2022.4.26
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KL5C80A12マイコンボードの製作

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KL5C80A12はZ80互換の高速高性能8ビットマイクロコントローラです。
残念なことに数年前に生産中止になってしまいました。
しかし当社ではKL5C80A12を使った組込みマイコンボードはまだ健在です。
そのKL5C80A12を使ったND80Z3.5上位互換マイコンボードの製作記事です。
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[第73回]



●新ZBK開発セットのリニューアル(8)ND80KL/86でテスト

前回は新しく製作したPIC18F14K50版の新ZBKUSBインターフェース基板をZBKCPUボードに接続して動作させました。
前回動作テストに使ったKL5C80A12CPUボードは組込型マイコンボードZB28Kでした。
そのI/O拡張バスコネクタにPIC18F14K50版の新ZBKUSBインターフェース基板を接続しました。

ところで。
ND80KL/86(KL5C80A12版)マイコンボードも実は回路の基本的な部分は組込型マイコンボードZB28KなどのZBKシリーズと同じです。
ということは。
ND80KL/86(KL5C80A12版)マイコンボードに組込型マイコンボードZB28KなどのZBKシリーズのシステムROMを実装して、PIC18F14K50版の新ZBKUSBインターフェース基板を接続したら、前回のZB28Kと同じ動作をしてくれるはず。

ND80KL/86(KL5C80A12版)マイコンボードにもPIC18F14K50を使ったUSBインターフェース回路が実装されています。
ND80Z3.5やND8080と同じ回路です。
しかしすでに説明しましたようにその回路はCPU側のプログラムもWindows側のプログラムもZBKシリーズ用のUSBインターフェース回路のプログラムとは異なっているので、今まではND80KL/86(KL5C80A12版)マイコンボードとZBKシリーズのマイコンボードとは別のシステムになっていたのでした。
もっともUSBインターフェースがらみでの相違はあってもND80KL/86(KL5C80A12版)マイコンボードに搭載しているZBK−V3BASICはZBKシリーズ用のBASICとほぼ同じものですから、あえてND80KL/86(KL5C80A12版)マイコンボードにZBKシリーズ用のUSBインターフェースボードを接続することにそれほどの意味はないかもしれません。
ですけれど私自身としては今まで別々のものであったZBKシリーズボードとND80KL/86(KL5C80A12版)マイコンボードがこれでやっとつながったということに意味を感じます。
なにはともあれPIC18F14K50版の新ZBKUSBインターフェース基板をND80KL/86(KL5C80A12版)マイコンボードに接続しての動作テストの様子です。

通常の向きで写真に撮ると縦長になってしまうので90度横向きの写真に撮りました。

写真の左側がPIC18F14K50版新ZBKUSBインターフェース基板です。
USBケーブルでWindows7パソコンに接続しています。
中央がND80KL/86(KL5C80A12版)マイコンボードです。
ボード上の82C55からデータを出力しています。
7セグメント表示が乱れています。
このことについてはあとで説明をします。

こちらはWindows7の画面です。

新ZBKUSBインターフェース基板を介してND80KL/86(KL5C80A12版)マイコンボードに接続したところです。
前回のZB28Kに接続したときと同じ画面です。

これも前回と同じ82C55出力テストのためのプログラムをLOADして実行しました。

最初の写真はちょうどこの画面の状態です。
このプログラムはZB28Kのためのテストプログラムです。
ZB28Kは82C55を4個実装しています。
そのアドレスは$80〜$8Fです。
今回はこのプログラムをそのままND80KL/86(KL5C80A12版)マイコンボードで実行しました。
ND80KL/86(KL5C80A12版)マイコンボードには82C55は1個しか実装していません。
そのアドレスは$80〜$83です。
そして$88〜$8Fが7セグメント表示用のPIC16F883に割り当てられています。
そのアドレスに対しても82C55用のデータを出力しているので最初の写真にあるように7セグメントLEDに乱れた表示が出ているのです。
今回は単なる動作テストですからそれでも別に問題などはないのですが、これもひとつのテストということで$80〜$83以外のアドレスへのデータ出力を外してみました。

行番号30〜50の行と110〜190の行を削除しました。
こういうことが簡単にできてしまうのがBASICのめっちゃ良いところです。
DE. DEL.はDELETEの省略形です。

7セグメントLEDの乱れた表示が消えました。


今度は前回ZB28Kで実行したのと同じBASICプログラムを書き込んだシステムROMを実装して電源を入れました。

前回ZB28K用に作ったROMをそのまま使いましたから最初の写真のように7セグメントLEDが乱れた表示になっています。
ROMに書き込んだBASICプログラムを実行しますからWindowsパソコンとのUSB接続は必要ありません。
USBインターフェースボードは接続されていません。
ND80KL/86(KL5C80A12版)マイコンボードは単独で自走しています。
USB接続によってWindowsパソコンからリモート制御するか、USB接続をしないでシステムROMに書き込まれたBASICプログラムを単独で実行するかの選択はZB28Kと同じで下の写真にあるジャンパピンのセットで行ないます。

KL5C80A12CPU基板上のCN5の写真の位置にジャンパピンをセットして電源をONにすると起動後にシステムROMに書き込まれたユーザーのBASICプログラムが自動的に実行されます。

KL5C80A12マイコンボードの製作[第73回]
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