トランジスタでCPUをつくろう!
トランジスタで8080をつくってしまおうというまさにびっくり仰天、狂気のプロジェクトです!
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見事にできましたら、もちろんTK−80モニタを乗せて、それからBASIC、CP/Mを走らせましょう!
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[第313回]
●出力ショート電流対策(4)
前回からの続きです。
2SA1815のベース電流を無視することができないということがはっきりしました。
しかしベース抵抗の値を現行の51KΩから変更することはできません。
ベース抵抗の51KΩはもう何年も前からずっとその値で試作をしてきています。
本稿の最終的な目的でありますところのトランジスタ版8080CPUを完成させるところまでずっと51KΩでやっていくつもりです。
そのように考えていくと、たまたま今回派生的に作ることになりましたトランジスタロジック回路でプルアップ抵抗をつけたために出力ショート電流が流れるからという理由でベース抵抗の値をを変えるという選択肢はありません。
そうなると。
プルアップ抵抗を小さくするしかありません。
入力をLレベルにしたときの電流が大きくなりますが、それはやむをえません。
10KΩではだめですから目安としてその半分ぐらいということで4.7KΩにしてみることにしました。
念のため前回と同じ計算をしてA点の電圧を求めてみました。
i1+i2=(4.69−A)/4.7
i1=(A−2.52)/100
i2=(A−0.69)/51
上の式から
(A−2.52)/100+(A−0.69)/51=(4.69−A)/4.7
が得られます。
通分すると
239.7A−604.044+470A−324.3=23919−5100A
これを整理して
5809.7A=24847.344
A=4.277(V)
本当にこの値になるなら、Vccとの電圧差は4.69−4.277=0.413Vですから2SA1015はONにはならないはずです。
[第310回]のテスト回路のプルアップ抵抗を10KΩから4.7KΩに変更してテストしてみました。
右端の回路です。
LEDの抵抗は100KΩです。
実測値は4.25Vです。
上で計算した値にほぼ一致しました。
念のためこのときの2SA1015のベース電圧も測ってみました。
A点とほとんど同じ4.23Vです。
これならコレクタ電流は流れないはずです。
2SA1015のコレクタと出力Xとの間の電流を測りました。
やっぱり0mAです。
おお。
出力ショートは解消されました。
この値でいきましょう。
しかし。
そうは簡単にいってくれないのですよねえ。
私の場合。
山あり谷ありの人生であります。
トランジスタでCPUをつくろう![第313回]
2021.3.6upload
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