〜メイス:ダークエイジ〜 機種:ニンテンドー64 |
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●ダンジョンキーパー2とかも、けっこうすんなり遊べますよね……たぶん、聞いた事のある人は少ないでしょう。モータルコンバット同様、アメリカで造られたポリゴン使用の格闘ゲームです。 以前なんかは「海外ゲーム=激高難易度」という認識だったものですが、最近はどうもそうでもなくなってきたようで、このゲームは「激」が外れた「高難易度」くらいにまで難易度が抑えられています。……いや、抑えられているかは分かりませんが、ともかく難易度設定をイージーにして頑張れば、充分にクリアも可能な程度となっています。
●海外のゲーム誌は時折嘘をつく、というのは本当だろうか このゲーム、だいぶ前に姉が海外旅行で買ってきてくれたゲーム雑誌に詳細な技表が載っていまして、それを見て「なんかやってみたい気がする」と思っていたんですがなかなかお店に入荷せず、入荷したらしたで高かった、てんでしばらく放っておいたんですね。それからしばらくして、ふとそのお店に立ち寄ったらなんかセールっぽいことをやっていまして、「これぞ天命」とその場で購入してしまいました。ちなみにお値段、入荷直後は1万円弱、購入時は4千円程度です。ずいぶん落としたもんですが、きっとあんまり売れなかったんでしょうな。もうちっと安ければいっしょに売ってた「モータルコンバットミサラジー サブゼロ」も買ったんですが。
●涙の花火大会その後、意気揚々と自宅に戻ったんですが、正直な話思い出深いのはこの後で、購入して戻ってから友人と待ち合わせて地元の花火大会に行ったんです。地元に帰るのに思ったよりも時間がかかったもので、荷物なんかは全部会場まで持っていったんですが、そうしたら花火が終わった直後にとんでもない大雨にやられまして。 このゲームはたまたまビニールで梱包されていたので無事だったんですが、いっしょに購入したギルティギアの攻略本は見事にヒタヒタになっており、「なぜに購入したその直後に駄目にせねばならんのか」と一人悲しみにくれたりしました。いや、今考えればあれだけで済んだ方が奇跡かもしれません。会場にいた人みんな濡れネズミになってましたし。
●まあ、無事でよかった(買った本はほぼ御陀仏)結局、遠いところから来ている友人は自宅に連れていって風呂をつかわせ、どうにかこうにか一同は風邪をひかずに済んだ、といった具合で一安心だったんですが、その直後にあとで会う事になっていた別の友人から「まぁーだぁー?」と非情な連絡を入れられてげんなり、といった思い出があります。そっちは1人だからすぐ終わったろうがこちらは3人だったのでな、すぐには終わらなかったのだよケンイチ君。 ちなみにこの花火大会、河をはさんだ2つの町が同時に行うためかなり規模の大きなものになります。そんなわけで毎年かなりの人数が動員されるんですが、どういうわけかほぼ毎年雨にやられます。ここしばらくはやられないで済んでいますが、とりあえずいつぞの将棋倒しによる大事件のようなことは、ナシの方向で一つお願いしたいもんですな。
●んで、ゲームの内容はだいぶ話がずれてましたね。ポリゴン格闘といってもいろいろありますが、このゲームはソウルエッジと闘神伝を足して何か異様な味付けを加え、それを2で割ったような感じです。いや、闘神伝からキャラクター的なかっこよさと媚びを一切削ぎ落としてちょっと基本システムを練りなおし、そこに不気味な調味料をごっそり放り込んだ感じというほうが正しいでしょうか。 概要としましては、「キャラクターは全員武器を装備し、それぞれの持つ怪しげな魔法やら剣技やら、戦場の地形やらを駆使して中世暗黒時代(でも時代考証は変)を舞台に暴れ回る」という具合です。システム的には「ポリゴンで造った2D格闘」で、サイドステップでフィールドをある程度自由に動き回る事ができ、攻撃をかわしたり敵の後ろに回ったり、危険な場所から逃げ出したりというようなことができます。倒した相手を「処刑」と称して惨殺するのはもはや言うまでもないお約束。ていうか、勝利カウント画面が「相手の生首を鉄串に刺す」という描写なのは激しすぎる主張だと思いますが……。
●食らえ、怒りの線香立て!! (ガシャァァン)以上のような感じですので基本システムそのものには特に目新しさはないんですが、そんな中で「確かに『ポリゴンで構成されたフィールドを自由に動き回れます』ということを謳うんなら、あって然るべきだよね」という部分があります。 先ほど「地形」と言いましたが、このゲーム、地形がかなりインタラクティブになっていまして、持ち上げて投げつけられるオブジェや罠になっているポイントがごろごろ転がっています。溶岩やら毒池やらといった見るからに危なさげなものは当然として、掘に溜まっている茶色い液体が実は熱泥だったとか池の中で倒れると溺れて大ダメージだとか、意外なところに罠があるので油断できません。そういった罠はダメージ効率も軒並み高く、また近付くだけで有効になるものも多い(ダメージを受け始めてもキャラクターが反応を返さず、ただ体力ゲージだけが減って行く)ので、知らずに戦っているといつの間にかダメージを蓄積させてしまって結局罠にとどめを刺されたなんてこともあり得ます。 つうか、日本のこの手のゲームって、戦闘フィールドを自在に歩き回れる、というシステムはよく作ってますけどこういうふうに「地形を利用して戦う」というような要素はほとんど盛り込んでないですよね。少ない例では「デッドオアアライブ2」辺りがちょこちょこっとやってるくらいですか。「ソウルキャリバー」の時も思ったんですが、せっかく自由に歩き回れるフィールドを作ったんだからこういう「罠」という要素ももっとあってもいいんじゃないかなあと思うんですよねえ。ん、まあどうせもう格闘ゲームなんて遊べないですが。老化が激しいもので。
●お約束、間違った東洋観もナイス急に話を変えます。海外ゲームではお約束となっている「怪しげなキャラクター」共ですが、変なキャラが多い海外のゲームの中でも強烈なことに、このゲームではほとんどのキャラクターに「悪人」属性が付いてます。名前の枕詞に「邪悪なる」が付くやつが2人、見るからに邪悪な生物が7人とかいますし。悪人属性のないやつには変人属性がついてますから、16人くらいキャラがいるうちで2、3人くらいしか「まともっぽいな」と思えるやつがいません。正義の士でさえ「幼い頃父親に両目を焼き潰され、砂漠に捨てられた」なんて経歴の持ち主ですし、魔王直属の拷問吏にして死刑執行官、その名も「処刑人」なんて奴が当然のようにいたりします。 こんなふうにこのゲームのキャラは非常にイカしてるんで、時間を見つけてマニュアルを読みたいなあ、と思っているんですが、なにぶん英語には疎いもんで、ちょっとねえ……といった具合。もし訳せたら載せます。または、誰か読んでくださってもオッケーです。
●かっこ悪いキャラが華麗に舞うでもまあ、モータルコンバットのときもそうでしたが、そんなイカれたキャラクターたちでもきっちり使い込み、操作に慣れて行くと「……よく見るとこいつ、かっこいいじゃん」とか思えるようになるから不思議です。分かりますかね、見た目とかでなしに戦う姿がイカしているというかなんというか。特にこのゲームの場合、ボス戦には開始前の演出があり、それもいい感じの仕上がりなのでその感覚もひとしおです。 暗い部屋(というよりエントランスホール)の中、カメラはキャラクターの視点で部屋の中を見まわしています。やがてカメラは部屋の奥にある門を見つけて近づいて行きますが、門の直前で弾かれたように上を見上げます。そこには先のVS画面で紹介された門の守護者、グレンダルの姿がありました。彼は巨大なハンマーを取り上げ一声吼えると、カメラの目の前に飛び降りてきます。ここでカメラが横にスライドしていき、通常の対戦になる、という寸法。戦闘前の「ここから先には行かせない」という台詞と、それをまさに遂行せんといわんばかりのグレンダルの強さと相まって非常に印象深いシーンとなっています。……ていうか、こいつ強すぎ。初見では突破はほぼ無理です。
●もしかして、デイモス以外だと演出変わるのかな また、苦労の果てグレンダルを倒し、魔王アスモデウスの間に侵入したキャラクター。ここでもまた演出がありまして、こちらは遠くからキャラクターを眺めた視点です。目の前には奈落に通じる絶壁、そこにかかる一本の橋。その先には円形の島。躊躇するキャラクターの前で地面が揺れ始め、橋が崩れそうなそぶりを見せます。意を決したキャラクターは、全力で崩れ行く橋を駆け渡り、島にたどり着きます。そして島の中央から姿を現した魔王にゆっくりと歩み寄り、武器をしっかりと構えて対峙する、その瞬間が戦闘開始というなんとも言えない味わいのシーンです。
●あれこれ試すにもクレジットがもちませんとりあえず、私なりに見つけたアスモデウスの倒し方を書いておきます。キャラはデイモス限定ね。たぶん誰もやったこと無いと思いますし、そんなにやる機会もないと思いますけどまあ一応。 まず、基本事項としてアスモデウスには見た目の通りに投げは通用しません。また、異常な長さの腕に阻まれてなまなかな手段では近づくこともできません。デフォルトのキャラクターの中では最長のリーチを誇るデイモスでも、この腕にはけっこう悩まされます。ていうかどう見ても相手の方がリーチあるし。 んで、絶対にやっちゃいけないのが跳び込み攻撃。九分九厘叩き返されます。さらにこの場合高く打ち上げられるので、戦場の端に近いとそのまま墜落して負けです。かと言って真正面から近づいていくわけにもいきませんので、ちょっと困りもの。 ということで具体的手段。こっちからは近づけませんから、まず一発くらいなら打ち上げられても投げられても安全な位置に陣取り、近づいてくるのを待ちます。で、ちょうど剣先が当たるくらいの間合いでオーバーハンド(前に入れながら弱強同時押し)を繰り返します。運が良ければ相手の攻撃の出がかりにこっちの剣先が当たってくれますので、祈りつつ操作しましょう。……すんません、このくらいしか見つけられなかったんですよ。
●実は筆者、海外の格闘ものってけっこう好きです最近、ゲーセンで日本の格闘ものを遊んでみてもまるで動かせず、また興味本位で新作を購入してみてひどく苦しんだ私には、もう海外のブチ壊れかつナイスな格闘ものしか遊べなくなっているのかも知れません。これとかモータルとかだったらもうちょっとは戦えるんだろうけどなあ。 いや、しかしこれは操作性もけっこうよかったし、キラーインスティンクトとかともどももっと広めたいゲームではありますねえ。ニンテンドー64にレバー型コントローラーがないのが本気で惜しいですよ。そのうち技表でも作りますか? |