2020.4.3
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トランジスタでCPUをつくろう!
トランジスタで8080をつくってしまおうというまさにびっくり仰天、狂気のプロジェクトです!
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見事にできましたら、もちろんTK−80モニタを乗せて、それからBASIC、CP/Mを走らせましょう!
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[第209回]



●命令デコード回路(11)DECODE3

今まで説明してきましたDECODE1とDECODE2は命令デコード回路の前段の処理を行なう部分です。
そこから出力される信号はそのままでは個々の命令回路をアクティブにする信号にはなりません(注記)。
DECODE1、DECODE2から出力される信号を合成することで、各命令回路をアクティブにする信号が出力されます。
その回路も複数の基板に分かれますが今回はそのうちのDECODE3について説明します。
[注記]DECODE2はそのままで命令回路をアクティブにする信号も出力しています(RST、ADI−CPI、MVI、DCR、INR、INX/DCX)。

MYCPU80Bの回路のうちDECODE3に相当する回路については[第205回]で色分けして示しました。
下はDECODE3の回路図のうちの命令回路をアクティブにする信号出力部分です。
実はDECODE3は回路基板に余裕があるため別の回路も搭載しています。
その回路についてはこの後のところで説明します。

回路図が煩雑になるため図の左側に全体回路をロジックシンボルで示しました。
図の右側がシンボルで示している1回路の実際の回路です。
MYCPU80Bではこの部分の回路は2入力ANDゲートで構成しています。
入力信号が74HC238の出力(アクティブH)であるためです。
DECODE3はDECODE1とDECODE2の出力を入力信号にします。
DECODE1もDECODE2も出力はアクティブL(74HC138相当)です。
それを受けてDECODE3ではAND回路ではなくてNAND回路になっています。
トランジスタで構成するロジック回路はスタンダードでは反転出力型になります。
ANDが作れないわけではありませんが、その場合にはNAND回路の後ろにインバータ回路をつけることになります。
インバータ回路が必要になるためトランジスタが1回路につき2個余分に必要になります。
DECODE1、DECODE2とDECODE3の間の信号を負論理で接続する構成にしているのはそのためです。
図の入力信号の#1はDECODE1の、#2はDECODE2の出力信号であることを示しています。

そして下がDECODE3に搭載している別の信号回路の回路図です。

こちらのほうがメインになりそうな複雑な回路です。
ここは[第205回]で色分けで示したMYCPU80B回路図の下の方にあるIC9とIC219のためのセレクト信号回路です。
IC9のための出力信号は2入力ゲート3回路の出力を1本の出力にまとめているためにより複雑な回路になっています。

DECODE3のプリント基板(部品面)です。


こちらはハンダ面です。


部品を実装しました。


次回に続きます。

トランジスタでCPUをつくろう![第209回]
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