トランジスタで８０８０をつくってしまおうというまさにびっくり仰天、狂気のプロジェクトです！
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見事にできましたら、もちろんＴＫ−８０モニタを乗せて、それからＢＡＳＩＣ、ＣＰ／Ｍを走らせましょう！
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［第３０９回］
●トランジスタロジック回路組立キットＴＲ８６
ＴＲ８６は［第２４５回］で説明をしています。
組立キットＴＲ８６については［第２４５回］の説明もお読みください。
７４ＬＳ８６のトランジスタ版になります。
バイポーラトランジスタ２ＳＡ１０１５と２ＳＣ１８１５による２ｉｎｐｕｔＥＸＯＲゲートロジック回路です。
［第２４５回］に１ゲート分の回路図があります。
以下の説明の理解の助けになると思いますから下に再掲します。
組立キットＴＲ８６は７４ＬＳ８６と同様１枚の基板に４ゲート分の回路が載っています。
下がプリント基板（部品面）の写真です。
下はプリント基板（ハンダ面）の写真です。
部品を実装しました。
電源を接続しました。
［第２９５回］と同じように電源は単三乾電池３本を直列につないだ４．５Ｖです。
入力Ａ、Ｂは１０ＫΩでＶｃｃにプルアップしているので入力表示用の青ＬＥＤが全点灯しています。
［第２９６回］で書きましたように入力電圧が中間電位になるため出力ショート電流が流れています。
いままでの回路基板に比べるとかなり大きな電流です。
ＴＲ００の３倍、約６０ｍＡも流れています。
普段小電流の測定に使っているデジタルテスターは最大４０ｍＡまでしか測れません。
それで写真のように昔のアナログメーターを引っ張り出してきて使いました。
ＴＲ００は出力ショートに関係する２ＳＡ１０１５が８個あってそのため入力ＯＰＥＮ時には基板全体で１９ｍＡ流れました。
ＴＲ８６は１回路に２ＳＡ１０１５が５個あるので基板全体では２０個とＴＲ００の２．５倍もあります。
電流値が大きいのはそのせいかとも思ったのですがちょっと疑問が残ります。
確かに２ＳＡ１０１５の数は多いのですが、その接続はＴＲ０２と同じように直列になっています。
いままでの考えに従えばショート電流はかえって少なくなるはずです。
どこかに回路ミスで配線がショートしているところでもあるのではないかと思って調べてみたのですがこの時点では特におかしなところはみつかりませんでした。
ところが少しあとになって回路の抵抗値を再確認する必要が出てきてその作業をしていましたら、とんでもないミスがみつかりました。
プリント基板のシルク印刷のＲ１２とＲ１３の抵抗値が回路図の値と逆になっています。
回路図が正しくてシルク印刷が間違っています。
そんなことには全く気が付いていませんでしたからシルク印刷にしたがって部品を実装してしまいました。
過大な電流が流れてしまったのはそれが原因でした。
Ｒ１２とＲ１３の抵抗を付け替えました。
実は訳があって抵抗の値を変更するつもりです。
そのことについては後の回で説明することになると思います。
せっかく実装してもどうせ外してまた交換することになりそうなので、外し易いようにこんな感じで仮止めにしてあります。
抵抗を交換しましたので、もう一度電流値を測り直しました。
抵抗値を回路図の通りに付け替えたおかげで電流値が半減しました。
やれやれです。
それにしてもＴＲ００に比べると１．５倍以上の電流値です。
その理由についても今はわかったつもりです。
それについても後の回で説明することになると思います。
今はまずは動作テストです。
今回も今までのテストと同じように回路ごとに入力の組み合わせを変えてテストしました。
一番左は入力Ａ＝ＧＮＤ、Ｂ＝ＧＮＤにしました。
００の入力です。
青ＬＥＤは２個とも消灯しています。
２入力ＥＸＯＲ回路なので２つの入力が同じ（つまり１１か００）ときに出力が０になり入力が異なるときは出力が１になります。
ＡもＢも０なので出力Ｘは０になります。
Ｘの状態を示す赤ＬＥＤは消灯しています。
ＴＲ００組立キットと同様ＴＲ８６組立キットにも適当な長さのジャンパーケーブル１０本ほどが附属します（［第２９５回］参照）。
２番目は入力Ａ＝Ｖｃｃ、Ｂ＝ＧＮＤにしました。
０１の入力です。
青ＬＥＤはＡだけ点灯しています。
出力は１なので赤ＬＥＤは点灯しています。
３番目は入力Ａ＝ＧＮＤ、Ｂ＝Ｖｃｃにしました。
１０の入力です。
青ＬＥＤはＢだけ点灯しています。
出力は１なので赤ＬＥＤは点灯しています。
４番目は入力Ａ＝Ｖｃｃ、Ｂ＝Ｖｃｃにしました。
１１の入力です。
青ＬＥＤは２個とも点灯しています。
出力は０なので赤ＬＥＤは消灯しています。
全ての入力をＶｃｃまたはＧＮＤにつないでいるため基板全体の電流は４ｍＡほどに減少しました。
トランジスタでＣＰＵをつくろう！［第３０９回］
２０２１．３．２ｕｐｌｏａｄ
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