トランジスタでCPUをつくろう!
トランジスタで8080をつくってしまおうというまさにびっくり仰天、狂気のプロジェクトです!
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見事にできましたら、もちろんTK−80モニタを乗せて、それからBASIC、CP/Mを走らせましょう!
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[第44回]
●犯人は誰だ?(2)
若い頃ファンでありましたエラリークィーンの推理小説のシリーズの中に、お話の終わりに近いページまでいくと、「読者への挑戦」というところが出てきて、以下のような意味の文章が書かれているというものがありました。
「ここまでのところで作者は犯人を特定するためのてがかりを全て隠さずに提示しているのである。聡明なる読者ならばすでに犯人が誰かおわかりであろう」
そう言われたってそんなに簡単にわかるわけはないのですよね。
でもまあこれはなかなかに興味深い趣向でありました。
その伝で行きますと、前回までのところをお読みになれば、聡明なる読者諸賢におかれては、犯人は誰かおわかりかと。
ええ。
それを特定するてがかりは全部書いてあるのです。
もっともかく言う私自身が自分で書いていながら最後の最後まで気が付かなかったわけですから、全く情けない話です。
そういうことでもありましたし、読者サービスということでもありますので、犯人を特定するためのヒントを特別に書いておくことにいたします。
そもそもの発端は前回にも書きましたように、BS250を使ったオープンドレインNAND回路をジャノ目基板に組んで、2SA1015回路のときと同じように2つの入力の一方に250KHzの信号を、もう一方の入力に125KHzの信号を入力して、その出力を観測しましたところ、本来出てしかるべきパルスのほかに2SA1015のときには出なかった位置におかしなパルスが出てしまったことがきっかけでした。
参考までに、すでにお見せしていますが、テストのためにジャノメ基板に組んだ回路を下に示します。
それからこれはまだお見せしていませんでしたので、これまでのテストでずっと使ってきました入力信号の発生回路をお見せします。
4MHzを74HC4040で分周して得られた出力をテスト回路の入力として利用しています。
下の写真が74HC4040回路です。
写真でははっきりわかりませんが、黄色のクリップが3番ピン(125KHz)で白色が5番ピン(250KHz)です。
そして下の写真が、ジャノメ基板に組んだBS250を使ったオープンドレインNAND回路です。
左側に見えるのは最初に組んだ2SA1015を2個つかったNAND回路で、その右側は2SA1015を1個使ったオープンドレインNAND回路です。
今回の回路はそのさらに右側に組みました。
実はこれまで色々テストをしてきた過程でついうっかりクリップをつなぐのを間違えて2N7000を2個壊してしまいました。
原因ははっきりしていないのですが、どうやら1回は+5Vのつなぎ忘れで、もう1回は出力同士をつないでしまったようです。
そういう経験をしましたので、それ以後は慎重になり、写真のように端子には赤でマーキングするとともに、信号も間違えないようにクリップを色分けして使うようにしました。
そしてこちらが同じ回路をバラックで組んだものです。
でも、これって危なくね?
ほら、うっかりつなぎ間違えたりしてさ。
ところで。
問題のおかしな信号についても整理しておきましょう。
入力信号とともにおかしな出力信号の出現位置を図に示しました。
本来期待されるべき出力パルスは省略して、異常な信号のみ示してあります。
上のタイプAは2SA1015の回路で出たのと同じ型のもので、BS250バラック回路で最初に出た型でもあります。
下のタイプBは当初BS250ジャノ目基板で出た型で、のちにBS250バラック回路でも出現した型です。
さて。
聡明なる読者諸賢におかれましては、このところの一連の混乱した事象については、快刀乱麻を断つごとくにすっきり整理され、何がおきていたのかをすでにご理解せられたことと存じます。
トランジスタでCPUをつくろう![第44回]
2015.4.21upload
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