2025.7.25
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ワンボードマイコンをつくろう!(パソコンの原点はここから始まった) TK80ソフトコンパチブル!8080、Z80マシン語からBASICまでこれ1台でこなせます

[第151回]



●Windows11で16ビットアプリケーションを実行

ND80Z3.5組立キットの附属CDROMには中日電工オリジナルのZ80アセンブラZASM.COMが入れてあります。
ユーザーの皆様にZ80アセンブラを利用していただこうと考えて附属ソフトウェアとして入れたものです。
Windowsのコマンドプロンプトで実行します。
コマンドプロンプトで実行するいまどきのプログラムは大抵は拡張子がEXEのプログラムです。
32ビットアプリケーションです。
それに対して拡張子COMは16ビットアプリケーションです。
古き良き時代のMSDOSアプリケーションです。
ZASM.COMはその昔自作の8086アセンブラを駆使して作ったソフトウェアです。
Windows7以前のWindowsではコマンドプロンプトで普通に実行できました。
ところがWindows7の時代になって64ビット版が登場すると、なんと64ビットのWindowsでは16ビットアプリケーションが実行できなくなってしまいました。
ウィキペディアによりますとこれはCPUの設計上仕方がないことだとか書いてあったように記憶しています。
それを読んだのはずっと昔のことで記憶違いもあるかもしれません。
とにかくそういうことで。
Windows11は64ビットオンリーで32ビット版はありませんから、そうするともうWindows11のコマンドプロンプトでは16ビットアプリケーションは実行できないことになってしまいます。
ZASM.COMは16ビットアプリケーションですから当然Windows11では実行できません。





ところが。
救世主がいらっしゃいました。
CPUの設計上できないはずのものをできるようにしてしまうという神様のようなワザの持ち主です。
尊敬に値します。
このことについては過去に何回か書いています。
「マイコン独立大作戦」[総合第30回]参照。
ND80Z3.5附属説明書にも追補で紹介しています。
まるで魔法のような超すぐれもののソフトMSDOS PLAYERです。

Windows10までは動作を確認しました。
しかしWindows11はなにしろつい先日コマンドプロンプトでZB3BASICが使えることを確認したくらいですから16ビットアプリケーションについては未確認でした。
PICWRITERプログラムの開発作業もありますし、有り難いことにこのところ昔からのお得意様からまとまったご注文をいただいたりして以前に増して超過密スケジュールなのですがせっかくWindows11のコマンドプロンプトをさわってみたこの機会に16ビットアプリケーションについても確認してみることにしました。
MSDOS PLAYERはフリーソフトです。
紹介サイトからダウンロードして実行するまでの手順については前記「マイコン独立大作戦」[総合第30回]にて詳しく紹介していますので参照してください。
ということでさっそくダウンロードしようとしたのですがしょっぱなからこけてしまいました。
Google Chromeを使ったのですがダウンロードしようとしましたら危険なソフトウェアだとかでダウンロードがブロックされてしまいました。
他のブラウザではどうなるのか試していませんがGoogle Chromeの場合には保護されていないサイト(http://〜)からダウンロードしようとするとブロックされてしまうようです。
「全く余計なことを」と思わず舌打ちをしたくなってしまいます。
ブロックを解除するにはちょいと面倒な手続きをしなければなりません。
Googleで検索するとブロックの解除手続きについての方法がみつかります。
それに従ってブロックしないサイトとして登録することで普通にダウンロードできるようになります。

Binaries and Source CodesをクリックするとWindows7なら普通に圧縮ファイルがダウンロードできるのですがWindows11の場合には上記のブロック解除手続きが必要です。



ブロックを解除すると普通にダウンロードできます。
確認のため複数回ダウンロードしてしまいました。
ダウンロードされる圧縮ファイルはmsdos.7zです。



Windows11のバージョンによって解凍作業が異なるかもしれません。
解凍ソフトが必要になるかもしれません。



上の画像ではダウンロードフォルダに解凍後のファイルフォルダmsdos(2)が作成されています。
同じ名前ですが圧縮アーカイブのmsdos(2)とmsdos(3)もあります。
未確認505987.…はブロックされてダウンロードに失敗した痕跡です。

解凍後のファイルフォルダmsdosを開いてbinaryフォルダを開きます。
そこのi86_x64フォルダに目的のファイルがあります。



msdos.exeをnd80z3フォルダにコピーします。
16ビットアプリケーションを置いたフォルダにコピーするかルートディレクトリにコピーしてパスを通します(これは上級者向きです。面倒なので使いたいフォルダにコピーしたほうが簡単です)。



msdos.exeをコピーしたあとでもう一度zasm.comを実行してみました。
先頭にmsdosをつけるだけです。



今度はエラーにならずに普通に実行できました!
なんとも不思議です。

dirコマンドで確認してみました。
zasm.comが実行されdivide.txtがアセンブルできたので結果のファイルが作成されています。



作成されたアセンブルリストです。



ワンボードマイコンをつくろう![第151回]
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