標準TTLだけ(!)でCPUをつくろう!(組立てキットです!)
(ホントは74HC、CMOSなんだけど…)
[第102回]
●XTHL命令のクロック動作(T15)の異常の原因がわかりました
前回、XTHL命令のクロック毎の動作の、T15の写真を見て、LEDの表示がおかしいことに気がつきました([第101回]参照)。
最初は単純な配線ミスかと思ったのですが、よく考えてみると、どうにも解せません。
この部分はXTHLの回路図([第100回])では、74HC08を使って、W3でゲートしています(回路図中ほどの部分)。
回路図の通りに正しく動作する場合には、SPsel信号はW3の期間(つまりT12〜T15の期間)アクティブになるはずです。
実際に動作させた写真では、T12〜T14はちゃんと正しくSPselが点灯しているのに、T15だけ消灯しています。
この回路部分の配線をどのように間違えたとしても、そのようなおかしな動作にはなりません(しようとしてもできません)。
これは何かとんでもないことをしてしまっている(いやな予感)。
ひょっとしたら、と思って別の命令の写真も確認してみました。
そしたら…。
やっぱり!
CALL命令のクロック動作の写真でも同じ現象がおきていました。
CALL命令のT15の写真([第99回])です。
T12〜T14はregRDが点灯しているのに、T15では消灯しています。regRDは必ず偶数クロックと次の奇数クロックの2クロック間アクティブになりますから、T14が点灯していて、T15が消灯している、というのはありえません(でも、困ったことに、おきてしまっていますね)。
おかしいのはT15だけで、不思議なことに、次のT16もT17も、ちゃんとregRDが点灯しています。いったいなんなのでしょう?
うーん。これは、クロック回路(T、M、Wのタイミング発生回路)がくさい。
タイミングパルスの発生回路(部分)です。
この部分を含む全体の回路図は、こちら([第39回])です。
QA〜QDを74HC161で作っていますが、それだけでは足りないので不足するQEを74HC74を使って作りました。
なんだかいいのかなあ、と一瞬不安になったのですが、まっ、いいか、と思ってそのまま基板を作ってしまいました。
試作基板ができてきて、動作させてみると、見たところちゃんと動いているようだったので、これでよかったんだとばかり、すっかり安心してしまいました。
よかった、じゃなかったんです。
この回路、やっぱりまちがっていました。
これでは、QEの出力が…。だめです。
T15がおかしかったのは、この回路部分がまちがっていたためだったのです。
いったい、どこが。
残念ながら、本日は、時間がなくなってしまいました。
この続きは、また明日、書くことにいたします。
2008.10.25upload
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