〜シーフシリーズ〜 機種:Windows95以降 |
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●ようやく言いたいことがまとまったついにこのゲームについて語るときが来ました。初めてこのゲームの名を知ってから、軽く5年は経っていますね。 立体で構成されたステージを、目的を達成するために一人称視点で探索していくという、ドゥームなどに始まる「ファーストパーソンシューティング」の流れを汲むゲームです。ただし、タイトルを見るとお分かりかと思いますがただの一人称シューティングではないんですね。 そう、名の通りこのゲームの主人公は盗賊。言ってみれば泥棒でして、ステージの目的もそれに合わせて「敵を殲滅すること」ではなく「金になるものを盗んでくること」なのです。
●弱いんでは戦ってなどいられんわいな初めて知ったのは、前の勤め先においてなぜか保管されていたマイコンベーシックマガジンを読んででした。一見ドゥームのような雰囲気ながらとにかく自分が弱く、格闘戦なんかはからっきし。少し衛兵に斬られればもう地面に伸びている、そんな状況において頼るべきは隠身能力。影に隠れればそれとほとんど同化してしまう、その能力を大いに活用し、腕力ではなく機転と注意深さで勝負する。これは当時力押し一辺倒のゲームばかり見ていた私には非常に新鮮に映りました。 他にも、弓に矢をつがえて少しそのままにしておくと主人公の苦鳴が聞こえ、手が震えてきて弓を下ろしてしまうとか、暗殺した敵の死体は放置しておくと発見されて騒ぎになるから担いでどこか目立たないところに隠すとか。こと情けなくなるようなことばかり挙げられていたのですが、逆にそれも魅力的に見えて。
●ウルティマはとうの昔にやめてますが、シーフは一生ものですねですが、当時私はマッキントッシュしか所有しておらず、非常に悔しい思いをしていたんですね。そんなとき、とあるつてで「ウルティマオンラインをお前もやれ」と言われ、ウィンドウズが稼動するマシンを組んでもらうことになったのです。 ウルティマオンラインは未知の世界(とはいっても一応その雑誌で紹介文くらいは読んでいましたが)だったのでほとんど執着はなかったにせよ、むしろウィンドウズマシンが手に入るということは憧れの暗闇の世界に触れることが可能になる、という具合でして。必要なパーツを購入していく道すがら、私が特に入手を強く希望したのはキングスフィールド制作ツール「ソードオブムーンライト」とこの「シーフ」でした。 もっとも、当時はすでに初作「ダークプロジェクト」は店頭から姿を消していて、2作目「メタルエイジ」が発売された辺りだったのでそちらを買うことになったのですが。
●フランスで一番うまかったのは、なんと和食屋で食ったチキンカツ……このとき、実に記憶に残っていることがありまして。このゲームとは特に関係ないんですが、ちょうどフランスまで修行……かな? まあ修行という名目で洋行していた悪友に会いにフランスまで出かけまして、そこでストラスブール名物と名高いキッシュドロレーヌとやらを食っててきめんに腹を壊してたんですね。正直向こうでは死にかけました。 いやマジあのキッシュってのは良くなかったですよ。馬鹿みたいにしょっぱくて脂っこくて。で、こっちに帰ってきてすぐ医者に行ったら「消化器官に大ダメージを受けている」と言われる始末。物食って消化器官にダメージ受けるってのは典型的な食あたりだそうです。こんなですからろくにもの食えないし、腹は下り続けてるしで半分死体みたいになってました。ちょうどそんなときに「パソコン作りに秋葉まで行くぞ」という話が来たという。当然行かれるわけがないので、一週間くらいずらしてもらいました。
●外人? と思ったら、なんだ日本人かよこの悪友、フランスで同じ勤め先にいた人と結婚しまして。いや、結婚の事実はどうでもいい(というかこの嫁様、向こうでアレコレ世話焼いてくれてるので命の借りがあると言ってもいい相手)んですが、こいつめ式の食事にこのキッシュドロレーヌ出しやがったんですよね。 よりにもよってそんなトラウマフーズ出してよこさなくてもいいだろうに、と言ったら「いや、本物の味を知らせておきたくてな。あの店のはキッシュなんて言えた代物じゃなかったぜ」と返ってきたりして、やはりどこでも食い物に関しては評判のいい店を選ぶべきなのだな、と痛感した次第。あー、式のはなかなかおいしかったですよ、さすがはプロ。 そういや、向こうで死にかけた折に、一緒に行った友人がすごくこちらを気遣ってくれましてね。「無私の誠意」とは大げさな表現でしょうが、打算関係なしの誠意というのは、それまでの人生において初めて他者から見せられたものでした。自分が人にそれだけのものを見せているかどうかは分かりませんが、非常に感謝しています。
●俺はこの地図でいうと、どこにいるんだろうさて、マシンの組み上げも無事に終了し、ウルティマへのアカウント登録も滞りなく済ませたところで、いざ本命であるところの「シーフ2 メタルエイジ」起動です。……えと、全部英語? 日本語ナシ? そう、これは後で知ったことなんですが、一般に日本で販売されたものは、内容そのものは英語版そのまんまで日本語に翻訳された(非常に薄い)マニュアルが同梱されているというだけのAIR版だったのですね。操作はともかくとしてステージごとの任務内容もすべて英文、英語なんかこれっぽっちも分からない私にはまともに遊べたものではありませんでした。 いろいろやらかしたものですよ、「侵入ルートの安全を確保する」という文も読んでませんから「安全を確保したら、これを吹いて友人を呼べ」というアイテムをいきなり使って友人を敵地に突入させ、しかも無事に終了してしまった(だからファーストプレイでの1面は立ってたら勝手に終わった)とか、薄暗がりに佇んでこちらからの指示を待っている友人を殴り倒してゲームオーバーになったとか。地図見ても現在地がどこか、そもそも俺は何をすべきなんだとかさっぱりだったですものね。
●質問にも答えてもらってます。感謝そんなときに非常に役に立ってくれたのが、攻略サイト「Thief Japan.com」。各ステージの任務内容や注意すべきポイントなどを細かく丁寧に挙げてくれていまして、しかもある程度まで会話などの意訳もついています。私はこのサイトを拝見して、初めて1面では何をすべきなのかということを知りました。 で、そちらのサイトで一通り任務を確認してからもう一度ゲーム中でいろいろ眺めてみると、……けっこう読めるものだね、と。そりゃあ意味を教わってるんですから単語の断片だってある程度繋がってくるとは思うんですが、それでも「あーなるほど、よく見ると確かに分かってくるわ」と思いました。とにかく、もう友人を殴り倒してゲームオーバーになるようなことはありません。さあレッツゴー! ……
●なんだこりゃ、信長なんて頼んでないぞ!それからめちゃくちゃにハマり、通信販売で売られていた初作のバージョンアップ版「シーフ ゴールド」も購入。初作の物語にいくつかのステージが追加されてより深みが増し、また何箇所かにおいて変更点があったもののようですね。とにかく、今から初作をやるんだったら物語において完全版とも呼べるゴールドのほうがいいだろと思い、買ったものです。 笑ったのはいざ品物が手許に届き、わくわくしながら開封したらなんか「信長の野望」が入ってたこと。注文メールやらなんやらをもう一度くまなく確認し、クレームのメールを出してから着払いで返送してさらに待つこと一週間。ようやく手許に本物が来ました。こちらももちろん先のサイトにさんざんお世話になりながら、何とか突破。いや、非常に面白いゲームでした。
●ハイドインシャドウ、ウィザードリィではあまり役に立たないな実際に遊んでみて思ったのは、「どういうゲームか?」を説明しようとするとどうしても弱い自分というところに話が行ってしまって一種馬鹿ゲームのようになってしまうのが、どうも本質はそうではないなということ。確かに自分、主人公であるところの「ガレット」氏は通常の遊び手が動かす限りは絶望的に弱いです。基本的に剣は非常に扱いにくいということもありますし。 ただ、そんな彼が衛兵やら怪物やら、そんな危険な連中よりも遥かに上を行っている部分、それが先にもお話しした隠身能力。敵地に忍び込んでからよく耳を澄まし、影に溶け、明かりを消し、敵の目に触れぬように進んでいく。戦う場合でも、後ろから忍び寄って砂鉄を詰めた袋で後頭部を殴り、何が起こったのかを気づかせぬまま倒してしまう。そう、これこそまさに盗賊の戦い方! さっき「通常の遊び手が」と断ったのは、剣を使った戦闘にあまりにも特化した遊び手が操るガレットは半端な剣士を寄せ付けないレベルにまで強くなるそうだからで、それこそ3対1でもあっさりと切り伏せてしまうような腕前まで積み上がるみたいですが、でもそれはあくまでも剣士の戦い方なわけで。盗賊の戦い方ってのとはまたちょっと違います。
●痕跡を残せば足がつく。気づかれなければ疑われようもないゲームの難易度を最高にすると、基本任務として「誰も殺してはならない」という条件がつきます。 Violence is the mark of the Amateur. Don`t kill anyone. 「暴力は素人の証」! この一言でこれがどういうゲームかを雄弁に語ってくれますね。これは「ヒットマン」において最大の効率を追求し、スマートに、実にスマートに任務を達成することで「サイレントアサッシン」の称号がもらえるというところにも通じていると思います。静かに、ただ静かに。誰にも気づかれることなく、目的を達せよ。うーん、しびれますね。 まあ、砂鉄袋で殴って気絶させた相手は絶対に目覚めない、事実上死んでいるのと同じですから、ステージ中の兵士を全員殴り倒してゆっくり探索、という鉄砲玉チックな遊び方が一番安全なのは間違いないんですけれども、だけどそれだとやっぱり鉄砲玉止まりという感じはしますよね。三下とか。
●俺は両親もなく、金もない飢えた子供だった基本的なとこは今言ったくらいですから、物語とかそっちの話にしましょうか。 このゲームの舞台はただ「都市」と呼ばれる大きな街。石壁や城、衛兵、魔法などといった中世的な雰囲気に、電灯やカメラアイ、火薬など一部突出した科学文化が混在している不思議な街です。その街では機械崇拝者が幅を利かせ、警察機構や法の執行官ともいえるところまで大きな力を得ています。機械崇拝者は自然崇拝者と敵対しているといいますが、誰も自然崇拝者の姿を見たことはなく、絵空事なのではないかと誰もが思っている、そんなとき。 主人公のガレットは、そんな街で独り育ったこそ泥です。ただ、あるとき奇妙な男の財布を狙ったところから彼の人生は大きく変わりました。その男は隠身能力を駆使して何がしかの活動をする「維持せし者(キーパー)」の1人だったのです。その彼の隠身をごく普通に看破したガレットには並々ならぬ才能があるとて、その男はガレットに「維持せし者」の一員に加わるよう持ちかけます。 「人生を変えたければ、私について来い」 ガレットはその言葉を受け、維持せし者としての修行を積むことを決めました。 それから長い月日が経ち、ガレットは並ぶもののないくらいの隠身能力を身に着けていました。暗闇に溶けること、足音を殺すこと、武器の使い方、体を使って何ができるかなど。そうして立派な維持せし者になる……はずが、最終テストにパスした時点でガレットは脱走してしまいます。自分の力は、自分のために使うといわんばかりに。 ガレットは、修行前と同じくこそ泥生活に戻りました。しかし、以前とは違うものを身に着けた彼は、もうただのこそ泥ではありません。さあ、馬鹿な金持ちが貯め込んだ財宝の数々を、正当な所有者、額に汗してまじめに働く泥棒さんのもとに戻す冒険を始めましょう。泥棒さんとは……すなわち、ガレットを操るあなたです。
●ただの人に爆発的な能力を持たせてもろくなことになるわけはない、か(真女神1もそうだね)……とまあ、マニュアルや攻略本の文面を下敷きにまとめてみましたけども、基本的にこのガレットという人はプライドはあるけど主張はない、ほんとにごく普通の人ですね。目をつけていたロックピックのために一所懸命「仕事」をしたり、家賃の支払いに困って危険を承知で大掛かりな仕事に出たり。なかなか好感が持てる人です。 ゲームそのもののシナリオも、彼が裕福になるサクセスストーリーなんか描いたってつまらないと製作者も思ったのか、もちろんそんな物語ではなく。ヒットマンとはまた違いますが、全体に渋さの漂うかっこいい物語です。 ガレットの金への執着がやがて都市のバランスを崩壊に導き、それを阻止するために彼は1人戦いに出るというのが初作の物語、その戦いの後しばらくして都市の力関係が変わり始めた中、前回の戦いで縁を持った連中(良縁ではありませんでしたが)に半ば無理やり雇われたガレットが最後は自分の意志で雇い主の目的を達成に行く、というのが2作目の物語。 特に2作目のラストステージでは、ガレットが標的に最初の一瞬以外まったく姿を見せず、ガレットは尻尾を巻いて逃げたと悦に入る標的が勝手に自滅するよう仕掛けを整えていくというステージ構成そのものがまさに「盗賊の戦い方」でして、このステージだけは非常に注意深く振舞ったものです。盗賊には盗賊の戦い方がある。シティ最強の盗賊の力、見せてやる!
●でも、すごい力があったなら人生も少しは楽しくなりそうだよなでも、物語は最終的にかっこよくなりますけど、序盤はけっこう馬鹿やってるんですよね。「家賃のために大きな仕事」なんていって、人殺しも容認される低い難易度で遊んだなら、下手すれば「家賃のために人殺し」なんてことになりかねませんし、だいたい初作においても「捕まってる友人にはかわいい妹がいる。兄貴を助けて連れ戻せば、彼女は『とても』感謝してくれるだろう。兄貴の居場所を探して無事連れ出せ」なんていう任務があります。 それに「盗賊ギルドの連中に上前ハネられて怒り心頭のガレットが盗賊ギルドと抗争を起こす」なんてステージもあります。こんなところを見てると、いかにも普通の人っぽくていい感じだな、と思うのですよ。
●矢を撃って気をそらしたところを背中からポカリ×58正確なところはわかりませんけど、どうもこの話、ある貴族が持っていたサファイアの花瓶を次のお目当てにと思っていたらばその花瓶を盗賊ギルドの連中が先に盗ってってしまったという話らしくて、実際にこなさなくてはならないステージの任務が大変なことになっています。
何をやってるんでしょうかこの人は、ほんとに。逆恨みっつうか逆切れっつうか。ねえ? とりあえず私が遊んだ場合ですと、このステージはめっぽう敵の数が多いもので、見られると非常に危険だからと砂鉄袋で次々殴り倒してしまい、結局件のギルドメンバーはほぼ全員気絶することになりました。ずいぶん苦労して終了してみれば、気絶者の数なんと58人。1部屋が4人家族として14部屋分、下手なマンションくらいなら丸ごと1つ潰れている人数です。 金目のものも、ギルドのアジトから80〜90%くらいは持ち出していますので、ほぼ全員人事不省に陥らされたうえに苦労して貯め込んだ盗品のことごとくもごっそり持ち出されてしまったこのダウンウインドのメンバーは、まさに面目丸つぶれでしょう。……私の面目もあったものではありませんが。鉄砲玉だよ、これじゃ。しかしそんな馬鹿をやっていても「こいつらしいな、なんか」と思えるのは私の自己弁護にすぎないでしょうか。
●考えたら、一般人は狙わないんじゃなかったっけか?このシリーズ、開発元が倒産したりしていろいろごたごたしてたみたいですが、最終的には3作目に当たる「デッドリーシャドウ」が無事発売されました。現在大変楽しく遊んでいますが、やはりこのガレットの馬鹿ぶりが炸裂していて実にいい具合です。 今作は、これまでのように入手した金品が自動で換金されるということがなく、自分の足で歩いて盗品売買所まで換金に行きます。で、彼は昼間はもう歩けない身(市内に似顔絵付きの手配書が出回っている)なので当然夜の行動になるんですが、夜といえばあちこちの店が営業を終了し、人々は寝静まる時間帯。さあ、仕事の上がりにもうちょっと、市井の人々からご寄付をいただいて上乗せしましょうか。
●ぼんやりしてないで少しは周囲に目を向けなさい今回の初仕事「跡目争いでもめている貴族の屋敷から後継者の証である宝石をギって来る」を無事終わらせた我がガレット氏。盗品売買所へ向かう道すがら、こんな張り紙を目にしました。「本日の営業は終了しました。 酒場店主」 寸毫も迷わずピッキングにかかりました。ガレットはこうでなきゃいけません……やらせたのは俺だけどな。 そうして中にうまうまと忍び込み、目に付くお宝を漁るガレット氏。カウンターを乗り越えるときに、やはり今回からの新要素「小さな品物はちょっと接触すると簡単に倒れたりして音をたてる」のあおりを受けてカウンターの上の瓶を派手にひっくり返し、すぐさまロードしたのはご愛嬌でしたが、とにかく衛兵の巡回をすり抜けて2階まで上がります。そこには巡回の合間の休憩に、高価な酒を卓に置いて一息入れる衛兵の姿が。すすっと近づき、もちろん酒もいただいてしまいました。……気づけよ、お前。 でもこの「ファインワイン」、ドックエリアまで行かないと売れないしドックエリアの盗品売買所は店員が死ぬほどむかつくのでちょっと困るんですよね。「こんな程度のものしか盗って来られないわけ? ガレットといえば大盗賊ってのも名ばかりね」 大意ですが、概ね合っているはずです。くそ、他にスペシャルルートを扱う店を見つけたら、てめえのとこなんか二度と来ねえぞ!
●結局このあとこいつらはどうなったんだろうかついでにもう1つ。その跡目争いをしている貴族の女房というのが主人を毒殺して遺産をいただこうみたいな了見の悪党なんですが、この女め宝石が消えたのを逆手に取ってガレットから宝石を取り戻し、それを携えて「私が後継者だ」とでも名乗ろうくらいの計画を、街の悪党どもを使って立てています。ふーむ、悪党はどこまで行っても悪党だなあ。ちょっとお仕置きをしましょうか。 手近な盗品売買所には圧力をかけておいて、離れたところにある店に向かうガレットを抑えるというような計画のようですが、そのガレットにばれては意味もありませんね。マスターシーフを向こうに回すと怖いよ? てなことで、悪党が受け取った先払い金はブラックジャックで失神させて奪い取り、成功報酬として用意された残りの金はこちらへの「慰謝料」として貴族の女房を殴って奪ってきました。あはははは、おばさん立つ瀬なし。
●しゃがみ歩きが絶大な威力を発揮します今回アレなんですよね、キャラクターの反応がものすごく強化されていて、これまでは目の前でたいまつが消えてもしれっとしてたのが今回は「!? なんだ、誰かいるのか!?」と警戒しはじめますし、目立つところにある品物を盗むと「あれ、どこ行った? おかしいなあ」なんて言います。開いてる扉にもちゃんと反応しますし、今回はおちおちたいまつ消せません。 でも逆に言うと、以前のように片っ端から明かりを消して暗くして、ブラックジャックで端から殴り倒すというような進め方よりは敵の視線をいかに遮蔽するか、という方向性のゲームスタイルになったようで個人的には好感を持っています。ヒットマンシリーズとカメラワークがほぼ同じになっているということもあって、敵の視線が届かないところを動くというのがやりやすいですし。
●見つからなければ、余計なことはする必要もない(見つかったらロード)それから今回は買い物も随時可能になっていまして、必要とあらば閃光爆弾や水矢をしこたま買い込んでばらまきながら強行突破、という進め方も可能といえば可能ですが。それはやはり盗賊の戦い方ではありませんから、私はそんなことしません。水矢だってゲームを開始してから現在まで10本くらいしか使っていませんし、閃光爆弾は対アンデッド用の武器として2つばかり使っただけです。要は視線さえうまくごまかせれば、道具類にはあまり頼らなくてもなんとかなるということですね。 今言った通り、敵の視線を避けながら行動するというのは今回かなりやりやすいです。それに、壁に張り付いたり薄暗がりでしゃがんだりして、息を殺して衛兵をやりすごす、そのときの「見つかってねえだろうな……」というドキドキ感がこのシリーズの味わいなんですから、楽しまなければ嘘でしょう。できればノーセーブでいきたいところですが……このゲームはヒットマンと違ってステージがめちゃくちゃ長いからなあ……。
●半魚人を見て「はんぎょどん」を思い出した俺は古いだろうかああそうそう、今回は以前に比べても敵対勢力同士を引き合わせて戦わせるのがやりやすくて面白いですね。ゾンビが全力ダッシュするようになってますし、ほかの面々も猛然と追いかけてきますから(衛兵辺りはしばらく走ると『よ、鎧が重い!』とぜぇぜぇし始めるのがナイス)、大きな1つの地図の中で行動することが多くなった今回は引き合わせも楽です。ハンマーライトの絶叫ぶりと、維持せし者たちの狂犬ぶりがイカしてますね。 それに、敵同士で戦った結果はこちらの成績には何一つ影響しませんから、引き合わせのできるステージなどでどうしても排除したい敵がいるのならば自分を囮にして別の敵を引っ張ってきてしまい、戦い始めたところを自分は隠れて見ているという凶悪な戦法がかなり有効だったりします。特に半魚人とトリックスター勢力や、ゾンビとハンマーライト辺りはずいぶんお世話になりました。けっこういろいろ見られるものです、ハンマーライトは魔術師が戦士に支援を行いますし。 あと、ゾンビに少しだけこちらの気配を感じさせ、あとはじっとしているとゾンビが「気のせいか」といわんばかりに伸びをするという光景も見られます。ゾンビのくせに伸びなんかするな。
●このシリーズは、オールゼロプレイは難しいと思います今は、ゴールドが無事に再インストールできたのでそちらとデッドリーシャドウを並行して進めているような感じですが、カメラのことやほか改善された部分のこともあって、やはりデッドリーシャドウのほうが遊びやすいと私は感じますね。ゴールドは難しいです、ものすごく。まあ、難易度を最高にして遊んでるってこともあるんでしょうけどね。あと「サイレントアサッシン」狙いでできるだけブラックジャックを封印する方向で動いてますし。でも、シリーズ全部面白いってのは間違いないです。 前2作はパソコンにしかないんですけど、デッドリーシャドウはX-BOXにも発売されてるんですね。当然国内版はまだですが、海外版でも素で動くみたいですからもしかしたら動作が安定するぶんパソコン版よりもそっちのほうがいいかも知れません。なんかうちだとキーアサイン変更すると強制的に落ちるし(アイテム使用のキーを変更しようとすると確実にアウト)。あー、プレステ2にも出ないのかな。ヒットマン出たんなら、こっちなんかぜんぜん問題ないと思うんですけどね。
●謎が解けた時点で猛然とダッシュ。間に合わないから最後に、デッドリーシャドウにおいて貨物船がどういう理由でか壊滅し、乗員は全員死亡、悪ければゾンビになっているという状況で、その貨物船船長の奥さんは当然未亡人になってしまっているわけですが。目的の品は船長が船から自宅に移していたということで、船長宅に侵入する必要が出てきます。 これがねー、なんか気の毒なんですわ。奥さんは海を見ながらなんか悲しげな声で独り言交えて歌ってるし、船長は船長で「私が帰ってこられない体になったなら……」と蓄音機に遺言吹き込んでる。で、その内容ってのが「お前のために、秘密の倉庫に(目的の品物)と金貨をこつこつ貯めておいた。私に何かあったら、お前はそれを元手にして生活しなさい」ってものなんですね。倉庫の中にもメッセージがあるし。しかもメッセージ見ると、「未亡人はこの箱の中の金が必要らしい」っていう覚書が追加されると来てる。 私ですか? 遠慮なく頂いてきました、そんな覚書が追加されたなんて気づきませんでしたから。なに、邸宅にはまだ現金1000分の金が残ってます。船長の残した金は500ですから、500でいけると踏んだなら1000あれば事足りるでしょう……と、自分の罪悪感をごまかしてみる。先に覚書に気づいていたなら、船長の残した金くらいは放置してきたでしょうに。 このステージ、最後のスイッチの謎が分からなくて、蓄音機の遺言をスクリーンショット取りながら読みました。アー、そんなの英語分かる人間でなきゃ解けるわけないだろー! 字幕が出るシステムだったからいいようなものの、以前のシリーズだったら完全にアウトぞ!
●ごーるど? ぎる? ……なんだろう ところで、この世界のお金の単位はなんなんでしょうね。金貨、銀貨、銅貨が混在するようですが、ゲーム中では「2000分の盗品を持ち出せ」とかそういうふうにしか言われませんし、デッドリーシャドウでも簡単に「g」なんですよね。銅貨の束を売って50gに換金したりしますから、ただ貨幣だけだと使えなさそうだし。うーん。
●現在の状況
●面白雑感 デッドリーシャドウは夜の街を歩いて品物を売りさばきに行ったりよさそうな「仕事」を探したりするわけですが、そんな中で大きなものではないもののいくつか小さな仕事があり、また細かいところで楽しい事柄が見つかったりします。ということで、ここではそういう面白かったことを徒然に。
●参考資料
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