
 
「アンダーメッセージ」
口には出していないほんとうの気持ちが、相手の人に伝わっていたり、影響を及ぼしたりしている、と仮定してみましょう。そして自分のアンダーメッセージを、相手を尊重するものに変えていきます。
わたしたちはテレパシーでつながっていて、しかも自分が思っていることが「不十分に」「生半可に」相手に伝わっているのです。
たとえば、ほんとうは否定しているのに「いいんじゃない」と言ったら、相手にはなんとなく複雑な感覚が伝わります。面と向かって文句を言われなくても「なにか変」と感じます。でもダブルメッセージの意味を間違って受けとってしまうこともあります。ダブルメッセージを指摘するのは難しく、なかなか聞くことができません。誤解はとけないまま、おたがいに黙りあってしまいます。いっぽうで、ほんとうの気持ちをのせた言葉にはエネルギーがあるのでしっくりと腑におちる感じがします。
千利休の「一期一会」ということばがありますね。一生に一回きりの出会いだと思って、最高のもてなしとして、お茶をたてたそうです。
もしもわたしたちが、お互いに最高のもてなしをするとしたら、なにをしますか。宇宙ですれ違うように、たった一度きりの出会いだとしたら。「明日も適当にうまくやっていかなきゃならないから」とか考えなかったら。この1回きりのチャンスに、せめてもの愛から、なにを伝えますか。
それが「NO」である場合もあるかもしれません。それでもいいのかもしれません。待つ気持ちを持ちながら、チャレンジをうながすほうが、まだしもよいものが伝わるでしょう。
自分が発しているアンダーメッセージに意識的になってみましょう。「この言葉や態度によって自分は本当は何を言わんとしているのか」「何を望んでいるのか」考えてみましょう。そして表現方法ではなくアンダーメッセージを変えていく努力をしましょう。アンダーメッセージが「あいしている」という意味なら、たとえそのときうまくいかなかったように見えても、お互いを育てるきっかけになるとおもいます。
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