ピリカ全国実行委員会さんは、毎年11月頃に、関東・関西ともに、アイヌ民族を招待して交流ウィークを開催しています。
財団(アイヌ文化振興・研究推進機構)などの資金に頼らずに成立している場所では、呼ばれるアイヌも言いにくい事も言えるようになって、
他の文化イベントではなかなか話し辛い事も、色々と本音が聞けるようになります。
また、深刻な話ばかりではなく、歌や踊りもあり、二次会もあるので、なかなかバランスよいイベントになっていますね。
このページは、Ainu puyarA上にありますが、ピリカ全国実行委員さんの企画です。
アイヌ民族と知り合おう! アイヌ民族交流ウィーク・関東
−川村シンリツ・エオリパック・アイヌさん、川村昌子さんを迎えて−
今年も「北方領土の日」反対!「アイヌ新法」実現!全国実行委員会(ピリカ全国実)
関東グループは、「アイヌ民族との交流ウィーク」を呼びかけましたところ各地で催し
物が準備されました。ピリカ全国実は、毎年2月の「北方領土の日」反対、アイヌ民族
の自決権や諸権利を求める集会・デモとともに、10月にアイヌモシリでの民族交流・
フィールドワーク(まりも祭りツアー)を開催しています。今回の交流で関東での
アイヌ民族との交流、連帯の輪を広げていく事が出来れば幸いです。
旭川にある川村カネトアイヌ記念館(左)
川村シンリツ・エオリパック・アイヌ(アイヌ開放機構・川村カ子トアイヌ記念館館長)
川村昌子(旭川チカップニアイヌ文化保存会)
川村・シンリツ・エオリパック・アイヌさんは、旭川チカップニ(近文)コタンで川村
アイヌ記念館の館長として、アイヌ民族文化の伝承者として、また旭川アイヌ語教室の
責任者として国際的にも広く活動されています。また、文化人類学者河野本道の差別図
書「アイヌ史資料集」の回収を要求する裁判の原告の一人であり、放送大学に対して河
野のアイヌ民族差別講義の中止を求める闘いを呼びかけ、現在大学との話し合いを行っ
ています。川村昌子さんはそのお姉さんにあたり、旭川チカップニアイヌ民族文化保存
会のメンバーで民族の歌や踊りなどの伝承活動を行われています。
7月の「日本は一国家一言語一民族」、「(アイヌ民族は)同化されている」
「(日本は)…単一民族」という鈴木宗男(衆議院議員)、平沼赳夫(産業通産大臣)
の発言は明治天皇制国家のアイヌモシリ侵略、植民地支配による同化と差別の歴史を正
統化するものです。また、アイヌ民族を侮辱し、日本民族優越意識にもとづいて、現に
生きて生活し闘っているアイヌ民族を否定するものです。このようななかで、アイヌ民族
の声を直接聞き、交流することは本当に重要だと思います。
交流ウィークに多くの方々の参加をお願いします。
鈴木宗男、平沼赳夫の単一民族発言と放送大学の差別講義
日時:2001年 11月 19日 18:30〜
場所:こども支援センター(旧生涯学習センター/千代田線綾瀬駅)
参加費:資料代必要・未定
主催:海外技術者研修協会労組オープンスペース
協賛:ピリカ全国実行委員会・関東グループ
問い合わせ:
ピリカ全国実行委員会・関東グループ TEL:03-5974-1333
アイヌ民族との交流・旭川アイヌ語教室のことなど
日時:2001年 11月 20日
場所:西東京市民会館(旧田無市民会館/西武新宿線田無駅)
主催:多摩教組西東京支部
問い合わせ:
ピリカ全国実行委員会・関東グループ TEL:03-5974-1333
アイヌ民族と知り合おう! アイヌ民族交流in船橋
日時:2001年 11月 21日 18:00〜
場所:舟橋市勤労市民センター(総武線舟橋駅・京成舟橋駅)
主催:千葉高校教組舟橋支部教文部
問い合わせ:
ピリカ全国実行委員会・関東グループ TEL:03-5974-1333
川村・シンリツ・エオリパック・アイヌさんの語りと琉球の酒を楽しむ会
日時:2001年 11月 22日 18:30〜20:30
場所:琉球センターどぅたっち(山手線駒込)
内容:
テロルに対し報復戦争が当然と答える狂気(凶器)に疑問さえ抱かないこの社会に、
人間として生きるとはどういうことか突き付けたい。
そんな思いで、この交流会を企画しました。
川村シンリツ・エオリパック・アイヌさんの語りと、川村昌子さんの歌や踊り。
参加費:1500円
主催:命どぅ宝ネットワーク
問い合わせ:琉球センターどぅたっち TEL:03-5974-1333
アイヌ民族交流ウィーク・関西
−川村シンリツ・エオリパック・アイヌさん、
船田・コイカマッポ・久美さん、長谷川修さんを迎えて−
毎年秋恒例のアイヌ民族との交流会は今年で8回を数えます。
山本一昭さんは闘病中で、残念ですが今年は来ていただけませんが、
11月23日〜24日に山梨から長谷川修さん、11月27日〜30日に旭川から
川村・シンリツ・エオリパック・アイヌさんと船田久美さんに来ていただき、
関西各地で交流会を開催することになりました。多くのみなさんの参加を呼びかけます。
長谷川修(アイヌ開放同盟、アイヌウタリ連絡会、レラの会)
長谷川修さんは、「レラの会」や「アイヌ民族の権利回復を求める会」等の活動を中心
に、首都圏のアイヌ民族の交流や諸問題の解決に努力され、アイヌ民族の復権のために
がんばっておられます。今回は「旧土人保護法」撤廃以後のアイヌの現状をテーマに、
そりような活動を通して、首都圏のアイヌ民族が「アイヌ文化振興法」の下で現状をど
のようにみているか、どのように考えているかなどをお話いただきます。
また1872年に札幌農学校(現北海道大学)の前身開拓使仮学校が東京芝・増上寺に
開設され、その中の「土人教育所」についても問題提起していただきます。
「アイヌ民族の権利回復を求める会」通信(No8/2000年7月1日発行)で長谷川さ
んはつぎのように述べています。
「開拓使は、1872年5月、東京府芝(現、東京都港区)の増上寺に設置した開拓使仮学
校付属北海道土人教育所と東京府下渋谷村(現東京都渋谷区)に設置していた開拓使
第3官園にアイヌを強制的に入学・入園させた。しかしながら、帰郷を願い出るものが
多く、1874年7月、退学ないし帰省を希望したアイヌを全員帰道させ、北海道土人教育所
を廃止した。開拓使官園では翌8月、帰省者を再び東京に連行し農業指導を開始しよう
としたが、応じたアイヌは皆無であった。
アイヌを東京ヘ連行し教化する施策は開拓次官黒田清隆が計画し実行しました。この
施策は、連行されたアイヌへの強制だけでなく連行されたアイヌの家族、コタンの破壊
と無関係に考えることはできません。さらに、歴史の事実として『連行』されたアイヌ
のなかには逃亡したアイヌ、さらに、環境に順応できず、病気になった者もいるし、死
んだアイヌも何人かいたともあります。
そして、対アイヌの歴史において強制同化、アイヌ民族の世界、精神、文化の剥奪の
最初と言われている。日本政府(当時、明治時代)はこの以後明確にアイヌへの同化政
策を強行した。」
このような歴史をふまえて長谷川さんは増上寺でのイチャルパを実現したいと考えて
おられます。長谷川さんからの問題提起をうけ議論を深め、アイヌ民族連帯の糧にして
いきたいと考えます。
旭川にある川村カネトアイヌ記念館(左)
川村シンリツ・エオリパック・アイヌ(アイヌ開放機構・川村カ子トアイヌ記念館館長)
船田・コイカマッポ・久美(旭川チカップニアイヌ文化保存会)
川村さん、船田さんは旭川チカップニコタンで民族文化を伝承する活動を担っておられます。
97年5月「アイヌ文化振興法」が制定され、「北海道旧土人保護法」は廃止されました。
これにともなって、戦前、国が生活支援などの名目で交付した土地や現金などのアイヌ
民族の共有財産の「返還手続き」を北海道庁が一方的に開始しました。
これにたいし川村さんをはじめとするアイヌ民族は、「アイヌ民族が参加して財産の管理
状況を調査し、公正な処理方法を考えるべきだ」として作業の中断を求めましたが、道庁
が受け入れなかったためアイヌ民族共有財産裁判として提訴したものです。
また川村さんは、人類学者河野本道が編集・発行した差別図書にたいする謝罪と回収を
もとめる裁判闘争の原告の一人でもあります。80年に河野本道が編集・発行した
『アイヌ史資料集』(第3巻医療・衛生編)は、1916年北海道庁警察部によって実施
されたアイヌ民族にたいする差別的な「医療・衛生実態調査」で実名・病名を記載した
『調査復名書』をそのまま復刻・収録したものです。さらに札幌人類学会のの創設者でも
あった医師・関場不二彦がアイヌ民族を生きた標本のごとく扱い、実名・病名も記載して
いる『あいぬ医事談』なども集めたものであり、札幌弁護士会や札幌法務局人権擁護部
なども河野に人権侵害であると勧告、告発しているものです。
さらに川村さんは、放送大学で98年以来放送されている河野本道の講義「アイヌ−そ
の再認識」の中止を求めて、放送大学との話し合いの先頭にもたっておられます。河野は
講義で「今日のアイヌ系の者に、形質的、社会的に一集団をなす『アイヌ』としての枠を
被せることは、通婚や社会的融合の度合いからしてもはや客観的には無理である。
主観的にはどうあれ、客観的に今日のアイヌ系の者を『民族』あるいは『先住民族』と見
なす理由を見だしにくい」などと述べ、アイヌ民族は民族として存在しないと言い切って
いるのです。アイヌ民族の自決権、諸権利を要求する民族の運動や、民族の独自的な
文化、言語などの復権にとりくむアイヌ民族にたいする敵対以外の何物でもありません。
本年7月に鈴木宗男(北海道出身自民党議員)、経済産業相平沼赳夫があいつぐ
アイヌ民族差別発言をしました。「一国家、一言語、一民族」「(アイヌは)同化されている」
「(日本は)レベルの高い単一民族でぴっちりと詰まっている」と、河野と日本の支配階級
に属する輩の言動は一致しています。
河野や日本国家による歴史的な侵略・差別とたたかうことが私たち日本人の課題として
つきつけられています。アイヌ民族との連帯を目指し、交流のつどいへの参加をよびかけます。
アイヌ民族の現状を聞こうin京大
日時:2001年 11月 23日(金) 16:00〜
場所:京都大学文学部東館第一講義室
内容:
長谷川修(アイヌ開放同盟・山梨)
「北海道旧土人保護法」撤廃以降のアイヌ民族の現在。
主催・問い合わせ:京大アイヌ・沖縄を考える会
アイヌ民族交流集会in大阪
日時:2001年 11月 24日(土) 14:00〜
場所:同和地区総合福祉センター
(JR環状線芦原駅下車徒歩7分、南海高野線芦原駅下車徒歩3分)
内容:
長谷川修(アイヌ開放同盟・山梨)
「旧土人保護法撤廃囲碁のアイヌ(首都圏)の現状」
参加費:1000円
主催:ピリカ全国実行委員会・関西
問い合わせ:労働者共闘06-6304-8431 木村敬06-6706-2147
アイヌ民族交流集会in兵庫
日時:2001年 11月 27日(火)18:30〜
場所:神戸学生・青年センター
(JR六甲道より徒歩10分、阪急六甲より徒歩2分、新幹線新神戸よりタクシー15分)
内容:
川村・シンリツ・エオリパック・アイヌ
(アイヌ民族開放機構・川村カ子トアイヌ記念館館長)
船田久美(チカップニアイヌ民族文化保存会)
川村さんには、河野本道の差別図書の回収を求めての裁判闘争、
放送大学での河野本道の差別講義中止の闘いのお話を。
船田さんには、アイヌ民族の歌や踊り、ムックリの演奏をして頂きます。
参加費:1000円
主催:ピリカ全国実行委員会・関西
問い合わせ:労働者共闘06-6304-8431 兵庫労闘078-672-6266
会場:神戸学生・青年センター078-851-2760
アイヌ民座族との交流会in八尾
日時:2001年 11月 30日(金)18:30〜20:00
場所:八尾ブリズムホール 5F音楽練習室(近鉄八尾駅より徒歩2分)
内容:お話と、歌と踊り。
主催:「市民の芽」 協力「ゆうとおん」
問い合わせ:0729-90-3713(昼間)0729-95-4387(夕方より)どちらも担当土橋
会場:0729-24-5111 八尾プリズムホール