コミュニケーションについて
VOL-9







 「感覚タイプ」

「ねーねーわたしのこと大事におもってくれてないでしょ。だってもし大切におもってたらもっと○○してくれるはずじゃ〜ん」って思うことありますよね。

その○○に入る言葉がね、人によって違うんですのよ。

「ホメてくれる」「いっぱい話を聞く」「ニコニコしてる」「いつもキレイでいてくれる」「プレゼントくれる」「毎日あえる」「ナデナデしてくれる」「スキンシップしてくれる」「一生懸命はたらいてくれる」「だまって見守ってくれる」

で、人は自分自身、相手への愛のしるしとしては、一生懸命その○○をやっているのです。自分だったら嬉しい○○をプレゼントしつづけてているのです。

「自分がされて嬉しいことをするように」とわたしたちは教わりました。でも、自分がされて嬉しいことが、相手にとっても嬉しいことかどうか、じつはわからないんですよね。

犬がウサギを愛してるからってドッグフードをプレゼントしたら、ウサギは食べられないです。ウサギはウサギで一生懸命干草をプレゼントしているのに、犬ったら感謝もせずに食べ物を寝床なんかに使ってしまいます(ほかに使いようがないからね)。お互い一生懸命こころをこめたプレゼントしてるのに、その努力の価値を認めてもらえずに、「もっと肝心なものが足りない」ってもんく言われるんです。だから「むこうがわるい。感謝がたりない」って思うし、「どうせなにやってもだめなんでしょ」という無力感にうちのめされてしまいます。

そういうすれ違いが重なって、許してやりなおそうとしても同じことのくりかえしで、とうとう諦めてしまうこともあります。「もういいもんね」って孤独の中にひきこもり、今までしていた努力もやめて、関係性がこじれてしまいます。おたがい悪気はないのに。

感覚のタイプが違うのです。NLP理論によると、だいたいは、耳をつうじて感じるか(聴覚タイプ)、目をつうじて感じるか(視覚タイプ)、体感覚をつうじて感じるか(感覚タイプ)、に分けられるそうです。もちろん五感をもっているので全部トータルで感じるのですが、どこに比重が置かれているかに個性があるそうです。記憶を再現するときには偏りがわかりやすくでるので、一番嬉しかったことと、最悪な思い出をおもいだしてみれば、自分の感覚タイプがわかるかもしれません。

コミュニケーションをしていくには、まず違いがあることを前提とすることが大切です。相手が喜ぶことと自分が喜ぶことが違うかもしれない、と思っておきます。自分の贈り物を「さあ喜べ」と自信満々に恩きせがましく渡さないで、「これでいいのかな。どうなのかな」と思っているだけでも、あたえる印象はだいぶ違います。そのときはちゃんと相手を見ていますから。

へへ。相手の喜びのツボを見つけるには、じつは感覚タイプよりもっともっと簡単なコツがあるんですよ。それはね、「相手が好意をもって接してくれていたときに、自分になにをしてくれたか」を思いだすことなんです。相手は、「自分だったら嬉しいようなこと」を一生懸命してくれたので、そういう種類のことをしてあげればたぶん嬉しいのです。。「自分にたいして」ということで思いうかばなかったら、相手が好意をもって一生懸命接している人にたいして、なにをしているか見てみましょう。よくホメているならホメてみるし、だまって見守るならそうしてみます。モチモチロンロン相手のようすをみながらね。

ひょっとしたら、いままでしてきた努力にくらべたら、ずっと少ない力で、効果的なコミュニケーションがとれるかもしれません。「な〜んだ、たったこれだけでいいのか〜。いままでの努力はなんだったんだ〜」ってぐらい簡単なことなのかもしれません。相手をみて、相手が受けとれるようなプレゼントをしてあげることも愛です。ちゃんとしみいっていくから自分も嬉しいです。





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