標準TTLだけ(!)でCPUをつくろう!(組立てキットです!)
(ホントは74HC、CMOSなんだけど…)
[第288回]

前回([第287回])で、部品表の説明に、電源が落ちていることに気がつきましたので、追加訂正いたしました。

●MYCPU80組立説明書 [U]用意するもの(道具)

 組立キットですから、組み立てるための道具が必要です。
 「MYCPU80組立キット」には、組み立てるために必要な道具類は含まれていません。
 以下の説明を参考にして、必要な道具を各自用意してください。

 ここでは、つくるCPU組立キット「MYCPU80」の組立に必要な道具について説明をします。

1.ハンダゴテ

ワット数は18W〜25W位でIC用の先が細いものが使いやすいです。
15Wというのを見かけますがどうでしょうか。
余りワット数が低くてもハンダがうまく溶けなくて使いづらいかも知れません。

[注意]30W以上のものは使わないようにしてください。熱が高くなりすぎてICが熱で壊れてしまう危険があります。

ネットで検索すると、ハンダゴテにもずいぶん種類があることがわかります。
IC用と明記してあるものを求めてください。
コテ先が細いものが使い易いです。

2.糸ハンダ

 直径0.8mm〜1mmのヤニ入り糸ハンダを使います。
 ランドパターンが小さいので、糸ハンダは細い方が扱い易いのですが、その分価格が高いです。

3.コテ台(海綿)

 コテ台は必須ではありません。ちょいと大きめのガラス製か陶磁器の応接間用の灰皿などでも代用はできます。
 コテ先をぬぐうための海綿も、なければ古い綿のボロ布かタオルなどを十分湿らせたものでも代用は可能です(化繊やナイロンスポンジは熱で溶けてしまいますから使えません)。

4.ニッパー

 ハンダ付けをしたあとのリード線をカットするために必要です。小型で先がとがったシャープなものが適しています。

5.ピンセット

 絶対に必要なものではありませんがあると重宝する場合もあります。
 先がとがっていて腰が強いものの方が助かることが多いでしょう。

7.テスター

 1台はあると便利です。
 ハンダ付け後の回路がうまく動作すればよいのですが、全く動作しなかったりLEDが点灯しなかったようなときは、どこかがショートしていることがあります。
 テスターで測ってもそれだけではわからないことも多いのですが、1台も無いということですと、お手上げです。

 学校の教材などで購入したアナログ式のものでも使えますが、もし新規で購入するのでしたら、内部抵抗が20KΩ以上/V位のものを目安に選んでください。
 CMOSICの回路はラインのインピーダンスが比較的高いので、内部抵抗が小さいテスターで回路の電圧を測定しようとすると、測定対象の電圧が、テスターの内部抵抗によって変化してしまう場合が出てきます。

8.小型ドライバ

 基板にゴム足を取付けたり、USBインターフェース基板を本体基板に取付けるときに使います。
 +(プラス)と−(マイナス)の両方あると役に立つ場合があります。

9.小型ペンチ

 先が細くなった小型のペンチ(小型のラジオペンチ)があると便利なときがあります。必須ではありません。

10.IC挿入冶具

 「つくるCPU(MYCPU80)」はICだけでも250個以上あります。
 ICを基板に差し込むだけでも結構手間がかかります。
 ICはピン数が多く、しかもピン(端子)が少し外側に広がっていますから、整形してから差し込むようにしないと、うまく穴に入ってくれません。うっかりすると全部のピンが入ってなくて、一部の端子が折れ曲がってしまっていることもあります。

 そんなときにはこういう道具があると能率が上がります。
 ICのピン数に合わせていくつかの種類がありますが、このキットでは、14ピン、16ピン、20ピンの3種類のICを使います。
 どれか1本購入するのでしたら、20ピンタイプがいいと思いますが、現在市販されている20ピン用の製品が14ピンや16ピンにも使用可能かどうかは、残念ながらわかりません(当方が使用しているものはずっと昔の製品で、現在の市販品とは形状が異なっているため)。

11.ルーペ(虫眼鏡)

 配線が細かいですから、ハンダ付け作業のあとでショートしていないかどうかを確認するために、必要になります。大きくみえさえすればいいですから、百円ショップで売っている程度のものでも構いません。

12.ハンダ吸取アミ線、ポンプ

 ハンダをつけ間違えてしまったり、ハンダ付けで配線とショートしてしまったりしたところのハンダを吸取るときに使います。
ハンダ吸取りアミ線は毛細管現象を利用したものです。安価ですがコツさえつかめば、楽にハンダを吸取ることができます。
ただ吸取るときにハンダが溶けるところまで加熱しなければいけませんから、余り時間をかけていると、ICやダイオードが熱で破損してしまいます。
 余分にハンダがついてしまった部分をすばやく吸取る程度の用途に使うのがベターです。

以上が、使用する道具についての説明です。
なお、糸ハンダについては、このキットをハンダ付けするのにどの位の量を使用するのか、実際にハンダ付けをして、使用量を量ってみようと思っています。
また、個々の道具について、参考までに私が使用しているものの製品名や写真なども紹介してみたいと思いますが、今回はちょっと時間切れですので、それについては次回に予定したいと思います。
2009.7.25upload

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