復活!CP/M ワンボードマイコンでCP/Mを!
CP/MがTK−80互換のワンボードマイコンの上で復活します
ND80ZVとMYCPU80の上でCP/Mが走ります!
[第267回]
●40MHz発振回路
前回からの続きです。
現在進行中のE−80プロジェクトに使用するCPUはZilogのZ8S180です。
Z8S180は日立の64180のセカンドソースです。
64180はもうとうの昔に生産中止になっていますがZilogはまだ生産を続けています。
64180は8MHzだったのですがE−80ボードに搭載するZ8S180は20MHzです。
Y様との打ち合わせにより、E−80ボードでは10MHz、4MHz、2MHzで動作させる仕様になっています。
その後の予期せぬ仕様変更によって、派生的に5MHzが加わりました。
さてしかし。
最高速20MHzのCPUを10MHzで動作させるというのはなんとももったいない気がいたします。
どうせなら20MHzで動かしてみたいもの。
もっともZ8S180(64180も同じ)は動作周波数の倍のクロックを必要とします。
ということは20MHzで動かすには40MHzのクロックが必要です。
それはいかにもやばい。
恥ずかしながらそんな高い周波数は扱ったことがありませぬ。
これはちょっと、どころかそうとうにこわい。
せめて小さな基板ならばともかく、今回の基板はメイン基板だけでも310mm×180mmもあります。
おまけに前回お見せしましたように追加配線でもうぐちゃぐちゃの状態です。
あの。
一口に40MHzといいますけれど。
どのくらいのものだかおわかりになります?
なんとHLの1クロックがたったの25ns!なのです。
ええ。
Hが12.5ns、Lが12.5nsです。
だいいち40MHzなどというクリスタルは入手できるのかどうか。
ネットで調べますとどうやら受信機用に使われているようですねえ。
しかし高い!
それに40MHzのクリスタルなんてHCMOSで発振できるかどうかわかりません。
さらに調べてみましたら、セラミック発振子に40MHzがあることがわかりました。
これなら安い。
しかもどうやら74HCU04でも発振できるらしい。
そこまでわかれば、やってみるしかないじゃありませんか。
誤動作するかもというのは承知の上であります。
やってみなけりゃわからない。
だめでもともとです。
さっそく入手して、やってしまいましたよ。
右下のジャノ目基板が40MHz発振回路です。
その部分の拡大写真です。
74HCU04の左下に見える茶色の物体が40MHzのセラミック発振子です。
ショートピンを使って40MHzと20MHzを切り換えています。
40MHzを追加した回路図です。
一段とすごいことになってきました。
大丈夫でしょうかねえ。
案ずるより産むが易しです。
ちゃんと発振してくれましたよ。
なかなかきれいな波形じゃありませんか。
これは回路図の右上の74HC00のpin6からの出力信号です。
74HC153と74HC00を経由してもまだ40MHzは健在でした。
信じられん!
もっともこれはデジタルというよりはもはやアナログに近い波形です。
わがZ8S180君は動いてくれますでしょうか?
なんとか。
動いているようです。
動いたとなりますと。
その実行速度を測ってみたいと思うのが人情であります。
なにかてごろなものはないものか。
おお。確か、あれがありました。
; 80AE F5 T1MS:PUSH AF ;CK=11....11+7+10+10+10=48/6(8microsec) 80AF 3E5F LD A,5F ;=99 CK=7 80B1 E5 T1MS2:PUSH HL;DUMMY CLK=11----------------- 80B2 E5 PUSH HL;DUMMY CLK=11 | 80B3 E1 POP HL;DUMMY CLK=10 |CK=60/6(10microsec) 80B4 E1 POP HL;DUMMY CLK=10 | 80B5 00 NOP ;CLK=4 | 80B6 3D DEC A ;CK=4 |10x99=990microsec 80B7 C2B180 JP NZ,T1MS2 ;CK=10--- 80BA F1 POP AF ;CK=10 80BB C9 RET ;CK=10 + CALL CK=10 ; |