2024.4.14
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トランジスタでCPUをつくろう!
トランジスタで8080をつくってしまおうというまさにびっくり仰天、狂気のプロジェクトです!
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見事にできましたら、もちろんTK−80モニタを乗せて、それからBASIC、CP/Mを走らせましょう!
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[第443回]



●「1/2TR373」の動作テスト(5)オープンコレクタ(3)

前回からの続きです。
相変わらず時間に追われています。
短くしか書けません。
要点だけまとめて簡潔に書くことにします。

前回もお見せしましたが以下の説明でも使いますから同じ回路図を再掲します。

オープンコレクタはトランジスタがON(出力はLレベル)からOFF(出力はハイインピーダンス)になるときに立ち上がりが遅くなります。
ハイインビーダンスはHレベルではありませんからプルアップ抵抗がないときには出力は不安定になります。
それはわかっていたはずなのですがそこのところをついいい加減に考えてしまっていたために前回のようなおかしな結果になってしまったのでした。
プルアップ抵抗がある場合にはその抵抗値によって出力がLからHになるときの立ち上がりのカーブ(遅延)がゆるやかであったり急であったりします。
上の回路の場合T7の代わりにT7のエミッタとコレクタの間に抵抗を取り付けるとそれがプルアップ抵抗になります。
そのようにしてテストを行なったのが下の写真です。

プルアップ抵抗としては2〜3の値で試した結果4.7KΩが適当という結論になりました。
写真ではパーツが重なってしまって見にくいので下に図で示します。


前回のテストで出力の波形が異常になってしまったときと同じ入力周波数のときの1Qの出力波形です(プルアップ抵抗は4.7KΩ)。

上側(CH1)はG入力(250KHz)で下側(CH2)は1Qの出力波形(31.25KHz)です。
1Dには1Qと同じ周波数(31.25KHz)を入力しています。
1Q出力がLレベルのときも安定した出力が得られています。

前回と同じように上段のRSフリップフロップ(T5、T6)の入力波形も確認してみました。

上側(CH1)はG入力(250KHz)です。
下側(CH2)は上段のRSフリップフロップ(T5、T6)の入力波形です。
Hレベルのときの切れ込みはなくなりました。
プルアップ抵抗の値を2KΩとか1KΩにすればなお安心できる値になるのですがRに流れる電流値が増加します。
2KΩでは2,5mA、1KΩでは5mAになります。
たとえば1KΩの場合上の回路図には平均して2.5mA流れる計算になります。
8ビットのレジスタ1回路ではその8倍の20mAが流れます。
レジスタが10個あればそれだけで消費電流は200mA増加することになります。
プルアップ抵抗が4.7KΩなら消費電流の増加は1KΩの場合の1/5ですから40mAで済みます。
4.7KΩを選択したのはその理由からです。

トランジスタでCPUをつくろう![第443回]
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