●イプシロン

 聖神コリーアのそばに常に控える側神の一人。コリーア教においては主に知恵、冒険を司るとされ、自己を高めようとする者に特に加護を与えるという。その性質上冒険者などに信者が多く、また知恵という側面から転じて「街一番の賢者」とか街の長老など、そういう人物もイプシロンと呼ばれることが多い。



 コリーアの取り巻きということで、この人物ももともとははるか昔にヘルガイアの封印に手を貸して「神」を僭称するようになった人間である。コリーアの尻にくっついてあれこれ良からぬことを繰り返してきたため、彼の成り立ちその他基本的な事情はコリーアと何一つ変わることはない。設定資料のイメージイラストを見るに、スペクトラルタワーを登りつめて力を手に入れた後、先に体を改造した上でヘルガイアに挑んだようである。見かけの優美さとは裏腹に戦闘向けの肉体、ということなのだろうか。



 なお、コリーアの取り巻きはこの男のほかにユーロ、メルセドアという美人の双子がおり、この二人は時空を司るということになっている。こちらはコリーアやイプシロンほど今の立場を悪用してやろうという了見ではないようで、人間などに対して多少同情的であるらしい。もしかして私たち悪いことしてるのかな、でも今更言い出せないなあ、誰も怒らないしまあいいや、そんな考えを持っているような気がしないでもないが。

 一般にこの二人は「双女神」と称されることが多いが、メイマイにおいて信仰されているメイファース、マイラスティの双女神とは別物であり、ユーロとメルセドアはコリーアたち同様に人間(そう考えると、この二人やジャネスの娘プラーナなどは齢四桁を数える超お婆ちゃんということになる)、メイファースとマイラスティは宇宙意思の一つ、つまり正真正銘本物の女神である。



 イプシロンは1作目では怪しげな頭巾を被り顔の前に布を垂らした何かの司祭のような姿をしており、2作目以降は豪奢な甲冑を着込んだ禿頭のヒゲ爺い、といった風貌をしている。ユーロとメルセドアは地味に見える中でこっそりお色気を漂わせる、そんな衣装を着込んだ有翼の美女という姿。こちらは1作目の時点では全身像が超ロングショットしか存在せず、従い2作目になるにあたって顔グラフィックから衣装設定から新しく作り直したようだ。なお、長髪で髪を高く結んでいるのがメルセドア、肩口あたりで髪を切りそろえているのがユーロ。この二人は戦闘には参加しない。


「コリーア様、いかがいたしましょう」


フォース1

 コリーア同様に顔だけの登場。消えたコリーアを追悼するように何事かをぼそぼそつぶやいて終わる、というのがこの作品のおおかたのエンディング。どんな人物が君主をやっているかで3パターンほどつぶやきが用意されていて、善人国家、普通人国家、悪党国家と分かれている。ブリモリンとかグレーシャトラみたいな悪党国家で解いたときのつぶやきが「こんな連中に任せていいんでしょうか」みたいな感じになっておりちょっと可笑しい。


フォース2

 コリーアと共に一部勢力の最終決戦に登場。兵種はエンジェル、必殺技は天魔爆雷。コリーアほどではないがこいつも明らかにパラメータが嘘をついていて、とんでもなく強い。ただ、後ろにコリーアが控えているということもあるので、できればこの爺いは武将二人で片付けたいところである。


愛邪

 扱いは2作目と同じ。こんなところまで付き合うとは、つくづくコリーアの尻にくっついているのが好きらしい。今回は前作ほどパラメータが嘘をついておらず、普通の武将でもかなり押せる。

 また、今回はグリーザ、アイラの特殊増援として登場することがあり、この二人のどちらかが手元にいれば増援で自軍勢力に加わることも。ただし、ネギ同様に敵勢力として登場する確率のほうが味方として登場するよりもはるかに大きいため、おおよそ邪魔者として認識されることであろう。運良く自軍に登場したときは、日ごろのそんな感謝(恨みとも言う)を込めてたっぷりこき使ってやるといい。