●グレーシャトラ

 北方のシャーマン国家、エジューの女性元首。基本的には「悪人」という設定だが、悪は悪でもさながらタイムボカンのような間抜けな悪のため、非常に好感の持てる人物。もっとも、個人的につきあいたいとはまったく思わないが。


 エジューという国は、その立地条件からどうしても陸の孤島となってしまうため独自の文化が発展したとのことで、国内でもっとも魔力の強い女性の魔術師を元首に据える慣わしになっているという。政治方針の決定は占術だそうで、あまり当てにしないほうがよさそうな気配が強い。まして、魔力が強いというだけでこんな変な人を元首に据えてしまうのだから、その実エジューという国家の運営方針は割といい加減、という気もしないでもない。

 それはともかくとして、エジューの元首に居座ってからも魔術や呪術、またかねてよりの課題である魔族の使う魔法体系の研究などに精を出していたグレーシャトラであったが、あるときヒロが魔王軍を復興した、という話を聞いて激昂する。「この世の女王が誰なのか、教えてやろうじゃないか」という具合である。そしてそのまま国民全部を巻き込んでネバーランド大戦に参加してしまった。

 しかし、参戦してからただの3年程度でどうやら戦争に飽きたらしく、自分の研究課題を追求するために国の運営を弟子であるぺぺに投げつけて自分はどこかに行ってしまった。つくづく恐ろしい君主である。


 バスローブのようなへんてこな衣装に身を包む、ちょっとトウが立ちつつあるがそれなりの美人。顔に施されている、呪術のための刺青が印象に残る。現在では阿呆な弟子と馬鹿騒ぎをやっているような愉快な人物だが、これでも昔は相当に苦労してきたようで、実はヘルハンプール辺りに娘を置いてきている。どうも迫害が酷くて手元ではとても育ててやれず、そのための里子というようなことだったらしい。しかし、その娘も魔道世紀1000年当時ではとてつもない毒婦になっているのだから血は争えない、というべきなんだろうか。

 呪術師としての腕前は掛け値なしに一流で、冥府から死神を呼び出したり異世界から正体不明の邪神を呼び出したり、また人間に殺されたギョジ(半魚人の一種)をアンデッド化させたりとかなり多芸である。また、未確認ながらも飛び交う怪情報として、弟子のぺぺも実は彼女によって作られた人工生命体なのではないか、というものがある。


「ちょっと探しに行っちゃおうかなー、なんて……ね♪」


フォース1

 能力的には知力と外交が高めで他はそこそこ。しかし、兵種が魔法生物で比較的戦えるため(ゲームシステムの助けもあり)それほど弱いとは感じない。このキャラは、この作品においては能力よりも必殺技において価値があり、ペペとこいつ、そして誰か雨を降らせることのできるキャラを組み合わせて使うことでかなり戦える。

 はじめに雨を降らせてからペペにチェンジして限界までこき使い、もう駄目だとなったら闇門を使ってグレーシャトラにチェンジ。ここでプラーナでも呼び出してやれば敵はおおよそ壊滅することであろう。とりあえず、雨降らしはそこそこ戦えるゴーダマー辺りがお薦め。


フォース2

 能力的には大差なし。知力が高いため、防衛戦力として役に立つ。プラーナが敵として出現するようになったため、召喚魔法がヘルズジーンに変更された。

 今回はヘルズジーンの着弾点などの関係で対ドラゴン戦においてもっとも役に立つキャラクターとなった。また、能力的にはそこそこの割に攻城戦の説得において激烈な効果を上げるという不思議な現象も垣間見られる。要士気、ではあるが是非お試しいただきたいところである。


愛邪

 オープニングでチョコケーキをダシにペペをごまかして出奔してしまったため、今回は在野武将。エジューでクリアする際のエンディング条件になっているものの、さして強いキャラクターではないので4、50年ばかり気長に探せば見つかるだろう。仮に敵国に雇われていたとしても、忠誠が最低のため引き抜きもしやすい。

 今回も能力的には大差なし。ドラゴン戦がなくなったということとヘルズジーンの性能変更によってまた使い勝手は違ってきているが、まあ例によって強化するのは簡単だし。説得の威力も相変わらずなので、好きならば使うのもよし、である。