ワンボードマイコンをつくろう!(パソコンの原点はここから始まった)
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[第152回]
●「ラジオの製作」特集号で紹介されました!
電波新聞社「ラジオの製作」創刊70周年記念号にND80Z3.5の製作記事が掲載されました。
なんと折込の実物大写真付きです!!
こんな記事が出ているなんて全く知りませんでした。
つい先日読者様からメールで「ND80Z3.5が欲しいのですがありますか?」という問い合わせをいただきました。
ホームページに掲載していますからそういう問い合わせは時々いただきます。
ところがいただいたメールには「ラジオの製作」で製作記事を読みました、と書いてありました。
え?
ラジオの製作?
製作記事???
そんなの全く知りません。
かなり詳しい製作記事でなんと実物大の写真付きだとか。
それは買うしかありませんでしょう。
さっそくときどき行く近場のショッピングセンターの本屋に電話で問い合わせをしました。
ええ。
ごくフツーに。
しっかし。
ここで衝撃の事実を知ることになります。
「あの。ラジオの製作の70周年記念号が欲しいんだけど、あります?」
電話の相手はおそらく若い女性店員。
「え?え?ラジ?せい?なんですか?それ?出版社はどこですか?」
おいおいおいおいおい。
ラ、ラジオの製作を知らない?
あんたは入社したての新米か?
ま。ま。ここは落ち着いて。
「いい?もう一度言いますよ。ラ、ジ、オ、のせ、い、さ、く。ありますか?」
「あの?それ?単行本ですか?それとも雑誌?」
え?
ここは日本か?
ひょっとしてパラレルワールドにスリップしてしまったか???
「う。う。う。ラジオの製作を知らない?あ、あんたんとこ、それなりに大きいチェーン店でしょうが」
(もうぶちぎれ寸前)
「えっと。調べたらありました。70周年記念号、ですか?」
「そうですっ」
「置いてありません。取寄せになります」
もうお口あんぐりです。
ラジオの製作を知らない?
取寄せ?
あかん。
こんないい加減な本屋だったか。
そういえば最近はやたらマンガばっかり置いてあるという印象だったが。
ううう。世の中堕落しとるっ。
「わかりました。もういいですっ」
電話を切りましたがどうにも腹の虫が収まりません。
念のためにGOOGLEで検索しましたら。
ほら、あるじゃないの。
AMAZONでも楽天でも。
なになになにいっ?
…!
えっ?
1999年に休刊??
うむむむむむ。
知らなかった。
ひたすら部屋に籠ってハンダゴテをにぎっている間に世の中はかくも動いていたのでありましたか。
いえ。
テレビのニュースとかは見ていますし毎日ネットの記事などは読んでおりますけれど。
知らなかったなあ。
ちょいと浦島太郎の心境であります。
流行の先端を行くショッピングモールの若い女性店員が知らなかったのは当たり前でありました。
やっぱりAMOZONで取寄せるしかないかも。
でも待て。
近くには昔からやっている書店があったぞ。
だめもとでとりあえず聞いてみよう。
今度は丁寧に聞きました。
やはり若い女性店員が出たのでそこは丁寧に聞きましたところ。
「お待ちください」
と言ったきりかなり長い間待たされました。
やっぱり。だめだろうなあ。
こういう調子だからみんな楽天やアマゾンで買うんだよなあ。
「もしもし。1冊だけありました」
「えっ。あった?あの。ラジオの製作70周年記念号?」
「ええ。そう…書いてありますね」
「ちょっと念のため確認させて。それって、2千ン百円?」
「ええ。そうです」
「かっ、買う、買いますっ!すぐ行くから売らないで、とって置いて」
近場ですけれど急いで車を運転して買いに行きました。
なんですかねえ。
三丁目の夕日なんて言っているうちに、日本はもうたそがれを越えて夜空に星がいっぱいという時代になっていたのですねえ。
そう言えば昔は明治百年って言っていたんですけれど今は百五十年ですものねえ。
確かに。
昭和は遠くなりました。
肝心の製作記事に戻ります。
写真もふんだんに使ってあって製作の過程を随分丁寧に書いてあります。
こんなに丁寧に紹介していただいて、もう感謝感謝であります。
やっと完成して電源オンしましたら動きません!なんてことまで書いてありました。
どこかにハンダ付け不良がありそうということで調べはじめたのだそうですが。
その方法がなんとまさかの思いも依らぬ方法でありました。
なんとChatGPTに聞いたのだそうです。
「どこが悪いか教えて」
おいおい。
それはいくらなんでもムリだろう。
聞き方があるのだそうですね。
しっかり情報を教えて学習させたところ。
ぬぁんと。
このあたりがおかしいのでは?
プリント基板の写真に印をつけて教えてくれたそうです!
そこか!ということで確認したところ、ハンダ忘れを見つけたのだそうです。
いやあ。
目からウロコでありました。
ChatGPT恐るべし!
さて。
肝心かなめのお話です。
せっかくご紹介をいただいたND80Z3.5なのですが。
現在供給できません。
随分努力してあれこれやりくりしてきたのですが。
相次ぐパーツの仕入れ価格の高騰とロジックICの生産終了でもう駄目というところまできてしまいました。
何とか現状を打開すべく全面的な設計変更と試作に取組んでいるまっ最中です。
できるだけ価格を抑える努力をしておりますがこのご時勢です。
値上げも致し方はないかもとも思っております。
とりあえずはND80Z3.5が手始めですが順次そのほかの製品についても価格改定や設計変更を予定しております。
新しいND80Z3.5については今試作版の評価中です。
それがうまくいけば来月はじめごろには供給開始できるようになるかもしれません。
次回にその詳細について紹介する予定です。
ワンボードマイコンをつくろう![第152回]
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