観光地アイヌに勝手に連帯 投稿者:oripakEsaman  投稿日:11月24日(水)17時14分34秒 ppp01038.nagoya.alles.or.jp

やっとで帰ってきましたが、また北海道に飛びます。
先回の東京行きは、財団の助成事業でありながら、アイヌの端くれである私には
何故か交通費も日当も出ませんでしたが、今回はばっちし予算が出てます。
まぁ、でもなければ、アイヌ語しゃべりに北海道くんだりまで出て行けはしない訳ですがね。

ついでに、色々と見てくるかもしれません。
特に今後のアイヌの存在を現実的に語る上で欠かせない
「アイヌの観光地」を見れればと思っています。

先回の東京行きでも不振に思ったのですが、
安易に観光アイヌや観光客を批判する人がいますよね。
例えば、観光地に修学旅行生が来ていて、
女子高生がムックリの演奏を聞いて笑っていたと。
これを指して、「不真面目」だとか「バカにしている」とか、
「勉強不足」だとをする方がいます。(和人、もしくは非観光アイヌ)

はたしてそうでしょうか?
まぁ、確かに観光地には色々とバカな奴がやってくるのでしょう、
しかし、修学旅行に来た女子高生がムックリ聞いて笑ってしまうのに限っては、
仕方が無い事とおもいます。

箸が転がってもおかしい歳頃です。
ムックリの変わった音を聞いたら、それは笑ってしまうでしょう。
聞きなれている人はそうでもないでしょうが、
始めて聞いた時には、かなり不思議な音でビックリするはずです。
笑っているからといって、決してバカにしている訳ではないと思います。

また、勉強不足といいますが、その人が教師だったら、
一体どんな事前の勉強会をするというのでしょうか?
修学旅行というのは、実際の教師にとっても慰安旅行のような部分もある訳です。
博物館ではなく観光地に位置づけされる場所に行くのに、
いったいどれほどの事前勉強会をするというのでしょうか?
実際問題、自分が修学旅行に行った時、事前の学習会なんてしましたか?

それにいくら学習会をしたとしても、ムックリの音を聞いて笑えてしまうのは、
事前にムックリでも弾いてみせるしか対策はないでしょう。

私がなんでこんにな事を書いたのかというと、
安易に観光産業を批判する事によって、アイヌに寄り添っていると勘違いしている方も
多いように思ったかすらです。
和人だけでなく、現実のアイヌにも、
観光や差別に絶えて真面目に働く人を批判する事によって、
アイヌになっているような気になっている人もおおい事でしょう。

観光にしろなんにせよ、当事者でもないのに安易に批判するのはどうかなと思います。
アイヌは物語の中の自然と共に生きている仙人ではないのです。

そして、博物館と観光地は、同じものではない。
どちらにも問題点はあります。
私は、修学旅行に着来ている学生が笑ってしまった事に限っては、
安易にアイヌ差別とか勉強不足とか批判は出来ないと思います。

「観光」とは、そもそも勉強会ではないですし、
広島の原爆資料館の展示物を笑いながらみていく学生もいるのです。

いま、かすかに笑った学生に反発を覚えたあなた。
あなたはもう既に差別者の道を歩んでいます。

ムックリ演奏だろうが被爆者の時計だろうが、
それをどのように見、受け取るかは人それぞれの自由です。
博物館の展示物にしろムックリの演奏にしろ、万人に開かれているのはその為です。
その事によって原爆の恐ろしさやアイヌの存在をアピールする事が出来るのです。

ムックリにせよ被爆者の衣料にせよ、それを見て笑っていた学生が、
一人になってその事について考える機会が全くないと思いますか?

くれぐれも、ヒステリックにアイヌアイヌしないようにしていきたいものです。
東京に行って学んだ教訓です。


もうじき帰ります。 投稿者:oripakEsaman  投稿日:11月23日(火)14時14分23秒 TKYcc-01p35.ppp.odn.ad.jp

管理人です、留守中いろいろとご迷惑をおかけしましたが、
多分今日帰ります。

帰ったからといって、すぐに何か書くとも限りませんが。