2016.6.26

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[プチ連載です]
Legacy8080用オプションボードの製作

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葛Z術少年出版様からLegacy8080用のオプションボード製作の依頼を受けました。
そのボードには電流制限素子(ポリスイッチ)をつけることになりました。
そこで…。
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[第1回]


●Legacy8080オプションボード(PPI接続基板)の製作

やっとND8080の連載が終りました。
私の当初の腹積もりでは、ND8080については遅くとも4月中には完了して、5月からは新しいプロジェクトについて書き始めるつもりだったのですが、毎度のことながら、予定を大幅にオーバーして2ヶ月も遅延してしまいました。
今手元にはこれから始めるつもりの新プロジェクトの試作基板や回路図などや、そのほかにも並行して進めるつもりの(なんと無謀な!)複数のボードの試作基板があって、いずれもかれこれ半年近くもほこりをかぶってしまっています。
そのほかにも、複数のカスタム品の製作を受注していて、つい先日そのうちのひとつをやっと仕上げて納入したところです。
なんだか今年は春になる前からめちゃめちゃホットな毎日だったのですが、ここへきていよいよ猛暑の真っ最中ということになりそうです。

という次第で、ND8080の連載を終っていよいよ次の企画についての連載開始という段取りだったのですが、準備不足でちょっともたもたしておりましたら、また別のお仕事をいただいてしまいました。
葛Z術少年出版の吉崎様からLegacy8080(http://www.gijyutu-shounen.co.jp/)用のオプションボードを製作してほしいというご依頼です。
新企画については書き始めるまでにもう少し準備が必要ですので、その間を利用しまして、そのオプションボードについて少し書きたいと思います。

Legacy8080には標準で4個のユーザー用PPI(82C55)が搭載されています。
その入出力信号は26pinフラットケーブルコネクタで外部に取り出せるようになっています。
実はその入出力信号コネクタの信号端子配列はND80Z3.5(ND80ZV)やND8080のユーザー用I/O(82C55)の入出力信号コネクタと同じになっています。
MYCPU80の増設I/Oボードの入出力信号コネクタとも同じになっています。
PPIの信号コネクタに特にスタンダードになるような端子配列があるわけでもありませんから、「中日電工スタンダード」でいきましょう、という吉崎様の考えでそのように決ったものです。
下がND80Z3.5(ND80ZV)やND8080の82C55入出力用26pinフラットケーブルコネクタの端子配列です。



この端子配列は30年近く前に、組込み制御用Z80マイコンボードを作って販売を開始したときから、ずっとこの仕様でやってきました。
信号の並び方がすっきりしていない感じがすると思います。
昔はプリント基板のアートワークをするのに、マスキングテープをうんと細くしたようなテープをマイラーフィルムに貼り付けて配線しました。
できるだけ小さな基板にしようとすると、それだけ配線がきつくなってつらいので、そこをなんとかしようとした結果、このような配列になってしまいました。
あとになって、なんとかもう少しすっきりした配列にしようと考えたこともあったのですが、一度標準品として供給を開始してしまうと、あとから変更するのは余程のことが無い限り困難です。
組み込み用の製品として一旦供給を開始した以上はずっとその規格を維持しなければなりません。
途中で変更したりすると、それを使っていただいているお客様にも変更を強いることになってしまいます。
そういうことでずっとこの配列できてしまいました。

理由はそういうことなのですが、確かにユーザーの立場になって考えますと、この配列はちょっと扱いにくいかもしれません。
吉崎様もおそらくそのように懸念されたのでしょう。
ユーザーが26pinフラットケーブルコネクタで外部にPPI(82C55)の信号を取り出して、たとえばジャノ目基板などにユーザー用の回路を作るようなときに、信号配列がわかりやすいように基板上に信号名をシルク印刷するとともに、各信号のON/OFFの状態がわかるようにLEDを配置した基板があると便利、ということから今回の製作の依頼になりました。

こちらが吉崎様から送られてきたPPI接続基板の素案です。



吉崎様は昔マイコン雑誌の編集をしてみえただけに、まるで専門誌の解説図そのものといったとてもきれいでわかりやすい図面です。
図とそこに示された注釈だけで、私がするべきことが全て表現されています。

ということで、このPPI接続基板の設計作業にとりかかるところなのですが、作業に取りかかる前に、ひとつ確認しておきたいことがあります。
これは吉崎様からのご依頼でもあったのですが、上の図の注釈にもありますように、この基板ではポリスイッチなるものを使うことになっています。
ポリスイッチは使ったことがありません。
今回の用途に合うものかどうか、まずはそれをテストして確認してみなくてはなりません。

次回はそのテスト結果などについて書く予定です。

[注記]
上のほうで書きましたようにLegacy8080のPPI(82C55)入出力コネクタはND80Z3.5(ND80ZV)、ND8080、MYCPU80増設I/Oボードの入出力コネクタと互換性があります。
ですからこれから製作する予定のPPI接続基板はND80Z3.5(ND80ZV)、ND8080、MYCPU80増設I/Oボードにも接続することができます。
このボードは中日電工が製作しますが、販売は葛Z術少年出版(http://www.gijyutu-shounen.co.jp/)です。
中日電工はこのボードは一般には販売はいたしません。
葛Z術少年出版から受注して同社に納入します。
もしND80Z3.5(ND80ZV)、ND8080、MYCPU80のユーザーでこれから製作予定のPPI接続基板のご購入を希望される場合は、購入方法などについて葛Z術少年出版にお問い合わせください。

Legacy8080用オプションボードの製作[第1回]
2016.6.26upload


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