〜女神異聞録 ペルソナ〜 機種:プレイステーション |
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●ウコバクの声がなんともかんとも最近なんだか気力のない私ですが。先日ちょっとした会話の中からとある奇声を思い出しまして、そこから「ああ、そういえばそんな側面もあったなアレには」とていろいろ蘇ってきたのが数日前。 ということで、しばらくぶりにゲームの話。今日は掲題どおりペルソナの話題です。
●時間はあっという間に過ぎていくこれは……いつごろになるかな? 数少ない友達(※1)が、あるとき持ってきて見せてくれたんですけども、「せっかくだから、やる?」と言って置いていってくれたものですね。最初は並行して進めていたファイナルファンタジー7の……てことは、ああ7年くらい前か、早いなあ。 そう、ファイナルファンタジー7の遊びやすく派手な画面に比べて地味めなこちらは印象が薄く、またややこしい成長システムや長い読み込みなどとっつきもあまり良くなくて、進み方も遅々たるものだったんですよね。 ところがほかに遊ぶものもなくなり、またたまたま業守氏が遊びにきたときにいろいろと指南していってくれてから、急に面白くなったんです。特にペルソナの生成につき、最低限以上の考え方を教えてもらえたのは大きかったですね。ずいぶん楽しく遊びました。
●結局女神転生の血族なのは間違いないと思いますけどね一応概要も説明しておきますか。女神転生のメーカーが作った、ちょっとハードめなロールプレイング系のゲームです。基本的に世界の雰囲気などは真女神転生if...のものと繋がっていることもあって実にそれっぽいんですが、根本的なゲームシステムの違いからメーカーは「女神転生のシリーズではない」とはっきり言っていますね。 とはいうものの、3Dダンジョンややたら厳しい戦闘、そして悪魔との会話からこちらにとって有利な成果を導き出し、また合成によって戦力を強化するなど、基本的な部分が似ているのも確かで。まあね、シリーズだとかそうでないとか、そんなことはどうでもいいの。面白ければなんだっていいじゃない。
●今はもう何本あるんだろうか、このシリーズはすでに女神転生シリーズもこの時点でファミコン版を含めれば8タイトルを超えていますが、そちらでおなじみ「悪魔と仲魔」、そして「合体」というゲームのキモはこちらでは少し違った形になっています。 真女神転生if...において、主人公たちに「ガーディアン」という背後霊のようなものが憑くシステムが採用されていました。あちらではその憑いた背後霊の能力によりキャラクターの能力が補正され、また相棒は魔法を覚えていくという仕組みでしたね。 で、こちらはそれをもとにもう少し直接的に力を発揮するような、そんな具合に変更がかけられています。それが今作のキモである「ペルソナ」でして、やはり背後霊なんですがこちらではまるで漫画「ジョジョの奇妙な冒険」のように戦場に姿を現し、直接力を振るうようになっているのですね。
●ベルベットルームのピアノの音が印象に残ります具体的には、今作では使用できる魔法や敵の攻撃に対する防御相性、能力値の補正など、基本的な戦闘能力のほぼすべてがペルソナに依存します。ペルソナは1人のキャラクターに3柱まで「降魔」、まあ装備と同義ですけど降魔させておけまして、状況によりそれを入れ替えることで相性や特技を変更していくことができると。 で、ペルソナは敵として出現する悪魔を口説くことでもらえる召喚用の札「スペルカード」を合体(まあ厳密には違いますが、些細な問題でしょう)させることで生成、そうしてキャラクターたちに降魔させていきます。一度生成したペルソナはもう変更や調整が効かず、戦闘以外の何かに使うということもできませんが、ずっと使い続けることでどんどん力を解放していき、強くなっていきます。 これが限界まで力を解放されきった状態であれば合体施設においてアイテムに変化させることが可能ですし、またそういった状態でのみ発動する特殊な効果などもあります。それに合体時点において月齢やアイテム添加によるカスタマイズも可能ですから、まあ過去のシリーズに比べて合体がつまらんとかそういうことはないでしょう。むしろ私はこのペルソナの合体システムが単純かつ奥深くていいなと思っています。
●そういえば覚醒時の音楽もすごくかっこよかったこのゲームでなにが印象深いといって、やはり音楽と戦闘バランスですかね。全体的にクセのある作りしててインパクトは強いんですが、そんな中でも特に先の2つは外せないでしょう。 音楽はきれいです。特に「雪の女王」編に入った直後、ニュクスの覚醒と同時にかかる曲はすさまじく美しく、この曲を聞くためだけに苦労するというのもアリですね。それからボス戦闘時の入力前から戦闘開始までの間も素敵。ボス戦闘時の音楽は女神転生系列の作品の中でも最高のかっこよさだと思います。あとは急転後の学校も好き。 まあ、それというのも女神転生シリーズを作曲し続けた増子氏と魔神転生シリーズの音楽を作り上げた青木氏の共同作業ですから当然ですね。ただ、ちょっと長すぎて聞き終える前にシーンが終わったりしてしまうのは残念です。その実覚えられない、てのが実情ですけど。
●ひっとぽいんと回復するなら……ええい、もういい! 貴様も歌え!!それでこれは絶対に外してはならない曲。薬屋「サトミタダシ」である歌がかかるんですが、これがもう世界最強のインパクトを持っていまして、女神転生系列のファンでまだ聞いてないという人はこのためだけに中古屋で1,000円出してください。強烈極まる洗脳性、みんなのうたを軽々上回る覚えやすさ、気づけば口ずさんでいるその破壊力。必聴です。いやマジで、いやいやマジで。一度聞けば、ゲーム中で南条の言うことも激しく納得できるはず。 しかし現実にあれだけのインパクトを持つ歌をお店のテーマソングとして流したなら、流行る流行らないは別にして少なくとも店の名前を人々の頭に叩き込むことには成功するでしょうね。うちの近所に「つるかめランド」という食料品のディスカウントがありますけど、あそこの歌もかなりキてます。一種馬鹿歌なので記憶から迅速に排除してしまいたいんですけど、そういう馬鹿歌に限って覚えやすくてインパクトも強いんですよね。 この歌、ある意味好評だったみたいで続編の「ペルソナ2 罪」では演歌バージョンやらピアノベースバージョンやら4種類も増えており、またスタンダードタイプもきっちり歌詞が変えられているという妙な凝りぶりを見せています。いや、それはそれで非常に結構だけど、もう少し気を使うべきところはあったんじゃない?
●そんなお前に感謝を込めて、この試供品をやろうそういやこの薬屋、店舗にケロヨンの顔を怖くしたみたいな奇ッ怪なマスコットキャラが置かれているんですが、雪の女王編で開店する店舗にあるマスコットキャラが話しかけると返事してくれます。これもね、インパクトすごいんでぜひ見てもらいたいですね。 「見ず知らずのカエルに話しかけるなんて、お前よっぽどヒマなんだな。そんなお前の好奇心に敬意を表し、試供品をやろう」 これ数回繰り返すと、「お前ただで試供品をもらおうと思ってるだろ。人の家に上がりこんで勝手にタンス漁って、小さげなメダルとか旅の人の服とか持ち出してるだろ。死んでいいよ、いやいやマジで」とか言われるんですよね。ち、小さげなメダル!? しかも物語最終盤になると台詞がまた変わるという。私はそのためだけに雪の女王編のデータを2つ、中盤と最終盤で取ってあります。
●ちなみに即死は降魔属性のデスティカ。属性に注意それから戦闘。やたらだだっ広い迷宮にやけに頻発する戦闘、しかも敵遭遇率を下げる要素も存在せず、さらに逃げるという選択肢があまりにも成功率が低い(存在を忘れた方が身のため)となかなか痺れるゲームなんですが、戦闘そのものもなかなかシビアなのが素晴らしい。いや、なかなかどころじゃないな。とにかくちょっとしたことでいともあっさり殺される、その辺はファミコン版の初作に通じる部分がありますね。モー・ショボーにバイナルストライク連発されて順次死亡とか、ブキミちゃんや花子さんに不意討ちくらって祟り殺されたりとか。 このゲームも女神転生シリーズと同じく「相性」ってのがあって、まあどの攻撃に強くてどの攻撃に弱いとかそういうことなんですけども、特に今作では攻撃の種類がかつてなく増えていることもあって「呪殺」と「破魔」がこれ以上ないくらい危険な攻撃と化しています。相性的に耐性持ってるってことが多くないですし、ハンマとムドが継続してダメージを与える魔法に変わってるってのが強烈なんですよね。
●まあ、コウハとかも連発されればあの世逝きなのは同じですが体力の現在値の割合でダメージを決めるエイハ、コウハは初弾さえ凌いでしまえば直接の死因にはなりにくいんですが、体力の最大値の割合でダメージを決めるハンマ、ムドは一度受けてしまうと戦闘を早急に解決しない限り確実な死が待っています。で、そんな危険な魔法を連発してくる奴が多いんだこれが。 そのせいで今作は、天使系列と悪霊系列が極めて危険です。セーブポイントが少なく迷宮がやたら広いこのゲームにおいて、天使に出っくわしてコウハを連発されいきなり壊滅とか言ったら笑い話にもなりゃしない。現実に発生しますよ? 学校抜ける直前にブキミちゃんに出くわしてムドオンの連発ではい終わりとか。
●テッソテッソ! フッヂュー!!一般に、強さとしてはマハエイハやマハムドなどを持っていて大量に出てくる敵が印象に残ると思うんですが、とりあえず欠かせないのは学校に出てくる花子さんとブキミちゃんですか。さっきも言いましたけど、やはりムドやらエイハやらの連発は学校に入った直後のメンバー構成ではあまりにも厳しい攻撃ですね。悶え死ぬこと請け合いです。やっとこ抜けたと思ったら鉄鼠(こう書くんですよ、知ってた? ※2)がやたら強くて全滅したとか。泣くに泣けません。パラレル世界に入った辺りで出現するキャスパルク、マナの城で出現する口裂けも同様。 それとこれも今言った、モー・ショボー。瀕死にして放置しておくと抵抗不能の大ダメージ攻撃「バイナルストライク」を使用してきます。単体ならいいんですが、こいつらほとんど複数体で出現しますから、半端なダメージ与えると一斉にバイナルストライクを使ってきてあっさり全滅です。もちろん序盤で登場しますよ? ありがたくて涙が出てきますね。
●恋敵のところに生霊になって襲撃をかけるその根性!もう1つ強敵、御影遺跡の最下層辺りで出現する御息所。源氏物語ですね。なんか複数出てきます(それ言ったらイワテもそうなんだけど)が、こいつらこちらの攻撃を3ターンの間完全に反射する「水晶の壁」をバリバリ展開しまくった後、おもむろにマハムドの合唱を始めるという強烈極まる行為をかましてくれます。……いくらなんでも酷いな、原典での怨念の為せる業か? この御影遺跡というのは無闇に広く、また内部にセーブポイントも存在しないうえに1発で脱出する方法もありません。つまり、行きも帰りも徒歩です。しかも宝物などはありません。そんなところにわざわざ何しに行くかというと、全悪魔が出現するというところからスペルカード集めに使ったり強い敵探して殺してレベル上げに使ったり、はたまた最下層にごく稀に出現する、シリーズおなじみアリスさんを殺しに行くとかそんなところでしょうか。 ともかく、そんなところで最下層まで降りるのは片道1時間弱、そういう世界なんですが、苦労してそこまで降りて戦って、その果てに御息所に不意討ち食らって水晶の壁を展開されたらもうアウトです。数時間が無駄になってしまうこと請け合い。対策は……そうね、呪殺無効のペルソナを1つは降ろしておけば少しはマシかもしれません。誰でも使えるのはリリムとかかな、でも同じフロアに天使も山ほど出現しますからつけっぱなしは厳禁ですね。
●姫様の病を治そうと人殺しに手を染め、最終的に我が娘を殺してしまった悲劇の乳母それから強敵ではなかったものの、これ以上ないくらいインパクトが強かったのはイワテですかね。安達が原の鬼婆ですが、この婆様たちは核熱反射の相性を持っています。そしてこのゲーム最強の攻撃魔法、メギドラオンの相性は核熱。いやあ知らなくてね、最強ピクシーのメギドラオンを何も考えずに撃ち込んで思いっきり反射されたもんです。 このゲームの反射は「反射した人数分のダメージが全部まとめて使用者に返される」という仕組みになっていまして、魔力200から発射されるメギドラオン、反射×5というダメージは軽々8000を超えていました。忘れられない光景です。 最強ピクシーというのはですね。 ※2010年10月4日追記:満月じゃなくて新月でした。 2010年の9月ごろから再度このタイトルをやりなおしてるんですが、満月のときに合体させたら潜在回復になったのよね。おかしいなあ、と思ってあれこれ検索かけたらどこでも「新月」って書いてあるし、攻略本をよく見直したらやっぱり新月なのよね……。 これ書いたのっていつだ、FF7が7年前って書いてあるから……うわ、5年くらい前? そんな長い間、間違いさらしてたのね。こりゃ恥ずかしい。
●大量に出現して大量にフラダンスを踊るのはさすがに困るあとは、そうねえ強さではないんですが、あまりにも強烈なのがいくらかいますね。聞いた話なんですが、このゲームに出てくる悪魔の声はほぼ総てが作曲の青木氏のものだそうで、だいたい140種類くらいいますかこのゲーム? お疲れ様ですね。 で、そんな悪魔たちはなにか特殊攻撃を使うたびに固有のアクションとボイスを披露します。それがねー、あまりにも……。変だし長ぇし何体も使いやがるし、サトミタダシの歌に並んで怪しい声や踊りを頭に叩き込んでくれます。いい加減繰り返して見させられると嫌にもなりますが、まあ味はあります。ほんとに。 必見はウコバクの不幸のフラダンスとハオカーのハッピーダンス、それからガンダルバの通常攻撃ですか。絶対に人払いして作ってます、あの声は。概ねダンスと名前につく攻撃は奇ッ怪な踊りを見せてくれますから要チェックとして、ガンダルバはお勧めです。なんて言ってるんだろうね、アレ。ぷるすぱぷ! そういえば、スイートトラップで薬屋のカエルが落ちてくることがあると聞いたんですが、ほんとに落ちてくるのかな。ボービー君は何度もあったんですけど、カエルは一度もなかったんですよ。
●そういえばネメシスは大爆笑ものだったななんかある意味ゲームの本質とも言える部分にばかり触れていますが、個人的には物語も好きだったんですよね。まあ、見せ方とか細かいところでいくらか問題があったとも思いますけど、全体にはなかなか。最初は仲間たちが小うるさいばかりでただこちらは黙々と道を辿るような話なんですが、後半デヴァ・ユガに入った辺りから仲間たちのやりとりが実にいい具合に来たりして。上杉が眠り続ける麻希に聞かせた「笑える話」は実に心に刺さります。 基本的に前向きであることを至上とした物語であり、変に後ろ向きな選択肢を選ぶと高性能なペルソナがもらえなくなったりバッドエンドにぶち込まれたりする点は人生後ろ向きな私にはちょっとアレかなとも思えるんですが、アラヤ神社で言われた「逃げることは物事の解決にはならないということをお前は知っている」という言葉は堪えました。あれは自分の選択肢ではない、人に聞いた「まともなエンディングに進むための選択」だったですからね。自分で素でそれを選択できるようであったならまた少し違ったかもしれませんけれど。 そういえば、玲司の「お袋もこいつらも、俺が守る……てめえをぶち殺してな」という台詞が、場にかかる曲と合わせて非常に印象に残っています。玲司の変化、確かに感じられました。ああそうだ、雪の女王編におけるあの妙な告げ口した女! あれこそ雪の女王編で最も始末すべき敵です! 攻略本にもありますけど、「演劇部の後輩が一番むかつくっつぅか、勝手な想像チクってんじゃねえよって感じでよ」 こればっかりはまったく同感ですね。
●いい加減気づいて欲しいものですが。魔剣Xでもなんか自分の名前だけ飛ばされたりするし問題点。このメーカー、未だに主人公は一言も喋らずというスタイルを取り続けていますけれども、こうまで物語が前面に来ているとやはり異常に見えますね。昔のドラゴンクエストやらなんやらは、メーカーが用意したものは最低限のイベントくらいでそれも物々交換程度、何度も言ってますけど結局遊び手の心に残るのは自分で味わった苦労や達成感なわけですよ。 そういう状況下ならば、主人公像が露出していなくても一言も喋らなくてもまったく問題ありません、遊び手はそこに自分のイメージを投影できるわけですからね。でも、このペルソナやその続編、「罪」や「罰」のようにほかのキャラクターや物語、メーカーが「感動させよう」として用意したイベントなどが前面に出すぎている場合、それだと逆に変なんです。おかしいと思いませんか、ほかのメンバーはどんどん喋るのに自分ひとりだけ丸っきり口を利かないというのは? まあこのゲームの場合は自分が何か言おうとすると南条やら稲葉やらが先に全部喋っちゃうというのもあるんですけど、いやそれもまた問題なんですけどね。 舞台、主人公像ががっちり決まっていて、しかも物語に「物語」色が強い場合、そこに遊び手の想像の入る余地はほとんどない、以前そう言ったと思います。それなのにそんな状況において主人公だけ「自分で想像しろ」と丸投げされても、ちょっと困ってしまいます。これだったら、もうちょっと主人公が「設定された」個性を見せるか、あるいは遊び手の意志をもう少し反映させるようにしてもよかったんじゃないかな。バルダーズゲート(※4)みたいな感じでさ。会話するたび全部に選択肢出せとは言わないけど、アレ少し見習って欲しいなあ。
●「目を閉じてな」 ……ブォン、ブォォン(コンタクト『物まね』)余談ですが、この点は「罪」と「罰」においてさらに強調されています。罪で主人公だった男は罰ではサブキャラになりますが、こいつ罪のときはひとっことも口利かなかったのに罰になったとたん急によく口が回るようになり、逆に罰の主人公で罪のサブキャラだった女はその真逆を辿ります。めちゃくちゃ変ですよ、はっきり言って。なに急に無口になってるんだこの女、みたいな感じで。 この男主人公、戦闘終了後に「力の差は歴然だ」とか勝手に喋ったりしますが、こちらはそんなことは思ってません。「こいつはあなた自身ですよ」といわんばかりに主人公を遊び手に丸投げしておいて、でその実妙に細かい設定を決めたり勝手なことを喋らせたりして遊び手とキャラクターの乖離を生じさせている。簡単な話、主人公像の構築という面においては完全に失敗しているといういい例です。これならばタッちゃんは「罪」の時点からガンガン喋ってくれた方がよほどマシでしたね。それ以前にアレは物語そのものもヤバイんだけど。
●または全部火炎に弱い悪魔で挑んだとか? そんな馬鹿なああ、あとこれは私自身にはどうだっていいことなんですけども。このゲーム、シナリオ書いた里見氏がゲーム中にも主人公の同級生として登場しています。大いに結構。ただまずいのは、真女神転生if...の女主人公を「たまきちゃん」という名で登場させ、雪の女王編にてその里見君とくっつけちゃったこと。知っていたこととはいえ、実際目にしたときにモニターの前で顎が落ちました。もともと真女神if...の女主人公は人気あったらしいですから、その辺にはやはりというか不評だったそうで。 ……いや、どうでもよくねえな。また罪と罰の話になるんですが、このたまきちゃんと里見君のカップルは怪しげな探偵事務所(これがデビルサマナーの主人公のところっつうのが既にもう。葛葉キョウジも登場してるし、ファントムがどうのとか言うし。なんでも混ぜりゃいいってもんじゃないよ?)に就職していて、表向きはネコ探しの三流探偵、裏ではかっこいいデビルサマナーをたまきちゃんがやっているんです。まあこの辺はちょっとおちゃらけた感じ、でいいんですけども。 このたまきちゃん、罪においてあるペルソナ使い(声:中尾隆聖)と手持ちの悪魔を召喚して戦い、あっさりと敗れるというシーンがあります。それも結構。んでさ、実際戦ったらそいつ弱いのよ。めちゃくちゃ。要するにナニ、ハンドヘルドコンピュータで悪魔を喚んで戦う悪魔召喚師よりもペルソナ使いのほうが圧倒的に強いってか!? このときはさすがに頭にきましたね、かつて魔神皇を倒したお前の力はそんなに衰えたのかと。ちょっとそのガンプの中見せてみろ、スライムとかクリスザカーとかジャックリパーとかしかいねえんじゃねえのか!? ちょっと違うところで頭にきてますが、これだって見せ方の問題、というよりすでにシナリオ担当の問題のような気もしますけれど、もう少し描写を考える(せめて『ここまで強いなんて』とか言わせるのはやめようや)とか、あるいはきちんと対策立てないと勝てないくらい強いとか、そういう口先だけじゃない実感できる強さを見せて欲しかったところです。
●私は、あなたのように自分に背を向けたりしない!!しかしまあ、このゲームに関しては時期的にも精神的にもちょうど物語と私の内面とで妙な共通部分ができていましたので、遊んでいた最中は不自然さはまるで感じませんでしたね。今思い起こしてみると「ああ、そういえばこの辺変だったな」くらいですか。シナリオの出来も少々鼻についたもののよかったですし、ゲーム的な部分での苦労もかなりの量していますから、その点でも印象はいいです。苦労って点ではこりゃ掛け値なしですね。まあ、世の中には「苦労する」というフレーズに発奮してファミコンの女神転生初作を買い込み、たった1週間で解いちゃったという恐ろしい人物もいるとかいう話ですけど。 物理的な問題として読み込みが頻繁に起こり、しかもそのどれもが少し長いという点。いやこれ最初期型のプレステ使うと戦闘に入ってから魔法を使うたび、キャラが構えて10秒、ペルソナが現れて10秒、魔法が発動して10秒、まともなゲームにほとんどならないという話を聞いたことがあるんですけども、よくそんなで解きおおせたものですその話をしてくれた人は。ま、今だったらプレステ2で倍速モードにすれば少しは快適になる(正確にはやっとこ普通に遊べるくらい)んですけどね。でも結構楽しかったですよ。
●レベル上げにはすさまじく手間暇を取られるこのゲーム最後に、ちょっと役に立つ話。このゲーム、キャラごとに「戦闘レベル」「ペルソナレベル」の2つのレベルがあります。戦闘レベルは能力上昇ボーナスを得るもの、ペルソナレベルはこれまででいう「悪魔を仲魔にできるレベル」、すなわちペルソナを降魔できるレベルです。このどちらも「戦闘において、戦況を有利にするために貢献する」という面で評価されていまして、その評価が低いとまともに経験値がもらえません。これは本当、あからさまに違ってきます。貢献度が高いとみなされる行動は、まあ具体的には多くの敵にダメージを与えるとか仲間全員を回復するとかですかね。 もちろん1体1体格闘で潰していては戦闘に貢献なんかできませんから、ペルソナ使って全体魔法やなんやで一気に敵を吹き飛ばす、これが成長の早道。こうしていれば戦闘レベルもペルソナレベルも両方経験値がもらえますし、お得です。ついでにいえばペルソナそのものの熟練度が上がる条件はとにかく使用回数を稼ぐことですので、できれば弱い敵を目前に置いてひたすら無害な技ばかりを使うってのがいいですよね。
●テンセンニャンニャンとかは使いやすいですね。ヴィゾフニルもお勧めてなことで、具体的な手段。まずペルソナを生成する段階で何かしらの全体魔法、理想はメディラマですか。そうでなくてもできればメディアくらいの全体回復魔法を組み込んでおき、これを戦闘に入るたび一斉に使います。全員の魔力がゼロになるまでリピートオートにでもしておけばいいでしょう。もらえる経験値そのものは敵の強さにも依ってきてしまいますが、少なくともこれで貢献度は高いものとみなされて少しくらいは経験値に補正がかかりますし、ペルソナの熟練度もいい具合に上がっていくことでしょう。 なぜメディラマかというと、回復量が多いんですよかなり。200から300は軽く回復します。メディラマ使えるキャラが2、3人いれば最終決戦にメディアラハンまでは必要ないくらい。で、貢献度としては効果が大きい方がいい評価がもらえますから、100程度も回復しないメディアよりははるかにこちらのほうがいいわけです。何より敵も自分も死にませんしね。 そうだ。言うまでもないですけど、相性的に無害な敵をターゲットにしましょうね。こちらが苦手な魔法持ってる奴をターゲットにするのは自殺行為どころじゃない、ただの自殺です。驚くほどあっさり死ぬこのゲームですから、くれぐれも甘く見ないように。
●南条のは未だにレベルが上がらなくて見てないですが……それから、「最強ペルソナ」と攻略本に紹介されているペルソナ。実際問題最強じゃありません。能力や特技という面では、まだまだ上がいくらもいます。ではナニが最強? というと、能力補正と使用できる魔法のバランスがいいこと、そして使用時の魔力消費が一律20とこの時点にしては非常に低いこと。要は消費対能力補正などのバランスというところにおいて最強ということです。 実際に作ればわかりますが、もっと下のレベルで30とか消費する連中がいっぱいいるんですよね。上の方に行き過ぎると一気に90持って行かれたりしますし。その辺考えれば、最強と呼ばれるのも頷けるかと。ま、それはカスタマイズ次第です。月齢とカードの組み合わせでいろいろできますから。理解できると楽しいですよ?
※1 友達親しく交わっている人物。とも。友人。朋友。(広辞苑第二版) 少なくとも私にとって、「友達」という言葉は少しも警戒することなく、また互いを尊重しあいながらも親しく付き合うことのできる相手。そういう意味合いを持っています。一般では「友達」「友人」は同じ意味ですが、私の場合は「友人」という言葉とは明らかに違うものを持たせています。 直接私を知らない人間にはまったく関係ないことですが、私は他人をほとんど信用しません。ある一面、たとえば何かしらの能力などにおいては信頼もしますが、こと人格という点においてはまず信用していません。これは相手が何者でも同じ。たとえ血が繋がっていようが、関係ありません。母や姉などを身内としてみているというのは血縁のうえだけではなく、それだけ信頼を置いているということです。 そんな中で私が「友達」という言葉で呼べる人物というのは、打算や損得ばかりではない、無私の誠意を持ってこちらに接してくれている人物のことです。また、たとえある人物がこちらに誠意を持って接している気になっていたとしても、私自身がそれを実感できなければやはり友達とは呼びません。この辺の判断に、付き合いの年月は関係ありません。
言い訳がましいでしょうが、もちろんその4人しか付き合いがないわけではありませんし、そのほかの「友人」にも相応に信用はおいています。そうでもなければ自分の家で、自分が寝ている横でゲームなどさせておきません。ただ、真に気を許し、「友達」という言葉で呼べるのは4人だけ。ある程度信用はしつつもどこかで警戒心をぬぐえない、そんな間柄がその他「友人」ということです。増えるかどうかは……さあ、どうでしょうね。本人にも分からないんですから、誰に何が言えます? もっとも、こちらの信頼など欲しくもないという人間のほうが多いでしょうが。
ちなみにこれは一朝一夕の考えではなく、中学時分、15年以上昔からずっとこういう考えを持っています。付き合いの古い連中は誰もこれを知らなかったと思いますが、相手がこちらにどれだけの感情を持っているかを行動や言動から推し量り、色分けをしていました。
簡単に言うと、大きな功績を立てたある僧侶がその報酬として私欲ではなく仏法を盛り立てる内容のことを願い出たのですが、「奴は我らの転覆を狙っている」と妙な勘違いをした大きな寺社の横槍でその願いをフイにされてしまい、そのことに怒り狂った僧侶は巨大な鼠の姿に変じて横槍を入れた寺社の書物をあるだけ食い荒らしたというお話。ほんとはもう少し複雑な事情があるんですが、簡単にするとこんな感じになります。この大鼠が妖怪「鉄鼠」。 ゲームでは運動会のような珍妙な音楽と共に現れる、巨大なネズミ戦車。背中のチェーンガンをバリバリぶっ放し、目をピカピカ光らせてマハグライ、口をにゅいーんと伸ばして麻痺噛み付き、口からビックリドッキリメカよろしく変な人形を出してメギドと、頼豪阿闍梨もびっくりの変身ぶりです。攻略本ではなぜか外道属になっていますが、確かこれ妖獣属だったと思うんだけど。 ちなみに、見かけによらずかなりの強敵です。なめてかかるとあっさり殺されますのでご注意を。
イギリスに伝わる、小虫のような羽を持った妖精。ピスキーとも呼ばれます。基本的にいたずら好き、きのこの上で輪になって踊ったりするそうです。妖精辞典、いずれ買わないと。 ここでは前述の事柄にもう少し詳細な説明を。まず、潜在復活というのは「相性のいいキャラクターに降りている場合、ペルソナ熟練度が最高のときに限ってそのキャラクターが死んだとき蘇生させる」というもの。背後霊が身代わりになってくれた、くらいの考えでいいんですが、この潜在復活が大きいのは、復活させた後のペルソナは熟練度が1に戻ること。 しかし、戻っているのは魔法などの戦闘スキルのみ、上昇しきった能力補正はそのまま据え置きです。さらに、熟練度が1に戻っているということは、また成長するのです。スキルのみならず、無論能力補正も。結果、前述の通りに根気こそ要るものの無制限に成長するペルソナが現れるわけ。ペルソナによってはルシファーをも凌駕する使い勝手になるでしょう。手間かかりますけどね。 問題としては、その能力を持たせるのがまず骨ということと、能力を持たせたペルソナの成長スタイルに沿ってしか成長しないのでまったく伸びない能力もあるということ。ピクシーの例なら、運と魔法攻撃力は驚くほど伸びますが(ほんとに驚くほど)、ほかはさっぱり成長しません。それから相性そのものは変化しないので、弱点だらけのペルソナに潜在復活を持たせても育ちこそすれ最終的な戦力とするのは難しい、そういうことにもなりかねません。 まあ、攻略本読まないとこの辺は分からない事柄ですし、ただ読んだだけではなんのことやら分からないというようなものですが、少なくとも真女神シリーズの魔法継承よりははるかに楽です。いたんですよ、真女神if...で魔法継承の法則を攻略本のサンプル見て理解しちゃって、スライムにカジャ系魔法全部持たせるとかそういう馬鹿なことをやった奴が。レシピももらってますから、今度ばかりは「嘘つき」とは言わせませんよ?
ダンジョンズ&ドラゴンズのコンピュータ版で、稀代の傑作ロールプレイングゲーム。サバッシュ2のように無数のイベントを広大なフィールドに転がしてあり、大まかな目的こそ用意してあるもののそれら無数のサブイベントに関してはやるもやらないも遊び手の自由という、冒険心をくすぐる素敵なシステムを採用。この時点では召喚魔法に一切制限がなかったため、60体近い骸骨の大群にもみくちゃにされて死ぬラストボスというすさまじい光景が拝めます。 ここでの話題は、会話の選択肢。誰に話しかけても、まず確実に何かしらの形で選択肢が出るんですね。友好的に出て話の先を促すのもよし、いきなり喧嘩を売って衛兵に叩き出されるもよし。ただ問題(魅力)は選択肢の60%以上が何かしらの形で相手に喧嘩を売る内容であることでして、ちんぴらに金をせびられたときに 「何? あいつのダーツがソードコースト一だと? チッチッチ、残念だが二番目だな。なぜならこの俺がいるからだ」 という選択肢が出てきたのは日本が沈没したときくらいの衝撃でした。原文はどうだったんだ、マジでそんな文章だったのか!?
他にも人語を解するという「スペース・ジャイアント・ミニ・ハムスター」と旅をする、頭にいいのをもらいすぎた戦士や妙に破滅という言葉を使いたがる(『さあ、みんなで一緒に破滅しよう』『今日は破滅するのにいい日だ』)魔術師、誰からもまともに相手にしてもらえないノームなど、そんなのばかり。
当然極悪人と呼ばれて騎士団からは跳ねられます(この時点で性格がカオスニュートラルに変更)が、これに対し憤懣やるかたないアノメンは「決定を覆さす方法がある。騎士団のジジイどもを皆殺しにすることだ」と大激怒。さすがにこれは洒落にならないので止めたんですが、まさかラストステージでこれについて面倒が起こるとは思いませんでしたね。仲間にいるエルフのエアリーという女性が、アノメンに騎士への渇望を思い出させるんですわ。 「でも、まだ騎士にはなれるはずだよ!」 その場でアノメンがエアリーに攻撃を始めました。幸い、その会話の最中に横で主人公がスイッチを起動させて怪物が出現し、仲間割れどころではなくなったのですが。なにやってんだよ、ほんとにお前らは。このエアリーというのもつらい人生を歩いてきたせいか、優しくしてくれたと妙に主人公に懐き、しまいにはこちらが男であれば「私はあなたのことが好き!」とか始まるし。変な断り方すると「結局私なんか必要ないんだ……。消えてやる!」と言って装備から何からみんな持っていなくなるのが困り物です。
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