2015.5.1
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トランジスタでCPUをつくろう!
トランジスタで8080をつくってしまおうというまさにびっくり仰天、狂気のプロジェクトです!
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見事にできましたら、もちろんTK−80モニタを乗せて、それからBASIC、CP/Mを走らせましょう!
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[第53回]


●検証

前回、問題の出力パルスが2N7000から出力されていて、それがMOSFETの「容量」のせいらしいということが明らかになりました。
バイポーラトランジスタは、ベースエミッタ間やベースコレクタ間が「低抵抗(本当はダイオード)」でつながっているために、こういう問題はありませんが、MOSFETはゲートとドレイン、ソース間が遮断されているため、入力が高インピーダンスであることは大きな利点なのですが、近接している端子間が遮断されているということは必然的に「コンデンサ」になってしまうわけで、思わぬところでその影響が出てしまいました。

さて、問題はこれでよいのか、ということですが。

よくはないのですけれど。
いろいろ首をひねって考えてはみたのですが、うまい代替案は思いつきません。

そもそも今回の問題が明らかになったのは、オープンドレイン回路の出力の確認のために出力ラインに負荷抵抗を接続したことがきっかけでした。
ふつうはそういうことはやりません。
オープンドレイン出力としては用法を誤っています。
ふつうは抵抗でVddにプルアップして使います。
その場合には、問題のパルスはプルアップされたHレベルの出力ラインに埋もれてしまって見えません。

ただオープンドレインの目的として、出力同士をワイヤードオア接続するために、出力ライン上のどこかの出力がLのときに問題のパルスが出ると、わずかな期間ですが信号がショートする可能性はあります。
しかしわずかな期間のパルスですから、実際上の問題はないように思います。
あるいはひょっとすると電源ラインのノイズなどの影響が出るかもしれません。
そのような場合には何か対策を考えることにいたしましょう。

オープンドレインではない、ふつうのNAND回路では、問題のパルスは出力がHの期間に出ていますから、これも本来のH信号にまぎれてしまって見えませんし、これこそ問題にはなりませんでしょう。

結局、余り気持ちのよいことではありませんが、この出力パルスについては、このまま静観するということになりそうです。

ま。
原因がわかったということは、ひとつ勉強になってよかった、ということであります。

思わぬところで長々と道草を食ってしまいましたが、やっと、といいますか、いよいよといいますか、次回からは本来のロジック回路の設計に本格的に入ることにいたします。

トランジスタでCPUをつくろう![第53回]
2015.5.1upload

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