8080マイコンをつくろう!(TK−80完全復活!)
なんと8080です!
もちろん、BASICからCP/Mまで、できます!
36年の時を経ていまよみがえる8080CPUマイコン組立キット!
なんたってはるか昔の生産中止品を集めて作る組立キットです。
生産前から堂々予告です。
入手できなくなったら即生産終了!売り切れ御免!
[第5回]
●試作8080基板
いよいよ実際の回路基板についての説明開始です。
8080の基板は30年以上も前に作ったきりですから、回路についてはもう完全にすっかり忘れてしまいました。
それでとにかくまともに動かせるかどうか、試作基板を作って試してみることにしました。
こちらが試作基板です。
左上に−5VのDC/DC回路、右上に+12VのDC/DC回路を置いています。
ですので電源は+5Vだけで済みます。
実はこの基板を作ったのは昨年の5月でした。
それから半年以上もずっと基板のまま手もつけられないでいました。
落ち着いて試してみるだけの時間がなかったのです。
やっと部品を実装しました。
ひょっとしてマシンクロックレベルで動作確認が必要になるかもしれないと思って、アドレスバス、データバスにビット単位でLEDを取り付けました。
回路図です。
メモ的にノートに描いたものから簡単に清書しただけですので、ちょっとアバウトなところもあります。
8224には18.432MHz水晶を接続してその発振によってCPUクロックを得ています。
8224は接続した水晶の周波数を1/9に分周したものをCPUクロックとして出力します。
なんで1/9なのでしょうか。
実に半端な分周なのですが、φ1、φ2の2相クロックを作るために必要なのかもしれません。
しかしそれにしても18.432/9=2.048MHzですからCPUクロックとしてはなんとも半端な周波数です。
ここは18MHzの水晶を使ったほうがきっちり2MHzが得られてよいように思うのですが、どういうわけか元祖TK−80では18.432MHzを使っています。
18.432MHzは232C通信のボーレートを得るときに使う周波数ですから、それを意識していたのかもしれません。
今となっては18.432MHzにこだわる理由は全くありませんし、命令の実行時間を算出するのには面倒なだけなのですが、ここはやっぱり元祖TK−80様に敬意を表しまして同じ18.432MHzでいくことにいたしました。
こちらはDC/DC回路です。
TK−80では−5Vはクロック発振からダイオードとコンデンサを使って作り出しています。
その回路は昔に私も試してみたのですが、電圧としてはちょっと不足していて、こんなものでいいのかなあという感じのものでした。
まあ天下のNECがそれでよいということで使っている回路ですから、そんなものでもよいのかもしれませんが、私はいささか不安だったので、昔のND80では−5Vもトランスと整流回路を使ってしっかりした電源として供給しました。
今はありがたいことに+5VからICを使って+12Vも−5Vも簡単に作り出すことができます。
DC/DC回路については「27C256WRITER組立キット」[第13回]で説明していますので参照願います。
昔のTK−80の回路に見る限りでは−5Vはそれほどきっちりしたものでなくてもよさそうにも思えますが、これだけの回路を積めば安心できますからここはやっぱりしっかりやっておくことにしました。
動作テスト中の写真です。
ND80Z3.5の試作基板を利用してそれに接続してTK−80の動作をさせています。
ND80Z3.5基板の40pinソケットには何も実装していません。
上側の40pinソケットは82C55用ですが、その下の40pinソケットにはZ80が実装されます。
そのZ80の代わりに8080試作基板を接続しています。
7セグメントLEDにはオール0が表示されていて、とりあえずTK−80の動作がうまくいっていったことを示しています。
このテストを行なったのはもう2ヶ月近く前、今年の1月のことでした。
忙しい、忙しいということでホームページの更新がいつも遅れがちだったのですが、その裏ではこうやってしっかり働いていたのです。
さて上の写真だけを見ますと、ND80Z3.5からZ80を外して、そこに8080の基板をつなげばそれで動いてくれるように見えますが、そんなに簡単なものではありません。
基板の裏はこんな感じでしっかりジャンパ線が走っています。
残念ながら既存のND80Z3.5基板をそのまま利用する、なんてわけにはいきません。
やっぱり新規に基板を作るしかありませんでしょう。
8080マイコンをつくろう![第5回]
2016.3.17upload
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