2021.3.25
前へ
次へ
ホームページトップへ戻る

トランジスタでCPUをつくろう!
トランジスタで8080をつくってしまおうというまさにびっくり仰天、狂気のプロジェクトです!
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
見事にできましたら、もちろんTK−80モニタを乗せて、それからBASIC、CP/Mを走らせましょう!
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


[第330回]



●TR126基板を作り直しました

前回までのところでTR126の出力段には逆電流を防ぐためのダイオードが必要という結論になりました。
前回は既存のTR126の基板にダイオードを後付けして動作テストを行ないました。
しかし回路変更と部品追加が必要となった以上やっぱり基板は作り直すしかありません。
もともとシルクのR12とR13の抵抗の表記が間違っていたこともあり、さらにはその後にR11とR12の抵抗値を変更することになったことなどもありましたから、TR126のプリント基板を作り直すことにしました。
前回の記事を書きましたのはつい2日ほど前ですが、その内容についてはかなり以前に確認していましたので、その時点で回路を変更してプリント基板を再発注済みでした。
その基板はもう出来ています。
こちらが作り直した新しいTR126基板です(部品面)。


変更した部分がはっきりわかるように1回路分を拡大しました。

ダイオードD2、D3を追加しました。
また抵抗の表示についても直しました。
R11が4.7KΩ、R12が3KΩ、R13が22KΩです。

こちらはハンダ面です。


部品を実装しました。


入力に何もつながないときの基板全体の電流値を測定しました。

3.38mAです。
TR126は回路が少し複雑なので消費電流について簡単には計算できません。
同じように入力になにもつながないときのTR00の電流値が2.5mAでしたから([第317回]参照)、そのことから考えればこの実測値は妥当な値だと思います。

全部の入力をGNDにつなぎました。

プルアップ抵抗は3KΩと4.7KΩですから、入力をGNDにつないだときに流れる電流は
4.6/3≒1.5mA
4.6/4.7≒1mA
ですから1回路あたり2.5mAで、その4回路分ですから基板全体では約10mA流れることになります。

ほかの入力のときの電流値も測ってみました。
全ての入力をVcc(4.6V)に接続しました。

動作としては入力になにもつながないときと同じ(プルアップ抵抗があるため)ですが、直接Vccにつないだほうが電流が減少します。
おそらくプルアップ抵抗だけのときは若干の出力ショートが起きているように思われます。

入力をE=0、A=1にしてそのときの基板全体の電流を測定しました。

E=0にする(入力EをGNDにつなぐ)とプルアップ抵抗の3KΩがGNDにつながるためにそこに約1.5mA流れます。
その4回路分ですから基板全体では6mAになります。
実測値は7mAですが入力E以外の部分に流れる分も考えると妥当な値だと思います。

入力をE=1、A=0にしてそのときの基板全体の電流を測定しました。

A=0にする(入力AをGNDにつなぐ)とプルアップ抵抗の4.7KΩがGNDにつながるためにそこに約1mA流れます。
その4回路分ですから基板全体では4mAになります。
実測値は5.8mAでやや差がありますが入力A以外の部分に流れる分も考えるとまあこのくらいの値かと思います。

今度は出力Xの電流を測定しました。
E=1、A=0のときに出力XとVccとの間に1KΩの抵抗をいれてそこを流れる電流を測定しました。

E=1、A=0のときは出力トランジスタT2がONになって、出力はLレベルになります。
ダイオードD3が直列に入っているため0Vにはならず約0.7〜0.8Vになります。
そことVcc(4.6V)との間に入れた1KΩの抵抗を流れる電流は
(4.6−0.8)/1=3.8mA
です。
実測値とほぼ一致しました。

E=1、A=1のときに出力XとGNDとの間に1KΩの抵抗をいれてそこを流れる電流を測定しました。

E=1、A=1のときは出力トランジスタT1がONになって、出力はHレベルになります。
ダイオードD2が直列に入っているためVcc(4.6V)にはならず約0.7〜0.8V低い値になります。
そことGNDとの間に入れた1KΩの抵抗を流れる電流は
(4.6−0.8)/1=3.8mA
です。
実測値とほぼ一致しました。

E=0、A=0のときに出力XとVccとの間に1KΩの抵抗をいれてそこを流れる電流を測定しました。

E=0のときは出力Xはハイインピーダンスになるため電流は流れません。
前回のテストではXをVccに直接つなぎました。
今回は上のテストの流れでXに1KΩを接続した状態で測定をしました。
電流値が0mAにならないで0.12mAになっているのは出力回路の赤色LEDに電流が流れるためです。
Vccから1KΩを通して22KΩ+赤色LEDに電流が流れるため赤色LEDが点灯しています。

E=0、A=1のときに出力XとGNDとの間に1KΩの抵抗をいれてそこを流れる電流を測定しました。

E=0のときは出力Xはハイインピーダンスになるため電流は流れません。
今度は出力LEDも点灯しませんから電流値は0mAになりました。

トランジスタでCPUをつくろう![第330回]
2021.3.25upload

前へ
次へ
ホームページトップへ戻る