2021.4.10
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トランジスタでCPUをつくろう!
トランジスタで8080をつくってしまおうというまさにびっくり仰天、狂気のプロジェクトです!
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見事にできましたら、もちろんTK−80モニタを乗せて、それからBASIC、CP/Mを走らせましょう!
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[第340回]



●ロジック回路の動作を確認しました

前回書きましたようにTR126の回路は不備がありました。
E入力がHのときにT3がOFFになって出力トランジスタT1がアクティブになるのですが、T3の回路に問題があってE入力がVccからたった0.6Vほど低くなっただけでT3がONになってしまい、その結果本来はアクティブのはずのT1の出力がOFFになってしまいます。
そこを解決するにはどうすればよいのでしょうか、というところで前回は終ってしまいました。
今回はその解決策について書くところなのですが、その前に。
前回の回路がなぜ問題なのか、というところを整理していくとおのずから解決策が見えてきます。
今まで説明してきましたトランジスタロジック回路は2SA1015と2SC1815をペアにしてつかうコンプリメンタリ(相補)回路です。
ところが前回問題になったT3はコンプリメンタリではなくて2SA1015を単独で使用しています。
そこに問題があったことに気が付きました。
それなら2SA1015と2SC1815をペアにして使えばそういう問題はおきないのか、といいますと、まさにその通りで、ずっとそのつもりで回路を組んで使ってきました。
しかし本当にそうなのか、とあらためて考えてみましたら、コンプリメンタリ回路ならば入力信号のH、Lの幅に余裕があるはずという前提で回路を組んでいろいろテストをしてきましたが、そのあたりを意識してテストをして確認したことはありませんでした。
そこで今回は今更ですが、基本に戻ってロジック回路の入出力特性についてしっかり確認をしてみることにしました。
ここを押さえれば前回のT3の回路の改善策もおのずから見えてくるはずです。

今回のテストはTR04を使って行ないました。

ロジック回路としては最もシンプルで基本的な回路です。
その入力にトリマ抵抗をつけて、入力電圧を0VからVcc(4.6V)まで変化させながらそのときの出力電圧の変化を確認しました。

TR126の回路を変更したため旧基板になってしまったTR86+126+04基板を利用しました。

ちょっと無理をしてTR04回路の8pinソケットのVccとGNDとA入力の各ピンにトリマ抵抗を取り付けました。

その部分を拡大しました。

1KΩの多回転トリマ抵抗です。

最初は入力0Vからスタートです。

0.4mVですからほとんど0Vです。
出力は4.56VですからこちらもほとんどVcc(4.6V)です。

入力を0.5Vにしました。

多回転トリマ抵抗ですからかなり細かい調整はできるのですが、それでもさすがに狙った電圧ジャストというわけにはいきません。
0.502Vですが0.5Vと考えてよいでしょう。
出力は4.56Vで0V入力のときと変わりません。

入力を1Vにしました。

出力は4.51Vです。
0V、0.5Vのときと比べてわずか0.05Vだけ下がりましたが、この程度なら下がったうちに入らないでしょう。

入力を1.5Vにしました。

出力は4.46Vです。
Vcc(4.6V)からまだたった0.14V低くなっただけです。

入力を2Vにしました。

1/2Vccは2.3Vですから、それからわずか0.3V低いだけです。
入力電圧としてはかなり「危ない」値ですが、それでも出力は4.39VとVcc(4.6V)からわずか0.2Vほど低くなっただけです。

入力を2.2Vにしました。

もうほとんど1/2Vcc電圧(2.3V)です。
出力は4.04Vです。
やっとVcc(4.6V)から0.5Vほど低下しました。
しかしこの辺りはもうぎりぎりのところです。
ほんの少しの入力の変化で出力が大きく変動します。

入力を2.28Vにしました。

出力は約2.3Vになりました。
1/2Vcc電圧です。
2SA1015と2SC1815の両方がONになってVccからGNDに出力ショート電流が流れます。
実際の回路では入力が1/2Vccにならないように気をつける必要があります。
もっともFET回路と違って大きいベース抵抗が入っていますからせいぜい20〜30mA流れる程度です。
トランジスタが破損するようなことはまずありませんが、避けるにこしたことはありません。

入力を2.3Vちょうどにしました。

出力は2Vです。
本当はここで出力も2.3Vになるべきですが、2SA1015と2SC1815のペアが両方とも完全に同じ増幅率ということはまずないと思いますから、やっぱり多少はどちらかにずれることが多いのではと思います。

入力を2.34Vにしました。

出力は急速に低下して1Vになりました。

入力を2.4Vにしました。

出力は240mVほどです。
まだ1/2Vccから0.1V高い入力電圧にしただけですが出力はもうほとんど0Vです。

入力を2.5Vにしました。

出力はさらに低下して約170mVになりました。
入力電圧はまだ1/2Vccから0.2V高くしただけです。

入力を3Vにしました。

出力は約90mVです。

入力を3.5Vにしました。

出力は50mVです。

入力を4Vにしました。

出力は3mVです。
もう0Vといっていいでしょう。

入力を4.5Vにしました。

入力はほとんどVcc電圧(4.6V)です。
出力は約3mVです。
ほとんど0Vです。

はじめて以上のようにテストをしてみて、バイポーラトランジスタのコンプリメンタリ回路がほとんど理想的な入出力特性であることに、私自身が感心いたしました。
これなら自信をもって使えます。

トランジスタでCPUをつくろう![第340回]
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