ヒプノセッションの方法は大きく分けると2つあります。
過去の体験を思い出す(退行)方法と、イメージを作る方法です。
●退行
「幼児退行」「胎内退行」「過去生退行」があります。
退行は、本来の自分や自分の良い力を思いだし、確認するために使うこともあります。必要がある場合には、問題の原因を解明するための退行もします。
退行では、現在の人生でない場面を感じとることもあり、それを過去生と呼びます。過去世が本当なのか、イメージなのか、アカシックレコードなのか、私にもわかりません。その人にとってリアリティのある物語ということです。大切なエッセンスがわかりやすい形で出てくる物語です。その知恵を現在に活かすとしたら、実際にどのような良い変化が生み出せるのであろうか、という視点で扱います。
イメージを扱う方法は、さまざまなバリエーションがあります。
●良い未来・・・「イデア(理想)のヒプノ」
望ましい未来をイメージします。問題が解決した未来や、力をうまく発揮できている未来などを扱います。人はイメージできない存在にはなれない、といいます。目標を明確にしていくことは、私たちにとって最も重要なことです。望ましい未来をイメージし、そういう自分になっていくために、障害があれば、取り除いていくということをします。
●ききたいことがあったら・・・「ハイアーセルフ」
ハイアーセルフ(上位自己)とは自分自身の、もっとも聡明な、仏的な部分です。深く自分を愛し、成長させていく力です。自分(と思っているもの)の限定を離れた自分です。ハイアーセルフは、日常的な自分(と思っているもの)のレベルをはるかに超えた理解力、洞察力を持っています。ハイアーセルフとのコミュニケーション能力は意識的に使い、磨くことによって向上するものなので、ヒプノセッションはその練習として役にたつと思います。持参していただいたメモを見ながらセラピストが質問をすることもできます。セラピストが思いつく質問をする場合もあります。
●自分の中の子供を癒す・・・「インナーチャイルド」
自分自身の子供の部分です。大人の自分が、良い保護者の役割を担います。インナーチャイルドの訴えを聞き、必要な世話をします。一緒に遊びます。元気なインナーチャイルドは、生命力、好奇心、柔軟性として、私たちの中に生きてきます。
●なんにでも使える・・・「サブパーソナリティ」
サブ・パーソナリティは、自分の中の特定の部分を人格化して対話する手法です。(インナーチャイルドもサブパーソナリティの一種ということができます)
一人の人の中にも色々な部分があります。例えば私がタバコをやめるとき、私の中には色々な気持ちがありました。やめたい気持ちだけではなく、吸いたい気持ちもありました。サブパーソナリティを自分と切り離して対話することによって、私たちは、サブパーソナリティの思いを理解し、彼らから学ぶことができます。そしてサブパーソナリティが変容する手助けをすることができます。
ポジティブなサブパーソナリティと会うのも素晴らしいことです。「自分を愛しているサブパーソナリティ」など。過去世の自分の素晴らしい側面も、ポジティブなサブパーソナリティとなりえるでしょう。
●アプローチの目的別分類
☆ 出力をあげる(未来遡行など)
☆
障害を見出す(退行など)
☆
障害を変容させる(サブパーソナリティなど)
☆情報を受け取る(ハイアーセルフ、筋肉反射、共時性など)
☆自己成長の仕方を学ぶ(テキスト配布)
手法は色々あります。日々進化していくものです。どういうアプローチをするかは、状況に応じて変わります。
|