトラップでコンボを組む楽しさは分からないと思いますけども。
それにほかのところでもこまごまとシステム面の劣化が散見されまして、もしかしてこれって影牢時代のスタッフはもう残ってなくて、リモコンダンディみたく原作のファンがゲーム業界に入って手がけた仕事なんじゃないかな、とか嫌な見方をしてしまいます。うまく行ってれば全然よかったんですけどね、ここまで妙な部分が目に付くとねえ。全然練り込めてないとしか見えないわけです。ワール拾いもゲーム的にはあんまり意味ないし。
確かに遊んでて楽しかった、それは間違いありません。でも、終わってしまったあとに何が心に残ってる? と聞かれると、ボリューム不足、という言葉しか浮かんでこないんですよ。ヒットマン・コントラクトもプロフェッショナルで解きおおすまでに2週間、短いなとは思いましたが「ああ、終わっちゃった……」という、お祭りの後のような寂しさを強く感じたんです。
でも、これはさらに短くて完全クリアまでにたったの4日、「終わっちゃった」という感慨すら浮かばない。そんな感じだったです。影牢は、基本のゲームも面白かったし、物語がものすごくよかった。蒼魔灯は、物語は無意味に薄暗いだけで嫌いだったけどその分トラップの幅がものすごくあって面白かった。……残念ながら、この影牢2はどちらの印象もありません。画面がきれい、キャラがほぼ全部のシーンにおいて喋る。それだけかな。
なんというか、もったいない話だなと思います。もう一声、厚みがあったならねえ……。