〜最愛のゲーム音楽〜 =魂に響いた音楽たち= |
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●記憶を彩る音楽たち 不肖私、ゲームにつきあいはや20年。私をそこまでゲームに駆り立てたるものとは、やはりゲームそのものの面白さというものもありましょうがそれぞれのゲームの「音楽」というものも決して外せない要素であります。実際のところ音楽が気に入ったゲームは大概かなり遊んでいたりしますし、逆に音楽から入って遊ぶようになったというゲームも多く存在していまして、そういうところから考えてもやはりゲームの音楽というのは重要なものなのだなあと思ったりします。ということで、ここではそんな「いい音楽」のゲームなどについてことごとを。タイトルの横に、2003.09.08現在、おうちで手軽に聴ける手段を書いています。なお、リメイク版でよくなったためしは今のところないと筆者は感じますので、本物を聞くのならやはり実機が一番でしょう。
■ドラゴンセイバー =プレステ「ナムコミュージアムアンコール」=かつて、家人の実家へ出かけていったときに途中で宿を取ったことがありました。そこのゲームコーナー、完全に無人のスペースで、種々のゲームが静かに静かにほとんど来ない客を待っていたのでしたが、そんな中にこのドラゴンセイバーがありました。コインを入れるときに聞こえた竜の咆哮、スタートボタンを押した瞬間に静寂の空間に響き渡った、壮絶なまでに美しい音楽。当時、ゲーセンには一切行かず、ためにファミコンの音源しか知らなかった私にとっては衝撃と言えるものでした。 後、なんとかこの音楽を手元で聞きたいと願っていた私の前にこのゲームのサウンドトラックが姿を現しまして、これ以降筆者はゲーム音楽のCDを多く買い集めることとなりました。ゲーム自体も、基盤の購入などを中学生当時に夢見たりしたものでしたが小遣いもろくにない小僧にそんなことは叶えられるはずもなく。それから10年以上経った時期になってプレイステーションでこれが発売されたときは、何か運命めいたものを感じ、激しく感激したものです。ファミコン感覚であれが家で遊べるようになるとは、まったく想像もしていなかった出来事です。 かなり難しいゲームですが、頑張ってどうにか最高7面までは1クレジットで行き着けるようになりました。そこから先は……絶望的と言わざるを得ません。どうしても細胞の大群にやられてしまう……。
■レイフォース =サターン「レイヤーセクション」=中学終わりからゲーセン通いを覚え、近所のパチンコ屋2階のゲームコーナーに入り浸っていた私でしたが、そこにあるとき入荷したかっこいいシューティング、それがレイフォース。何の気なしに眺めていたのですが、2面ボスが突然出現する光景を見て「おお、フォールドアウトしてきたぞ!」と感心し、コインを投入したのがつきあいの始まり。数回遊ぶうち音楽の美しさに気づき、サウンドトラック発売の報を聞いてすぐさま飛びついたものです。 サウンドトラックに同梱されていた設定資料集を読み、また音楽にじっくり浸ったこともあってこのゲームは大いに気に入り、当時かなり金を注ぎました。こちらもやはり先の音楽を聴くために頑張り、辛うじて6面までは行き着ける程度まで積み上がりました。しかし、先を拝むのはまだまだ、というかほぼ永遠に無理な気もしてきましたが。 このゲームのサウンドトラック、今では結構なお値打ち品のようですね。一応我が家にあるはずですが、いったいどこへ行ったのやら。 いやあ、捨てたものと思っていたこのサウンドトラック、奇跡的に発掘されました! 久しぶりに聞いても、やはりいいですね。良かった良かった……。
■サイヴァリア =プレステ2「サイヴァリアコンプリートエディション」=以前の勤め先から帰るとき、ふらっと途中下車してゲーセンに寄ったことがありました。そこで見たシューティングがこれです。敵の弾に機体をかすらせるという要素がまたもの珍しく、それを実行するのにわざわざ敵弾の隙間を潜り抜けに行くという行為が筆者のシューティングの腕前を多少なりとも上げた、というのは間違いないところ。ピアノ主体の音楽の作りが非常に美しくて聴く価値たっぷりなのは間違いないのですが、なぜかゲーム中では曲が一周もしないうちにステージ終了、という状況が非常に多いのが残念ですね。プレステ2版にサウンドテストが入っている、といううわさも聞いたことがあるのですが、これは事実なんでしょうか? ステージクリア時の上昇感のある曲が気に入り、あちらこちらCDを探すもすべて無駄足、結局ネットにおける通信販売で購入したという間の抜けたいきさつは一生忘れません。特定店舗でしか売ってなかったという事実を知ったのは、ずいぶん行脚を繰り返した後でした。サイヴァリア2のCDは普通に売られているので一安心ですね。こちらは更に音楽がきれいになっていて、もう「聴いて震えろ!」の世界。ウィークボゾンのアレンジに痺れています。でも、2も結局音楽が一周しないんだよな……。
■ドラゴンクエスト =ファミコン 同タイトル= 発売前の情報を眺め、鳥山明氏のかわいい絵柄を見て「どうせスーパーマリオみたいなお気楽な音楽なのだろう」と思っていたのですが、ふたを開けてみればお気楽さとはあまり縁のない具合。フィールド音楽のか細い音色が大好きです。かつて、知り合いに借りたシンセサイザーによるアレンジバージョンは実に美しく、できればもう一度聞きたいと願っているのですが……、曲名もディスクの名前もなにもかも不明な現状では、きっと叶わないことでしょう。このシリーズは5以降はもう心に残る音楽が存在せず、どうしても過去のメモリーを掘り出す具合になります。表現方法はレベルアップしているのに心に残る曲がない、それっていったいどういうことなんでしょうね。
■デジタルデビルストーリー 女神転生、同2 =ファミコン 同タイトル=出会いのいきさつはかつて別のところで語ったとおりですが、借りたときの殺し文句にどうやら「ドラクエなんかと違って、音楽が全部ロック調である」というのがあったようです。我が姉は一時期洋楽にハマるような人物でしたので、ロックというのに何か惹かれたのかも知れません。 私にとってはロック云々というのは比較的興味の薄い話題でしたが、実際に聞いてみるとこれがまた格好よく、それに厳しくも楽しい経験のおかげで恐らくは一生忘れられない音楽でしょう。2、最終決戦の音楽はまさに「聖戦」の名に相応しい響き。スーパーファミコンにおけるリメイクではこの曲の雰囲気まで見事に粉砕(なぜ、サタンと黒幕で別々の曲にする必要があったのか?)してくれていまして、実に腹立たしい限り。 なお、どこかでこのゲームの曲をドラゴンセイバーの細江氏が手がけた、という話を見かけた気がしますが、サウンドトラックのスタッフを見るに細江氏の名前はありません。女神転生の音楽製作は増子司という方が手がけておりまして、この方が真女神if...から女神異聞録ペルソナにいたるまで主に制作されているはずです(ペルソナは、魔神転生の青木氏との共同作業のようです)。 余談になります。細江氏ですが、ブシドーブレードも手がけてらしたようですね。前の勤め先にサウンドトラックが届いてかなり驚きました。
■ナムコゲームサウンドエクスプレス =レーベル途絶(ワルキューレはナムコミュージアム5に収録)=ドラゴンセイバーのサウンドトラックなどは、このようなブランドで売られていました。ここで、ほとんどゲーム内容を知らないまま2タイトル分購入したのですが、このどちらも大当たり。ドラゴンセイバーに続き、「ナムコの音楽って実はすごい?」と思わせるものでした。 「ワルキューレの伝説」は、かつて友人宅で誰かが遊んでいたのを見かけた際にどこかいい音楽があった気がする、というので購入。しかし、実際はどこかどころではなく、全ての曲がいい音楽。聴けば元気になるように、というコンセプトがよく表現されており実に気持ちいい音楽が揃います。私は特に「黄金の城」が大好き。過去、ナムコアンソロジーに収録されたリメイク版「冒険」ではこの音楽の全てが軽い、しかし見事なアレンジで聞け、また冒険のテーマも美しく生まれ変わった状態で聞くことが出来ます。 「ナックルヘッズ」はかつて存在したアーケードゲーム雑誌で名前を見かけたくらいだったのですが、試しにディスクを買って聞いてみたところ大感激。オープニングで軽く感動し、キャラクターのインタビューを経て始まる「鷹舞狼吼」を聞いて引っくり返りました。なんかこのゲームは「スト2ブーム」に乗って作らされたゲームというような位置づけらしく、開発陣も格闘もののノウハウが全然なくてものすごく不安だったらしいんですね。しかし、出来上がってきた音楽を聴いて開発陣が「行ける!!」という確信を抱いた、そんな素敵な話がライナーに載っていました。 またこのゲーム、当時にしては珍しくキャラクターの声を有名な声優に当てさせていました。当然めちゃくちゃかっこいいんですが、ゲームでは劣化が著しいのがなんとも。あと、ゲーム音楽中にキャラのボイスを混ぜ込んであるのは実にいただけません。これだけはなんとかしてほしかったものです。
■ライブ・ア・ライブ =スーファミ 同タイトル=これは物語がすごい、と紹介を受けて始めたゲームです。隠しシナリオ「中世編」と最終章の物語、それに重なる音楽が非常に気に入りまして、この間(2003.09.04)サウンドトラックまで買ってしまいました。 すべての音楽が聴きどころ、というゲームもなかなかないものですが、そんな中でもやはり最終章の戦闘シーンが最高のお気に入り。もともとこれはゲームそのもののメインテーマなのですが、これを敢えて戦闘に当てているというのがすごいセンスを感じさせます。勇壮な中にも悲壮さがにじむ、そんな曲。オープニングではなく、「最終章の戦闘」として聴くのがナイス。……や、こればかりは実際に聞いてもらうしかないですかね。もっとも、私と同じ感性を持つ者は存在しないはずですからどれだけの人がうなずいてくれるのが分かりませんが。ゲームそのものは結構難しめなのがブルー。 しかし、このゲームのよさは音楽のみならず、想像を絶する物語の深さにもあります。小さなエピソードの数々に秘められる心の揺らぎ、「悪」とされた者の叫び。ヘラクレスの栄光3に匹敵する名ストーリーと筆者は信じます。
●中学2年生のときでした……とまあ、今思い出せるのはこのくらいですかね。また何かあったら書き出すつもりですが、まあ誰か一人でも何かに共感を呼べればいいなとは思います。いや、やはりドラゴンセイバーのあの衝撃は説明し難いものがあります。あれほどの衝撃、そうあるものではないでしょうね。一生忘れることのないメモリー、それをくれたのだからやはりゲームはいいなと思うこのごろ。 |