●三日目 〜まずはお金のため〜いかにマジョーン艦には寝台があるとは言っても、やはり海の上、寝心地に関しては陸の上で豪華なベッドのあるホテルにはかなうはずもなく。今日はスタミナボーナスはコックの分だけです。ボージェント北のメセラ屋には、なんとしても会っておかないといけません。やっぱ、あんまり野宿はしないほうがいいなー。 ひとまず、船倉が一杯なのでこれをなんとかしないとですね。昨日あちこちで回収してきたダイヤ、これをアルキリオンのフェイトリアにて200ともう少し売りさばくことで本日の稼ぎは3千9百万程度になりました。とりあえず明日分の銭はなんとかってところでしょうか。ああそうそう、抱え込んでる植物香の類も売却しないといけませんね。 さて、今日も今日とて交易に勤しみます。もちろんほかにもやるべきことはありますが、現状ではレベルも足りませんし、仲間もエキスデンを除いて微妙な人々ばかりですからどうしてもできることが限られてしまうんですね。一時本気でカラベルのスパルタセンターを利用することも考えましたが、いざ利用してみて何ができるかというと何もできず。東側で何かするにはいろいろな特殊技術(『ウゼルグゼム』、略してグゼムといいます)を合わせて持ってないと駄目なんですわ。 ここで説明しておきますと、このパルチャップの海は大きな滝によって東西に分けられています。これを行き来するにはルーティ人のグゼム、「滝下り」が最低限必要になります。が、今仲間として連れているルーティ人「アルマード」は初日に言われたとおりに呆れるほど能力が低いので、滝下りを修得するのはまだまだまだまだ先の話なのです。現状では牢屋番の性能から人材登用も難しい状況ですので、我が艦隊はとりあえず資金繰りに奔走するしかないというのが実情なのでした。 ということで、過去のメモを眺めてあまり交易品産地を発見できていない海域を中心にとことこと歩き回ってみます。お、こんなところに。あ、こんなとこにも。あれ、これは気づかなんだ。……こんな調子で3箇所ばかり発見。いやー、森の中とかそういうあからさまに怪しいところばかりじゃなくて何の変哲もない平原にも隠れていますから、よく探さないと駄目ですね。 今日見つけた交易品産地は、主に宝石が取れるところでした。なんなんでしょうね、3箇所ともです。おかげで売却が楽でよかったですよ。それでなんですか、以前は気づかなかったところにもう1つ洞窟があったんですけども、なんと名前が「川口浩も来た洞窟」。来たのか? ほんとに来たのか? 非常に残念なことにこの洞窟はすでに有名になっていまして、故に交易経験点はもらえなかったんですけども、……まあ、川口浩じゃねえ、有名だよねえ。今の若い人は知ってるんでしょうか、川口浩なんて。かく言う私も数回しか観たことはないんですけど、いっつもいいところで「これ以上は無理だ」と言って引き返すんですよねー。でもアレは夢の膨らむ番組であったことは確かだと思います。この掃き溜めみたいな世界にも、まだまだ神秘はあるんだと。 こんな感じで交易品がどんどん貯まっていきますので、ジャンゲミの船倉もあっという間に一杯です。そのたびにフェイトリアまで出向いて売却するのでスタミナはどんどん減っていきますが、収入は相応に増えていきますのでとりあえず今日は我慢しましょう。交易レベルも順調に上がっていってますしね、今日だけで6レベルは上がってるんじゃないかな。 そうそう、交易レベルというのは簡単に言えば交易に対する貢献度みたいなもので、未発見の交易品産地を見つけたりフェイトリアに立ち寄ったり、伝説の交易品を見つけたりすることで交易経験点がもらえます。これが一定数貯まるとレベルアップしまして、それにより交易品を見つける腕も上がりますし、船倉に収容できる交易品の量も増えるんですね。一度に運べる量が増えるってことはそれだけ収入も増えるってこと、交易で財を成すなら当然レベルは上げないとなりません。しかし、交易のため、ひいてはお金のためとはいえ、なんだかほんとに「川口浩探検隊」のような風情です。ときどき交易品産地で怪獣に襲われることもありますしね。 |