標準TTLだけ(!)でCPUをつくろう!(組立てキットです!)
(ホントは74HC、CMOSなんだけど…)
[第440回]

●Z80版TK80試作版の動作テスト

試作版を使って、回路が正しく動作するかどうかテストを行いました。
MYCPU80に搭載しているのと同じTK80モニタROMを実装してキー入力、7セグメントLEDの表示が正しく行われることを確認しました。
これで基本的な回路が正しく動作することが確認できました。

次はボード上に実装している82C55の動作の確認です。
今回製作したZ80版TK80基板には、82C55が1個実装されていて、その全ポートはユーザーに開放されています。
82C55のI/Oアドレスは80〜83です。
82C55のAポート、Bポート、Cポートの各端子は26pinのフラットケーブルコネクタにつながっています。
82C55の動作テストを行っているところの写真です。

基板上部の26pinコネクタが82C55の各端子入出力用コネクタです。
各ビットの出力に対応するようにLEDを配置した基板をとりつけて、出力を確認しています。
テストプログラムで、Aポート〜Cポートを全て出力に設定し、Aポートに80を、Bポートに81を、Cポートに82を出力しました。
LEDは出力信号がLのときに点灯する向きに配線してあります。
LEDの表示は上からAポート、Bポート、Cポートの順に並んでいます。
左側がビット7、右側がビット0です。
照明の関係でちょっとみにくいですが、80、81、82がそれぞれ出力されていることがわかります。

今回のボードはご注文いただいた学校のご希望でプリンタ(セントロニクス準拠)出力インタフェースを搭載しています。
DOS/Vパソコンと同じ仕様の25pinDSUBコネクタです。
上の写真の左端に半分ほど写っているのが、そのコネクタです。
残念ながらいまどきのWindows専用プリンタは、キャラクタコードを出力しても印字できません。
つまりこういう昔からの仕様のプリンタ制御はいまどきのプリンタには使えないのです。
幸い私のところでは、セントロニクスインターフェースのドットインパクトプリンタが現役です。
そんなもの、何に使うのか?ですか。
宅配便の発送伝票を印刷するのに使っているのです。
両側に穴がずらりと並んだ複写の連続用紙です。
こいつはドットインパクトプリンタでなければ歯が立ちません。
インクジェットなど使い物になりません、です。
何でも新式ならいい、ってもんじゃない。といういい見本です。
このプリンタが今回のボードのプリンタインターフェースの動作テストの役に立ってくれました。

もうひとつ、このボードにはRS232Cのインターフェース回路がついています。
基本部分はMYCPU80のと同じ、PIC16F88を使ったシリアルインターフェースです。
MYCPU80はPIC16F88のRS232C信号をTTLレベルのまま入出力し、それをMYCPU80に取りつけたFT232RL基板によってUSB信号に変換していました。
今回のボードでは、そこのところをMAX232C相当のICによってRS232Cレベルの信号に変換しています。
コネクタは25pinのDSUBコネクタです。
ボーレートは9600ボーです。
これも当社のZBKボードに接続して、送受信とも正常に動作することを確認しました。

説明が中断したままになっていますが、今回のボードには、TK80と同じ、割り込みを利用したステップ動作(ブレイク動作)機能がついています。それについても、正常に動作することが確認できました。
このステップ動作については、もう少ししたら、説明をする予定ですので、いましばらくお待ち願います。

これもMYCPU80についていたのと同じですが、今回のボードも、ボタン電池でRAMのデータをバックアップできるようになっています。
回路はMYCPU80と同じです。
ボタン電池を取りつけた写真です。


ちょうど上の写真に、拡張I/O用バスコネクタが写っています。右側の26pinコネクタです。
I/O回路を増設できるようにこのコネクタには、アドレスバスの下位8ビット(A0〜A7)、データバス(D0〜D7)、IORD、IOWRが配線されています。
その拡張コネクタに82C55増設回路を接続して動作させているところの写真です。


本日は時間が無くなってしまいました。
もう少し続きがありますが、それは次回にいたします。
2010.2.23upload

前へ
次へ
ホームページトップへ戻る